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カテゴリ:【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ( 99 )

ポルトガル国営ニュースLUSAも プロサバンナ報道「目を開いて。土地を失うぞ」とブラジル「土地なし」忠告

そしてポルトガル国営ニュース(LUSA http://www.lusa.pt/)もプロサバンナに関し、市民社会や農民組織の声を報道していたことを、今更知りました・・・。2013年5月28日の公開書簡発表直後の5月31日に記事化され、その後繰り返し報道がありました。3つの記事を出来る範囲で紹介します。

LUSAの記事はポルトガル語の検索エンジンであるSAPOに転載される仕組みです。ポルトガルに留まらず世界のポルトガル語者に広く読まれていることになります。

■「目を開いて、でないと君たちは土地を失うだろう」
ブラジル人の「土地なし」がモザンビークでのプロサバンナ事業に関して忠告

"Abram o olho, vocês vão perder as terras", avisa "sem-terra" brasileiro sobre o ProSAVANA em Moçambique” (2013年10月21日)
http://noticias.sapo.ao/lusa/artigo/16802939.html

ブラジルの「土地なし(労働者)」運動の中心的人物であるAugusto Juncal(アウグスト・ジュンカル)は、プロサバンナに反対するモザンビーク小農によるキャンペーンを「重みを強化する」ためにマプートに滞在した。そして、「目を開いて。でないと君たちは土地を失うだろう」との忠告を残した。

プロサバンナは、モザンビーク・ブラジル・日本の政府による農業開発プログラムでり、モザンビーク中北部で実施の初期段階にあるが、モザンビークの最大の小農階級組織である全国農民連合(UNAC)によって反対されている。同事業は、モザンビークの中北部の19郡の何百万というヘクタールの地域を対象とした事業であり、輸出のための特定作物の生産に民間セクターが参加することによってアグリビジネスを活性化することを目的としている。

UNACは、熱帯セラードの農業開発のブラジルモデルがモザンビークのこの事業でも繰り返され、何万という農民らの土地の収用を招き、貧困を悪化させ、社会的緊張を生み出すーーブラジルで「土地なし」現象が起きたように、と述べた。

マプートで今週開催された「第二回土地に関する国際小農会議」に招待されたAugusuto Juncal、「土地なし農村労働者運動(Movimento dos Trabalhadores Rurais Sem Terra、MST)」のスポークスパーソンは、プロサバンナがモザンビーク中北部の小農らに害を及ぼすであろうことは間違いないと述べた。

「プロサバンナ事業の規模を考慮に入れると、これから来るであろう問題に対する(現在のモザンビーク農民らの)懸念は十分でないと思う。小農らは、依然何が近づいているのか気づいていない。なぜなら気づいていたとしたら、政府と交渉するなどとはあり得ないからだ」と、ブラジルの土地なし農民のために闘う活動家はLusaに語った。「私は言っているんだ。目を開いてでないと君たちは土地を失うだろう。冗談じゃないよ、と。それは土地収奪や収用のプロセスなのだ。ブラジルでは、セラードの多くの人々の土地が奪われ、国の最も大切な森林が失われた」と、 Augusto Juncalは強調した。

アンゴラ環境・農村開発アクション(ADRA)というNGOのディレクター Guilherme Santosも、プロサバンナは、企業農業の利益を優先させることで小農らの損害を生み出し、この国を深刻な社会的緊張を生み出すだろうと述べた。「もし小農らの利益を守るために何もしないとしたら、小農の権利は踏みにじられ、社会は激変するだろう」と指摘した。

アンゴラ小農の権利を擁護する活動家は、プロサバンナが小農らの損失をもたらすことを防ぐには未だ遅くはないと述べた。「未だ対話の機会はある。この対話はしかし、全員にとって受け入れられるものでなくてはならない。関わる全員にとっての経済・社会・文化的な面を考慮に入れたものでなくてはならない。モザンビーク市民社会は、プロサバンナに関する意志決定プロセスに対し、影響を及ぼせるような力をつけなくてはならない」とGuilherme Santosは強調した。

この会議中、UNACは再び、このイニシアティブ(プロサバンナ)に対して否認(repúdio)を表明し、政府に対し、プログラムに関する声明にみられる「矛盾」や、小農との議論の際にみられる脅迫を非難した。「プロサバンナは、数々の矛盾によって刻印されてきた。何故なら中央政府は住民移転はないと言い張る一方、現場の職員らはプログラムのための土地が必要だと述べているからだ」と、UNACのアドボカシー・協力オフィサー Vicente Adrianoは述べた。

■「6ヵ国の農民らがマプートに集結し土地の搾取に反対するストラテジーを検討」 “Camponeses de 6 países procuram em Maputo estratégias contra expropriação de terra “
(LUSA 2013年10月16日 )
http://noticias.sapo.pt/internacional/artigo/camponeses-de-6-paises-procuram-em-maputo-estrategias-contra-expropriacao-de-terra_16797772.html

200を超える6ヵ国の小農アソシエーションの代表らがマプートに集い、「第二回土地に関する国際小農会議」を開催し、民間セクターによる「小農の土地の収奪を止めるため」の戦略が検討された。

同会議の主要な懸念は土地の収用に関するものであり、UNAC(モザンビーク全国農民連合)は、プロサバンナというモザンビーク、ブラジル、日本政府による農業開発プログラムに反対するための国際的なパートナーシップの強化を求めた。

同事業は、モザンビーク中北部の3州の19郡で実施される世手英であるが、モザンビークの小農階級の擁護機関であるUNACは、同事業への批判を率いてきた。何故なら、同事業が、輸出のための作物栽培に焦点を置くことで、土地の収奪やコミュニティの生活に悪影響を及ぼす結果となる可能性があるからだ。

「プロサバンナを止めよう。なぜなら3か国政府は小農に尽くそうとしておらず、農業の商業化を促進し、人びとの土地を収用しようとしているからだ」とUNACは述べた。

UNACのVicente Adrianoによると、(国家の)農業開発戦略は、大きな投資家らによる商業農業を優先するばかりで、小農らの生産手法や生産性に関するアクセスを容易にするものになっていないという。

「土地を守り、家族農業を守るための闘いは、食料主権や適切な食料を保証することにつながる。UNACは25年間活動してきたが、現在ほど、モザンビークの何百人もの人々がリスクに直面する時代はなかった」と、UNACのアドボカシー・協力オフィサーは述べた。

■「モザンビーク諸組織はモザンビーク、ブラジルそして日本に対し、プロサバンナ事業を止めるようアピール」"Organizações moçambicanas apelam a Moçambique Brasil e Japão para travarem projeto ProSavana"(LUSA, 2013年5月31日)
http://noticias.sapo.mz/lusa/artigo/16209612.html
モザンビーク市民社会諸組織は、モザンビークのアルマンド・ゲブーザ大統領、ブラジルのジルマ・ルセフ大統領、日本の安倍晋三総理宛の公開書簡を発出し、三角協力事業プロサバンナを止めるようアピールした。(中略)同公開書簡では、諸組織はプロサバンナを次のように批判した。「環境インパクト評価調査もなく、公衆との議論もなく、既にクイック・インパクト・プロジェクトが進められている」

ADECRU(農村コミュニティ開発のためのアカデミックアクション)に導かれた組織らは、「プロサバンナプログラムは、小農男女の家族や民衆に憲法で認められている権利である国民の知る権利に不適合であり、民主的で透明で幅広く深い公衆とのディベートが完全に欠如している」と述べた。

これらの組織は、「情報操作、コミュニティへの脅迫」や「ブラジル、日本、そして国内企業による土地収奪プロセス」によって、「この国に土地なしコミュニティを生み出す」可能性を指摘した。そして、結論として、これらの国の責任者らへの停止を要請した公開書簡は、「すべての事業や行為の即時停止」を求め、その上での「モザンビーク社会のすべてのセクターのすべての人々との幅広い公的な対話」を求めた。そして、プロサバンナのすべての資金と手法が、「持続可能な家族農業の支援のための国家計画の定義と実施の実現のために使われるべき」と主張した。
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by africa_class | 2013-10-26 11:52 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【UNAC国際農民会議&プロサバンナ報道】フランス国際放送もついに #プロサバンナ 報道

10月15日―16日までマプートで開催されていた第二回土地問題国際農民会議(主催UNAC)の記事が沢山配信されています。以下、
1.RFI(フランス国際ラジオ放送)
2.Jornal Noticias(モザンビーク国営新聞)
3.Canal Moz(モザンビーク独立系新聞)
4.SAPO(ポルトガル語情報媒体)
5. Verdade(モザンビークの最も独立した新聞)
の記事を列挙しています。4.5.は訳す暇がなかったので各自で・・・。
(しかし、ついにVerdadeが動き始めてしまったのですね・・・これはモザンビークの文脈では大きなことです。世界的にはドイツやフランス国際ラジオ放送が報道したことの方が大きいでしょうが。)

フランスの国際ラジオ放送RFI(Radio France Internationale)もついに、プロサバンナについて報道し始めました。もはや止まらない感がありますが、翻訳がおいつかない・・・。時間が限られているので出来る範囲で流しておきます。

■なお、ドイツの国際ラジオ放送DWのプロサバンナ関連番組(実に12本…)については、要約をしたものがここに→http://afriqclass.exblog.jp/18779412

ちなみに、多分政府は「小農支援」「対話してる」といっているじゃないか・・・市民社会は嘘ばっかり・・・という関係者の声も聞こえてきそうですが、それはこの間のプロセスをご存知ではないから。

はじめてこのブログを読まれる方にとって重要な背景説明としては、今現在まで、プロサバンナ事業の関係者(特に立案、推進のJICA)は、2009年9月から3年以上前提とされ、目的とされてきた以下の点を、批判を受けて変更させた点について、何の説明も行ってきていません。

●事業の大前提:PRODECER/ブラジルセラードの成功をモザンビークに/大規模に土地が余っている/世界の食料庫になるべき/投資が不可欠
●当初の目的:余っている土地に投資を入れて農業生産性を上げて大農と小農を共存させて回廊開発を押し進めよう/日本の企業にもメリットを

あれほど世界と日本、モザンビークで行ってきた宣伝をいつの間にか引っ込めて、2013年2月末にJICA理事長が現地に向かい、「小農支援」と強調していますが、何の説明も謝罪もなかったため、「批判を浴びてのポーズ」にすぎないと考えられていました。そこに、2013年3月に完成したマスタープランにおいて最も重要なレポートが4月にリークされ、「小農支援」どころか、「小農から土地を容易に奪って外国投資家らに提供しやすくする事業」という性格が明確になったため、現地農民組織や市民社会は態度を硬化している状態なのです。

なので、「小農支援が目的といっているだろう」と政府関係者やJICAがいくら強調したところで信用されず、むしろまた「騙されるだけ。実際は気づいた時には手遅れになる」と農民らは考え反対しているものと思われます。本当に小農のために事業を転換したのであれば、元に戻って何故見直したのか、そもそもの前提が誤りだったことを認めるなど、腹を割って伝える努力をしないと到底信用されないところまで事態は至っているのだと思います。でも、実際は、「腹を割る」どころか、すでにプロサバンナ対象地では、日本とブラジルが共同で奨励したブラジルのアグリビジネスの流入は続いている状態で、大々的に動かしてしまった歯車は止められない状態に・・・・。本当にこういうことを予見しないままに「大きいことは良いことだ」だけで現地事情を知らぬままに進められた結果であり、罪深いです。

また、より深刻なのは、当初プロサバンナの中に位置づけられていた「ナカラ・ファンド(ProSAVANA-PDレポートでQIPとして記載)」なるものが切り離される形で、ProSAVANA=PDのブラジル側コンサルタントFGVによって開始されるなど、批判を免れるため、「プロサバンナから投資案件や土地関連事業を切り離す」という小手先の「仕切り直し」が続いています。しかし、それもこれもプロサバンナ事業がまいた種なのです。それは2009年の調印から現在までのJICAやプロサバンナの関連資料をみればはっきり分かることであり、日本が率先して宣伝してきた分モザンビークでも世界でも知られています。そのことへの責任について説明なきままの、切り離したらよしとする姿勢に、農民らや市民社会は不信感を募らせ怒っているのだと思います。

さらに「対話を進めている」といって、UNACや市民社会組織を「反対派勢力」と呼んで排除してきたことについては既に彼らから声明が出されている通りです。表敬訪問にわざと出席しない(外務省)、UNACが声明で異議をはっきり書いているのに「反対ではない」という総括をする(JICA)、モザンビークを訪問した議員との面会を意図的に阻む(大使館)、JICAの招聘で来日した農民組織の出身団体名(UNAC)をパワーポイントからわざと削除し、問題点の指摘スライドを削除(JICA)、政府主催の「対話」には無理にでも来させようとするのに(農業省)農民・市民社会主催の対話集会には来ない(大使館JICA)、UNACの対話への排除を問題視して会議をボイコットしているのに、「主導権争い」と説明したり「一方的に約束に現れなかった」と説明(JICA)、反対する農民や市民社会組織を「ごく一部」に見せるため「賛成派」を動員した集会を各地で開催する(JICA&農業省)…正直なところ気分が悪くなってきました。これらは全て現地関係者へのインタビューやメールインタビューで明らかになったことですが、報告書では年表を使って説明しています。

表面的で小手先のこのような行動が、いかに当事者である農民や主権者である人びとを傷つけているのか・・・反省もないままに、「言い訳や賛成派づくり」ばかりが努力されている現実に、モザンビークの人びとは心から嫌悪感を感じているのだという点に、今気づかないとしたらいつ気づかれるのでしょうか。これが私たちの税金で支える「国際協力」の姿だということが、何より哀しいです。

今まで「未だ間に合う」「遅くない」と書いてきました。今回もそう書きたかったのですが、これらの記事を訳しながらいつになく絶望しています。I still have a dream, but....
がんばろう。

~~~~~~~~~
■RFIの記事「モザンビークのUNACによる第2回国際農民会議がマプートで終了」
MOÇAMBIQUE ÁFRICA LUSÓFONA - Artigo publicado em 15 de Outubro de 2013 - Atualizado em 15 de Outubro de 2013
"UNAC reúne em Maputo segunda conferência internacional"
"Termina na quarta-feira dia 16 de Outubro a segunda Conferência Internacional Camponesa organizada em Maputo pela UNAC moçambicana."
by Leonardo Silva
http://www.portugues.rfi.fr/africa/20131015-unac-reune-em-maputo-segunda-conferencia-internacional

10月16日、モザンビークのUNACによって主催された「第二回農民国際会議」が終了した。
本国際農民会議は、モザンビークやゲストの国における農業の現状を評価する目的で10月16日水曜日まで開催された。特に、注目されたのが、土地の所有をめぐる問題、農村部における農民の社会経済状況に関する点であった。本会議は、プロサバンナとして知られる事業に対する、UNAC(全国農民連合)による批判や懸念をモザンビーク政府がなだめようとするまさにその瞬間に開催された。同事業は、モザンビーク、ブラジルと日本によって設計されたものであり、その目的は農業生産性を最適化し、同国の食料計画を自給させるために、モザンビークの中北部の3州19郡で実施されようとしている。プロサバンナの政府側コーディネイターのカリスト・ビアスは、火曜日にマプート開催された記者会見にて、「プロサバンナは土地使用権(DUAT)を尊重し確認するための「原則の一つ」をガイドすることにあると述べた。そして、「土地に関する農民主権は尊重されるだろう」と結論づけた。

UNACの代表アウグスト・マフィゴは、第二回国際農民会議に政府側よりもっと高いランクの代表が出てこなかったことを嘆き、RFIに対し、モザンビークの農民らの懸念は、国の発展のために農業をよくすることであると述べた。

<<UNAC代表への音声インタビュー>>
この会議では特に土地の問題について話し合った。我々の土地が奪われている現状について、世界から駆け付けた仲間たちと共にディスカッションした。これらの農民の声に政府が耳を傾けるべきであった。同じ現象が、我が国だけでなく他国でも起きている。モザンビークには、他国に誇れる土地法があるが、しかし土地をめぐる政府の決定には農民が関与していない。その結果、各地で土地の紛争が発生している。

農村部における社会経済状況は悪化している。(植民地支配から)解放され、土地が手に入ったというのに、改善がない。農業においては、外部からプロジェクトは現れては、土地を奪っていく。これらは農民・国民にとって脅威として考えられている。

■モザンビーク政府による記者会見記事「プロサバンナはインクルージョンのため」
Jornal Noticias | 16 Outubro 2013
http://www.jornalnoticias.co.mz/index.php/main/4693-prosavana-e-pela-inclusao
しかし、既にこの記事自体が消されています。なぜかは皆が考えてみてください。
以下、その前に保存された記事。
"ProSavana é pela inclusão”
http://farmlandgrab.org/post/view/22683-unac-reune-em-maputo-segunda-conferencia-internacional

政府(モザンビーク)は、モザンビーク・ブラジル・日本が関与する熱帯サバンナの農業開発のための三角協力プログラム(ProSavana)に市民社会を包摂していると主張した。市民社会組織のいくつか、特にUNAC
(モザンビーク全国農民連合)は、プロサバンナが、事業対象地域の小農の土地を守るべきとアドボカシー活動をしてきた。

農業省のプロサバンナのコーディネイター、カリスト・ビアスは、これが政府の懸念でもあると確認した。そして、モザンビークの生産者が自らの生産性を向上させることで、貧困削減を実現することを支援する目的を達成するためには、政府の「エグゼクティブ」としても、同事業における市民社会の包摂が重視されていると述べた。

「実際、プロサバンナの文脈において、市民社会とのパートナーシップを育むことはいつも我々の心配事であり、既にUNACの本部に二度も訪問して我々のプロサバンナに関する意図を説明している。我々は常に市民社会からの批判にオープンである。なぜなら、市民社会は、我々が気付かないことを示してくれるからである。我々は、UNACとだけでなく、他の市民社会とも同様に共に活動できるよう努力し続ける」とカリスト・ビアスは述べた。

(以下省略  *原文ご確認ください。)

■CanalMozの記事
2013年10月16日 No.1065配信 2-3頁
「第二回会議開幕、農民らはプロサバンナを再び非難」

"Na abertura da II conferência Camponeses voltam a denunciar o Prosavana"
(マプート)-昨日、マプートで第二回土地とタネに関する国際農民会議の開会が宣言された。開幕日の支配的なトーンは、農民たちのため土地を守ることについてのものであった。

農民たちは、現在物議を醸している「PROパッケージ」つまり、プロサバンナ(Prosavana)、ProSUL、ProIRRIなどを非難した。これらは、土地収奪の試みであり、農民らを(土地から)追い出すものであり、農村住民らの貧困を撲滅するものになると限らないからである。

開会式で、UNAC(全国農民連合)のアウグスト・マフィゴは、モザンビーク政府からのより高いレベルの出席者の不在について遺憾の意を表明した。マフィゴは、我々の国の開発の土台が農業であるにもかかわらず、農業に関する明確な政策がないことについて強調した。

「この闘いにおいて民衆は疲れることを知らない。団結する農民は常に勝利する。闘争をグローバル化し、希望をグローバル化する」と連呼された。

月曜日に開始した一連の会議は今日終了する。統一のモットーは「農民とその土地を守るための闘いにおいて農民らは団結する」である。同会議には、モザンビークのすべての州からの農民が参加し、農業省の役人ら、 市民社会のメンバー、アンゴラ・南ア・ジンバブエ・ブラジル・スウェーデン・スイスの農民やパートナー団体らが参加した。

■CanalMoz 「マプートで開催中の第二回国際農民会議で農民たちはプロサバンナによる差し迫った土地収奪を非難」
numero 1066 | Maputo, Quinta-Feira 17 de Outubro de 2013
Na II Conferência Internacional Camponesa, em Maputo Camponeses denunciam iminente usurpação de terra pelo ProSavana

(マプート)UNACは、第二回土地問題に関する国際農民会議において、プロサバンナ事業に関連し、非難を表明した。UNACによると、プロサバンナは「地元民衆を開発から疎外するプロセスによって土地収奪と農民の追放に至る試み」であつと述べた。この批判自体は新しいものではない。政府は2009年の調印以来1200人の声を聞いたと主張するが、農民らは、協議(consulta)のプロセスに包摂されておらず、農民らのニーズにマッチしたものではないと述べた。

ディベートでは、「プロサバンナと契約農業のリスク」というタイトルのパネルが実施され、これにはUNAC、政府、市民社会の代表らが参加し、農民に対する不安定な契約の問題が取り上げられた。農民らは、政府に対し、モザンビークに置いて推進されてきた各種の農業プログラムの社会的・人的影響について問い正した。沢山あるプログラムの中でも、例えば、「ジェトロファ栽培」や「緑の革命」が、「結局望まれた効果を生み出さなかった」とやり玉に挙がった。

プロサバンナのケースについては、もう一つの懸念も表明された。それは政府によってつくられたマスタープランに関するものであった。農民や市民社会らは、このドキュメントが、コミュニティが有する土地の使用権に関する懸念を包含するものであるべきとの点である。政府は、この点についてコミュニティレベルで協議がなされており、2014年3月にマスタープランの発表は延期されていると述べた。UNACの代表であるアウグスト・マフィゴは、農民を優先的に位置づける農業開発政策の不在の問題が、農民らが直面する主要な疑問に直結していると強調した。その上で、プロサバンナはブラジル・日本・モザンビーク政府が関与する土地の搾取事業であり、UNACとして、ブラジルで起こったネガティブな結果がモザンビークでも繰り返される差し迫ったリスクについて警鐘を鳴らした。

ブラジルで起きたリスクと苦しみが何であったかという点については、社会の激変が次のように説明された。政治的な動乱、平和への脅威、土地にはりついて暮らしてきた地元農民家族らの飢えやみじめな生活、家族農業生産システムの破壊、等である。また、土地の移転により、悪化している農村住民らの貧困が、もう一つ農民らが懸念として強調した点であった。

ナカラ回廊はこのプログラム(プロサバンナ)が展開される重要な経済地区であるが、400万ヘクタールの土地が耕作可能とされている。討論において政府代表は、これらの土地を外国投資家に提供するつもりはなく、プロサバンナは小農生産者のための事業であると述べた。

(他にも記事がありますがまた今度)
■6ヵ国の農民らがマプートに集結し土地の搾取に反対するストラテジーを検討
SAPO | 16 de Outubro de 2013 Camponeses de 6 países procuram em Maputo estratégias contra expropriação de terra
http://farmlandgrab.org/post/view/22685-camponeses-de-6-paises-procuram-em-maputo-estrategias-contra-expropriacao-de-terra

■”Camponeses vs investidores em Moçambique"「モザンビークにおける農民対投資家」
Verdade | 16 Outubro 2013
Escrito por Alfredo Manjate
http://farmlandgrab.org/post/view/22686-camponeses-vs-investidores-em-mocambique
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by africa_class | 2013-10-18 15:17 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【紹介】今日からモザンビークで第二回土地に関する国際農民会議開催

今日の現地からの報道で、この会議を大統領と大臣(「高いランクの人」)がキャンセルしたようです。これについてかなりの反発が広がっているとのことです。それにしても。。。ですね。詳細はまた追って。でも会議は非常に活発に行われ、かなりよい議論が行われたそうで、動画が楽しみです!

この会議に関するフランス国際放送の報道、モザンビーク政府メディアの報道、独立系メディアの報道を訳して掲載しています。是非ドウゾ。(2013年10月18日)
→http://afriqclass.exblog.jp/18809250/

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既に「モザンビーク開発を考える市民の会」のブログでも掲載されていますが、ここにも一部転載しておきます。

日本国内には、「何故モザンビーク農民組織の代表としてUNAC(全国農民連合)ばかりを重視するのか?」という疑問の声があるそうです。あるいは、日本の援助関係者の中には、「プロサバンナの議論からUNACを外しても問題ない」と思っている節がありますが、モザンビーク社会の文脈では「とんでもない!」なのです。なので、日本関係者の「疑問」それ自体に、驚きを禁じ得ませんが、説明しないと伝わらないと思うので、ここに会議の詳細を転載するとともに、今度改めて丁寧に説明する機会を設けます。

なお、この間感じるのは、こういう「モザンビーク社会の文脈における当たり前」を一から十まで私一人が日本語で説明しなければならないことの問題性です。これがタンザニアだったりザンビアだったら、日本の研究者も沢山いますし、JICAにも蓄積がある。公用語が英語でほとんどのものが読める。しかし、モザンビークは残念ながら、日本での研究・援助の蓄積がまったくない上に、公用語がポルトガル語である。なので、現地社会への理解があまりにないわけですが、それなのに大規模事業をいくつも動かそうとする。しかも、問題が露呈しても、関係が薄い以上、社会の批判もあまり痛くないので、あくまでも自分たちのやり方を押し付け続ける・・・ここが問題の根源なのだと思います。

よい機会だと思うので、是非プログラムや招待状、プレスリリースを眺めていただければ~と思います。
この招待状やプレスリリース、プログラムを眺めると、UNACをただ「一部の反対勢力」として矮小化したり、排除したり、周辺化したり、圧力を掛けつづけることの無意味さを実感することでしょう。モザンビークの農業政策の今後について考える上で、彼らの分厚い主権者としての意見、政策形成への関与がいかに大切か分かるでしょう。そのような声や努力に耳を傾けることなく、政府とだけ話していればいい、あるいは「賛成する農民や組織とだけ個別に対談すればいい」・・・とならないことは、はっきりしていると思うのですが。

「メンツさえ保てれば良い」そして「賛成してくれるところとだけ進めればいい」という現在の日本の援助関係者の姿勢が、いかに現地の人々に見破られているのか、そして本当に支援したかった小農の将来に逆行することか(中長期的にみて)、これを機に真摯に考え直してみてほしいです。

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8月からモザンビーク北部、南部、中部の全11州110郡の農民代表を招いて開催されてきた「土地とタネに関する農民大会」が終わったことを受け、今日10月15日~16日まで、首都マプートにて「UNAC全国集会ー第二回土地に関する国際農民会議」が開催されます。

同会議には、ゲブーザ大統領、パシェコ大臣、農業大臣の他、全国から集まった農民、市民社会組織、その他の社会運動組織、宗教団体、各国ドナー、国連組織代表ら200名が出席するほか、アフリカ中の土地やタネの問題に取り組む農民組織代表ら、ブラジルからの小農団体代表も参加するそうです。

プロサバンナやG8 New Allince についても議論されます。(2日目)
全体日程のプログラム
→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-48.html

この会議の開催を受けて、「公開招待状」と「プレスリリース」が公表されています。「プログラム」を末尾に張り付けます。

【招待文面】UNACは1987年4月に結成され、1994年に登録された組織であり、小農民らを代表し、その社会的・継時的・文化的権利を擁護し、農民自身の組織化を促すことで政策形成過程への参加を保障し、食料主権を念頭においた発展ストラテジーを実現することを目的とする。その際、ジェンダーと若者の平等を前提とする。

かつてこの25年間において、今ほど農民の闘い、UNACの役割がモザンビークにおいて求められたことはなく、食料主権を保障する農民らの農業とその基盤になる土地を守る闘いは様々な課題に直面している。メガプロジェクト、投資などを優先する政策が、農民らの

この背景を踏まえ、UNACは第二回土地に関する国際農民会議を開催する。その目的は以下の二点である。
(1)農民男女のキャパシティを強化し形成するために、天然資源や土地はどのようにコントロールされるべきか、そしてその権利はどのように守られるべきか。
(2)モザンビークの真の農業改革はどのように行われるべきかに関する開かれた討論の深化と拡大への貢献。

なお第一回土地に関する国際農民会議は2012年11月27日ー28日までマプトで開催され、モザンビークにおける土地の問題についての疑問が明確にされた。

【UNACプレスリリース】
「モザンビークの農民らは、小農による農業と土地を守るための闘いにおいて共にある」
Camponeses de Moçambique Unidos na Luta pela Defesa da Terra e da Agricultura Camponesa

(仮抄訳)
1.農業政策の改革を求める(家族農業に焦点をあてたものにするべき)
2.家族農業支援国家計画の不可欠
3.25年間のUNACの闘い(土地と小規模農民による農業を守る)において、今ほど闘いがアクチュアルに不可欠とされたことはなく、何百万 のモザンビーク人が危機に追いやられていること、そしてこれは外国直接投資の波、メガプロジェクトによって起こされている。特に、土地の私有 化と争奪が、アグリビジネス(ProSAVANAとG8 New Alliance)、植林(Chikweti)、鉱物資源開発(Vale, Rio Tinto, Jindal)、天然ガス開発(Anadarko, Satonil, ENI)によって起こっている。土地の占領・エクスパンション・集積である。
4.政治やネイティブなタネの保全に関する農民研修をテーマとして、11州120郡で開催され、農民男女・若者たちの参加があったUNACの 北部・中部・南部の農民集会の成果が明日からの農民大会・国際会議で紹介される。
5.大 統領が開会を宣言し、農業大臣が参加する。政府関係者らとともにモザンビークの土地問題について議論を行う。
6.本会議は、官民セクター、NGOや社会運動に開かれており、この国の3つの地域の現実を踏まえた要請について検討を行う。これは、アソシ エーション、組合、家族、コミュニティが日々直面する大企業による土地やテリトリーの進出に関するものである。我々は、農民のコミュニティや 家族を存続させ、主権に根差した発展への権利を効果的に守り、抵抗するために、統合された形でアプローチを形成する必要に迫られている。
7.本会議は、女性デ―、国連家族農業国際年であることを踏まえたものとなる。

原文→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
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by africa_class | 2013-10-15 15:37 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【一挙掲載】プロサバンナ動画(12本)&ドイツ国営放送(12本)&ドイツ市民社会声明

「モザンビーク開発を考える市民の会」のブログにも掲載されていますが(http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/)、世界中で発表されたプロサバンナやモザンビークにおけるランドグラブ(土地収奪)に関するビデオや報道、ドイツ市民社会声明などを一挙転載しておきます。

プロサバンナは、もはや「国際問題」と化していて、どこで何が報道されて、どんなイベントがあって、どんな風に議論されているか、私でも追い切れなくなっています。(特にドイツのラジオ局が12本も番組をつくっていたとは。大学経由でインタビューの申込みがあって、8月にされた時、私は北部都市にいて、スカイプで対応したのですが、その後そのことをすっかり忘れていました…。我ながらひどい英語ですね…。)

9月30日の報告会でも述べましたが(動画は以下)、そもそも国際市民社会や現地社会がブラジル市民社会とともに2012年春から問題視して動いていたところに、日本の市民社会が気付いたのは2012年秋…。日本のNGOらがODA改善の一環として動き出したのが、2012年11月ですので、「後追い」の部分があるのは否めないものの、現在プロサバンナの議論は世界的なものになり私たちでも追いつかない速度に。先日までローマで開催されていたFAO(国連食糧農業機構)の国際会議でも大変話題になっていたそうです。

元々は日本政府・JICAのイニシアティブで始めた援助。日本の市民として「遠いアフリカでの出来事」と知らないふりはできません。是非、以下の各資料や政府・JICA側の資料にあたって、自分の目で見て・耳で聴き・頭で考え、議論し、自分で出来るアクションは何か考えてみてください。

答えは一つではありませんが、やはり当事者であるモザンビーク農民や市民社会の声に耳を傾けてほしいです。勇気を振り絞って声をあげている人達の声は、普通は私たちのところまで届くことはありません。現在の技術革新によってこれが生で見れるのは素晴らしいと思います。

特に、2013年8月8日に開催された「プロサバンナの停止と再考を求める三カ国民衆会議」での政府代表と農民・市民社会とのやり取りを是非ご覧ください。言葉が分からなくても、現地の人びとの想いが伝わってくると思います。この会議に日本大使館とJICAが招待されていたのに代理出席すらなかったのは本当に残念でした。国会期間中であったにもかかわらず農業大臣は3時間以上この会議に出ています。

■政府代表の返答に対するモザンビーク農民組織、市民社会、女性組織代表らの反論(10分位~)
http://www.youtube.com/watch?v=8kXyY62TQ_0
http://www.youtube.com/watch?v=2cwAsCA5bAo
この映像をみれば、モザンビーク農民組織や市民社会組織の主権者としてプロサバンナとその「対話プロセス」をどのような問題意識でみているかはっきり分かります。彼らの言葉は、彼らの現実を踏まえたもので、すごくパワフルです。私たちが、「外部者」として出来ること・すべきでないこと・・・を考えさせられた10時間(!)でした。勿論、政府代表の返答にも注目。

ポルトガル語なのが苦しい所なのですが、9月30日報告会の冒頭で少しだけ私が通訳して紹介しています。
http://www.youtube.com/watch?v=kSNzU32enGg

■UNACとORAMが制作したプロサバンナとPRODECERに関するビデオ
これも農民組織らが小農の視点で、日本の両援助事業を問い直している動画であるという意味で画期的です。同意しなくて良いので、日本の援助関係者、ブラジル研究者らは、これを観てほしいと思います。
http://farmlandgrab.org/post/view/22661
(これもポルトガル語ですが映像だけでも物語っている部分あり)

■DWのラジオ番組農民・市民社会の声を丁寧に拾い上げているのでおススメ。
勿論、政府側の主張もジャーナリストらしく掲載しています。
翻訳エンジンにかければ英語にはなると思います。
http://www.dw.de/prosavana-desenvolvimento-da-agricultura-local-ou-monoculturas-para-a-exporta%C3%A7%C3%A3o/a-17128512

*ちなみに何故ドイツ国営放送や市民社会がモザンビークのことをこんなに熱心に報道したり、声明を出すのか・・・私の「当たり前」もしかして皆さんの「当たり前」ではないかもしれないので補足。冷戦期、東ドイツにはモザンビークから大量の「研修生」の受入れがあり、冷戦終焉とドイツ統合に伴ってモザンビークに多くが帰国したのですが、留まったモザンビーク人も多く、統一後のドイツでモザンビーク支援をする市民社会組織・宗教組織は非常に多いのです。最後の声明を出しているKKMはNGOだけでなく、会員はドイツ在住モザンビーク人。そして、ドイツに暮らすポルトガル人も非常に多く、ポルトガル語放送はかなり聴かれています。

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【プロサバンナ・土地収奪関連動画一挙紹介】
1.モザンビークにおけるランドグラブが生じるプロセスを明確に描いたビデオ。途中の住民の「このままだと戦争になる」…の一言が重いです。(2013年10月、英語)
(1)Seeds of Discontent (director Geoff Arbourne/Transnational Institute/FIAN International)
http://farmlandgrab.org/post/view/22644-seeds-of-discontent#sthash.bXJ0mbtf.dpuf
・プロサバンナの対象地となっているニアサ州北西部で起きている植林会社によるランドグラブが地域の農民にどのような影響を及ぼしたのかを描いている、胸に響く映像。
・当初プロサバンナの対象地ではなかったのが、人口密度が低く森林が広がっているため、最終段階でブラジル側の要求によって組み込まれた。
・この会社(Chikweti)は現在大豆生産にシフトしつつあります。

(2)テテ州の鉱物資源開発によって土地を奪われた人たちの映像(2012年国連に提出、英語)
(Peter Steudtner・Justica Ambiental & Friends of the Earth Mozambique)
http://panphotos.org/PAN/blog/2013/04/stop-look-listen-3-short-films-on-forced-resettlement-in-northern-mozambique/

2.プロサバンナ・その「先祖」のPRODECER(日伯セラード農業開発協力)を小農の立場から再検討したビデオ(モザンビーク農民組織(UNAC)と農村開発NGO(ORAM)が現地を訪問して製作、2013年ポルトガル語)
"ProSavana e face oculta do Prodecer"「プロサバンナと顔を隠したPRODECER」
http://farmlandgrab.org/post/view/22661

3.プロサバンナに関するUNAC&ORAM主催「3か国民衆会議~プロサバンナの停止と再考を求めて」2013年8月8日@マプートで開催。対象地の農民代表・市民社会代表を含む200名近くの参加者が、モザンビーク首相代理・農業大臣・農業省関係者らと対話(映像:UNAC、ポルトガル語)
・開発計画省局長(首相代理)によるプレゼン
・ブラジルFASEによるプロサバンナに関する調査報告プレゼン
・会場からの質問・コメント
・政府代表による返答
・北部市民社会による声明発表
・クロージング(政府代表挨拶)
9時~19時まで続いた白熱した議論のやり取りをそのまま。
http://www.youtube.com/channel/UCoZCgmP4w-1Ttbw65YqRtGQ?feature=watch

4.日本のNGOが主催したプロサバンナに関する報告会などの動画
http://www.youtube.com/channel/UCoZCgmP4w-1Ttbw65YqRtGQ?feature=watch
(1)2013年2月27日モザンビークよりUNAC代表・JA!を招いて開催した院内集会
(2)2013年2月28日以上ゲストによる東京大学での講演会
(3)2013年5月29日横浜でのUNAC代表・ナンプーラ州市民社会プラットフォーム事務局長・GRAIN・FASEによるTICAD V直前講演会
(4)2013年9月30日モザンビーク現地調査に行った日本NGOによる緊急報告会・声明の発表@参議院議員会館

【プロサバンナに関する国際報道:ドイツ国営放送(Deutsche Well)12本】
なお要訳は記事テキストからではなく、音声からの大まかな内容のため、各自で原文をあたってください。まず、ドイツ内での報道・イベント・声明などを掲載しておきます。なおドイツ国営ラジオは多言語放送を世界に向けて行っており(記事もHPに掲載)、ポルトガル語放送は、ブラジル人・ポルトガル人記者らが配信。

■一連のプロサバンナ報道サイト"ProSavana – desenvolvimento da agricultura local ou monoculturas para a exportação?"「プロサバンナ:地域農業開発あるいは輸出のためのモノカルチャー栽培?」
http://www.dw.de/prosavana-desenvolvimento-da-agricultura-local-ou-monoculturas-para-a-exporta%C3%A7%C3%A3o/a-17128512

(1)"Iniciativa ProSavana traz empresários agrícolas estrangeiros a Moçambique"(2012年5月12日)「プロサバンナのイニシアティブがモザンビークに外国人農業企業家を連れてくる」http://www.dw.de/iniciativa-prosavana-traz-empres%C3%A1rios-agr%C3%ADcolas-estrangeiros-a-mo%C3%A7ambique/a-15928800
*日本とブラジルの企業関係者らがモザンビークを訪問していることの記事。
*ブラジル農業企業家が何を植えるか検討中と。ブラジルのノウハウを持ってきたい。
*そこに暮らす農民のことが優先されるのかの不安の声を報道。
*コミュニケーションが重要とモザンビーク研究者。

(2)"Camponeses moçambicanos desconfiam do projeto ProSavana"(12.11.2012)「モザンビークの農民たちはプロサバンナへ不信」
http://www.dw.de/camponeses-mo%C3%A7ambicanos-desconfiam-do-projeto-prosavana/a-16372527
*ブラジル企業が来ている
*モザンビーク農民組織の不信感表明。
*土地が奪われることへの不安。家族農業を営む人たちの食料はどうなるのかの不安。タネの問題。
*ブラジル関係者の反論。北部はセラードと類似していて、同じような機械が使えるはず、と。

(3)"Sociedade civil moçambicana critica programa agrícola ProSavana" (06.05.2013)「モザンビークの市民社会が農業プログラム・プロサバンナを批判」
http://www.dw.de/sociedade-civil-mo%C3%A7ambicana-critica-programa-agr%C3%ADcola-prosavana/a-16794525
*プロサバンナは1000万ヘクタール・3州を対象とする。
*現在マスタープランを策定中であるが、これは地域に暮らす400万人の生活に大きな影響を及ぼす。
*しかしマスタープラン関連文書がリークされ、市民社会に不安が広がり、声明が出されている。特に、ランドグラビングへの危惧が大きい。
*声明を出したモザンビークの市民社会へのインタビュー:
ーForum Mulherの代表は、この規模である以上、農民が自らの土地や生産への自律性を奪うことになる。…投資家はもたらすというよりもって出ることになり、そこに暮らす農民らは搾取されることになるだろう。結局、ある種の植民地化になる。
ーLIVANINGOの代表は、結局、これは企業への天国への招待計画。ブラジルと異なりモザンビークの土地は安い。集約的な農業を投資家らが持ち込んで、結局モザンビーク人は「僕(しもべ)」、農業労働者にされるだけ。

(4)"Sociedade civil de Moçambique rejeita ProSavana”(06.06.2013)「モザンビーク市民社会はプロサバンナを拒絶」http://www.dw.de/sociedade-civil-de-mo%C3%A7ambique-rejeita-prosavana/a-16865070
*プロサバンナはメガプロジェクト。19郡対象。政府はこれはナカラ回廊開発を行うことで住民の貧困を撲滅するというアイディア。
*モザンビーク市民社会がプロサバンナを拒絶する公開書簡を発表。
*ナンプーラ州市民社会プラットフォームの事務局長:家族農業や環境破壊を起こそうとしていると批判。環境社会インパクト調査すらされていない。
*Justica Ambiental:小さいプロジェクトが決まったら環境社会調査をするというが、なぜこのような断片的な対応をするのか?理解できない。
*UNACの代表:いったいどのモデルの話をしているのか知りたい。ブラジルを見本にしているが、ブラジルではいまだに土地へのアクセスがない農民らがいる。止めて、きちんと座ってちゃんと説明してほしい。
*LIVANINGOの代表:アグリビジネスがきてほしいだけ。政府は農民のことなんて考えていないのは、みな知っている。土地は余っていない。輸出用の安い食料を作りたいだけ。人びとが食べてるのか、食べてないのか心配などしていない。

(5)"Campanha contra privatização da terra lançada em Moçambique”(02.08.2013)「モザンビークで土地の私有化に対抗するキャンペーン」
http://www.dw.de/campanha-contra-privatiza%C3%A7%C3%A3o-da-terra-lan%C3%A7ada-em-mo%C3%A7ambique/a-16994086
*ADECRUは、ProSAVANAはPRODECERに基本を有すると説明。環境社会インパクト調査が不可欠な規模と影響を持つプログラムであるにもかかわらず、カテゴリーはAでなく、秘密主義に徹した、開かれていないプログラムである。
*Fingermannは批判を「神話」と呼ぶ。プロサバンナで行われたランドグラブはない。プロサバンナは徐々にモザンビークの現実に直面して、もはやPRODECERのコピーではなくなりつつある。

(6)Projeto ProSavana em Moçambique visa garantir segurança alimentar do Japão, diz especialista(30.09.2013)「モザンビークのプロサバンナ事業は日本の食料安全保障を射程に入れる」
http://www.dw.de/projeto-prosavana-em-mo%C3%A7ambique-visa-garantir-seguran%C3%A7a-alimentar-do-jap%C3%A3o-diz-especialista/a-17128177
*日本の研究者はプロサバンナが日本の食料安全保障を狙ったものだった。
*日本とブラジルの農業開発協力は初めてではなく、PRODECERがブラジルで70年代にはじまった。
*この理由は世界的な穀物価格高騰によるもの。特に大豆。
*PRODECERのコンセプトは米国の大豆輸出。日本は輸入に頼る。
*JICAブラジルは以上の主張を確認。
*PRODECERは当初多くの問題に直面したが、社会・環境麺におけるネガティブ影響は認識されず、現在では日本政府に成功物語として宣伝されている。
*そのため、アフリカと世界への貢献策としてPRODECERを見本にしたプロサバンナが計画された。

(7)Projeto brasileiro que inspirou o ProSavana teve impactos ambientais graves(30.08.2013)「ブラジルのプロジェクトはプロサバンナをインスパイアーしたが、深刻な環境影響をもたらした」
http://www.dw.de/projeto-brasileiro-que-inspirou-o-prosavana-teve-impactos-ambientais-graves/a-17054390
*セラード農業開発、PRODECERは環境問題を引き押した、と地元研究者らは主張した。
*ゴイアス大学の教授は、大規模モノカルチャー生産によって大きな影響が環境(土壌)に起こされた。外国への輸出のための農業生産は、地域住民の食料安全保障に貢献しなかった。さらに、セラードは現在多様性によって知られるようになり、国の第二の森を形成しているが、大規模に破壊された。
*ブラジルアグリビジネス国際関係事務局:ブラジル:もともと何もなかったところ。そこに農業が営まれている。20%は保全されている。化学肥料の使用は法によって守られている。問題ない。
*ウベルランディア大学教授:保全地域があろうとも、多様性の問題は解消されていない。
*水の大量使用によって水資源の枯渇が起きている。飛行機を使った農薬投与が多くの被ばくと水の汚染を起こしている。
*ブラジル農業省:それを証明する根拠はない。しかし、70-80年代は環境問題への危機感が薄かった。多様性への配慮などはなかった。今日はあのようなことはできないだろう。
*プロサバンナのためには、このような負の遺産から学ぶしかないと、農業省は主張。

(8)Antepassado brasileiro do ProSavana prejudicou pequenos agricultores, dizem estudiosos(28.09.2013)「プロサバンナのブラジルの先祖は小農たちに害をもたらしたと、研究者らは述べた」
http://www.dw.de/antepassado-brasileiro-do-prosavana-prejudicou-pequenos-agricultores-dizem-estudiosos/a-17067517
*セラードで展開したPRODECERとは、機械化された農業。巨大なラティフンディオ・モノカルチャー。小農が入る余地はなかった。同地域で、小農がこのようなラティフンディオと競争することはど不可能だった。これは日本による農業開発協力だった。そこに暮らす小農らは、お金のために土地を手放した。
*ウベルランディア大学教授:PRODECERは、地域の人々と協議などしなかった。来て、土地を占有して、そこに暮らす人びとは土地をあきらめた。お金がよかったからだ。
*アグリビジネス国際局:左翼の指摘には根拠がある。このプログラムは確かに小農支援のものではなかった。世界への穀物の供給が目的だったからだ。そうである以上、小農支援になりようがない。競争力がないからだ。目的は、大規模な土地を集積することであって、小農を支援することなどではなかった。
*彼は、プロサバンナは、PRODECERによってインスパイアーされている以上、このような失敗から学ぶべきと結んだ。
*モザンビークのプロサバンナ対象地の圧倒的多数が小農である。
*ゴイアス大学教授:そこに暮らす人たちは土地を放棄して町にいった。しかし、そこで何をして生きていけばよいかわからなかった。結局、これらの人たちは農村に戻った。しかし、農業労働者にならざるを得なかった。

(9)"Camponeses moçambicanos sentem-se excluídos do ProSavana"(2013年9月9日)「モザンビーク農民はプロサバンナから排除されていると感じている」
http://www.dw.de/camponeses-mo%C3%A7ambicanos-sentem-se-exclu%C3%ADdos-do-prosavana/a-17075860
*環境社会インパクト調査が行われていないままにマスタープランが作られていっていることへの危機感が広がっている。また、土地取引におけるクライテリアが一体何になるのかならないかがはっきりせず、農民の不安をかきたてている。これを市民社会らは、「秘密主義が増している」と述べている。
*UNAC代表:プロサバンナは、モザンビーク農民の意見に耳を傾けてこなかった。だからこそ、混乱が起きている。それは起こってはならないものである。
*UNAC事務局長:排除の論理がプロサバンナを支配している。コンセプトにおいてもモデルにおいても矛盾に満ちている。
*カーボデルガード州農民:止めるしかない。農民たちの声に耳を傾け、コンセンサスができるまで。
*結局政府は輸出用の一次産品生産の話をしているが、農民たちは食料生産を気にしているのである。
*土地はある。みなにある。農民らの組織化を奨励し、生産性をあげるのがプロサバンナ。
*プロサバンナフォーカルポイント:農民おためのプログラム。

(10)"Não existem terras livres para o ProSavana" critica Calisto Ribeiro(12.10.2013)
「カリスト・リベイロは、プロサバンナのために自由になる土地など存在しないと批判」
http://www.dw.de/n%C3%A3o-existem-terras-livres-para-o-prosavana-critica-calisto-ribeiro/a-17144711

(11)"O fenómeno de Angola está a emergir em Moçambique" alerta economista moçambicano João Mosca 02.10.2013「モザンビークでアンゴラ現象が起きていると、モザンビーク人エコノミストが警告」http://www.dw.de/o-fen%C3%B3meno-de-angola-est%C3%A1-a-emergir-em-mo%C3%A7ambique-alerta-economista-mo%C3%A7ambicano-jo%C3%A3o-mosca/a-17124861

【ドイツ市民社会声明】
以上のドイツ内での報道、そしてドイツで開催されたプロサバンナに関する国際会議(9月27日まで開催)を受けての声明だそうです。以下英文を張り付けておきます。
"Message of Solidarity with the Mozambican Civil Society in Support of Small Scale Farmers confronting the program ProSAVANA"「プロサバンナ計画に直面する小農を支援するモザンビーク市民社会への連帯メッセージ」

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by africa_class | 2013-10-13 11:36 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【緊急声明】プロサバンナ/JICAに関するナンプーラ州市民社会プラットフォームの声明(かなりショック)

既に「モザンビーク開発を考える市民の会」のブログでも紹介されていますが、転載しておきます。正直なところ、日本の援助史上でも、前代未聞な深刻な事態だと思うのですが・・・。こんなに繰り返し、対象地や全国の市民組織や農民組織に抗議された援助案件も珍しいと思うのですが、あるいは「よくあること」なのでしょうか?

多分、日本ではモザンビークが知られておらず、誤解されているかもしれません。つまり、モザンビークの農民や市民社会にとって「抗議声明」は普通のことで、「表現の自由」が確保されている・・・と。とんでもない!独立から一貫して同じ政権・文化社会風習的に、モザンビークでこのような抗議声明が出されること、多くの市民社会組織がしかも名を連ねることは、例外中の例外です。一応、私の専門はモザンビークの政治変動なのですが、「まったく例がない」です。このような声明を出すプロセスでも、出した後も、悲鳴のような声がモザンビークから届いています。それでも、彼らは声明を出す勇気を持ち、出し続けなければならないほどの状況に追い込まれているのです。

そのことをどうか、JICAや外務省の皆さん、コンサルタントの皆さん、胸に刻み込んで下さい。軽々しく出しているとか、「また出た」という類のものでは、少なくともモザンビークの政治状況、歴史的背景においては、妥当な理解ではありません。

彼らの指摘はいずれも、胸が痛くなるものです。これほど明確なモザンビークの農民組織や市民社会の反対や抗議を無視して、このまま突破していくつもりなんでしょうか・・・。そうでないと思いたいです。ここに書かれている通り、一旦停止し、抜本的に見直す、特に家族農業支援のための国家計画を中心に据えた計画とする・・・など、是非実現してほしいです。

それは、小農支援を部分的に取り入れればいいというものではないこと・・・についても十分な理解があると良いのですが。彼らがこの声明や公開書簡に書いていることは、「小農支援をしてほしい」という以前に、「モザンビーク国家の農業政策の中に、99%を超える家族農業を営む農民たちの農業を重視すること(予算を含め)、その計画を農民自らが皆と共に作るプロセスこそを共に推進すること」を求めているのです。

援助とは、一過性のあてにならない気まぐれな外からふってくるものであって、国家政策に何がどう書き込まれるか・・・こそが長い長いこの先の農民の発展、モザンビーク農村の発展において、最も重要なことなのです。

繰り返しの来日でもわかったと思いますが、彼らは、「何もできない農民にもの・技術をあげればそれでいいパターナリスティックな援助のフレーム」そのものを、転換せよとも迫っています。なので、これらの声明の主張を、「小農技術支援をすればいい。それならやっている」と翻訳することは、主権者に対して大変失礼なことであり、傷を深めるだけです。そのことをどうにか理解してほしいと切に願っています。

なお、JICAについて書かれていることは、私たちがモザンビーク北部で繰り返し疑問を投げられたことでもありました。私たちの税金が、このような工作や分断、抑圧を促進することに使われている現実は、本当に哀しみを通り越しています。前にも書きましたが、民主化と平和に逆行する行動を支える援助は、明らかにJICAのあるべき姿とかけ離れていると思うのですが、このまま知らぬ顔で、とにかく既成事実ほしさに続けていくのでしょうか・・・。そんな活動のために、ODA予算はあると思えないのですが。。。

このような事態にあるにもかかわらず、まことしやかに日本の関係者内で囁かれる「現地市民社会や農民組織内・間の闘争」といった趣旨の理解や主張は、以上の点、あるいは以下の声明の中身を読めば妥当性を欠いていることは明らかです。

その「闘争」自体を、ProSAVANA推進者(JICAを含む)が仕掛け、煽ったことについて非難・抗議の声明である・・・ことについて、このような声明が出されても依然理解せず、反省しないとしたら、本当の本当に深刻な事態だと思います。

それにしても、このような繰り返され悪化し続ける「プロサバンナに関する構造」・・・自らの責任を引き受けることなく、依然「現地の市民社会の問題」に問題を押し続ける構造・・・・こそが、彼らの怒りと哀しみを増長していることに、もはや気づくこともできないほど、日本の援助はおかしくなってしまったのでしょうか。。。

現地の人達は鋭いまなざしで為政者ら、援助者らの一挙一動を観察しています。そして、彼らが至った結論が、以下のものである以上、これまでの行動についてやはり見直していく必要があると思うのです。彼らの声明を受け取った時に感じたことは、それでした。

まったく急ぐ理由はありません。
彼らの切実な声に耳を傾け、真摯に対応し、一旦止めて、再度やり直してほしいと切に願っています。
まずは、周りの声はどうであれ、関係者の皆さんは、一人一人、「彼らの書いた言葉」にこそじっくり耳を傾け、じっくり一人ずつ考えてみてください。

国際協力の担い手として、「誰の側に立ち、誰の声に耳を傾け、誰のために努力を注ぎたかったのか」・・・みえてくるはずです。組織が大きく、政策というのは変られない・・・絶望感があると思いますが、私はそれでも、一人一人の自覚と変化が、物事を動かす原点だと思います。

それでも、私は、キング牧師ではないですが、I have a dream....なのです。

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プロサバンナ事業に関し、JICAから「対話のパートナー」と言われてきたナンプーラ州市民社会プラットフォーム(PPOSC)から声明が届きました。日本語訳とポルトガル語原文を以下掲載します。

日本の市民として非常に残念な結果がたくさん指摘されています。JICAをはじめとする関係者が、真摯に受け止め、これらの要請に応えてくれることを望みます。

■モザンビーク23団体による3か国政府首脳への公開書簡「プロサバンナ事業の緊急停止の要請」(2013年5月28日)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-27.html
■日本の5団体による緊急声明「プロサバンナ事業の緊急中断と迅速かつ抜本的見直しを」(2013年9月30日)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-44.html

<=同声明を発表した緊急報告会(9月30日)は以下のサイトでご覧いただけます。
http://www.youtube.com/watch?v=kSNzU32enGg

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ナンプーラ州市民社会プラットフォーム
公式声明【日本語訳】

ナンプーラ州市民社会プラットフォーム(PPOSC-N)は、市民社会組織(CSO)のイニシアティブ調整メカニズムとして各セクターやテーマ別のネットワークを統合する形で、2009年に設立された。その目的は、官民両セクターのパートナーとのコミュニケーションを容易にし、本州における開発のイニシアティブを達成することである。

ナカラ回廊地域での農業開発を目指したProSAVANA事業の実施は、PPOSC-Nの「天然資源・農業ネットワーク」および「ガバナンス・ネットワーク」に反響を巻き起こしてきた。PPOSC-Nは、最近の同事業にみられる実施ダイナミズム、そして州の農業セクター(行政)関係者による各種の声明といった一連の動きを踏まえ、以下の立場を明確に表明する。なお、これらの声明とは、国営放送TVM(2013年9月17日20時30分放送、2013年9月18日の早朝に再放送)のProSAVANA事業の実施戦略に関するインタビュー/討論(番組)において、農業省ナンプーラ州局長並びにProSAVANAフォーカル・ポイントによってなされた、本州の市民社会の関与についてのものであり、同討論にはUGCナンプーラ支部のコーディネーターも参加した。

a)我々は、ProSAVANA事業に(合意し)調印した国家と政府の長に宛てた「ProSAVANA事業の停止と再考を要請する公開書簡(Carta Aberta Para Deter e Reflectir o ProSAVANA)」がPPOSC-Nのアジェンダの根幹部分を成していることについて再度確認した。同書簡は、ProSAVANA事業の停止と再考、そして家族セクター農業支援へのアプローチの変更を訴えるものであり、我々は依然としてモザンビーク政府からの書簡への回答を待っている状態にある。

b)PPOSC-N、とりわけ公開書簡に署名した市民社会諸組織は、少なくとも現在まで証明されてきた限りにおいて、ProSAVANA事業が農民男女の利益を擁護する方向で、家族農業を促進するプログラムであるとは認めない。むしろ、農民らの生活を悪化させるものであると、この間みてきた。

c)PPOSC-Nは、「全国農民連合(União Nacional dos Camponeses:UNAC)」にモザンビークの農民男女を代表し代弁する正当性があることを認める。なぜなら、UNACは、農民たちの利益を守るための全国でもっとも広範な組織であり、全州に支部が存在するからである。ナンプーラ州には、各郡に農民男女によるアソシエーションのフォーラムやユニオンがあるが、UNACに加盟していてもいなくても、農民の利益を代表するという意味においてそれぞれの組織は正当性を擁している。UNACは、モザンビークにおける農業の発展に関する政策、(国家)戦略、行動に関する討論において、不可欠な組織である。

d)公開書簡に署名したナンプーラの市民社会諸組織は、農民の利益と権利を守るための闘いにおいて、UNACと各郡のフォーラムやユニオンと共にある。この観点から、これら諸組織は、個別的あるいはグローバルな利権のためになされる工作の試みを告発し、そのような工作が農民たちに対して行われることがないよう、助言し、監督し、番人となる正義を有す。

e)PPOSC-Nが、州レベルの農業セクターの代表(政府)との対話を開いた理由は、家族セクター農業の強化に向けた政府のポジションをよりよく理解するためであった。しかし、現在まで、ProSAVANA関係者あるいはナンプーラ州農業局(DPA) とPPOSC-N の間において、ProSAVANA事業を議論するための「技術審議会(Conselho Técnico)」なるものは一つたりとも設置されていない。したがって、DPA / ProSAVANAとPPOSC-Nの間では、何の調印された取り決めも存在しない。既に開催された会議の議事録が、両者によってサインされただけである。これまでPPOSC-Nは、農村と家族農業の発展のための監視に関わる側面を議論し、(関係者らとの)関係の在り方のルールを構築するために、これらの会議に参加してきた。そして、将来において議論すべきポイントについて合意しようとしたが、それは未だ起こっていない。

f)PPOSC-Nは、ProSAVANA推進者らによって進められてきた、モザンビーク市民社会に対する分断、分裂化、弱体化の試みに表される各種の工作活動と脅迫について、遺憾の意を表明する。8月28日および29日にリシンガ市(ニアサ州)で開催されたUNACの北部地域会議(Conferência Regional Norte)には、ProSAVANA推進者らも招待されたが、彼らは同会議への参加以外の目的を推進しようとした。つまり彼らは、いくつかの市民社会組織との会議を(UNAC北部地域会議と)30日にパラレルに開き、そこでProSAVANA事業を議論するためのニアサ州フォーカル・ポイントにこのグループがなることを合意するとの議事録にサインするよう、出席者らに求めた。しかしながら、先に行われた会議(UNAC北部地域会議)において、UNACのメンバーである農民男女は、何度もProSAVANA事業のアプローチに合意しないとの意思を表明し、公開書簡が求めるプロサバンナ事業の緊急停止と再考を求めたのである。

g)前述ポイントと同様の観点において、PPOSC-Nは、JICA(日本の国際協力)が、時に技術者として、時に外交官として、時に相談役として果たす不明瞭で不透明な役割の一方で、我々が目にしてきたように、ProSAVANAナショナル・チームとの関係においてリーダー的な役割を果たしていることを遺憾に思う。そして議論の重要な局面において、個別の動きとして装われ、指導力が発揮されるシニア相談役による役割についても遺憾の意を表明する。

h)PPOSC-N は現在でも、農村開発や家族農業に対する新しいアプローチに関する国のリーダーシップに焦点を当てた議論の最善の方策は対話であると信じている。しかしながら、このテーマ(ProSAVANA)に関し、農民組織や市民社会組織の分断や工作の試みが継続する限り、農民男女の憲法に基づく諸権利を意味のあるものにしていくためには、別の種類の方策を検討しなければならない状況に我々を導くであろう。

i)PPOSC-Nは、モザンビーク農業、農村生活のすべての過程において、女性が果たす重要な役割を認識する。そのため、農業政策や農村を対象としたプログラムにおいて、女性は特別に考慮されなければならない。


ナンプーラ市にて 2013年9月30日
ナンプーラ州市民社会プラットフォーム 声明文

*原文は「More」をご覧ください。

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by africa_class | 2013-10-08 01:28 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【声明onプロサバンナ】日本の5団体「緊急停止&抜本見直し」&9月30日報告会報告

新学期が始まりました。新しい1年生に出会うのはいつも本当に楽しみ。基礎ゼミでのやり取りは、なるべくこのブログにもアップしていきますね。日本全国の大学1年生で悩んでいる人多いみたいなので。答えは与えられたりはしませんが、考える糸口になるかもしれないので。

さて、9月30日(月)の報告会には、本当に沢山の座りきれない程の皆さんがお越しになりました。来られたNGOの方より、「こんな充実した内容の報告会ははじめてだった」とおっしゃっていただきましたが、逆にいうと、それだけモザンビークの現場の状況が酷く、日本の援助の問題が根深い・・・ということでもあったのかもしれません。それはそれで哀しいことです。

同報告会は以下のサイトでご覧いただけます。
http://www.youtube.com/watch?v=kSNzU32enGg

現地調査の結果であり、報告会の肝となった「緊急声明文」の紹介をしたうえで、報告会の報道や、情報の訂正や、感想などを書きたいと思います。
(1)声明文の背景と本文紹介(賛同団体10月15日まで募集)
(2)報告会のフォローアップ
(3) コメンテイター松本悟さんのコメント全文+補足情報


なお、日本のODAの改善に長年取り組んでこられた法政大学&メコンウォッチの松本悟さんのコメントが、プロサバンナの問題を、援助の面から非常にクリアーに解説されたので、ご本人の了解を得て、かつ追加の資料を加えて最後に説明しますね。

(1)声明文について
読んでお分かりになるかと思いますが、5団体の声明文は、かなり強いものとなっています。現地調査前には声明文の話は出ていなかったので、モザンビークに行って市民社会・農民組織・農民の声に耳を傾け、政府との対話の様子を実際に目の当たりにし、JICA関係者らと共にプロサバンナの現場に行き、個別に農民組織や市民社会組織と共にプロサバンナ対象地の農村を回った結果として出されたわけです。

これら5団体は、長年にわたりアフリカ支援や援助カイゼンに取り組んできた団体やメンバーによって構成されており、声明なるものもめったに出さない団体ですし、このような公的な形で援助事業に対し「中断と抜本的見直し」を要請するのは、前代未聞である…ことは指摘しておくべきでしょう。

特に、これら5団体は、去年12月のODA政策協議会を含め、7月まで6回にわたる「対話」のため時間と労力を割き、外務省・JICA担当部局と行ってきて、そこで言われてきたことと実際のあまりにもの乖離に、愕然としたというのが正直なところだったということでした。ここら辺のことは、このブログの過去の記録をご覧ください。

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日本・ブラジル・モザンビーク政府の大規模農業開発事業「ProSAVANA-JBM」に関する緊急声明 ~事業の早急なる中断と迅速かつ抜本的な見直しの要請~
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2013年9月30日

 私たち日本の市民社会組織は日本の外務省および国際開発協力機構(JICA)に対し、日本の政府開発援助(ODA)によるモザンビークにおける大規模農業開発事業「日本・ブラジル・モザンビーク三角協力によるアフリカ熱帯サバンナ農業開発プロジェクト(ProSAVANA-JBM)」(以下、プロサバンナ事業)を早急に中断し、迅速かつ抜本的に見直すことを要請する。この要請は、モザンビークの多数の農民・市民社会組織によって表明されてきた懸念の強さ、および私たち自身による本年7月から8月にかけてのモザンビーク現地調査によって明らかになった問題点に基づくものである。

【背景】
 プロサバンナ事業は、事業立案から形成・実施に至るすべてのプロセスにおいて、当事者であるモザンビーク北部の8割以上を占める農民、とりわけ農民の中でも圧倒的多数(99.99%)を占め、耕作地の95%を耕す小規模農民(以下、小農)を主権者として尊重し、彼らの参加を保証する姿勢を欠いてきた。モザンビーク最大の農民組織である全国農民連盟(UNAC。2,200の農民組織の連盟)やモザンビークの市民社会組織により繰り返し出されてきた抗議声明では、プロサバンナ事業による大規模農業開発や投資の構想・計画が地元農民らの生活と生計基盤に及ぼすネガティブな影響に対して、強い懸念が表明されている。
 特に、本年6月の第5回アフリカ開発会議(TICAD V)開催直前の5月28日に発表された日本・ブラジル・モザンビーク政府首脳に対する「ProSAVANA事業の緊急停止要請公開書簡」(以下、「公開書簡」)は、モザンビークの農民・市民社会・宗教組織23団体が起草し署名するなど、モザンビーク社会においては前例のない重みをもつ、援助事業への異議申し立てになった。なお、「公開書簡」は、来日した農民組織の代表者により安倍晋三総理にも手渡されている。
 この事実を受けて日本の市民社会組織は、外務省との間で継続的にNGO・外務省意見交換会(以下、意見交換会)を行ってきた。そこでは、事業を進めるモザンビーク政府および日本とブラジルの援助関係者とモザンビークの農民および市民社会との間で更なる対話の重要性が確認され、対話による合意形成が約束された。しかしながら、プロサバンナ事業の主要コンポーネントであるマスタープラン作成とクイック・インパクト・プロジェクト(Quick Impact Project : QIP。成果が早く見られる事業)、プロサバンナ開発イニシアティブ基金(ProSAVANA Development Initiative Fund : PDIF)の融資を受けたパイロットプロジェクトは、合意がないままに進められている。さらに、その過程における透明性やアカウンタビリティは向上せず、現地の農民と市民社会に対して十分な情報公開と対話がなされていないために、農民と市民社会組織はさらに不安を募らせている。特に、「公開書簡」への正式な回答がなされないまま、一部の農民や市民社会組織との形式的な対話による合意形成ばかりに力が注がれたため、モザンビークおよび日本、ブラジル各国政府に対する不信と懸念がさらに強まる結果となっている。
 また、プロサバンナ事業の対象地では、すでに国内外の投資やビジネスによる土地争奪が大規模に起きており、土地の希少化と紛争が急速に進んでいる。これによって立場の弱い現地農民の土地が奪われ、飢えや貧困が進んでいる地域があり、このような事態に対し声をあげる農民への抑圧も各地で起きている。 
 プロサバンナ事業をこのまま継続すれば、モザンビーク農民の生計基盤の破壊から貧困化が進み、同時にモザンビーク社会の安定に悪影響をもたらす。ひいては日本のODAに対する信頼と信用をいちじるしく落とすことにもなるだろう。  私たち日本の市民社会組織有志は、ここに改めてプロサバンナ事業を一時中断し、以下の諸点を踏まえて抜本的な見直しを行うことを提案する。

【要請項目】
1.  日本政府に対して、モザンビーク市民社会が提出した「公開書簡」に対し、すみやかに書面にて返答することを求める。その際、モザンビーク市民社会が求めるプロサバンナ事業の一時中断について、明確かつ具体的な回答を必ず含めること。
2. 2009年のプロサバンナ事業調印時より大きく悪化したモザンビークのガバナンスや政治状況(民主化の停滞や異議申し立て者への抑圧やハラスメント)、環境破壊、土地争奪による土地紛争の激化と小農の被害状況を踏まえて、全事業対象地における社会・政治・経済状況の把握を優先し、ていねいで独立した現地調査を直ちに行い、現地農民・市民社会との議論を踏まえて、プロサバンナ事業のフレームワークを抜本的に見直すべきである。
3.  日本の市民社会組織と外務省・JICAの間で行われてきた意見交換会において、現地の農民および市民社会との対話の抜本的な見直しが合意されている。しかし、対話のあり方は改善されず、プロサバンナ事業マスタープラン作成チームによる進め方が、プロサバンナ事業対象地であるナンプーラ州とニアサ州を代表する市民社会プラットフォーム、並びにモザンビーク全体で活動する農民組織や市民社会組織にさらなる不信感を生じさせる事態となっている。この事態を把握すること、とりわけ、現地の小農を代表する組織であり、本事業に関する議論に最も深く関わってきたUNACとUNACの加盟組織がプロサバンナ事業に関する各種の対話スキームから排除された経緯と理由を直ちに明らかにすることを求める。
4. 「公開書簡」の緊急停止要求を受けて実施された第4回と第5回の意見交換会の場では、外務省およびJICA側の出席者らから「プロサバンナ事業はまだ始まっていない」という発言が繰り返され、「時間をかけて対話していく」ことが約束された。その一方で、JICA本部および在モザンビーク日本大使館が知らないままにPDIFの第二次募集の説明会が6月下旬に、公募が7月15日まで行われていた。この件についての経緯と第二次募集を行った理由について説明を求める。
5. 現地農民および市民社会組織との対話においては、「自由かつ事前の合意」(Free Prior and Informed Consent)の原則に従って、プロサバンナ事業について十分な情報公開と説明責任を果たし、さらに、事業の影響の大きさと深刻さに鑑み、当事者である農民と市民社会の「意味ある参加」を確実にするために、プロサバンナ事業の中断を含めて話し合うこと。
6. 現在、UNACを中心に農民や市民社会の側から提案がなされている「家族農業支援のための国家計画」の実現への協力についての見解を明らかにすることを求める。
7. 土地の登記(DUATの取得)については、そのメリット・デメリットを含めた理解が末端の農民まで浸透しておらず、その是非についてモザンビーク国内で議論が始まったばかりである。モザンビークの土地法においては、DUATを取得しなくても、これまでの慣習に基づく住民の土地利用の権利が認められている。したがってプロサバンナ事業においてDUATの取得を前提とすることは、現在そして未来の農民などの権利を狭めることになる。まずは、主権者である農民の権利が奪われないようにするための支援を行うべきである。
以上

呼びかけ団体(50音順)
アフリカ日本協議会
オックスファム・ジャパン
日本国際ボランティアセンター
モザンビーク開発を考える市民の会
Attacジャパン

署名団体(賛同募集中):
*10月15日まで、賛同希望団体は、アフリカ日本協議会(AJF)までご連絡下さい。
info<@>ajf.gr.jp (担当:斉藤)

(2)報告会のフォローアップ
9月30日の報告会については以下に詳細。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-44.html

時事通信社とIWJからこの報告会と声明については記事が配信されています。
■同時中継(2013年9月30日)*現在はアーカイブへ
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/104474

日本語(2013年10月1日)
■「日本の支援見直し要求=モザンビーク農業開発-NGO」
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201310/2013100100648&g=soc
■「プロサバンナ」
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201310/2013100100660&g=soc
英語(2013年10月3日)
”NGOs call for review of Mozambique farm project”
http://the-japan-news.com/news/article/0000692632

なお報告会は、もうすぐYoutubeにアップされるそうですが、IWJの会員であれば上記アーカイブでご覧いただけるそうです。その他、報告会でお見せしたビデオやお見せするといったビデオもYoutubeに近日中にアップ予定です。

【報告会時の説明の訂正】
①「8月6日~1週間の調査」との紹介
=>5名全員が一緒に調査を行った期間の間違いです。
=>実際は、7月24日~8月18日の期間の現地調査です。
(発表した渡辺さん自身が12日間の調査でした)

②調査協力団体、インタビューや面談参加団体・個人数
これについては、報告書に問題のない範囲で(弾圧などを避けるため)、公開していきます。
なお、例えば、説明があった「女性団体」は、Forum Mulherのことで、戦後直後の1993年に設立。全国の女性アソシエーションや女性やジェンダー分野のCSOsや宗教団体などが加盟中。正式加盟は83団体であるものの、ネットワーク団体を含み、例えば、ニアサ州(プロサバンナ地域)の女性フォーラムの加盟団体だけで79組織あります。
http://www.forumulher.org.mz/

例えば、本調査では、この団体の代表・事務局長・スタッフの3名、ニアサ州の団体代表とスタッフ2名への聞き取り、会議での発言確認などを行っています。

また、農村部での調査では、農民組織の州レベル・郡レベル・行政ポストレベル・ロカリティレベル・コミュニティレベルの農民組織代表を対象に意見を聞いており、それぞれ州や郡やコミュニティによって何農民組織代表の話を聞いたのかについては、例えば以下の例が挙げられます。事前に、各地域の農民や農民組織から意見等を聞いておいてもらい、その上でインタビューに向かいました。

例)ザンベジア州グルエ郡
●郡レベルでの個別インタビュー:
200を超える農民組織(フェデレーション)の選挙で選ばれた代表
●行政ポストレベルでの個別インタビュー:
50近くの農民組織の選挙で選ばれた代表
●ロカリティレベルでの集団インタビュー:
33農民組織(1429農民)の代表12名(男性6名女性6名)
●個別農民へのインタビュー:
1農家(夫妻)

③小・中・大規模農家
ProSAVANA-PDでは、「暫定」として、
小は0-10ha(未満)、中は10-50ha(未満)、大は50ha以上と定義。

ただ現地にいるJICAコンサルの方の感覚でも、現地の感覚でも、
・小規模農家:0-5ha(未満)
・中規模農家:5-30ha(未満)
・大規模農家:30ha-
という分類が妥当だと言われています。

その意味で、PDIF(プロサバンナ開発イニシアティブファンド)の融資先や関連先の「農家」「企業」は、中規模農家というより、「中から大規模農業経営者」とした方が良いとおもわれます。ここら辺のことは、報告書に詳しく書き込まれています。

(3)松本さんのコメントと補足説明
松本悟さん(法政大学/メコンウォッチ)コメント:
1999年から環境社会メンでの悪影響がないように政府の政策作りに身を投じながら一緒に作ってきた。日本のODA、JICAが人びとの生活を脅かすことがあってはならない。かつてのように抗議で変えるのではなく、政策をつくり、しっかりとした政策での議論により悪いODA事業がなくなることを夢見てきた。こういう事業が出てきてしまうことに辛い思いを抱かざるを得ない。
 その経験に基づき、JICAの環境社会配慮ガイドラインの面から3点コメントしたい。

①情報公開について:
JICAには情報公開の政策ができている。環境社会配慮ガイドラインに基づく情報公開がされている。英語の情報によると、プロサバンナのマスタープラン策定プロジェクトについては、「特定プロジェクトを提案しない」と書かれている。「具体的にプロジェクトを特定しないので、どのような影響が出るか分からない。だから、カテゴリー分類はBにしている。Aは色々な影響があるだろう。Bはマイナーな影響しかないだろうという分類。何故かというと、どんなプロジェクトにするか提案する予定がないから」と書かれている 。

ところが、森下さん(OXFAM Japan)が先程指摘したように(報告で)、JICAの案件概要表が公開されており、それによると「QIPを提案する」と書いてある。つまり、ガイドラインに基づき情報公開されている文章には、「プロジェクトを具体的に提案する予定はないので、だからカテゴリーはBである」と書かれ、一方で英語でも日本語でも書かれている案件概要表には「QIPを提案する」とあり、森下さんの話では実施もするとのことだった。情報公開に基づいて書かれている二つの情報なのに全く異なる情報が書かれている。

先程、午前中の会議で、(JICAが)「そのようなことがあるのであればホームページの方を訂正します」と答えたと聞いて唖然としている。訂正する側のHPというのは、今年の9月4日現在のもの。9月4日は1か月も経っていない。確かに2年前の情報公開が改訂されていないのであれば多少分からないでもないが、丁寧に9月4日現在の情報とHPにアップしている。一か月前のものではない。それを今変えるというと、どういうことが起きるか?

【補足情報】
「Quick Impact Project案の一部のパイロット事業(KR見返り資金を活用した触媒基金による契約栽培推進事業)としての実施」(JICAナレッジサイト案件概要表<2013年9月4日>掲載より)
http://gwweb.jica.go.jp/km/ProjectView.nsf/VIEWParentSearch/CBD5ADD7676429714925794C0079D830?OpenDocument&pv=VW02040104

外務省の「開発協力適正会議 」の委員をしている。高橋さんも同様である。日本のODA のPDCAサイクルを回している。Plan Do Check Actサイクルのこと。ちゃんと計画立てましょう。実行したら、ちゃんとチェックを行い、チェックを活かして次にちゃんと変えていこうというもの。今何をしようとしているかというと、チェック段階でおかしくなったら、(元あった)「プランまで変えます」ということをいっている。とんでもないこと。もしうまくいかなかったら、「計画段階の書き方が間違っているから計画段階の書き換えを変えます」…となると、全てのPDCAサイクルは美しいサイクルとなる。誤りがあったことをチェックして認めるからPDCAサイクルが必要であり、日本政府は自公政権になっても行政事業レビューをしている。したがって、そういう仕組みがある以上、自分たちの立てた計画は透明性が必要であるにもかかわらず、JICAと長く仕事をしてきたが極めて残念と言わざるを得ない。

【補足情報】
ODA適正会議についての外務省ホームページ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/about/kaikaku/tekisei_k/index.html
PDCAについて次に説明されている。
※PDCAサイクル:事業の形成,実施,評価,改善の4段階を繰り返すことで,事業の継続的な改善を図る手法。
また、NTTファシリティーズ 『社会環境活動報告書2005』の図が分かりやすい。らせん階段上に事業が改善されていくための手法
http://www.ntt-f.co.jp/csr/sreport/envre2005/management/02.html


②カテゴリー分類:
アセスメントの専門用語。何百もある事業を全部ものすごく丁寧に調査するのは、コストパフォーマンスが悪い。これはしっかりやりましょう、というカテゴリー分けを事前になされるのは一定の合理性がある。だからこそ、カテゴリーが重要といえる。大きな問題が起きそうなものはAでしっかりやりましょう。ないものはCでさらりとやりましょう。税金を効率的に使うことができる。したがって、カテゴリーが重要。この事業はカテゴリーB。

【補足情報】
ProSAVANAに関するカテゴリーのスクリーニング結果概要は、以下に掲載。 http://www.jica.go.jp/english/our_work/social_environmental/id/africa/mozambique_b04.html

Bとは何か、住民との対話も「必要に応じて」、情報の公開も「場合によっては」という書き方。JICAや外務省が、恣意的にあるいはJICA・外務省の判断によって、必要性を決めることができる。しかし、カテゴリーAだとやらなければいけない。どういうやり方でやるかはガイドラインにしっかり書かれており、だからアカウンタビリティもあり、透明性があり、私たちもチェックができる。

例えば、QIPについて、JICAの資料の中では、「環境社会配慮項目を議論する(洗い出す)」ことも含まれている。普通はその段階で、立ち退きがある、生計が変わる、農業のやり方が変わるということが予見されれば、住民の生活への影響が多いので、当然カテゴリーはAになる可能性がある。しかし、現在JICAに聞く範囲では、カテゴリーBのままである。

マスタープランは日本の国土面積よりも大きいところで作られるため、ざっくりしたプランを作るということで、最初の段階でプロジェクトを特定できないという可能性は否定できない。しかし、JICAのガイドラインによると、以下のように書かれている 。

「7. マスタープランは、協力事業の初期段階ではプロジェクトが明確でない場合が多いが、その場合でもプロジェクトを想定してカテゴリ分類を行う。その際に、派生的・二次的な影響や累積的影響を考慮に入れる。また、複数の代替案を検討する場合は、それら代替案のなかで最も重大な環境社会影響の可能性を持つ代替案のカテゴリ分類に拠るものとする。調査の進捗に伴いプロジェクトが明確になった以降は、必要に応じてカテゴリ分類を見直すものとする」。

【補足情報】
国際協力機構「環境社会配慮ガイドライン」2010年4月, 4頁。2-2カテゴリー分類より。http://www.jica.go.jp/environment/guideline/pdf/guideline01.pdf 

つまり、徐々にプロジェクトがみえてきたら、明らかにJICAのホームページの中で、調査プロジェクトの一環としてやられている以上、ガイドラインにのっとって、カテゴリー分類を見直し、場合によってAにし、適切に住民との協議、情報公開をすべき。外向きのカテゴリーをAにかえ、ガイドラインが定めている適切な手続きが不可欠。そうでなければ、ガイドライン改訂の議論を2年間やった意味がない。

③ゾーニング:
この事業では、ゾーニングという考え方が使われている。ゾーニングは大きな影響を及ぼす。私の専門は、世界銀行の調査研究であるが、世界銀行はゾーニングの問題で被害を受けてきた住民から何度も異議申し立てを受けてきた。世界銀行の政策違反であると指摘されてきた 。JICAや日本の外務省は、真摯にゾーニングがもっている社会環境面の影響を考えた上で、自らのガイドラインをもう一度チェックし、カテゴリーを見直し、住民との対話を政策に基づいて見直すべき。

【補足情報】
ゾーニングに対する異議申立の一例に“Democratic Republic of Congo: Transitional Support for Economic Recovery Credit Operation (TSERO) and Emergency Economic and Social Reunification Support Project (EESRSP)”がある。
世銀のインスペクションパネルは、森林のゾーニングは土地利用計画なのでカテゴリAに分類すべきだったと政策の不遵守を指摘している。
http://documents.worldbank.org/curated/en/2006/02/6605253/democratic-republic-congo-transitional-support-economic-recovery-credit-tsero-emergency-economic-social-reunification-support-project-eesrsp-inspection-panel-investigation-report-recommendation

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ブログ読者ならわかると思いますが、ここからみえてくるプロサバンナに関する根本的な問題・・・・は明らか。
らせん階段状に、Plan、Doから、Checkで見直しがされ、Actでカイゼンされ、上に上っていく・・・・という手法ではなく、Planがそもそも「PRODECERのP-D-C-Aから出発していないために」問題が埋め込まれたまま出発し、Doでそれが露呈・拡大され、ようやくCheckまで来て、現地社会からも日本社会からも声があがっているのに、それに真摯にACT(改善)に向かって対応するというよりは、Planの「書きぶり」や「公開手法」の問題に矮小化してしてしまう・・・・という現在の手法が露呈。

しかも、援助の透明性や「適正化」がこんなにいわれてもう10年以上が経って、そのための仕組みも作ったのに、どこ吹く風で、「情報自体を書き換える」といえてしまうことが、組織の体質が変わっていないことを示している・・・と感じてしまうのは私だけでしょうか。

がんばれ、JICA。
でも、がんばる方向性が間違っていないか、本当に考えてほしいところです。
もう自浄が無理なのならば、第三者に抜本的なCheck & Actを提案してもらうべき時がきていると思います。
その意味で、モザンビーク23団体から出されている公開書簡(ブラジル30団体近く、日本11団体も署名)、日本5団体の緊急声明「緊急停止と抜本的見直し」は、有効な提案だと思います。
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by africa_class | 2013-10-04 16:10 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

日本の援助(プロサバンナ)と抑圧、言論の自由について考える

現地調査報告概要(ドラフト)にも少し書いたのですが、モザンビークの市民社会や農民組織からは、悲鳴のような声が日々届きます。同国で日本もブラジルと共に援助するプロサバンナ事業に異議を唱えた人達が、プロサバンナ事業関係者らにより、繰り返しの圧力を受けています。

詳細は9月30日の緊急報告会にお越し頂ければ
http://afriqclass.exblog.jp/18634252

その圧力の与え方は直接的なものから間接的なものまで、とってもアカラサマなものから微妙なものまで、多種多様です。モザンビークや日本らしい手法のものも沢山あり、両国を知る者として考えさせられる点が多々あります。

哀しいことに、現地調査「報告記録」には、そのような声が積み上がってしまっています・・・。彼らがこれ以上危険に晒されることを考え、どのように公表するのかについては躊躇がありますが、彼らは「大丈夫。今こそこの不正を世界に知らせて」というので、差しさわりのない程度に列挙しておきます。

というのも、きっと日本の援助関係者はこういうことが現地で起こっていることについて、一部の人を除いて知らないと思われるからです。カウンターパートの政府関係者とだけ話している、あるいは市民社会と表面的にしか付き合いがないと耳にすることもないでしょうから。

それこそが、せっかく去年10月にUNAC(全国農民連盟)が異議を唱えてくれた時に、「ごく一部」「反政府勢力」「農民を代表しない」「こんな立派なポルトガル語をモザンビーク人や農民は書けないから国際NGOの陰謀だ」などといわずに、真摯に耳を傾け、どうしたら良いのか話し合えばよかったのですが・・・。

まだ遅くない、と思います。日本の援助関係者が今表面的な小手先ではなく本当の意味で変われるのであれば、そして抜本的な見直しができるのであれば・・・。ヒトも組織も間違いは冒すものです。私もまた。でも、「批判や教訓を変革の糧にする」ということを肝に銘じれば、変われるはず。まずは、何が起きているのか知って下さい。

「現地社会の異議あるいは疑問がある中で、とにかくプロサバンナを推進する、既成事実化を図る」ということが、いかなる抑圧と分断を現地で引き起こしているかについて、これを機会に是非自覚してほしいと思います。

私には沢山の疑問があります。
日本の国際協力を通してやりたかったのはこういうことだったのでしょうか?農民の支援というのはこういう手法によるものなのでしょうか?異論に丁寧に耳を傾ける努力よりも、なんとか「既成事実」を積み上げるための戦略や活動にばかり努力を注ぎ続けるべきなのでしょうか?

JICAは、いつから「弱い立場の人びと」の側ではなく、抑圧の側に立つ組織になったのでしょうか?国家間の援助の限界がこういう形で出るのであれば、そして援助からtake offする国が急増している以上、今後10年・20年の存在意義は何となるのでしょうか?

JICAは、いつから、現場での人びと共にある地道な信頼醸成活動の積み重ねに最も努力する機関から、大がかりな宣伝本位の事業の体面を保つための「戦略や戦術」にばかりカネを出し奔走する機関になってしまったのでしょうか?

両方やってるよ・・・という声が聞こえてきそうですが、後者が続く限り、現地の人びとにとって前者の評価はとても難しいでしょう。その意味が分からない現場で頑張っているコンサルタントの方多いと耳にしますが、プロサバンナ事業が一方で抑圧を生み出している中で、ある一部分は頑張っているから評価してほしい・・・と思っても、社会的になかなか難しいことなのだと思います。

そもそも、私に疑問なのは、そこまでしてやりたい国際協力とは何だろう・・・という点なのです?
内発的な人びとの努力に寄り添わない援助への批判は90年代に散々行われてきました。今更私がそれをここでふり返る必要もないと思います。

でも、もはや問題は「農民の自発性や内発的発展に資するかどうか」という点をはるかに超えてしまいました。プロサバンナ事業は、それを「何が何でも問題がなかったように取り繕い、推進する」というあらゆる種類の努力によって、その行き過ぎた繰り返しの「圧力」や「活動」によって、モザンビークのもっとも善良で素晴らしい層の人達ーーカネのためではなく自らを犠牲にしてでも底辺の人達の権利と社会の正義と民主主義のために闘う人達ーーを、傷つけ、反発させてしまいました。

プロサバンナ事業は、モザンビーク社会の真の発展に貢献したければ真っ先に仲間として行動すべき人達を、「敵」や「道具」として扱おうとしてしまったのです。そして彼らはそれに気づき、深く傷つき、反発し、不信を抱き、幻滅しています。どうしてこんなことになったのでしょうか?JICAは組織として自覚の上でやっているのでしょうか?あるいは?

これまで私もメールや電話、来日した仲間たちの話でしか「抑圧の実態」を知ることができませんでした。しかし、私だけでなく、今回、一緒に現地調査に行った日本の仲間たちも、自分の目の前でそういう事態を目にしてし、とても危機感をもっています。一援助事業が、現地で人権(言論の自由)侵害を引き起こす事態に、私たちはどうしたらよいのでしょうか?

抑圧を受けた人達を守るため、差しさわりの内範囲で列挙します。時間もないので一部のみですが。

(私や調査団が目撃したもの)
・「私のやることに反対する者には最大限痛い目にあわせてやる」
・「誰がこいつら(外国市民社会)を連れてきたのだ。お前か!」
・「上司が暗殺しろといったらそれに従うお国柄(といって市民社会代表に銃口を象った指で焦点をあてる)」
・「政府のすることに反対というな」「賛成といえ」
・「異論を国外で披露するな」
・「やはりこの公開書簡は外国の陰謀者らによって書かれたんだな。善良なるモザンビークがこんなことを書くわけがないし、農民が書けるわけがない」
*このいくつかはJICA関係者が同席の場で発せられました。内部で共有はあったでしょうか?

(現地での聞き取り、現地からの情報)
・「(プロサバンナ対象地での土地紛争の話をしたら)そんな話をしたら、君たちはどうなるか分かっているのか?」
・「農民組織は排除する。何故なら奴らはプロサバンナに反対するからだ。対話の必要はない」
・組織の上司への圧力と、その上司による圧力(人事担当からの圧力も含む)
・組織に資金提供するドナーを経由した圧力
・密室での会談の要求
・一人だけとのインフォーマルな会談の要求
・市民社会との対話にもかかわらず「個人」をターゲットとしたコミュニケーションのやり取り(個人の携帯への直接的な連絡、一人だけの連絡や名指しの連絡)
・繰り返しのミーティングへの呼び出し
・以上が無理な場合のフォーマルなレターによるミーティングへの呼び出し

ちょっと時間がなくなてきたので、列挙は以上に留めます。
傷害事件とかそういうものじゃないよね・・・という意見の人に尋ねたいのは、日本の援助がそこまでに加担する前になんとかすべきではないのでしょうか?、です。今は選挙前なので、この程度に収まっているのですが、それでもドンドン加速しています。

そこまでして得たい「農民・市民社会の同意」というものを根拠にして進める農業開発援助というのは、何なのでしょうか、という点です。ぜひ、自分の立場や利益、思い入れを脇において、考えてみてください。

国内的にも国際的にも注目が高まっている中、日本政府やJICAの良識と、「ガイドライン」に基づく行動が強く求められています。結局のところ、「組織」というのは「人の集合体」にすぎません。「どうせ変わらない」ではなく、一人一人が変えようとするならば、きっと変えることができるはずです。これ以上の加害に加担せず、過ちを学びに転換すべく、がんばってください。

Transcend(転換)は可能です。詳細は→
http://afriqclass.exblog.jp/i23/

10月に、このTranscendを基本理念としたLukasaをアフリカ・アメリカの専門家や有識者を招いて、日本の仲間たちと開催します。お楽しみに。
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by africa_class | 2013-09-21 18:02 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【緊急報告会!】9月30日16時~「プロサバンナに関する現地調査報告&緊急声明文発表」@参議院議員会館

お待たせしました。緊急報告会(9月30日(月)16時~17時半)の詳細が決定しました。
締切は28日(土)正午です。座席に限りがあるので急ぎお申込み下さい。

なお、以下関連の過去記事です。
●現地調査写真
http://afriqclass.exblog.jp/18496389/
●現地調査報告概要ドラフト
http://afriqclass.exblog.jp/18496108/
●過去の投稿については以下の引き出しに。
http://afriqclass.exblog.jp/i38/


【転送・転載歓迎】
*********************************************
2013年9月30日(月)16:00~17:30
議員会館内 緊急報告会

日本ODAによるモザンビークの大規模農業開発事業
「プロサバンナ」に関する現地調査報告・緊急声明の発表

http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/ps20130930.html
*********************************************
ザンビーク北部3州 の1400万ヘクタール(日本の耕地面積の3倍)
におよぶ「日本・ブラジル・モザンビーク三角協力によるアフリカ熱
帯サバンナ農業開発計画(略称:プロサバンナ/ProSAVANA)」は
2009年 に合意されました。

しかし、2012年10月、 モザンビーク最大の農民組織(2200組織
加盟)である全国農民連盟(UNAC)がプロサバンナ事業への抗議
声明を世界に向けて発表して以来、多くの現地農民組織・市民団
体および国際的なNGOが、同事業への懸念を表明してきました。
これらの懸念の根幹は、同事業が現地事情や農民・市民社会の
意見をまったく反映しておらず、アグリビジネスによる大規模な土
地収奪(land-grabbing)に道を開くものだという点にありました。

これを受け、日本のNGOや研究者らは、2012年12月 のNGO・
外務省ODA政策協議会を皮切りに、2013年1月より「ProSAVA
NA事業に関するNGO-外務省・JICA意見交換会」を5回 実施し
てきました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/taiwa/kyougikai.html
(*議事要旨は下の「プロサバンナ…」のところをクリック下さい)

2013年2月には、UNACの代表、環境NGOの代表が来日し、議
員会館での学習会、記者会見でプロサバンナ事業への懸念を表
明するとともに、現地住民との対話を日本政府に訴えました。

6月に横浜で開催されたTICAD V(アフリカ開発会議)時には、前
述農民連盟に加え、対象地域(ナンプラー州)の市民社会プラット
フォームの代表が来日し、モザンビークの主要農民・市民・宗教団
体23組織による3か国首脳宛て公開書簡「プロサバンナ事業の緊
急停止」が発表されました。同「公開書簡」は、農民組織代表により
安倍晋三総理に手渡されています。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/
(*プロサバンナに関する資料、声明などは以上ブログを参照)

以上の事態を受け、日本のNGOや研究者による調査団が8月に
現地を訪問し、農民や政府・援助事業関係者らに聞きとりを行うと
ともに、プロサバンナ事業に関する「(モザンビーク・ブラジル・日本)
3か国市民会議」に参加しました。

同会議にはモザンビークの農業大臣や首相代理も参加し、活発な
やり取りがなされました。また、事業対象3州でプロサバンナ関連
事業の現状、アグリビジネスの進出状況、土地収奪、現地小農の
生産努力に関する調査を実施しました。

現地調査からは、プロサバンナ事業の透明性や説明責任の問題が
大きいこと、マスタープランに関する政府と市民社会の対話が始ま
ったばかりであるのにプラン策定が最終段階にあり、かつ関連事業
が進められ地域社会に混乱を招いていること、アグリビジネスによる
土地収奪が地元農民の生存や生活を脅かしているケースが出てい
ることなどが分かりました。

本報告会では映像も交え、調査結果を報告し、声明を発表します。
ふるってご参加ください。

■日時:2013年9月30日 (月)16:00~17:30 
(質疑応答 17:00~17:30)
■場所:参議院議員会館B107  (入館証70枚まで発行)

【司 会】
津山直子(アフリカ日本協議会理事/動く→動かす代表)

【報 告者】
・ 秋本 陽子(ATTACジャパン)
・ 高橋清貴(日本国際ボランティアセンター)
・ 舩田クラーセンさやか
(東京外国語大学/モザンビーク開発を考える市民の会)
・ 森下麻衣子(オックスファム・ジャパン)
・ 渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)

【コ メンテーター】
・ 松本悟(法政大学准教授/メコン・ウオッチ顧問)
・ 若林秀樹(アムネスティ・インターナショナル日本事務局長)

共催:(特活)アフリカ日本協議会、(特活)日本国際ボランティアセンター、
(特活)オックスファム・ジャパン
協力:モザンビーク開発を考える市民の会

■問合せ先 /申し込み先
参加希望の方は、以下を明記の上、9月28日 (土)正午までに
メールもしくはFAXにてお申し込みください。
(FAX:03-3834-6903 /EMAIL: info<@>ajf.gr.jp)
*@マークの<>を削除して送信下さい。
(1) お名前 (2) 当日連絡可能な連絡先 (3)ご所属
※ 当日は、参議院議員会館入口にて入館票をお渡しします。

(特活)アフリカ日本協議会 
電話03-3834-6902/ FAX 03-3834-6903/
Email info<@>ajf.gr.jp  担当:斉藤、津山
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/activities/ps20130930.html

以上
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by africa_class | 2013-09-18 15:58 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

現地調査写真:アグリビジネス土地収用、森林大規模伐採、地元農民との生産競合、農民間交流成果

●現地調査報告概要ドラフトの文章は先ほどの投稿をご覧ください。
http://afriqclass.exblog.jp/18496108/
写真は、同ドラフトにつけていたものと、追加分です。
●また、「日本・ブラジル・モザンビーク三角協力による熱帯サバンナ農業開発プログラム(プロサバンナ)」に関する世界的な言論空間での状況については以下の通り
http://afriqclass.exblog.jp/18492008/
●過去の投稿については以下の引き出しに。
http://afriqclass.exblog.jp/i38/

ドラフト概要では、地元農民とアグリビジネスの生産物の競合について書くことができなかったのですが、本報告にはこれを書きます。以下、その点についての写真を追加しています。いずれも、プロサバンナ対象の19郡での調査です。なお、現地が緊迫している状況なので、調査地名・企業名を伏せています。

なお、ヘクタールの単位がなかなかイメージしずらいのですが、以下のザンベジアに進出している会社が収用した3000haとは「山手線の内側の面積の半分ぐらい」だそうです(要チェックですが)。
*なおここ数年でモザンビークが外国投資によって手放した土地面積は2万ヘクタールではなく、色々な数字があるのですが「少なくとも2百万ヘクタール」で誤記しました。失礼!。フランス面積の比喩はBBCの記事からなのですが、アフリカ全体のland dealの規模でした。ごめんなさい~!

以下の通り、モザンビークがここ数年で手放した土地面積をLand Matrix最新データに基づくと、日本の全耕地面積(425万ヘクタール)に限りなく近づいています。マラウイの耕地面積(360ha)を超え、ポルトガルやオランダの耕地面積(109haと104ha)の3倍以上ですね。

・世銀の報告書(2009年:xxxii):2.7百万ヘクタール(2004年~2009年)
・GRAINの報告書(2012年:主要な取り引きの合計):1,583,149ha(2006年~11年)
http://www.grain.org/article/entries/4479-grain-releases-data-set-with-over-400-global-land-grabs
・Land Matrixの2013年度の現時点で土地使用権が確保さた69件の取引の面積合計:3,880,460ha(手計算なので、後で計算し直します。どなたかチェックされたら教えて下さい)
http://landmatrix.org/get-the-detail/by-target-country/mozambique/

Land Matrixの最新のものが、実際にDUAT(使用権)まで得ている数字なので「最低ライン」はこれで良いと思いますが、そのLand Matrixの統計にも「詳細不明」な取り引きが沢山出てきます。また、表に出てこないものもあるので、実際はこれより大きな面積が収用されていると思われます。

なお、この企業は、農地をあきらめた農民に1ヘクタールあたり500meticais (20ドル以下1800円ぐらい?)しか提供しませんでした。新しい農地も準備せず。モザンビーク小農の平均耕作地は1.4ヘクタールですので、いかにこの「補償」が少ないか分かるかと思います。企業の進出にあたっての住民との協議の際には、「十分な補償をする。補償しても農地は準備する」といっていたそうです。

なお、この500mtですが、メイズ1袋が80~100mtなので、5~6.2袋分。一家の1年間の消費分にもなりません。そして、一番下の写真に売っているお母さん、ラッカセイを売っただけ(ごく一部)ですぐに手にできたお金です。

なお、会議でも言われていたことですが、「政府の農業政策や計画、キャンペーンでうまくいったものが一つでもあれば教えてくれ」と詰め寄られ、政府代表はまったく答えられなかったことが印象に残りました。が、実は、これは農村でも繰り返し農民から述べられた点でもあります。農民たちは「政府の新しい事業に疲れて」、なので確実にローカルで売ることができる食料生産に回帰しているということでした。

また重要なのは、「土地を選ぶ目」だと繰り返し耳にしました。そうやって肥沃な土地を選んで作付してきたところにこそ、企業が入り込んでいるor入り込もうとしちれうという現状こそが、「土地を巡る争い」の根幹にあると思います。土地・水に関する多様な情報が、プロサバンナについても蓄積されていますが、これらは地元農民にではなく、投資側に提供されるものであって、地元農民は長年の経験から土地を見つけ出しているというのに、そこに上から「投資」が降ってくる・・・・という構図が出来上がりつつあります。


【写真1-1】2013年8月8日 プロサバンナに関する3か国市民社会会議の様子
パシェコ農業大臣の挨拶の後、ProSAVANAに関して説明する首相代理(国家計画局長)
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*この後、農民や市民社会から沢山の質問と疑問が提示され、結局会議は午前9時から午後8時近くまで続いた。日本とブラジルの在外公館、JICAやABCにも、プロサバンナについて発表する時間と席が設けられたが、代理も含め誰も出席せず。その「対話」姿勢について、モザンビーク社会を落胆させました。

公的な理由は「招待が遅れたから」。でも首相代理や農業大臣ですら出席していた上に、10時間に亘る会議。どれかのタイミングで代理が聴きに来ることは可能だったはず。1年前の地元研究所の学会には、3名ほどの大使館スタッフやJICA関係者が交代で聴きに来ていた。それぐらい「興味がない」ということなのでしょうか。あるいは他の理由が?でもその結果はかなり心象を悪くしてしまったのは、本当に残念。批判に喜んで耳を傾ける政府・JICAに脱皮を期待したいです。あるいはモ国政府が阻んだのでしょうか?聞いたら「違う」といっていましたが。

【写真2-1】ザンベジア州G郡 大豆プランテーション(一部メイズも生産) 
アグリビジネス企業により3000haが開墾。収穫後の様子。
(住民との間で土地問題有。地平線まで続くプランテーション。大規模に森林を伐採)
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実際にど真ん中に立ってみての感想は「大クレーターか惑星に来たみたい」・・・。ビデオも録ったので、いずれ動画でご覧下さい。といっても、これ1000ヘクタール分に「すぎ」ません。

【写真2-2】プランテーションの入口の風景。伐採を免れた森が左に見える。
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【写真2-3】写真2-2で数メートルだけ残された森の中の様子(背後にコミュニティ)
*コミュニティのすぐそばなので薪に切られた様子が確認。そのため、実際に「開墾」のために大規模伐採された森よりも木はまばら。
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【写真2-4】同じコミュニティの穀物庫&製粉所
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【写真2-5】200袋のメイズが積み上がっている。企業はすべて自家生産分を売却済みだが、コミュニティと同じものを生産しているため競合が生まれている。買い取り手を待ったままのメイズ。
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【写真3-1】ニアサ州B郡 ブラジル人による大豆プランテーション500ha
(地元住民との間で約束不履行や労働問題・森林伐採あり 奥の山の麓に元の森林の様子)
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【写真3-2】ニアサ州B郡【写真2】のすぐそばの地元農民の畑(収穫後)1.5ha 
(事例)機械も肥料も農薬も使わず。種は自家採取。子どもはなく夫婦だけで手作業。
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【写真3-3】上記の農民夫婦の今季の収穫の一部(写真はゴマ、ラッカセイ。この他、メイズ、キャッサバ、サツマイモ、野菜を栽培 *十分以上の余剰をローカル市場へ)
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【写真4-1】UPCN(ニアサ州農民連盟*UNAC下部組織)のデモストレーション畑
2006年からブラジルのMST(土地なし農民運動)の有機農業の営農者との農民交流で学んだ手法を地元農民同士で普及。写真はニアサ州農民連盟副代表。自身が農民で普及員。
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【写真4-2】UPCN=MST身近なものを活かしたたい肥作りのデモストレーション
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JICAが思い付く前に、すでにブラジルとモザンビークの農民運動同士で相互扶助は始まっていたのです。そして、これは皆が強調していたことですが、政府のエクステンションを期待しても仕方ない、と。彼らは農民のそばにいないし、農民のメンタリティやニーズも分からないし、何より自分で耕した経験のある人というわけではない。農民同士の方が確実に学べる。だからこそ、農民が普及員として機能することが何より大切・・・という言葉は非常に重要だと思いました。
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by africa_class | 2013-09-03 19:48 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【現地調査報告概要ドラフト】プロサバンナ・同対象地域に関する調査報告&要請内容

以下の現地調査報告概要ドラフト(私の)について「参考資料」ということで、NGOから外務省・JICAの関係各位に送付されましたので、皆さんにも公開いたします。あくまでも私の「ドラフト」ということなので、その点予めよろしくお願いいたします。(引用の際は、後日発表の正式なものをお待ちください)

なお9月末に現地調査報告会を東京で開催する予定です。その際に、詳しい報告書を発表しますので、よろしくお願いいたします。

*末尾に調査結果からの現時点の「要請」内容を列挙しています。
*概要についていた注は末尾に一挙記載しています。
*写真は次のサイトに。

================
ProSAVANA並びに対象地域に関するモザンビーク現地調査【報告概要・ドラフト】
*2013年9月2日付


本報告は、日本でプロサバンナに関するNGO・外務省(JICA)との意見交換会(2013年1月~現在まで5回)に出席してきた研究者・NGO関係者ら6名によって行われた、モザンビークでの現地調査(2013年7月~8月)の報告概要ドラフトである。包括的な現地調査報告については、2013年9月末の「現地調査報告会」にて発表予定である。

現地調査の結果、深刻な事態が多く明らかになったため、関係機関に役立ててもらうとともに、調査成果を社会に還元するため、報告概要ドラフトを作成し、これを広く公開する。

1.目的:
(1)全般的なモザンビーク社会の現状の把握
(2) プロサバンナ対象地域(ナカラ回廊沿い)において、農業投資(アグリビジネスの進出)が地域社会や環境にどのような影響を及ぼしているかに関する基礎調査
(3)プロサバンナに関する調査
(ア)地元社会の理解の把握(知っているか、いつ誰によってどのような形で知ったのか、何と理解しているかに関して)
(イ)プロサバンナ関連事業に関する進捗の把握
(ウ)プロサバンナに関する議論の把握
(4)プロサバンナ対象地における地元小農の生産努力と収穫に関する調査

2.期間・対象地域
期間:2013年7月24日~8月18日
対象地域:ニアサ州A郡、B郡、C郡/ ナンプーラ州D郡(PDIF視察先)、E郡、F郡/ザンベジア州G郡

3.手法
【1】3か国市民社会会議、北部での市民社会会議での参与型観察・現地新聞・プロサバンナや土地問題に関する文献等の資料収
【2】プロサバンナ対象地域の農村訪問調査(政府関係者、農民組織、農村住民へのインタビュー、農地の訪問)<*3班に分割>
【3】首都並びにプロサバンナ対象地域の都市部での各種アクターへのインタビュー(政府関係者、市民社会関係者、JICA関係者、農民組織関係者、地元ジャーナリスト・研究者)
【4】ProSAVANA Development Initiative Fundの対象案件のモニタリング(JICA関係者による案内、個別訪問)

4.現地調査結果(総論)*文献調査結果も含む。
現政権(特に第二期ゲブーザ政権 )下で推し進められてきたビジネス・投資を中心とする各種政策・事業(投資、鉱物資源開発、農業)が、社会内での顕著な経済格差や不公正を生み出し、社会のあらゆるレベルにおいて不満の高まりは顕著となっている 。流入する投資の一方で、モザンビークは、2013年度のUNDPの人間開発指数では、2011年より順位を落とし、コンゴ(民)並びにニジェールに次ぎ世界最悪となった 。特に、各種メガ投資/開発事業が、地域資源に頼って生きる農村住民の生活を犠牲する事例が後を絶たず、住民側の抵抗も激化しつつあり、地域によっては外国企業との間で暴力衝突も発生し始めている 。現政権関係者の外国投資や利権と結びついた蓄財・汚職や不正、それを批判する(可能性のある)者への弾圧・脅迫は、さらなる不満を招き、元紛争当事者の元反政府ゲリラ勢力で最大野党のRENAMOの武装化を利する状況となっている 。同国では現在、本年11月の地方都市選挙、来年の大統領・議会選挙を控え、急速に政治情勢が流動化しつつある(以上【1】、【2】、【3】)。なお、2010年に同国は、Freedom Houseによって「選挙民主政国(electoral democracy)リスト116か国」から除外され 、Polity Score Projectも権威主義体制に近い「アノクラシー(anocracy)」に分類を変更した 。

プロサバンナの対象地域であるモザンビーク北部地域では、外国企業による植林ビジネス(ニアサ州・ナンプーラ州)、そしてプロサバンナ合意後の2009年以降(特に同事業が本格化した2011年以降)、大豆生産を狙った(国際企業に留まらない)アグリビジネスの進出(全3州)――具体的には土地を求める動き(land rush)――が加速化し、各地で住民との軋轢が生じている(以上【1】、【2】、【3】) 。

これまでの進出企業の傾向として、住民との協議を軽視したり、協議での約束を履行しない傾向が強く、実質的な意味での土地収奪(land-grabbing)が散見され、コミュニティによっては住民が生産活動のみならず生存が厳しい状態に追い込まれる事態も生じている(ナンプーラ州・ザンベジア州)。これに対し、住民・農民の権利を擁護すべき地元政府は、「世界一農民志向の法律」と高く評価される土地法があるにも拘わらず、投資・企業側に立った対応を行っており、住民は泣き寝入りするしかない状態にある(以上【1】、【2】、【3】)。

全体的に、言論空間の自由度は減少しており(前頁参照)、「政府が連れてきたビジネスや政策・事業(援助を含む)」への不満や異議を表明することは日々難しくなり、身の安全を危惧せざるを得ない現実にあることも明らかになった(以上【3】【4】)。その結果、農民や住民自身が自分の権利を守るための意識向上や自衛手段の確立について、地元農民組織・市民社会組織・宗教組織の対応も後手に回っており、場合によっては政治的・社会的・資金的障害に直面している(以上【2】【3】)。

一方、一部ドナーによって、「農民の権利を守るため」と称し「DUAT土地使用権の登記」がプロサバンナ対象地に対し集中的に行われているが、これが「『現在使われていない土地』への投資誘致」を奨励する政府やドナー、組織によって強力に進められていることもあり、その真の狙いについて危惧する懐疑的な農民や農民・市民組織が多い(以上【1】、【2】、【3】)。ドナーや政府、あるいは一部のNGOの間でも、DUATについて短期的な議論がなされる傾向にあるが、企業へのリースは50年単位で可能となるため、「現在使われていない土地」への将来的な土地圧力は決して低くはない。特に、人口増加率が高いモザンビークでは、今後数十年を見据えた土地政策が不可欠であるが、この観点を含めた国民的論議も始まったばかりである(以上【1】【3】)。

現地調査で面談したモザンビーク政府関係者(主として農業省)やJICA関係者のいずれもが、北部農村地域で生じる土地争奪や紛争について十分な理解や認識を有していなかった。その一方で、同地域では、外国投資・企業や政府関係者による土地獲得競争は激しさを増すばかりで、土地は投機の対象となりつつあり、投資と住民・コミュニティとの争いだけでなく、その希少化が住民間やコミュニティ間の争いを熾烈化しつつある。なお、これらの土地獲得合戦は肥沃(森などを含む)で水源に近く比較的道路に近い土地に集中して行われており、「適地」ほどビジネスと地元農民の衝突が生じている(以上【1】、【2】、【3】)。

政府が奨励する政策や事業(企業投資を含む)への異議申し立ての難しさ、異議や疑問を呈した際の政府からの強烈な圧力の問題については、地元市民社会や研究者から繰り返し指摘があった。明確な異議でなくとも、現地調査を行っただけで弾圧を受ける事態も生じている 。そのような困難の中で、本年5月28日にモザンビーク23団体によって「プロサバンナ緊急停止を求める3か国首脳宛公開書簡 」が発表された意味の大きさについて、深刻に受け止めるべきとの主張がこれらの団体関係者から繰り返しなされた(以上【1】【3】。

当該「公開書簡」について、TICAD V時のJICAサイドイベント(2013年6月2日)において「農民は文盲だから誰か(外国人)が書いた」との「陰謀説」がモザンビーク政府関係者からなされたことについて 、起草に関わった北部の農民や市民社会組織関係者から強い抗議がなされる一方(8月7日)、23団体が団結し継続して3か国政府に返答を求めることが意志表明され、8日の会議の冒頭に農業大臣の出席の下、同書簡全文が読み上げられた(8月8日、以上【1】)。

なお、市民社会(UNAC並びにORAM)主催のプロサバンナに関する3か国民衆と政府との対話会議(”Triangular Conference of People-Mozambique, Brazil and Japan: for detain and a deep reflection on ProSAVANA”)には、招待された日本・ブラジルの大使館・JICA/ABCのいずれからも代理も含めた出席はなく(日本大使館・JICAからは招待が遅れたためとの理由が寄せられたが代理出席もなかった)、この点について主催団体等から強い落胆と不満が表明された。

同会議は、モザンビーク国首相代理の国家計画局長と農業大臣の政府関係者7名、北部3州の農民・市民社会代表20名(主要ターゲット郡を含む)、首都近辺の農民・市民社会関係者、モザンビーク研究者、他ドナー、日本・ブラジル市民社会関係者10名、国内外のジャーナリストあわせて200名近くの出席者を得て、朝9時から午後7時半までの長時間にわたって開催され、モザンビーク政府代表と市民社会・農民の間で活発な議論が行われた。ただし、政府側の表面的な説明の不十分さと(1時間を超える発表であったにもかかわらず)と「プロサバンナは始まっていない。未だコンセプト段階」の説明に、市民社会側から多くの強い疑義が申し立てられた。数時間にわたり出され続けた農民や市民社会の質問や問題提起に対し、モザンビーク政府側(局長レベルが2名)は応答しようとしたが、具体的な内容を把握していないことが明らかになり、返答に窮する場面も見受けられた。

以上諸会議や北部地域での調査、報道内容を踏まえると、全体として、モザンビーク社会においては、プロサバンナ関する議論は始まったばかりで、とても2009年の合意から4年、マスタープラン策定の最終段階(当初2013年10月にリリース予定)にあるとは言い難い状況であることが明らかになった(以上【1】【2】)。プロサバンナ対象地での調査からも、「プロサバンナを聞いたことがある人」が、農村部でほとんどいない現実、聞いたことがある人は都市や郡都の政府関係者にすぎないこと、聞いたことがあってもその中身について矛盾する内容を含む理解しかないことが判明した(以上【2】【3】)。

モザンビーク社会としても、北部地域としても、プロサバンナに関する情報への接触、具体的な中身の議論は始まったばかりであるにも拘わらず、①マスタープラン策定が最終段階にある点、②同プランの中身や策定プロセスが問題視され議論されている最中に、パイロットプロジェクト (ProSAVANA Development Initiative Fund:PDIF)やクイックインパクトプロジェクト(Quick Impact Project:QIP)という北部農村に大きな影響を及ぼす事業が進んでいる現実に、農村住民や市民社会、政府関係者の一部にも強い疑問があることが明らかになった。

また、モザンビークの国家としてのガバナンスや政治情勢の悪化問題、北部地域に流入し続けるアグリビジネスやその他の投資事業が、現地社会や住民生活や環境に及ぼす多大な影響について、プロサバンナ関係者や地元政府が把握しておらず、理解もしていないままに、マスタープラン策定やPilot Project (PDIF)が進められている点が、大きな問題として認識された。

特に、「公開書簡」で一旦停止を要請し返答を待機している段階での6月末以降に、以上PDIF(ファンド)の二次募集が進められたことについて、現地市民社会の間から強い反感とさらなる不信感が生み出されている。同様に、「仕切り直し」が約束されていたマスタープランの策定への「市民社会の参加」についても、JICA側からの連絡の在り方に対し市民社会側が反発するなど不信感が根強いことが明らかになった。他方、TICAD V前の約束と異なり、モザンビーク最大の農民組織(全国2200組織の連合組織)であり、プロサバンナ対象地のすべてに支部を置き、当初からプロサバンナに関する議論に深く関与してきたUNAC(União Nacional de Camponeses全国農民連盟)等の重要な地元組織に対し、JICAやプロサバンナ事業関係者からのフォローアップがないことについて(8月8日会議への出席がなかったことも含め)、同組織の「排除や他の市民社会組織からの分断を試みているのではないか」との不信感が蓄積しつつある。

最後に、モザンビーク北部地域の小農の活発で多様な生産努力とその成果を知る機会を持ち、一貫して日本政府やJICAによってなされてきた「モザンビーク小農=粗放で低生産性の農業=貧困」という固定化された認識の問題と、それに基づく事業デザインの限界が明確になった。事業関係者が、これら小農の権利と尊厳、生産努力を、謙虚に踏まえることが何よりも不可欠であるとの認識を強く持った。

5.現地調査結果に基づく要請
以上の現地調査・文献調査から、プロサバンナ事業と同対象地域、モザンビーク社会は、現在深刻な課題に直面していることが明らかになった。
プロサバンナ事業は、目的や対象、内容、アプローチ、手法、期間において、抜本的な見直しが不可欠である。
•特に、あらゆる面において現地小農の主権を中心においた事業への抜本的改革が不可欠である。

以上を踏まえ、
•環境社会配慮ガイドラインのカテゴリーを最上位のAに引き上げ、マスタープラン策定前に対象地の社会環境アセスメントを現地事情に詳しい独立の委員(市民社会関係者)と共に丁寧に実施すること、現地農民組織や市民社会との真摯な対話のための全面的な仕切り直しと透明性・アカウンタビリティの抜本的向上、民主的な運営(批判的な組織ほど積極的に対話の相手とすることを含む)を要請する。
•直ちに、本事業に関わり意見を表明する現地市民・農民団体や個人への脅迫や嫌がらせ、弾圧の防止と人権の保護の手法の検討を要請する。


【4.の注一覧】
・Mail & Guardian (Jan.6, 2012) “Mozambique’s ‘Mr Guebusiness’”. http://mg.co.za/article/2012-01-06-mozambiques-mr-guebusiness/
・投資ブームの一方で貧困が解消されず、人権侵害や社会的排除が社会の不安定化を招く可能性について国連人権委員会ラポターが警告。
Press Release "Magdalena Sepúlveda Mission to Mozambique 8 - 16 April 2013 Preliminary observations and recommendations" (
http://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=13229&LangID=E
O País (Apr.17, 2013)”Grande parte da população continua a viver na pobreza”.
http://opais.sapo.mz/index.php/sociedade/45-sociedade/24983-grande-parte-da-populacao-continua-a-viver-na-pobreza.html http://hdr.undp.org/en/media/HDR_2013_EN_complete.pdf
・Voice of America (Aug.27, 2013) “Mozambique Villagers Exposed to Open-Pit Coal Mine”.
http://www.voanews.com/content/mozambique-villagers-exposed-to-open-pit-coal-mine/1737927.html; Human Rights Watch (May 23, 2013) “Mozambique: Mining Resettlements Disrupt Food, Water: Government and Mining Companies Should Remedy Problems, Add Protections”.
http://www.hrw.org/news/2013/05/23/mozambique-mining-resettlements-disrupt-food-water
・Reuters (2013年6月19日)“Mozambique's Renamo threatens to paralyse vital coal railway”.
http://www.reuters.com/article/2013/06/19/mozambique-renamo-idUSL5N0EV1SD20130619; (2013年6月20日)“Mozambique: Renamo Threatens to Block Road and Rail Traffic in the Center of Mozambique”. http://allafrica.com/stories/201306201160.html
・ 同団体は、2009年、同国の「政治権利」状況について、1992年の和平後初めて数値を悪化させた(1【最高値】~7【最低値】までの7段階中4と認定)。http://www.freedomhouse.org/
http://www.systemicpeace.org/polity/polity4.htm
・参考文献が多いため多数を掲載するOpen University(UK)サイトを参照。http://www.open.ac.uk/technology/mozambique/land-and-biofuels http://www.open.ac.uk/technology/mozambique/mozambique-reports-and-documents
・土地・環境問題に取り組むモザンビークの調査研究・アドボカシー機関Centro Terra Vivaによる地元警察と政府による調査妨害と人権侵害に関するプレスリリース。”Ilegalidade, coação e intimidação marcam o processo de implementação do projecto de exploração do gás natural pela ANADARKO e ENI, em PALMA(パルマにおけるANADARKOとEMIによる天然ガス開発プロジェクトの導入プロセスにおいて刻み込まれた違法、強制、脅迫)”(Aug. 20, 2013) http://www.ctv.org.mz/
・公開書簡原文は次のサイトhttp://farmlandgrab.org/post/view/22136 日本語訳は次のサイトに掲載http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-27.html
・ JICAサイドイベント「アフリカの成長に向けた回廊開発の歩み」(2013年6月2日)http://www.ticad.net/africa/jicaevents/img/pressrelease/EN_Corridor%20Development%20in%20Africa.pdf 大臣発言関連報道 “Japan Today “At TICAD, clumsy diplomacy mars controversial Japanese aid project in Mozambique” (June 3, 2013) 
http://www.japantoday.com/category/politics/view/at-ticad-clumsy-diplomacy-mars-controversial-japanese-aid-project-in-mozambique
(ドラフト)
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by africa_class | 2013-09-03 18:43 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ