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「反」ではなく、「勝とう」とするのではなく、「負けんとく」の精神で:NGOではなくCSOと呼ぶ理由

関西から帰宅。この1年間しっかり過ごせなかった日本の家族と
久しぶりに水入らずの時間を過ごすことができました。姪っ子&
甥っ子の授業参観にはじまり、母&義兄をコンサートに、父の家
の掃除やサポート、母とご飯、ドイツとつないだスカイプビデオ通
話まで、やれてよかった・・・ことが沢山。「親孝行させてもらえる」
幸せに、自分の幸運を感じる今日この頃。「親孝行する」ではない
のですね。親が生きていてくれるからこそ出来ること。
 さて、帰りの飛行機で読んだ毎日新聞の今週の本棚の欄で、
玉岡かおるさんの新書『負けんときーヴオーリズ満喜子の種まく
日々』(新潮社)に関する著者インタビューがあり、「負けんとき」
と「種まく日々」という言葉に惹かれて記事を読んで、なるほど~
と感慨にふけっていました。昨夜は実家で朝日の夕刊に田辺
聖子さんのインタビューが掲載されていて、やはり同じようなこ
とが書かれていました。
 ちなみに、両者ともに関西女性。「まけんとき」と書かれると、
関西の人以外はもしかして「負けない時」と間違えるでしょうか・。
<=まさか・・・と思いますが。玉岡さんは、満喜子が実業家
廣岡浅子に言われた次の言葉を紹介しています。
「勝つのではなく、負けないというしなやかさが大阪の文化です」
 ご存知の通り、私いろいろあって喧嘩っ早くて、「勝とう」とした
ことも多かったのですが、ある時、「負けんとく」ことの重要性に
目覚めたのです。子どもの頃からこの両方の葛藤で生きてきた
のですが、30代後半になってようやく、「負けんとく」ことだけで
生きていこう・・・と心が定まりました。でもそれは、「勝とう」とし
て、痛い想いをたくさんしたから、そしてそれでも物事を諦めな
いで来たからこそいえることかもしれません。
 私が以前、「おもしろいことをする」ことの重要性を書いたのも、
これに通じるものがあります。また、「反」ではなく、「非」や「脱」
、もっと積極的には、「超越トランセンド」あるいは「ずらす」、さ
らには、先述の「おもしろいことをする」ことに重きをおいている
ことともかかわっています。
 間違ったことに「反対」は重要なことですが、では代わりに何
をするのか?という点なしには、反対のための反対に陥ります。
となれば、主義主張、面子のぶつかり合いに終わりかねません。
なので、まずは対立しているアクター同士であっても、「目指す
ものはなんなのか?」を確認しようといつも心がけています。
 たいてい、同じようなものを目指していることが多いです。皆
やり方が異なっているだけ、思い込みの力点が違っているだけ
であることが多いです。となれば、「どうやってそこにたどり着
けるか?」だけの話なのです。
 な~んだ、と思っていると思いますが、たいていこれができ
ないことが多いです。「教育」一つとってもそう。「子育て」だ
ってそう。だからこそ、なるべく大きな目指す目的を語り合う
ことが重要です。ですので、皆さんに書いてもらうVision
Statementは、「~ではない世界」という書き方ではなく、
「~な世界」としてもらいます。日本人にとって、これはどうや
らとても難しいようです。それは、「理想は実現しないから」と
いう前提が刷りこまれていて、「ほどほど実現しそうなこと
=~ではない状態」におしこめようとするからです。
 残苑ながら現実は理想通りにいきません。どうせ現実は目
指す姿以下になるのですから、目指すものは大きい方がよ
いのです。でないと、現状維持か現状以下にしかならない。
 私がある時からNGOという言葉を積極的に使わなくなった
のは、以上の理由に基づきます。
NGOとはNon-governmental Organisation(非政府
組織)のことです。政府でないことを積極的な存在意義として
います。それは重要なことですが、政府を通してしか存在意
義を示せなくなります。NPOも同様です。Non-profit Org.
(非営利組織)も、営利ではいけない・・ということになります。
営利でも社会に役立つことができればいいのでは?という
あまのじゃくな私としては、むしろ積極的に、CSO(Civil
Society Organisations)を使ってきました。社会を構成
する組織として、その責任・役割の範囲はクリアーですし、
Non-がつく名称よりも可能性が開かれているように思うか
らです。
 実際、アフリカでは、政治的抑圧の問題もあるとはいえ
NGOよりCSOがよく使われています。アメリカ合衆国では、
Volunteer Associationsが。そしてNPOという名称は
実は世界ではあまり使われていません。この名称は、NGO
という「政府を否定しているように思える」名称を嫌った日本
の政府や議員たちが、法案を通す際にあえてNGOをやめ
て使ったものであり、現状において相応しくないと思います。
 またしても話は逸れました・・・。
 「勝つ」というコンセプトは、一方を「負かす」ことです。それ
は将来への禍根を残すことになります。どうやら人間は、か
つての私も未熟で、「全面的に勝ってしまえばいい」と思い
込んでいました。でも、それが人間社会に戦争と虐殺を継続
させてきた理由の一つでもあります。
 もちろん、自ら「負け」をかってでろということではありません。
私の場合は、やはり一緒に夢を見る努力をすることを優先さ
せ、それがダメな場合は、とりあえず「負けんときながら」ね
ばり強く、その時のために、もっと違ったやり方をつくっていく
・・・ということなのです。つまり、ただ「負けない」でもなく、
せっせ、せっせと、自分が目指しているものに向かっていき、
それを一人でも多くの人(対立している人も含め)に伝えてい
く努力を惜しまない・・・ということです。
 「勝つ」側に最初からいない日本社会の中で女として生まれ
ついて、ますますこのモットーの重要性が身に沁みついてき
ました。 とはいえ、なにせ弱肉強食の世界で幼少期を過ごし
てしまったため、喧嘩っ早いのが時々出てきてしまい・・・そこ
はまだまだ精進が必要です。
 一緒に、「まけんとこー」ということで、よろしく!
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by africa_class | 2012-01-29 23:49 | 【考】民主主義、社会運動と民衆
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