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国民主権と共に消費者主権に目覚めてみたら(シーメンスを模範例として東芝・日立に問うと)?

久しぶりのブログにこんなに書いているのは、学部生・修士学生15名
の論文提出が終了した上に、子供&連れが釣りに出かけたため。
 先日、ポルトガルから途中立ち寄ったミュンヘンの空港で新年の日
本の3全国紙を読み比べて、日本メディアはいよいよ福島原発事故
のことをなかったことにしようとしていることを知りました。以来、何が
できるかずっと考えてきました。
 国民主権に訴える方法は、かなりの程度失敗しています。住民主権
は場合によって成功していますが(各地の給食検査運動など)、抜本
的な解決につながっていません。そこで、私は「消費者主権」を使った
運動を提案したいと思います。
 有権者によって選ばれたはずの立法府(現政権・現与党、そして野
党)と、主権在民下で代理人にすぎない行政府、そして独立していない
のにそのふりをしている司法の三権が、経済利権やメンツのために国
民の権利を侵害している現状においては、選挙も訴訟も座り込みも
限定的な成果にしかつながりませんでした。(もちろん、こりずにやる
のですが。)
 他に持っている力(権利)をあれこれ考えると・・・世界スタンダードか
ら大きく遅れをとっている国民主権に対して、「消費者の力」については、
日本は世界スタンダード以上のものを持っています(分野によります
が)。日本で成功するための各企業の不断の努力が、恐ろしいまで
の携帯のダウンサイズと多機能化を生み出しました。またトヨタをはじ
めとする「お客様主義」は、色々問題もありましたが、今でも世界中の
企業が見学を求めるほどのものです。全日空の機内サービスを受け
ると、世界のどの飛行機にも乗りたくなくなるほどです。
 ということで、「お客様は神様主義」が当たり前(これはこれで問題
ですが)の日本では、消費者主権を活用した運動が有効ではないか
と思うのです。というか、なぜ使わないの??東芝も日立も、白物家
電をたくさん売っています。これなら簡単。お母さんや若い人たちが
できることは、これらの家電ユーザー(顧客)として、企業の在り方を
問うことです。
 たとえば、私は東芝のPCを家族も含めると7台も持っています。
しかし、この会社は、原発政策を支え、3・11後も方針を見直さなかっ
たばかりか、原発輸出を促進しています。このブログを書いているの
も東芝のPCでです。3・11以来ずっと東芝PCをどうしようか悩む日々
ですが、これを思い切って東芝にお客様としてぶつければいいのだと
気づきました。
 そして、東芝や日立と似た会社でもあるドイツの総合電機機器メー
カー・シーメンスが、原発事業から撤退したことからもこの着想を得ま
した。シーメンスがすべきことと考えた原発事業からの撤退を、なぜ
福島原発事故を起こした日本企業がせず、さらには原発輸出の推進
者になるのでしょうか??

■独シーメンス、原発事業から完全撤退へ(9月18日読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110918-OYT1T00500.htm
同社のペーター・レッシャー社長が同誌とのインタビューで語った。福島第一原子力発電所の事故以降、世界の主要メーカーの中で原発事業からの完全撤退を表明したのは初めてとみられる。同社長は完全撤退の理由について、「脱原発というドイツ社会・政治の明確な姿勢に対する企業としての回答」と語った。
■独シーメンスが原発事業から撤退(9月18日ロイター)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-23244320110919
 同CEOは、ドイツ政府が福島第1原子力発電所の事故を受けてエネルギー政策を転換したことが今回の決断の背景だが、この件をめぐって政府からの圧力などはなかったと説明。「今回の決定は、ドイツ社会と政治の脱原発という明確な姿勢に対する答えでもある」と述べた。

消費者主権を行使する対象企業としては、もちろん①東電、②各地
の電力会社がありますが、他にも、③東芝、④日立がありますよね。
電力会社についてはかなり言われているので、③東電と④日立につ
いてみてみましょう。まずは、お勉強から。
■東芝■
http://www.toshiba.co.jp/index_j3.htm
ホームページを開けるとすぐに、「スマートコミュニティ」の宣伝。いか
にも「クリーン&グリーン」な印象を消費者に宣伝しようとしています。
なのに、福島後も方針転換なき原発推進・輸出は、世界に異なったメ
ッセージを発することになります。
 経営理念の初めに、「東芝は人を大切にします」とあります。「健全
な経営を通じて、顧客、株主、従業員をはじめ、すべての人びとを大
切にします」とあります。次に、「豊かな価値を創造します」とあります。
エレクトロニクスとエネルギー分野の技術革新によって達成する。
最後に、「社会のために貢献します」とあります。「よりより地球環境
の実現に努め、良き企業市民として、社会の発展に努めます」という
ことで、最後にキャッチとして、「人と、地球の、明日のために」
が掲げられています!!!あくまでも、「人」が先に来てるんですよ
ね?子どもたちの健康は?
 行動基準には、たくさん興味深いことが書いてあります。
「地域社会との連帯と協調を図り、その一員として責任を果たします」
「社会とのあらゆるかかわりにおいて、ブランドイメージの向上に努め
ます」「日常生活においても、地球温暖化をはじめとする環境問題に
配慮します。また、地域社会の環境活動に積極的に参加します」
「“かけがえのない地球”を健全な状態で次世代に引き継いでいくため
の環境づくりに積極的に貢献します」「優れた環境調和型の商品の開
発・提供を通じて社会に貢献します」「事業活動における環境への負荷
の低減に積極的に取り組みます」
http://www.toshiba.co.jp/csr/jp/policy/soc.htm#SOC02_1
 以上の経営理念・行動規準ともに、世界に誇れる素晴らしい企業です!
国連グローバルコンパクトにも参加し、以下の原則を了解しています。
http://www.toshiba.co.jp/csr/jp/policy/ungc.htm
2.人権侵害に加担しない
7.環境問題の予防的なアプローチを支持する。
8.環境に対して一層の責任を担うためのイニシアチブをとる。
9.環境を守るための技術の開発と普及を促進する。
http://www.toshiba.co.jp/csr/jp/policy/message.htm
さらに、トップコミットメントとして、「ゆるぎないインテグリティを追求
し、エコ・リーディングカンパニーとして持続可能な地球の未来に貢献
していきます」とあります。が、Integrinityというのは、包括性が求
められるのに、同じステートメントで社長は次のように原発について述
べています。
 「=3番目のGreen by Technologyでは、高効率な火力発電
やCO2を分離・回収するCCS技術の実用化、そしてさらに安全性の
高い次世代原子炉の開発を推進するとともに、、水力、太陽光、地
熱、風力発電など再生可能エネルギーへの取り組みを強化し、エネ
ルギーの安定供給と低炭素社会の実現に貢献します。」
 苦しいですね。人権侵害のない環境問題に対して予防アプローチ
を取り、環境を守る。エコのリーディングカンパニーとなる・・・そのよう
な理念を、さらに「integrity(誠実さ)」を重視して行うとなれば、
原発事故後の東芝としての対応は、本来いかなるものとしてあるべ
きでしょうか?
 ユーザー(顧客)の多くも、今回の事故で被曝しました。顧客を何
より大切にするのではないのでしょうか?このようなことを東芝はお
こしてはいけないのではないのでしょうか?
 原発の危険性、使用済み核燃料の安全な保管方法のない原発を
推進するのは、どのポイントにおいてもIntegrityに欠け、そもそ
も矛盾がないでしょうか?
 社長の以下の一言、「重大に受け止める」の意味は何でしょう?
「今回の事態につきましては、原子力に携わるものとして重大に受け止めており、事態の安定化に最優先で取り組んでいます。さらに、既設の原子力発電所の緊急および恒久的な安全対策強化に尽力していきます」
 日立については、力尽きましたが、顧客だからできること、顧客以
外でもできること、山ほどあると思いますが、いかがでしょうか?
 最終的には、顧客を止める、商品をボイコットするというところま
でいくのかもしれませんが、まずは企業の姿勢を問いたいところ
ですね。企業さんも目指しているのは素晴らしい社会とそれへの
貢献のようなので!
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http://www.toshiba.co.jp/contact/index_j.htm
〒105-8001 東京都港区芝浦1-1-1
東芝総合ご案内センター 03-3457-4511 (365日・24時間受付)
いただきましたお問い合わせの内容により、担当部署のご紹介をい
たします。
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by africa_class | 2012-01-07 00:36 | 【311】未来のために
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