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2012年10月30日夜に考えたこと~ジュネーブ、福島、東京外大。福島の子どもたちと国際協力を目指す若者たち

アフリカ諸国の紛争や暴力、不正や弾圧についてゼミで議論して帰宅後、ジュネーブでの国連人権委員会前日に、アピールを行うために駆けつけた福島の人たち(福島集団疎開裁判の皆さんhttp://fukusima-sokai.blogspot.jp/)の声を聞き、他方福島の警戒区域内の動物たちを救うために頑張る「ふくしま希望の牧場http://fukushima-farmsanctuary.blogzine.jp/」の代表の吉沢さんが被疑者となっていると知り、今夜考えたこと。(例のごとく、ツイッターの貼り付けですみません・・・)

●ここ2週間の警察の動きをみると、民衆のこれ以上のエンパワメントを恐れて、政治が空転している間に、逮捕や家宅捜査を繰返すことで民衆の力を萎えさせようとしてます→http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1459 明らかに権力の焦りの裏返しなんで、踏ん張りどころ。問題は警察の後ろに誰がいるか。

<=と書いた途端に、希望の牧場・吉沢さんの警察による人権侵害の情報が飛び込んできました。詳細は、http://fukushima-farmsanctuary.blogzine.jp/に詳しいのですが、ツイットしたこと。
●「希望の牧場」は、原発警戒区域20キロ圏内に取り残され餓死寸前、殺処分される動物の命を救うため、吉沢さん含む市民が続けている牧場。*区割も事故を起こした国が勝手に。不処罰&命を守らない国が何の罪で?
●弁護士さんの言う通り、警察が今回問題にする「希望の牧場」代表の警戒区域立入り。しかし区域設置目的は「人の身体又は生命に対する危険防止すなわち住民の保護」。なのに不当な取調べを繰返し、警察こそが人権侵害を。明らかに法・権力の濫用。

<=吉沢さんより
●いよいよ、国がオフサイトセンターが、希望の牧場の牛を生かす活動を、牛を助け合いながら守り続ける農家約10軒と約800頭の被ばく牛を、いかに邪魔ものとしてとらえているか 原発事故の証拠隠滅=全頭抹殺 その企みが今回明らかになった。
●このたびの問題は、私にとって、希望の牧場にとって、大変なことではある だけれども今後も、原発爆発事故で双葉郡を追い出された避難民100000人、また21000人の浪江町民の無念の気持ちを背負って、牛を生かし続けることで、その気持ちを少しでも晴らしたい。
●警戒区域とは何か 災対法とは何か オフサイトセンターとは何か 原発とは何か 牛を生きた証人として、牛たちと運命をともにしながら、原発事故を忘れないためにも、問いかけていかなければならない こんな小さな、些末なことで全体を見ることを忘れてはならない。

<=そしてジュネーブで国連人権委員会前日のイベント開始。独立系メディアIWJ(http://iwj.co.jp/)
の中継開始(http://www.ustream.tv/channel/iwj-geneva#utm_campaign=t.co&utm_source=12400071&utm_medium=social …)
●今この瞬間ジュネーブで話されていること、「希望の牧場」への警察の妨害…なんという国。依然放射能漏れのままの原発を収束したと宣言し、子どもたちに緩い基準を与え避難を困難にする一方、残された動物の命を守るために身体をはって頑張る市民を犯罪者に。

<=そこから現在の若者たちの言論空間について考えてみました。ただし、こういう話は、基本的に私は授業ではしません。押し付けになってしまうから。教室では「権力者」である教師の私が、こういう話を檀上からするのは最悪なんで、フラット(疑似であっても、読んでも読まなくてもOK)なブログやツイッターでのみ書きます。

●今日ゼミで、ナイジェリアの民族紛争や汚職を目の当たりにした3年生たちが「国連のような(不十分であるが)新しい中立の機関に監視させる」という案を出していたけど、日本の人権侵害を国連に訴えようとジュネーブまで行かねばならない福島の人たちの痛みと苦しみと絶望を、我々は本当に理解してる?
●ゼミ生だけでなく、「遠いアフリカ」の紛争や民主化や人権侵害に関心を寄せる多くの日本の若者が、今目の前で起こっている我々の国の、子どもたちの権利侵害、自分たちにも関わる民主化・表現の自由・人権の弾圧問題を、気にかけながらもスルーしておきたい気持ちが…心底哀しい。
● 他人の社会が「変わらなきゃ」というのは簡単だ。自分が成長して「変わらなきゃ」というのも。でも自分の社会が「変わる」ため自分も「変わる」…という点の感度とやる気の低さは大人も同様。が何故?国際協力がしたいと言いながら、日本で起きてる問題から目を逸らすのは偽善だ。
●伝えたいこと。それは「Everything is political.すべては政治である」こと。「何もしない」「関心がない」から「政治じゃない」のではない。「何もしないこと」そのものが「立派な政治」なのだ、と。黙認は承認。あなたの責任。そういう社会と世界に、今私たちは生きてる。

<=書きながら、ジュネーブでは、沢山の声が
●福島のお母さんのビデオメッセージ「わたしたちに勇気をください」*子どもの声「日本政府が何もしてくれない中、世界中から支援して下さった皆さんどうもありがとう
●井戸川町長:私たちは難民なんでしょうか?人権がないんでしょうか?事故を起こしたのは東京電力なのに、私たちが追い込まれております。
●「法の支配」が日本に及んでいないということ。三権分立がない。人権侵害が起きている。言論の自由もない。メディアのバックにお金がある。

<=問われているのは、私たち、一人ひとり。語り合うことから始めよう。呟い(ツイートし)てみてもいい。フェイスブックに疑問を書いてもいい。読んでるけど、同意するけど、周りの反応が怖くて、リツイートすら出来ないことを、リツイートするところから変えてもいい。街に出るところからも始められる。あなたの近くにある抗議活動に顔を出してもいい。署名に協力してもいい。減電してもいい。なんでもいいから、一歩を踏み出した時に、何が見えてくるだろうか?
by africa_class | 2012-10-31 00:25 | 【311】原発事故と問題
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