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【明日ネット中継】「原発事故から2年、私たちは何をすべきか」報告討論会。絆でなく共感ベースの繋がり

国立大学教員にとって最も忙しいこの時期、、、何故か物事が集中豪雨的に発生し、今日はカフェ・モサンビコ・プロジェクトのキックオフ・パーティ(http://cafemozambico.blog.fc2.com/blog-entry-14.html)、明後日は福島の子どもたちに関する大きなシンポ、そしてプロサバンナ・・・と、さすがの私も目まぐるしいですが、皆さんのお蔭でなんとか生き延びています!

何故モザンビークの村でカフェ・モサンビコを始め、福島の子どもや子どもを守りたいママたちを応援し、モザンビーク市民社会を日本に招へいするのか?しなければならないのか?・・・と既に私の分裂症を疑う人もいるでしょう?!しかし、私の中では全てが一貫しているのです。

「人」の権利・尊厳とは、どんな時代のどんな世の中でも、簡単に踏み躙られ奪われてきた。でも、人類は少しずつ前進もしてきたはずでした。しかし、私たちは今岐路に立っていると思う。特に、この日本では、人の権利も尊厳の理解も、それを護ろうとする力も後退し、むしろそれを踏みにじる側あるいはそれをされで良いと思う考え方が強まりつつあると思います。

自分が「勝ち組」と思っている間はめでたい。でも、人生の歯車がちょっと狂っていったとき、この社会でどのような事態になるか考えれば見えてくることも多い。そもそも、私は、原発事故後の子どもたちが置かれている状況を見るとき、表面的には「少子化対策」なるものに大臣まで置いているというのに、口では「子どもは宝」というのに、子どもたちの権利を守るために国家・政府として何一つやっていない現実を目の当たりにする。そしてモザンビーク北部では、「これらの小農の食料安全保障のため、貧困のため」と称し、何故かブラジル・アグリビジネスの進出を日本は援助しようとしています。

「人」のためといいながら、権利が踏みにじられている現場に身を置きながら、私は思うのです。私たちは、簡単に踏みにじられる立場にあり、かつ踏みにじる立場にあるということを。そして、そのように踏みにじる構造を、何もしないことによって支え続けている現実を、胸の奥に刻み込むべきと思っています。

その上で、やはりただ権利迫害に怒ってるだけでも、内省してるだけでも始まらず、私は、一歩でも半歩でも前に進みたいと思う。現実の理解の上で、「じゃあどうすればいいか?」を追求していきたい。

だから当事者のそれぞれが自分の主権に目覚めること、そしてそれを回復し、発揮することを応援したいと思うのです。それは高見に立ってのことではありません。私もまた「人」であり、簡単に権利を奪われる側でもありながら、同時に踏みつける側でもあるからです。皆もそうではないのでしょうか?

自分の無力感に苛まれることもあります。

でも、結局のところ、私は自分を含む人間存在に絶望しながら、やはり夢見てるんだと思う。人の力に。人と人とが繋がった時の力に。ふり返ってみると、その感動ゆえに今まで生きてきたんだと思います。でも「繋がり」は「絆」となった途端人を縛付けます。だから「一人一人の気づきと力」が基本でなくてはいけない、と思う。そして繋がりは絆と違って「境界線」を超えること。

大学に入って、自由を手に入れたと思ったとき、私はこれから先は自分のためではない人生を生きてみようと考えました。いや、結局それが自分のための人生なのですが、やれることは何でもやってみようと心に決めたのです。独りよがりで終わらない、慣習や伝統の力に頼った既存権力構造を下支えする「絆」ではない、水平的な人間関係の可能性を追求したいと思ったのです。以来、いくつもの市民活動をしてきました。そして、この20年間、沢山の出会いと失敗と学びと輪の広がりを経験してきました。

2011年3月11日、大震災が起こって原発事故が発生した時、私は何もできませんでした。自分の小さな家族と学生を守ることしか。20日に関西疎開プロジェクトを立ち上げたものの疎開される方はおらず、アウトリーチのために作ったのが明日報告会を開く二つの団体(FSPとFnnnP)でした。その時、すぐに支えてくれたのは、アフリカに関する市民活動の仲間たちでした。その人たちの一部は、その前の2000年にモザンビークで大洪水が起こった時に支えてくれた仲間たちでした。さらに、その人たちの一部は、さらに前の阪神淡路大震災の時のボランティア仲間たちでした。そして、その人たちの一部は、大学生時代、国際ボランティア活動を推進する団体を作ったときの仲間たちでした。今、モザンビークから当事者の声を日本に届けようと、また団体をつくって募金活動をしていますが、これを支えてくれているのもこれらの活動で知り合った人たちです。

こんな色々な、テーマが違って、年齢もばらばらの、人たちが、繋がり合って、何かを実現している。無償ボランティアどころか、持ち出す一方だというのに。その事実に、私は未来をみるのです。支え、支えられる。踏みにじられる側だから。踏みにじる側にもいるから。そんな一人一人の二面性に、正面から取り組む仲間たち。

で、何を書きたかったのか・・・・いつもながら前置きでほぼ終わってしまいました。授業や講演じゃなく、だらだら書けるブログでよかった。2月3日の報告・討論会がネット中継されるということをお伝えしたかったんです!

福島の活動で感じていること、試みていることは、「絆」ではなく「繋がり」の重要性と可能性です。これほど「絆」というものに翻弄されているお母さんたちを目の当たりにして、「共感をベースにした繋がり」の重要性を実感しています。これは明日語りたいと思います。

なんとか原発事故を風化させないためにも、福島内外のご家族の苦悩や努力を知ってもらうためにも、それを支える市民の横のつながりの重要性に より 多くの人に気づいてもらうためにも、この機会をしっかり生かしたいと考えています。

一般参加については、本日午後で事前申し込みは締め切りました。
当日受付は継続していますが、万一お席がない場合はご容赦ください。

会場から、IWJが同時中継をしてくださる予定です。インターネットの状況次第では、後日録画配信となりますが、遠方にいらっしゃる方にはそちらを是非観て頂ければと思いますので、拡散にご協力 くだ さい。
よろしくお願いします。

(転載・転送歓迎)
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【IWJ中継・録画放送のお知らせ】
~東日本大震災・原発事故発 生からもうすぐ2年、 私たちは何をすべきか?~
福島乳幼児妊産婦ニーズ対応プロジェクト・福島乳幼児妊産婦支援プロジェクト合同報告・討論会

2013年2月3日12:30-16:30@東京ウィメンズプラザ(渋谷)

現在会場が残席わずかになっております。
当日は、下記のインターネット中継でもご覧いただけますのでよろしくご視聴ください。
特に、日本全国・世界で避難中のご家族に観て頂き、ご意見・感想をお寄せいただけると幸いです。

インターネット中継@Independent Web Journal(IWJ) 日本語
(URL)  http://www.ustream.tv/channel/iwakamiyasumi5
*電波の状況次第で後日録画放送になる場合があります。そ の際はご了承ください。
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<趣旨>
震災後一カ月で立ち上げられた福島乳幼児妊産婦ニーズ対応プロジェクト(FnnnP)ならびに福島乳幼児妊産 婦支 援プロジェクト(FSP)の活動も、もうすぐ2年を迎えます。こ れま で両団体の各拠点(栃木・新潟・茨城・群馬)と福島県内にてご家族の聞き取りやアンケート調査(合計延べ1599世帯)を実施し、830世帯を超える様々なニーズに対応致して参りました。

来る2月3日、 当団体は合同報告会を開催し、これまでの福島県とその周辺4県、首都圏ないでの活動を振り返るとともに、乳幼児・妊産婦ご家族の現状とニーズを紹介するとともに、当事者や福島県の職員さま、支援者の皆さんなど多様な参加者を 交え 今後に向けて「私たちがすべきことは何か」を話し合いたいと考えています。

原発事故から2年。公的な補償や賠償、支援が進まない中、どうすれば子どもたちの安全と健康を守り、福 島の 人びとの権利が回復できるのか、多様な立場の「私たち」が共に集い話し合う機会としたいと考えます。

<プログラム>
司会:清水奈名子 (宇都宮大 学国 際学部准教授/FSPメンバー)
●12:30~13:30 3大学アンケート 結果 報告
・群馬大学社会情報学部 (西村淑子准教授/FnnnP群馬拠点長)
・宇都宮大学国際学部附属多文化公共圏センター(阪本公美子 准教 授/FSP事務局長/FnnnP副 代表他)
・茨城大学地域総合研究所(原口弥生准教授/FnnnP茨城拠点長)

●13:30~15:00 福島乳幼児妊産婦 ニー ズ対応プロジェクト活動報告会
・FnnnP設 立背景と2年間を振り返る
(FnnnP代 表・舩田クラ―センさやか 東京外国語大学准教授)
・各拠点における避難者ご家族との歩み 
(以上の拠点長並びに小池由佳 准教授 新潟県立大学)
・当事者団体支援・市民連携の重要性

●15:20~16:20 討論会 「原発事 故か ら2年が過ぎ、私たちは今、これから、何をすべきか?」
・ファシリテーター:舩田クラーセンさやか(FnnnP代表/東京外国語大学准 教 授)
・パネリスト
河崎健一郎 (弁護士/福島の子ども たちを守る法律家 ネットワーク(SAFLAN)共同代表)
西崎伸子 (福島大学行政政策学類准教授/福 島の子ども 保養プロジェクトアドバイザー)
茨城県、群馬県、東京都への避難者4団 体 (FnnnPママ・スタートアップ助成先団体)
佐藤伸司 (福島県保健福祉部子育て支援課副主査)
樋口葉子 (ふくしま子育て支援ネットワーク代 表世 話人)

●16:20~16:30 閉会の挨拶 
重田康博 (宇都宮大学国際学部教授/福 島乳幼児・妊産 婦支援プロジェクト(FSP)代表) 

<本件に関する詳しいお問い合わせ)>
福島乳幼児妊産婦ニーズ対応プロジェクト(FnnnP)事務局
〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1
東京外国語大学 舩田クラーセン研究室内     
携帯:090-1710-2067(事務局コーデイネーター黒川)
メール:fukushimaneeds<@>gmail.com 
by africa_class | 2013-02-02 09:58 | 【311】子ども・福島乳幼児妊産
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