土曜日の住民大規模集会をお伝えするはずが、少し時間が空いてしまいました。
下記の記事の続報です。
ブラジル・セラードの日系農場とコミュニティ紛争:水問題でついに住民占拠へ
http://afriqclass.exblog.jp/237974421/
といっても現地から届いた写真を紹介するだけになります。
すみません・・・。
でも、間違いなく、皆さん驚きます。
というか、この私でも、自分の目を疑ったほどの、、、凄い人の群れでした。
特に、バイーア州西部といえば、本当に奥地。
そこにこんな数の群衆が連帯のために結集するとは。
このマーチは、膨大なる水の「収奪」をしているという「イガラシ農場」を占拠し、灌漑設備を破壊したコレンチーナのコミュニティの住民への連帯を示すために、街の人達だけでなく、周辺地域や全国から集まった民衆の様子だそうです。
すでにFBなどで掲載済みの写真だそうですが(なので絵文字が)、とにかく凄い人です。道の奥の奥まで群衆。。。おそるべしブラジルの民衆パワー。皆さん、思い思いのプラカードを掲げていたり、手にもって歩いているのが、さすが民衆行動の本場ならではの雰囲気です。
この女性は、「私たちのセラードを大豆かジャガイモのために引き渡すのはもう沢山!」と掲げてらっしゃいます。表情の厳しさに、本気度がひしひしと伝わってきます。「もう沢山!」は赤字…。
皆さんが思う「ぶらじ〜る、ブラジル!私のぶらじる〜」というあの脱力感溢れる音楽の雰囲気とは異なるブラジルの姿がここにあります。といっても、皆普通に歩いたりせず、スローガンをリズムにのって、サンバのステップで歩いたりすることもあるので、そこはブラジル風味。でも、「やるときゃやるのよ!」が、やっぱり私のブラジル社会運動の印象。
しかし、この農場が日本人移民が設立した企業によって運営されている日系農場であることを考えると、とても複雑な気持ちになります。
例えば、このお兄ちゃんたちのプラカード…。「そのジャガイモ、日本で植えろ!」のスローガンが、日の丸とともに描かれている。現在の会社のオーナーは2世。ブラジル人なのだけれど、やはり日本の背景が付きまとうのかと残念な気も。でも、一方的に水を奪われる側にしてみれば、どうしてもこのような感情をもってしまうのでしょうか。
こちらのお姉さんたちもまた沢山のプラカードを掲げてらっしゃる。
でも、最後の女性のイメージが一番パワフル。
手作りの水がめを頭に乗せた女性の、この決意溢れる表情も、胸に迫ります。
なんて書いてあるか分かります?
「喉が乾いたまま死ぬより、銃弾で死んだ方がましだ」
それぐらいの危機的状況の中でコミュニティの人びとは暮らしており、やむにやまれずの行動だったことが、ここにもはっきり示されています。
その頭上を警察のヘリコプターが威嚇しながら旋回。
この矛盾と対立は、ここだけの話ではありません。
スケールが大きくなり、目立っただけで、セラード地域で日常的に起きていることです。
それをもたらしたセラード農業開発に私たちの国・援助機関が関わっていたこと、そして現在も関わっていることについて、決して忘れてはならず、皆さんにぜひもっと関心をもってもらいたいと思っています。
この詳細は以下の記事を。
アマゾン周辺地域まで伸びるアグリビジネス:日本が関わるMATOPIBAを知っていますか?
http://afriqclass.exblog.jp/237969424/