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2012年 07月 02日 ( 1 )

コンゴ(民)初代首相ルムンバの獄中からの最後の手紙

4月から始めた「国際関係とアフリカ地域」の授業もほぼグランド・
フィナーレ。200名近くの学生と共に(中間レポートの後150名
ぐらいになりましたが!)、世界構造・日本や我々の認識枠組み
を、アフリカの人びとに視座を置いて、徹底的に解体していくこ
の授業。
 支配と抵抗、国際関係と実体がない国民を前に、矛盾のなかで
苦しみながら道を探った60年代のアフリカ指導者たちの声につい
て今日は学びました。彼らの成功と失敗から学ぶべき点は沢山
ありますが、詳細は拙著『モザンビーク解放闘争史』を。
 ここでは、 今日の授業で紹介した、コンゴ民主共和国の初代
首相パトリス・ルムンバの獄中からの最後の手紙の内容です。
とはいえ、手紙をのんびり書けたわけではなく、拷問の日々の中、
看守の目を盗んで書かれた手紙でした。
 今日の学生には、「もし自分がルムンバだったら・・・」ということ
で考えてもらいました。

Ludo De Witte (2002) The Assassination of Lumumba,
Verso: NY (ふなだ勝手訳)

親愛なる仲間へ
あなたたちが、これを受け取ることができるのか、受け取るとしてもいつ受け取るのか、そしてあなたたちがこれを読むときに私がまだ生きているのか、分からない状況でこれらの言葉を書いている。
私は、祖国の独立のための闘争において、私や同志たちの全生命をかけて求めた聖なる主張が、最後には勝利を収めるであろうことを、ただの一瞬たりとも、疑ったことはなかった。

しかし、我々が国のために求めたこと・・・。
つまり、高潔な生活を送る権利、尊厳をまっとうし、何の制限もない独立・・・は、ベルギーの植民地主義者や西側同盟者たちに、一度も望まれたものではなかった。
そして、彼らは、我々が助けを呼び掛けたとき、全幅の信頼を寄せた機関である国連の、特定上級官の間に、直接的・間接的、あるいは国際的・国内的なサポートを見出した。

彼らは、我々の国民の一部を毒した
彼らは買収し、真実を捻じ曲げ、我々の独立を汚すためになくてはならないことをした。
他に、私に何が言えるのか?
死のうが、生きようが、自由であろうが、あるいは植民地主義者たちに捉えられようが、私という個人が重要なわけではない。
もっとも、重要なのはコンゴ、そして独立が檻に押し込められた可哀相なコンゴ国民である。
この国民を、外部者は、時に気前のよい憐れみの目で、時に貪欲と喜びを持って、鉄格子の外側から眺めている。

しかし、私の信念は微動だにしないだろう。
私は、私の心の中心部で知っている。
遅かれ早かれ、私の人民はこれらすべての敵・・・外国人であれ、国内人であれ・・・から自らを切り離し、一つとなって立ち上がり、 植民地主義がもたらす退行と恥に「No」といい、昼間の純粋な光の下で、尊厳を取り戻すであろうことを。

私たちは一人ぼっちではない。
植民者や傭兵が一人残らず我々の国からいなくなる日まで、闘いを放棄することない何百人ものコンゴ人の側に、 アフリカ、アジア、そして地球のすべての隅っこの自由で解放された人民(民衆)が、留まり続けるであろう。

私は、子どもたち、後に遺す、おそらくもう二度と見ることのないこの子どもたちに伝えてほしい。
コンゴの未来は美しいと、
彼らの国は、すべてのコンゴ人と同様、彼らに、
独立や主権を再建するという聖なる任務を果たすよう、期待をしていると、
そして、正義なしに尊厳はなく、
独立なしに彼らは自由になれない・・と。

野蛮な暴行も、残酷な酷い扱いも、
あるいは拷問も、私に慈悲を求めさせはしない。
奴隷のように生き、聖なる原則に満足するぐらいなら、
むしろ、私は、頭を高く上げ、揺れ動かない信念、
そして私の国の運命に最大の自信を持って、
死にたいと思う。

歴史は、いつの日か告げるだろう。
それは、国連やワシントンやパリやブリュッセルで教えられる歴史ではない。
植民地主義やその操り人形たちを、
自分自身の手で取り除いた国々で教えられる、
歴史なのである。

アフリカは、自身の歴史を書くだろう。
そして、それは、サハラ砂漠の北も南も含む、栄光と尊厳に満ちた一つの歴史となるだろう。
私の仲間よ、
私のために泣かないでくれ。
私は、私の国が、
今はあまりにも苦しんでいるものの、
その独立と自由を守ることができるだろうことを、
分かっているから。

コンゴに栄光あれ!
アフリカよ永遠に。
                         パトリス

■パトリス・ルムンバに関する番組(英語ですが・・・)
http://www.youtube.com/watch?v=HrcX3XUm7eA
独立スピーチや獄中の彼の様子なども紹介されています。
そして獄中からの手紙も。

■現在のコンゴ民主共和国の情勢は米川正子さんの本とブログ
『世界最悪の紛争:コンゴ』
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E6%9C%80%E6%82%AA%E3%81%AE%E7%B4%9B%E4%BA%89%E3%80%8C%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%80%8D-%E5%89%B5%E6%88%90%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%B1%B3%E5%B7%9D-%E6%AD%A3%E5%AD%90/dp/4794450427
ブログ
http://congonokongo.blog.shinobi.jp
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by africa_class | 2012-07-02 22:14 | 【大学】国際関係とアフリカ