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NGO外務省定期協議会終了と次回協議会枠内での会合

先週金曜日にNGO外務省定期協議会・ODA政策協議が外務省で開催。プロサバンナは最初の議題として取り上げられました。がしかし、その後メディアの方々との忘年会、翌日「カフェ・モサンビコ・プロジェクト」のキックオフパーティin大阪だったので、なかなか報告ができませんでした。
 なお、パーティはとっても楽しいもので、普段アフリカにまったく関心を寄せてこられなかった人びとにも関心とサポートの輪を広げることができて本当に嬉しかったです。東京では、アフリカや国際協力に関心のある人との接点が多く、このように市井の皆さんにモザンビークのママの話をする機会はなかなかないので、皆さんからの共感がすごく嬉しかったです。「新しいものを生み出す」ことの喜びをすごく感じた一夜でした。
 カフェ・モサンビコ・プロジェクト詳細→http://cafemozambico.blog.fc2.com/

 そして、今日も朝から授業で、夜は卒論執筆者15名の最終ドラフト締切日(明日は修論の)…で終わらない見込みなので、拙宅に移動して卒論指導をすることになっています(料理は3年志願者)。そして、福島乳幼児妊産婦ニーズ対応プロジェクトFnnnPの「ママ・スタートアップ助成」の締切は本日正午で、その審査を木曜日に。
 助成詳細→ http://fukushimaneeds.blog50.fc2.com/blog-entry-471.html 

 が、金曜日からまたドイツ(義父のお葬式です)…なので、詳細も感想もじっくり書く暇がどうもなさそうなので、モザンビークの農民組織や市民社会が一番懸念している土地問題と今後についてのみ共有しておきます。

(1)土地問題
「日本の納税者が費用負担するプロサバンナ計画という援助プロジェクトの枠内で、ブラジル・アグリビジネスによる土地の奪取はあるのか、ないのか?」という質問については、外務省の担当者は最後まで曖昧なままでした。むしろ、「ある」という前提での返答が続きました(例:手法は多様な方が良いなど)。 
 これまで出されてきた資料、報道、ブラジル関係者のインタビュー内容の分析から判断するに、ブラジル・アグリビジネスによるモザンビーク北部農地の土地奪取は同計画の大前提であり、その前提は現地農民組織や世界からの非難があっても、依然崩されていない・・・ということが明らかになっていると考えられます。

 つまり、日本の援助を通して、「ブラジルのアグリビジネスが、モザンビークの小農たちの土地を奪うスキーム」が、今の時点では、日本のJICAにも外務省にも否定されていないということです。
 
 この間、援助関係者から多くのアプローチがあり、「小農支援をして彼らにメリットがあるようにやるから大丈夫」「小農の為に頑張ってるのを知ってほしい」という声が届きます(ありがとうございます)。しかし、モザンビーク市民社会の問題意識はそこにはありません。もちろん、小農支援は大いにすればいいのであって(して当たり前)、彼らが問題にしている論点は、それではないのです。「権利はく奪」の問題です。この認識ギャップこそが、地元市民社会、農民団体が、問題にしている点なのです。

 今、世界中、特にアフリカにおいて土地奪取Land-grabbingは大問題となっています。アフリカ中で住民・農民らによる抗議行動が観察されています。中でもモザンビークは、統計では、2001年以降の土地取引の内80件が発生し、アフリカ内件数の24%を占めています。
 このような事態の中で、本プロサバンナ計画は2009年に調印され、モザンビークと世界の人びとに危惧されているのです。事業開始前に、日本の援助関係者は、そのことを知らなかったのでしょうか?あるいは、知ったけれど、あえてやろうとしたのでしょうか?
 そして、プロサバンナの正式名称にある「アフリカの熱帯サバンナ」という名前が指し示しているように、この援助スキームは、アフリカ中で展開される前提で開始されています。

 つまり、「日本の援助」の衣をまとって、ブラジルのアグリビジネスのアフリカ進出を応援する…という展開が予想されるわけです。つまり、「納税者が支える善意の援助で農民たちの権利喪失を伴うブラジルのアグリビジネスのアフリカ進出を応援」となります。それに、モザンビーク、世界の人びとは驚き(日本は良い国と思っていたので)、日本の関係者の気づきと変化を期待して抗議しているのです。

(2)今後
ODA政策協議会の中で、この問題は非常に注目を集め、全体の30分という時間では到底議論が深まらないことが明らかになりました。また、事前NGO会合では、本件に質問やコメントしたいNGOが数多くあったにもかからず、時間がありませんでした。日本のCSOへの説明という点でも、JICAも外務省もやったことがなかったということでしたので、良い機会なので、議題のフォローアップのため、司会の方から定期協議会内での緊急報告会の提案が出て、会議後の調整で、1月開催の方向で準備が進んでいるとのことです。出席された局長さんも、対話の重要性を強調されていましたし、よかったです。
 窓口はODA改革ネットワークさんで、詳細は近日中に発表されるかと思います。
 「政権交代でその話がなくなる」ということはないと思いますので、しっかり時間を取った形の中での議論に期待しましょう。
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by africa_class | 2012-12-18 09:44 | 【考】土地争奪・プロサバンナ問題
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