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プロサバンナ分析in英語論文が掲載。日本の一次資料に基づく実証的分析。卒論の参考になると思います。

長い一日。なぜかアルジェリア問題での某英字紙の日本語版の取材が入り(まあ一応専門はアフリカ紛争・・・だかららしい)、ゼミの部屋を出たのが8時近く。。。お昼が休めなかった分疲労が激しい。

1.プロサバンナに関する英語論考を発表しました
そして、今朝、私の英語の論文がFood Crisis and the Global Land Grabに掲載されたとのご一報を頂きました。是非ご一読下さい。
Dr.Sayaka FUNADA CLASSEN, "Analysis of the discourse and background of the ProSAVANA programme in Mozambique – focusing on Japan’s role" (2013 Jan.)
→http://farmlandgrab.org/post/view/21574

2.土地問題の専門組織であるNo to Land Grab Japanに興味深い論考
そして、さっきお伝えした通り興味深い論考が別サイトに投稿されていました。
開発と権利のための行動センター・青西靖夫氏の記事「モザンビークにおける国際協力事業が引き起こす土地争奪~」
→http://landgrab-japan.blogspot.jp/2013/01/blog-post_29.html
(財団法人地球・人間環境フォーラム 『グローバルネット』265号2012年12月)

非常に的を得たご指摘だと思います。
冒頭の地図の説明が興味深いですね。
「神は細部に宿る」・・・・いつも肝に銘じているのですが、同じ感じを受けました。

そして最後の補足部分の資料が凄い。
JICAから2001年に刊行された南部アフリカ援助研究会の報告書です。
http://jica-ri.jica.go.jp/IFIC_and_JBICI-Studies/jica-ri/publication/archives/jica/country/2002_01.html

座長は小田先生、副座長は小倉充夫先生なのです!そして、アフリカ研究の諸先輩方の数々。モザンビーク担当者も懐かしい面々。

青西さん引用部分の全文は以上論考をみてもらうとして、「モザンビーク 本編P40- [9 ] 」にこういうことが書いてありますよという程度に抜粋。

「2-2 農地政策
土地に限ってはいまだに国有のままである。しかし土地の保有権は認められており、農村では伝統的首長が慣習的秩序に従って土地を配分することが一般的である。…従って、農地保有権(land title)の確保・安定化が当面の課題となる。1987 年に小農民保護を目的とする新しい条項が土地法に追加され、伝統的に耕作していた土地に対する小農民の権利を自動的に認めることになって、小農民は土地保有権証書を取得する権利が与えられた。しかし、その実績は上がっていない…土地の保有権申請の登録システムがきわめて貧弱であることを認めている
 この場合の論点は3 つあるだろう。①共有地の配分という慣行への親しみ、②申請書類の事務処理能力、③非識字者や社会的弱者に対する権利侵害である。第1 の共有地の配分についてはすでに述べたが、この慣行は個人分割を前提とする土地保有権になじまない。また技術的にも、境界の確定や個人への割付が利害と関連して大変難しい。あるいは、農地、放牧地、薪炭林用地などの区分も問題となりうる… 
 最大の課題は3 番目の問題である。いくら、土地法が小農民の土地アクセスに対する伝統的権利を認定すると言っても、彼ら/彼女らが必ずしもその存在を知っているとは限らないし、知っていても申請手続きを進める術を持つとは限らない。また、土地法が伝統的権威の介入を認めているので、女性などの社会的弱者が不利に扱われる危険性もないわけではない。さらに、民間資本などによる土地購入が、従前の耕作者である小農民を追い出しているケースも散見される。そこで、少なくとも農地保有権確保のための識字教育やその仕組みの広報キャンペーンが、早急に実践されるべきである。

<=当然、事業立案前にこの報告書を読んで、委員の先生方に色々ヒアリングして事業決定に至っていると思いますが、あるいは違うのでしょうか?是非そこら辺は重要なので知りたいところです。

<=以上、青西さんのものを読んだ上で、私の英語論文読む方が分かりやすいかもしれません。ニュアンスは異なっていますが、問題の根っこは大体同じかと思われます。プロサバンナ万歳の皆さんも、是非両方をご一読の上ご感想をお寄せください!

3.私の論考の手法についての補足&目次(日本語)
ちなみに、私はこの論文を研究者として書きました。私が自分にいつも課している手法は、「実証」です。これは学生にも要求していることですし、だから自分にも要求しています。

つまり、「結論先にありきではなく、あくまでも資料に語らせる」という歴史研究の手法を取りました。批判のために根拠をひっぱってきたのではありません。

第一節では、見て分かる通り、あくまでも一次資料分析、つまりJICAや日本政府、その関係者らが出している一つずつの文書や発表、報道を詳しく、丹念に読み込み、紹介しています。文字数の関係から、多くのものは短縮していますが、原典に当たることができるように明確に示しています。

まずは、このような資料分析から浮かび上がってきた特徴を、言説分析ということで整理して、言説の推移を表にまとめています。なぜなら、関係者の言動が、現場を知ってしまったこと、あるいは批判が生じたため、大幅に変わってきたというのが、このプロサバンナ事業の大きな特徴だからです。

以上の丹念な一次資料の紹介、整理の上で、第二節で行ったことが、①市民社会、②北部地域の生態・人びと、③先行事例(ブラジル、アフリカ)との比較の視点を入れての分析です。

詳細は英語の論文をご覧ください。日本語論文は出版したらまた紹介します。章立てだけ紹介しておきますね。しかし他の論文の2倍の分量…ちゃんと載せてもらえると良いのですが。しかし、ただ削れず長いのではありません!以上の通り、事業主へのリスペクトから彼らの言葉の一つ一つをなるべく正当に示し、丁寧に議論を掬い取るために、そしてその結果として浮かび上がってきたことを根拠をもって示すために、必要不可欠な手順でした。

1. はじめに~世界、アフリカ、日本の構造変化と開発・援助1
2.プロサバンナ事業にみられる言説と課題3
(1)プロサバンナの概要と背景3
(2)プロサバンナをめぐる言説の推移と時代区分5
(3)プロサバンナをめぐる各言説の特徴と背景7
 (a)「日本の対ブラジル協力(セラード開発)の成功」言説と背景7
 (b)「日伯連携による南南/三角協力」言説と背景8
 (c)「セラードの成功をアフリカへ(プロサバンナ)」言説と背景9
 (d)「世界食料安全保障をアフリカ(熱帯サバンナ)で解消」言説と背景9
 (e)「モザンビーク農業停滞」言説と背景10
 (f)「モザンビーク北部未開墾」言説と背景10
 (g)「軌道修正 開発モデル策定重視」言説と背景12
 (h)「市場原理下小農・大農共存(儲かる農業)」言説と背景12
 (i)「国際規範」言説とその背景13
 (j)「三者win-win・投資」言説と背景13
 (k)「日本・ブラジル企業商機」言説・背景14
 (l)「土地争奪・対中国競争」言説と背景15
 (m)「JICAプロジェクト型援助回帰と投資両立路線」言説と背景16
2.内発的発展論に基づく考察17
(1)モザンビーク市民社会の声からの考察17
(2)北部地域の実態、人びとの営みからの考察19
(3)ブラジル並びにアフリカの他の先行地域からの考察23
 (a)ブラジルの事例23
 (b)アフリカでの先行事例24
4.おわりに27
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by africa_class | 2013-01-29 23:58 | 土地争奪・プロサバンナ問題

2月1日アフリカ@外大!「国際連帯運動から国際協力へ」、「アフリカ留学インターン体験」

今週@外大です!

■2月1日(金)午後はアフリカ一色?!
1. 14時20分~15時50分 「反アパルトヘイト・国際連帯運動から国際協力へ~南アフリカの人々と共に」津山直子さんin東京外国語大学@209教室
2. 12時40分~14時10分 「アフリカ留学・インターン体験を語る~モザンビーク・ルリオ大学での留学、そしてカフェ・ モサンビコ・プロジェクトの初代インターンとして」(愛媛大学大学院 小元美咲さん)@222教室

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アフリカ留学・インターン経験を語る
~モザンビーク・ルリオ大学での留学、そしてカフェ・モサンビコ・プロジェクトの初代インターンとして~

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 2009年に新設され、今年度から外大の協定校にもなったモザンビーク北部にあるルリオ大学。モザンビーク大統領並びに教育大臣(後の首相)の愛媛県訪問に際して、先に協定を結んだ愛媛大学から日本人留学生第一号としてルリオ大学に留学し た小元美咲さん(現愛媛大学大学院)をお迎えし、留学やインターンの話をしてもらいます。
 小元さんの大学ではポルトガル語は教えられておらず、スペイン語は履修していたものの不十分なままに現地に行き、いきなりポルトガル語の世界に飛 び込んだ後、半年でポルトガル語をマスターし、その後日本とモザンビークを結ぶ「カフェ・モサンビコ・プロジェクト」の初代インターンとして活躍 し、去年10月に帰国されました。
 留学のこと、プロジェクトのこと、インターンのこと、生活のこと、友人たちのこと・・・映像や画像を交えながらお話ししてもらいます。

■日時:2013年2月1日(金)4限 14時20分~15時50分
■場所:東京外国語大学研究講義棟 222教室(2階)
(予約不要 参加自由)

●小元美咲さん
愛媛大学法文学研究科総合法政策専攻1年。 2011年8月から2012年9月までのモザンビーク滞在中には、愛媛大学と提携関係に あるルリオ大学の農学部に在籍。特に農村開発コースの講義や行事への参加を通 して、モザンビーク農村のおかれる状況やその中での大学・学生の役割を、肌身 を持って体験。また、フォー
マル・インフォーマルな場における学生・教員との 議論の積極的な実施や、近隣農村での暮らしを知るための簡単な調査も行った。 カフェ・モサンビコ・プロジェクトの初代インターンとしては、日本側とルリオ大 学、そしてルリオ大学とプロジェクトを実際に行うコミュニティであるマウアを つなぐ役割を担った。また、ルリオ大学内でのプロジェクトの周知と大学におけ る実践のためにも尽力。

●カフェ・モサンビコ・プロジェクト
構想10年、始動2年、設立2012年11月のプロジェクト。モザンビーク北部農村の女性たちの農業を通じた生活の質向上のため、現地(ルリオ)大学農学部がチームを作り在来種のコーヒー(モサンビコ)のアグロフォレストリー栽培の支援を行う。これを、日本のモザンビーク、アフリカ、コーヒー専門家や学生たちがサポートするプロジェクトです。日本か らの学生インターンは、必ずルリオ大学に在籍し、あくまでもあちらのチームのメンバー
として日本を繋ぎます。新しい形の国際協力をめざし、「アフ リカ人同士での支え合いをサポートする」を合言葉に、仲間を増やしているところです。詳細→http://cafemozambico.blog.fc2.com/

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2月1日(金)3限「アフリカ国際協力論」公開講座
「反アパルトヘイト・国際連帯運動から国際協力へ~南アフリカの人々と
共に」
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津山さんは、南アの反アパルトヘイト運動に長年たずさわった後、JVCの現地代表として南アフリカで地域にねざした活動を続けてこられました。今回はこうした経験を踏まえて、国際協力について語っていただきます。津山さんのライフヒストリー、なかなか聞けない話です。興味のある人は、お友達も誘ってぜひ参加してください。

【日時】2013年2月1日(金) 12:40~14:10(3限)
東京外国語大学府中キャンパス 研究講義棟209教室

■津山直子さん
慶応義塾大学(文学部社会学専攻)卒業。横浜YMCA勤務、スウェーデン留学、ANC(南ア・アフリカ民族会議)東京事務所を経て、JVC(日本国際ボランティアセンター)職員となり、94年から09年まで南アフリカ現地代表。帰国後、NGO/NPO役員、大学教員を務める。現在、動く→動かす(GCAP Japan)代表、アフリカ日本協議会理事、関西大学客員教授。06年、ニューズウィーク誌の「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれる。07年、社会的弱者の立場に立ち、地道な支援活動を続けている個人や団体を表彰する「ステファニ・レナト賞」受賞。

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by africa_class | 2013-01-28 22:04 | 【募集】インターン・ボラ

「暴力を平和に変える空間」LUKASAワークショップの成果展示中@外大「アフリカ平和・紛争論」

今年もルカサワークショップの時期がやってきました。以下、今日の「暴力状態」を展示していますので、是非みにきてください。来週は「平和化状態」に向けてのワーク。どう変わるか楽しみに。重要なキーワードは、ソリューションでなく転換。口ばっかりでなく、手を動かしながら、あらゆるクリエイティビティを発揮して、「交渉」「妥協」を超えた「超越(transcend)」を目指します。

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アフリカ平和・紛争論LUKASAワークショップ展示~暴力空間の平和化の試み」
日時:2013年1月28日(月)~2月6日(水)
場所:東京外国語大学 研究講義棟1階ガレリア
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今年は、アフリカでの資源紛争の事例の他に、尖閣諸島をめぐる領土紛争を念頭に、ワークショップを行いました。

●6-10名1グループに分かれる(6名が本当は一番良い)
●1グループ内に対立する2アクターに分かれる
●第一週目には、資源や領土、権力をめぐり紛争状態を深める。「暴力的空間」と「対立の先鋭化状態」を創り出す
●第二週目には、紛争状態をトランセンド(transcend)の手法を使い、「妥協」を中心とした「解決(resolution)」ではなく「転換(transformation)」を試みる

■LUKASAワークショップの詳細は→
「アフリカx日本x世界:暴力を平和に変える空間」
http://spacepeace.exblog.jp/
2010年度、2011年度の国際交流基金「平和構築」の助成事業です。

■過去の授業の様子やJICAの事業で仏語圏アフリカの治安部門の官民スタッフに対して行ったワークショップの様子はこのブログで
http://afriqclass.exblog.jp/i23/

■作業中の様子
本来は「暴力空間」を創り出すのが、楽しく工作してしまった学生たち…。
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なお、紛争シナリオはMoreへ

More
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by africa_class | 2013-01-28 17:54 | 【大学】アフリカ平和紛争論

援助とKAIZEN:プロサバンナで何故セラード開発が問題にされるかの一考察を通して

続き。これで終わりです。ちょっと前にTWにちらりと書いたカイゼンKAIZENの話をするのにとても良い案件なので事例として取り上げます。

また同日に書いた以下の順にお読みの上、この投稿を読まれる方が分かりやすいと思います。
■「モザンビーク市民社会2組織がプロサバンナ批判声明と外務省・JICAの現地社会理解のギャップに関する考察」
http://afriqclass.exblog.jp/17210917/
■「プロサバンナについての外務省との第一回意見交換会・議案書(全文)」
http://afriqclass.exblog.jp/17211715/
■これらのプロサバンナについての投稿はすべて以下の引き出しに。
http://afriqclass.exblog.jp/i38


1. 何故プロサバンナを批判するときに市民社会はブラジル・セラードの話をするのか?
2. KAIZENカイゼンとは何か?~「あるのは成功だけ」を考察する


1. 何故プロサバンナを批判するときに市民社会はブラジル・セラードの話をするのか?
なぜ、繰り返しモザンビークで行われるプロサバンナを語る時にブラジル・セラードの話になるのか?それは簡単。

JICAも日本政府もモザンビーク政府も、「セラードの成功」がプロサバンナのベースだといっているからです。ずっとそうやって宣伝してきました。そして今日の外務省のプレゼンも半分がセラード開発の成功に関するものでした。なのに、「違いも大きい」と指摘する苦しい展開でしたねえ・・・。段々現地のことが分かれば分かるほど違いに気づかれたのでしょう。なんか順序が限りなく逆だと思うのですが・・・。

アフリカはアフリカです。
 ブラジルではありません。
モザンビーク北部はモザンビーク北部です。
 セラードではりません。
ナンプーラ州はナンプーラ州です。
 ミナス・ジェライス州ではありません。
モナポはモナポであり、同じ州にあってもマレマと違います。
 パラカトゥやアルトパラナイバではありません。
マレマでも道路沿いと道路沿いでない所は違います。
各郡内でも集落によって違います。
なんといっても、この地域は反政府勢力が強いところです。
村長と呼ばれる人も2名いることが多々です。

つまり、「セラード」を大上段に構えることそのものが、オカシナことなのです。
まず誤解と混乱を生み出します。

なぜモザンビーク北部を語るのに、何故ブラジル・セラードが語られなければならないのか?
それは驕りがあるからです。
そして、モザンビーク北部を知らないからです。
モザンビーク北部に生きる人びとのことも、日々の努力も知らないからです。
知らないで、巨大プロジェクトを立ち上げた。
机上のデザインだけで。
BIGな人たちのBIGな野心、功名心。
でも現場を知らない。
今あわてて知るために沢山の税金が投入されています。
本末転倒な帳尻合わせのために。

アフリカでJICAは30年以上の農村開発事業を行ってきました。
「農業」開発ではなく「農村」開発です。
そこに単位当たり収量の話ばかりする農業生産性一本主義とは異なるミソがあるのです。これは昨日も前回も津山さんが指摘した点です。「小農の食料」を考えるのであれば、「単位当たり収量」「農業」だけみてもダメ、ダメなだけでなく彼らの日々の努力を台無しにすることにあるでしょう。

このことを、JICAでもコンサルでも研究者でも、「アフリカの農『村』開発」に関わってきた人々なら知っているはずです。だから、「セラードをモデルに」と打ち上げられる事業に、よく彼らが同意しているな・・・と不思議に思うのです。今皆さんが、アフリカ農民のために立ち上がらないとしたら、現場でやる小さな努力の一つ一つは、今後10年以内に無駄になっていくでしょう。それぐらい市場経済の圧力は凄まじいことは、現場で感じられませんか?アフリカ農民と共に歩んできた皆さん、農民の権利を守る術は外堀がうまっていっています。それは単にグローバル化、企業行為、当該国政府だけでなく、世銀の行動指針や、それを主導した日本政府、我々の政府、そして今回のプロサバンナみたいな事業によって、推進されていくのです。それでいいのでしょうか?

今回、相手にしているのはアフリカのモザンビークの最も小農の活動が盛んな北部です。なぜ、その人びとの貧困・食料・農業・未来の話を、ブラジルをメインにやってきた人たちがするのか?なぜアグリビジネスが農民より先にパートナーになっているのか?なぜブラジルのアグリビジネスの先兵対として、日本の援助が使われなければならないのか?JICAは誰の権利と利益を守りたいのか?JICAにモザンビーク北部に知見がないとしても、例えばタンザニアやザンビアの小農と非常に似通った生活がいとなまれています。両国の農村開発については、JICAや日本の専門家にそれなりの蓄積があるはずです。

なぜ彼らの経験から立ち上げられず(それでも問題が残るとしても)、ブラジル・セラードなのか?ブラジルしか知らない人たちが常に前に出てくるのか?これは、アフリカ農村開発に関わってきた日本の市民社会の側からの疑問でもあります。

さて、もう少し深い分析をしましょう。
さっきの吉田昌夫先生の議定書の最後の部分からヒントを得たいと思います。原文は先の投稿を。
http://afriqclass.exblog.jp/17211715/
「現地の農民組織をはじめとする市民社会の危惧の背景には、同事業がまさに「手本」とするブラジルのセラード開発の「負の遺産」があります。日本ではセラードの成功面ばかりが宣伝されますが、「アグリビジネスとしての成功」の陰で、依然ブラジル国民の三分の一(5400万人)が栄養不良状態にあります(IBGE2010)。また「不毛で無人の大地を農地に変貌した」とされますが、先住民が土地を失い、得た仕事も「半奴隷的労働」と呼ばれる非正規のものが多く、食料不足に陥り、激しい土地闘争 が繰り広げられたことについて、また遺伝子組み換え種(GMO)が圧倒したことについて、モザンビークではよく知られています 。これらの点について、JICAが言及することはありませんが、このような現象について認識はあるでしょうか。どのように理解され、同じ事が繰り返されないための方策をどう考えているのでしょうか。 」

まさにその点にこそ、ブラジル、モザンビーク、世界の市民社会の不安があるのですが、どうやらこの点に関して、話がかみ合わないので、今日の議論を題材に正面から取り上げてみましょう。

なお、依拠するのはブラジル人研究者たちの研究蓄積で、その一覧は次の通り(Pessoa(1988); Mendonça(2009);Inocêncio (2010);Clementes & Fernandes (2012)。詳細は前の投稿を探してください~。

(なお、必ず最後の地図をご覧ください。80年代JICAがセラード事業を開始して数年後に対象州であるミナス・ジェライス州で起きた土地紛争の地図です。当時の現地の新聞に掲載されたものです。)

今日、JICA「セラード実施者&プロサバンナ立案者」の本郷さんは、「セラードは成功した。その証拠は自分の本にすべて書いた。本を読んでどこが問題か指摘すべき」とされましたが、その言葉・表現そのものに問題がすべて埋め込まれているなあ・・・人の無意識とは恐ろしいなあ~と変に納得してしまいました。前回、明治学院大学での公開講演会の際も、同じことをおっしゃっていました。

でも、今日私が最後のまとめで申し上げた通り、そしてご著書購入・読ませていただいていますが、この間問題にされていることは、「JICAや本郷さんたちの本や主張に書かれていないこと」についてなのです。

●森林破壊の負の影響について。
●軍事独裁政権の只中で合意され、調印され、実施されたこと。
●だからこそ、セラード地域に元々暮らしていた住民、しかも先住民や奴隷由来の元々脆弱性を抱え、権力によって周縁化されやすい人びとから土地を奪い、彼らが食べていけなくなり、「半奴隷労働」を余儀なくし、流出したこと。
●これに立ち向かうために、1981年2000を超える農家が立ち上がって、その後土地紛争が頻発したこと。その数、軍事独裁の抑圧下にもかかわらず83年に56件、85年に63件もの数に。
●世界最大の農業生産輸出国となったブラジルで、今日でも依然国民の3分の1が栄養不良なこと。その数5,400万人。

これらを、ブラジルやモザンビークの市民社会、世界、学術関係者も問題視しているのですが、そのことについてどうお考えなのかな~と思うほどに、「成功したんです。私の本に書いています」と繰り返される。なのでますます迷宮入りに。。。

では、なぜこれらの人びとは、マクロ的な「躍進」に比して、以上を問題にするか?これをやっぱり、丁寧に書いておいた方がよさそうですね。

それは、これらの人びとが、数字・アグリビジネスを相手にしているのではないからです。

彼らが心を砕いているのは、「セラード開発の対象となった地域の住民、とりわけ脆弱性を抱え周縁化されやすい人々<貧農・小農/先住民・奴隷由来の人々>」になのです。

圧倒的な権力関係の中で(軍事政権下)、抑圧され数少ない権利を剥奪された人びとにこそ、自分のポジションを置こうという研究者の意気込みと気概を、私はこれらの人たちの著作から感じます。特に、1988年という軍事政権から民政への移行期で、マダマダ政府に批判的な事を述べることが難しかった時代に、現地調査とインタビュー(入植者も先住民も含む)を積み重ねて、超大作博士論文にまとめ、政府と日本自慢の政策(セラード開発)に真正面から挑戦したVera Lucia Pessoaの凄さに、私は心から深い感動を覚えたのでした。その3年後に、同地をのほほーんと留学していた私・・・。恥ずかしい。

Pessoa, Vera Lúcia Salazar (1988), Acção do Estado e as Transformação Agrárias no Cerrado das Zonas de Paracatu e Alto Paranaíba; MG, dissertaion submitted to the Universidade Estadual Paulista.
http://www.lagea.ig.ufu.br/biblioteca/teses/docentes/tese_pessoa_v_l_s.pdf
<=ポルトガル語ですが一読の価値あり。

本来、研究者はこうでなくてはなりません。「御用学者」であってはいけないのです。「弱い側の声に耳を澄ませる」・・・これを社会で誰かがやらないとしたら、それを身分がある程度守られている大学人や研究者がしないとしたら、メディアがしないとしたら、誰がやるのでしょうか?権力構造がどんどん強められる方向で、弱いモノは「自己責任」「怠惰」というレッテル貼りで権利を奪われ続ける社会と世界・・・・にこれ以上加担していいのでしょうか?福島原発事故が発生して、そのことが露呈し、問われてきました。そこから日本の我々が今学ばないとしたら、いつ学ぶのでしょうか?

権力と既得権益は人びとを犠牲にします。その現実を直視せず、「長きに巻かれる」「事なかれ主義で生き延びる」「批判は怖い・みっともない」・・・という論理が社会全体以前に研究者やNGOやメディアに蔓延したら、「いつか来た道」になるでしょう。

でも、そもそも、以上のように「弱きものに寄り添う」ことは、本来開発援助の「当たり前」ではなかったの????という疑問もわきます。私の母を含め、多くの納税者は「可哀想な人を助ける」ために援助は使われていると思いこんでいます。そしてそう思い込ませるような広報をよく見かけます

残念ながら、冷戦期はそうではありませんでした。先日の立教大学でのセミナーでもはっきりした通り。90年代に反省があり、「人間中心の開発」「人間の安全保障」などと言われた時代もありましたが、昨今の「経済成長至上主義」の言説の中で、どこかに葬り去られたご様子で・・・。

一応、「新JICA」のミッションにかろうじて「弱い立場」という言葉は残ってはいますが、「新JICAは、社会的に弱い立場にある人々をさまざまな脅威から保護するために、社会・組織の能力強化と、人々自身の脅威に対処する力の向上を支援します。」
http://www.jica.go.jp/about/vision/index.html

何せビジョンが「すべての人々が恩恵を受ける、ダイナミックな開発を進めます」・・・・つまり、「ごく一部の裕福層だって『すべての人びと』だから支援対象になる」という論理なのでしょうか?「小農とアグリビジネスの共存」もこの一環のような気がしてならないのは、私だけ?JBICとくっついたからなんでしょうかねえ・・・。

この地図をしっかり見て下さい。目に焼き付けましょう。
ブラジル・セラードでJICAのセラード開発が実施された数年後から起こり始めた、先住民らの土地闘争の件数を示したものです。Folha de São Paulo(朝日新聞みたいなもの)の記事の一部です。点で表されているのが、土地を奪われた人びとの土地闘争を示しています。軍事独裁政権のまっただ中での、これらの命がけの抗議運動(50-60件)・・・・その数2000農家を超えたネットワーク・・・点と地図の向こうに、また「大成功援助」のスローガンの向こう側に、このような人びとの存在や想いや命や生活があったことを、私たちは忘れるべきではないと思います。海の向こうで起こったこのような出来事を、皆さんが知らないとしたら、それはJICAや日本政府だけでなく、メディアや私たち研究者の怠慢です。この場を借りて自分の力不足を、私がお世話になったミナスジェライス州の皆さんにお詫びしたいと思います。
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なお、既にモザンビーク北部では、ブラジルの鉱山企業の進出に対して激しい住民抗議が起きています。この鉱山会社にも、日本のナカラ回廊プロジェクトは関与しています。その原型は、「セラード開発の両輪の輪といわれた大カラジャス計画」にあります。「軍事独裁政権下のブラジル中部内陸メガ農業開発+大鉱山開発=モザンビーク北部内陸」の奇妙な符号を、見逃してはいけないのです。(これについてはまた今度)

2. KAIZENカイゼンとは何か?~「あるのは成功だけ」を考察する
しかし、冒頭の本郷さんのご主張「成功しかない。その根拠は自著にある」には論理的にいって3点の問題があると考えられます。(学生の皆さんはこれ以上は読まず、ちょと立ち止まって考えてみましょう。リテラシーチェック)

(1)10歩譲って「ある側面で成功した」からといって、「問題がない」とはいえない。故に、「問題は何か」について実施者として認識し、必要に応じて「過去の痛い教訓」として学習する必要があるが、「問題は一つもない」という理解を押し通すことは「過去からの教訓→現在・未来へのより良い行動」の機会ゼロにしてしまう。
(2)「JICAミッションの「社会的に弱い立場にある人びとの様々な脅威からの保護」という観点からみると、援助が引き起こした「脅威」を再検証する必要があると思われる。しかし、「成功一辺倒」のまま。
(3)事業実施者が、実施した案件について、「成功」と評価するものを、「根拠」とするのは・・・・・・・まあこれ以上書くまでもないでしょう。

私は、家業からも(カイゼン経営コンサルティング)、日本の製造業の「強み」はカイゼンマインドだと思ってきました。とはいえ、専門家らによるとカイゼンやってるといえるのは全日本の5%ぐらいの会社だけで、しかもこれらの会社の中でも、製造現場ではカイゼンがされていても、経営陣がカイゼンマインドを持てず、自分の昇進や組織の論理によって、失敗を隠す傾向が多いと聞いてきました。製造現場でのカイゼンに極めて優れていたトヨタの北米での大失態は、まさにこれを象徴していると言われてきました。またカイゼン・コンサルタントは家の中ではカイゼンにほど遠い存在だそうです。本当に~。

もはや英語KAIZENになったこのカイゼン。一体なんでしょうか?
DNAともマインドとも文化とか精神とも呼ばれます。
「学習する組織 Learning Organisation」にも通じるものです。

私の理解では、その要はたった一つ。
「失敗から学ぶ」
それ以上でなく、それ以下でもない。
「人は過ちを犯す・・・その前提で仕組化する」

これを製造現場でどう実践するのか?
トヨタのラインでは、何か問題が起こるとブザーが鳴ります。
その時、必ずラインは止まります。どんな忙しくても、納期間近でも止めます。
ブザーが鳴ったところに、「問題分析チーム」的な人たちが駆けつけます。

そして問題を起こした人を外し、問題を讃えます!
問題を起こした人はそれを責められません。
と同時に、問題分析チームには入れないし、影響を及ぼせません。
なぜなら、問題を起こした当事者は、それを認めることが難しいからです。

その「感情」こそが、真に問題を分析し、二度と同じ問題が発生しないように予防するという、カイゼンの肝にとって邪魔なものであり、阻害要因です。だから、「問題を起こした人を責めない」「その代り問題原因発見に最大限に協力せねばならず、かつチームは徹底的に多角度から問題を追及します」。

なぜ問題を讃えるのか?
問題がない社会も仕組も人もおらず、特に人間は過ちを犯す生き物だからです。となれば、問題が今ここでこういう形で起こったために、将来のもっと大きな問題を回避できた、ありがとう!となるのです。

この根底には、二つの一見相反する精神があると思います。
(1)問題は起こるモノだ。
(2)だが問題をゼロにする究極の探究を続けるんだ。

つまり、
■「問題をゼロにする」というビジョンを皆が目指すこと
■そのために問題から学ぶことを仕組化すること
■ゼロポイントがあり得ないとしても、それを続けていくこと意味(「継続は力なり」)

それが、カイゼンなのです。


あ、無料で教えてしまった・・・。(これ高いんです)
今、日本のあらゆる組織に必要なのは以上のことです。
せっかく日本で始まり、世界に誇れるものとして普及したカイゼン。

そのインパクトが対象地域や国の人びとに大きな援助だからこそ、採り入れてほしい。
というのは夢物語かな?
でも、結局繰り返し・・・なんですよね。
「継続は力なり」
諦めるのは簡単なので、皆さんの中のカイゼンDNAが目覚める、あるいは創造されることを祈りつつ・・・。
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by africa_class | 2013-01-25 21:04 | 土地争奪・プロサバンナ問題

プロサバンナについての外務省との第一回意見交換会・議案書(全文)

先に以下をお読みください。
■「モザンビーク市民社会2組織がプロサバンナ批判声明と外務省・JICAの現地社会理解のギャップに関する考察」
http://afriqclass.exblog.jp/17210917/
■プロサバンナ問題については
→http://afriqclass.exblog.jp/i38

今日の外務省でのNGO・外務省定期協議会「第一回プロサバンナに関する外務省との意見交換会」で配布され、冒頭に読み上げられた吉田昌夫先生の議案書です。何故このブログに????という気がしてなりませんが、残念ながら他にサイトがないのでアップしておきます。誰かポータル作ってくれるといいんですが・・・何せ沢山のNGO・市民社会の人たちが関わっている案件なもんで。

議論がまだまだ必要な部分が多いですねえ~。でも、外務省・JICAの一部の人の中には理解の光のようなものがみえてきた気がします!なので、メゲズにこのブログでも取り上げつづけます。

なお、すっごく重要な点を書いたのですが、重すぎて貼れず別の投稿にします。
■「援助とKAIZEN:プロサバンナで何故セラード開発が問題にされるかの一考察を通して」
http://afriqclass.exblog.jp/17211838/
そして、NGOや外務省の皆さんが苦労されて続けてこられた「NGO外務省定期協議会」の役割の大きさ、重さを本当に感じます。関係者の皆さん、本当にお疲れ様です。

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NGO外務省定期協議会(1月25日)
第一回ProSAVANA事業に関する外務省との意見交換会 
議題説明
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アフリカ日本協議会
吉田昌夫

本会議は、日本とブラジルが共同してアフリカのモザンビーク北部における巨大開発計画として推進しようとしている「日伯モ・三角協力によるモザンビーク熱帯サバンナ農業開発(通称プロサバンナ事業)」について、問題点の指摘と現地農民組織の抗議とを取り上げ、NGOが外務省と対話をするため設定されています。

本事業には様々な問題が見受けられますが、主たる課題は次の3点です。これらは現地の具体的状況から、多くの派生する問題も内包する、プロサバンナ問題の核心となる議題です。
1.農民主権(住民主権)の問題
2.土地問題(土地収奪)
3.食料安全保障の問題
いずれも相互に関連づけられる問題なので、関連づけて問題提起を行います。なお、これらの問いは、事前に提出した質問を踏まえてのものです。

問題提起
現地の農民組織の「モザンビーク全国農民連盟(UNAC)」は、2012年10月11日の声明で、「我々農民は、透明性が低く、プロセスのすべてにおいて市民社会組織、とくに農民組織を排除することに特徴づけられるモザンビークでのプロサバンナの立案と実施の手法を非難する」と述べています。モザンビークの食料主権や土地問題に取り組む35団体で構成される「食料主権ネットワーク(ROSA)」も、「UNACの声明を全面的に支持する」と述べております。

さて、周知の通り、土地問題に関する世界の専門家ネットワークであるLAND MATRIXによると、土地取引件数の面で、モザンビークは世界第二位の位置を占めています 。この傾向は2007年の食料価格高騰以来のものですが、当事業立案者らは、過去3年~5年内のモザンビーク並びにサハラ以南アフリカにおける外資による土地収用の及ぼす影響と課題に関して如何に理解し、本事業を立案したのでしょうか?お教え下さい。

また、モザンビークでは、現地市民社会は早くから土地問題に関心を寄せ、農民主権の保障と実現のために、時に危険を抱えながら活動してきています。日本政府が1996年に打ち上げた「民主的発展のためのパートナーシップ(PDD) 」とも関係しますが、このような市民社会における議論やキャンペーンは、立案時に把握されていたのでしょうか。今、把握していることは何でしょうか。どのような団体が何を主張しているのでしょうか

UNACやその他の団体の声明や賛同からは、プロサバンナ事業が、以上に明らかなグローバル、リージョナル、ナショナルな状況を無視した事業立案だったと考えられていることが分かりますが、そのことについてどう考え、それをどう乗り越える予定かお聞かせ下さい

また、声明が出された後UNACとは、その後どのような対話を行ってきたのかについてもお教え下さい 。市民社会の多くが求める意思決定プロセスへの参加についての考えと、その可能性についても宜しくお願いします。 

この地域の住民である小農らは、伝統的に自己の農地、林地、住宅など生活に必要な資源を保有する権利を持ち、現在使用していなくても、今後の利用に必要な土地、林地、水源地などを、保有し、利用するアクセス権を有しています。これらがなければ小農が生活していくことは不可能であることは、ご承知の通りです 。そのため、アフリカの多くの国で、そこに暮らす農民の土地に関する権利を認めているわけですが、「モザンビーク土地法」に基づく農民の権利に関する理解はどのようなものでしょうか

この点について質問するのは、日本のNGO・「No to land grab Japan」の公開質問状へのJICAの返答には、「国有地」「政府が定めた土地利用制度」としか書かれず、農民の権利について一言も言及がありませんが、その理由は何でしょうか

これまでの議論では、当事業は「計画段階だ」と繰り返されることが多いのですが、他方で、2011年、2012年の合同ミッションに、入植や土地収用を希望するブラジル・アグリビジネス関係者が参加している理由は何ですか。またこれら企業の選定基準、選定プロセスはどのようなもので、選定者は誰ですか

当事業の関連で「住民移転」が予定されているようですが、その可能性はあるのでしょうか?また、その際「環境影響評価を実施する」ようですが、その時期と実施概要はどのようなものになるのでしょうか。また、森林伐採の可能性はどのようなものでしょうか。当然ながら、「環境影響評価」はマスタープラン作成前の実施と理解していますが、その理解で宜しいでしょうか。

次に農民の生活へのインパクトに参ります。
以上に示される現状において、過去3年~5年内のモザンビークにおける農業投資が現地農民に及ぼしている影響についての分析と理解についてお聞きしたいと思います。つまり、モザンビークだけでなく、アフリカ中で、外資による農業投資の現地農民に及ぼす負の影響が報告されていますが、このような現状と課題について何をどう把握した上で、事業立案に至ったのでしょうか

2012年11月15日のJICA担当者による報告の際、「特定農民組織と連携しているから農民組織と連携している」とのことでしたが、現地農民組織に関する具体的な情報、パートナーとして選定する(選定しない)プロセス、選定の理由を明らかにして下さい

過去においても現在も、モザンビーク北部小農は、国内の農業・食料生産の大きな部分を占める生産をあげており、中心的な役割を占めています。それは豊かな気候だけでなく、土壌、水、労働力によるところが多いわけですが、そのように有限な資源を、アグリビジネスと「共存」させるというのは矛盾があると考えます。

すでに報道などでは、ブラジルのアグリビジネスが土地収用を行い、輸出用作物生産のため、農業労働力として地域の小農を転向させる意向が述べられています。「異なる規模の農業の共存」との謳い文句が繰り返されますが、むしろ小農による食料生産手段、そのための資源へのアクセスが喪失させられるのではないでしょうか。

当事業ではモザンビーク内に並び世界の食料安全保障が目的に掲げられていますが、現在全人口の30%を超す人口が生存に必要な食料カロリーを摂取できない状態の国で、モザンビーク人の食料安全保障の問題をどのように位置づけているのでしょうか。

またアグリビジネスに開発を担わせるのは、GM(遺伝子組み換え品種)とバリューチェーンを巨大資本による導入にまかせることを促進することにならないでしょうか。外国企業が、農民の権利や食料安全保障に長年にわたり携わってきた現地農民組織より先に、この計画の初段階から調査に参加しているのはなぜでしょうか

最後に。以上の危惧は、日本の我々市民社会のものであるだけでなく、現地の市民社会が幅広く有しているものです。

そして補足になりますが、現地の農民組織をはじめとする市民社会の危惧の背景には、同事業がまさに「手本」とするブラジルのセラード開発の「負の遺産」があります。

日本ではセラードの成功面ばかりが宣伝されますが、「アグリビジネスとしての成功」の陰で、依然ブラジル国民の三分の一(5400万人)が栄養不良状態にあります(IBGE2010)。また「不毛で無人の大地を農地に変貌した」とされますが、先住民が土地を失い、得た仕事も「半奴隷的労働」と呼ばれる非正規のものが多く、食料不足に陥り、激しい土地闘争 が繰り広げられたことについて、また遺伝子組み換え種(GMO)が圧倒したことについて、モザンビークではよく知られています 。これらの点について、JICAが言及することはありませんが、このような現象について認識はあるでしょうか。どのように理解され、同じ事が繰り返されないための方策をどう考えているのでしょうか

注1. 土地取引面積の大きさにおいても第二位(*ただし報告されたものに限る) http://landportal.info/landmatrix/media/img/analytical-report.pdf
注2.外務省サイト(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/pdd/index.html)
注3. 2012年4月、11月に開催されたステークホルダー会合に参加した点については既に前回の定期協議会(2012年12月14日於外務省開催)で説明があったので、それ以外の点についてお教え下さい。
注4. FAOガイドライン「土地、漁業、森林の保有の権利に関する任意自発的指針」(2012年5月策定)
(NGO質問)「5. 本計画においてモザンビーク以外の国からの公的あるいは民間資本による農地取得(利用あるいは占有)は予定されていますか?(1) 権利取得が有り得る場合、対象となる土地の現在の権利状況、利用状況はどのようになっているでしょうか。」(JICA回答)「現時点では予定されておりません。同地域は国有地であり、モザンビーク政府が定めた土地利用制度に基づき、将来モザンビーク以外の国からの民間資本による農地利用の可能性があるものと考えます。」
(No to land grab Japanサイト http://landgrab-japan.blogspot.jp/2012/01/jica.html)
注5. セラード農業開発(PRODECER)導入後に生じた土地争議の分布図は右ページ。1981年に2,685農家が参加する土地闘争、83年に53、84年に65の土地争議が発生(Pessoa, 1988:181-182)
注6. Pessoa(1988); Mendonça(2009);Inocêncio (2010);Clementes & Fernandes (2012)

次の投稿へ
■援助とKAIZEN:プロサバンナで何故セラード開発が問題にされるかの一考察を通して
http://afriqclass.exblog.jp/17211838/
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by africa_class | 2013-01-25 20:35 | 土地争奪・プロサバンナ問題

民主化とプロサバンナ問題:モザンビークCSOが批判声明と外務省・JICAの現地社会理解ギャップ考察

またこのネタですみません。初めてでプロサバンナ問題が何かわからん人は以下をどうぞ。→http://afriqclass.exblog.jp/i38 でもアルジェリア人質事件にも通じる、「アフリカの民主化と外部者の役割」の問題が、プロサバンナ問題にもみられると私は考えており、その点は本投稿の2.3.で示しています。とっても長いですが、最後までお読みいただけると腑に落ちると思います。(たぶん!)

本日、NGO外務省定期協議会から開始した第一回プロサバンナに関する外務省との意見交換会(2013年1月25日、於外務省)が終了。しかし、「モザンビーク北部の小農を支援したいのだ!」という想いはよくわかりましたが、「だからブラジル・セラードをアフリカに!」がますますオカシイ話だということがはっきりしましたねえ。ますます、あえて「セラード!」と打ち上げるから問題が大きく、そして複雑化するんですよね。そこらへんの話は「援助とKAIZEN:プロサバンナで何故セラード開発が問題にされるかの一考察を通して」に書きましたのでご笑覧を→http://afriqclass.exblog.jp/17211838/

 ここでは、来月下旬の来日をモザンビーク市民社会組織が予定しているので、モザンビーク市民社会に関する理解を深めてもらうために、 

1.プロサバンナ事業に批判声明を出している3団体の紹介
2.モザンビーク憲法と、日本政府・JICAの考える民主化についてのイニシアティブや報告書
3.モザンビーク市民社会組織2団体の声明の和訳最終版
(仮訳の間違いなどの修正をしたもの。そして本日の訳語についての議論の面白い点)
を紹介します。

何故1.をしなければならなのか。うーむ。モザンビークに在外公館やJICAがある以上、その説明は本来不要なはず。しかし、今日の意見交換会でも、JICAや外務省が、繰り返し「1団体」「一部の団体」と現地市民社会の公的な声明を矮小化する発言が繰り返されたため、どうも現地市民社会についてまったくご理解がないようなので紹介しなければならないようです。
 そもそもUNACを「1団体」「代表性」がない・・・というには相当な無理があるのですが(2200の協会や団体の連合組織!)。UNACも含め、これらの団体は、現地だけでなく国際的にも高く評価されている団体であり、かつ、土地や農民・住民主権の問題に長らく関わってきた団体です。つまり、今問題になっているプロサバンナ事業の課題を深く学び、課題を乗り越えるためには丁寧にその意見を聞き、相談しながら物事を進めていかねばならないはずですが??
 モザンビーク政治の現状を知れば、モザンビーク人の主権、社会の未来の話をしているときに、このような命がけで市民社会組織の存在や活動を軽視するような発言を公的にされることについて、私などはとても違和感を感じます。そのことそのものが、同国の市民社会の強化、ひいては政治の自由や民主化を危うくするのだということについて、今一度ご自覚いただきたいなあと思います。この点については、2.で書きます。それにしても、もしその場にモザンビーク市民社会の誰かがいれば、それがどんな団体であろうと不快だったことと思います。

1.プロサバンナ批判声明を出したモザンビーク市民社会組織
■UNAC(全国農民連盟)は、
1987年に設立された小農による運動体であり、モザンビーク政府によってパートナーとして認識され、農民にとっては全国レベルで自らの利害を代表する団体として認識されている。86,000名以上の個人会員、2,200の協会および共同組合、83つの郡レベルの連盟、州レベルでは7つの連盟と4つの支部を擁している。

<=つまり凄く誤解というか矮小化があるのですが、UNAC=1団体と呼ぶとあまりにオカシイことなのですが、もしかしてJICAの皆さんたちですら、未だにそういう認識なのでしょうか?全国2200協会を束ねている全国組織です。UNAC以上に正統性/正当性を有した農民組織の連合体があるのであれば是非逆に私の勉強不足だと思うので教えてほしいなあと思います。

■Justiça Ambiental(JA)は、
モザンビーク人自身による主体的な環境保護団体として、同国内の様々な環境問題に取り組み、世界的に高く評価されている団体です。土地問題にも早くから取り組んでおり、成果の一つとして以下の報告書をUNACと発表しています。
Justiça Ambiental & UNAC. (2011). Lords of the land - preliminary analysis of the phenomenon of landgrabbing in Mozambique. Maputo, Mozambique.
→http://www.open.ac.uk/technology/mozambique/pics/d131619.pdf

特に、「ダム問題」「違法伐採問題」では、身の危険を顧みず重要な役割を果たしてきました。Joseph Hanlonに並び、国際的なモザンビーク研究の第一人者であるAllen Isaacmanとも連携し、近々モザンビークの開発言説に関する本が出版される予定です。

違法伐採問題については、日本のTBSのNEWS23での特集番組(筑紫哲也さの最後の番組)の取材に協力しています。
「変貌のモザンビーク~昇龍開発」
→http://www.tbs.co.jp/houtama/last/071118.html

JAには、JICAとの連携実績もあります。TICAD IVに向けたアフリカ・日本市民社会の政策作りにおいても、環境担当NGOとして重要な役割を果たしました(http://www.ticad-csf.net/blog/AAngo/2007/09/ngo.html)。この政策ワークショップは、JICAの受託事業「アフリカ・アジアNGOネットワーキング事業」として行われ、JICAでも広く広報されています→http://www.jica.go.jp/press/archives/jica/2007/071015.html

■FoEモザンビークは、
日本にも組織のある(FoEジャパンhttp://www.foejapan.org)、世界環境組織です。特に、長らく土地奪取、住民移転、森林破壊といった権利はく奪の問題に取り組み、2007-8年の食料価格高騰以来の世界的なLand Rush/Grabについてとても詳しい報告書などを沢山出しております。特に、昨年発表されたウガンダにおけるパームオイル会社の農業投資とそれによる土地収奪についての報告書は高く評価され、The Guardian(英紙)などに引用されています。
→FOEI (2012) Land, life and justice: How land grabbing in Uganda is affecting the environment, livelihoods and food sovereignty of communities, FOEI.
http://www.foei.org/en/resources/publications/pdfs/2012/land-life-justice/view

2.モザンビーク憲法と、日本政府・JICAの考える民主化についてのイニシアティブや報告書
下記のJA&FOEモザンビークの声明でも指摘されている、モザンビーク国憲法第11条「基本的目的」。残念ながら、出席された外務省やJICAの皆さんの誰もご存知ではありませんでした。前回NGO外務省定期協議会でも、「モザンビーク政府とやっているから」「要請主義だから」「政府が何故市民社会とやらねばならないのか」等の発言がありましたが、まだ冷戦的な思考が根強いのですね・・・。しかし、外務省もJICAも1996年のリオンサミット以来、民主化支援、市民社会強化の重要性について高らかにミッションとして打ち出しています。

●外務省は1996年に「民主的発展のためのパートナーシップPDD」を発表。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/pdd/index.html
そこに「市民社会の強化」が謳われています。
これは、同年にリオンサミットで「開発の停滞と貧困の根底には、民主主義やガバナンスの欠如がある」という日本を含めたG8諸国の理解を受けてのものでした。プロサバンナ事業の説明からは、「飢え・貧困は低投入低生産によるものだ、農業投資がないからだ」・・・・が繰り返されていますが、1996年と事情が変わったのでしょうか?日本政府自身がエンドース(承認)した声明だったんですが。

●また、JICAは、2002年の報告書「民主的な国づくりへの支援に向けて」で関連する部分の指摘としては以下の点があげられます。(なお、この報告書も「開発か」「民主化か」ということではダメだと書いてあります。今回のプロサバンナ事業を「農業開発」としてだけ括っている現状の関係者の議論の問題が逆に浮き彫りになりますね。おそらく、このインターナショナル、リージョナル、ナショナル、ローカル、権力関係の無視/軽視/無知こそが、問題の根幹なのだと思います。この論点は昨日投稿の小倉充夫先生の論考をご一読下さいhttp://afriqclass.exblog.jp/17202555/)

http://jica-ri.jica.go.jp/IFIC_and_JBICI-Studies/jica-ri/publication/archives/jica/field/2002_03.html
(JICA報告書 ポイント1)
①政治自由などの基本的人権の尊重
②政治参加が必要。
政治的権利は、受動的静態的な要件でしかなく不十分であり、能動的・動態的な政治参加が必要。
(JICA報告書 ポイント2)基本的要件の一つが、政治体制や政府の政策を批判しても迫害されないこと。
(JICA報告書 ポイント3)そして90年代までの課題と教訓として非常に良いことが書かれています。
「援助は、政府機構への支援のみでは不十分であり、国家と市民社会との関わり方を見極めた上で・・・・内発的な民主化推進母体となる民主化志向の市民組織が重要。援助の結果が・・・・対立を生まないように・・・」

現在、JICAは「現地の1農民組織と連携しているから問題なし」「プロジェクトに賛成している団体もある」といって、モザンビーク市民社会の分断を促進するような表現を繰り返し使っています。プロジェクトの正当化のためになされるこのような既成事実の積み上げは、現地社会、そしてモザンビークの民主主義、ガバナンスにどのようなインパクトを及ぼすのか、考えたことはあるのかなあ・・・ととても危惧しています

それでなくとも、今モザンビークでは現職大統領が憲法で禁じられる3選を目指して動いており、与党内部でも分裂傾向、最大野党党首で反政府武装組織として16年間激しい戦争を繰り広げたRENAMOが本拠地の中部に結集しています。そんな中、援助や外交がすべきことは、社会の分断ではないはず・・・だと思うですが。モザンビーク憲法に書かれる「国民統合」は未だ未だ大きな課題。そのつもりがなくても、「援助をエサ」とする住民分断はやめてほしいなあ、と切に願います。

これ、参加型開発の形骸化の中で繰り返し批判されている点なのですが・・・「参加型開発は、相当な注意がなければ、参加型という名の下に既存権力構造を強化する」

なお、繰り返しになりますが、プロサバンナがお手本とするセラード事業は、軍事独裁下のブラジルで合意、調印され、行われました。そして先住民たちは土地を奪われ、83年以降激しい土地紛争が各地で生じました。今回、プロサバンナ事業は、どのようなモザンビークの政治体制下で行われ、実施に移されているのでしょうか?2008年の選挙以来、国際的に問題視され始めたこの国の政治体制や政府の在り方、民主主義の停滞について、どの程度の理解があるのでしょうか?

そして、「資源の呪い」の兆候を見せ始めたこの国・社会とどうつきあっていくつもりなのでしょうか?何か中長期的な展望は御持ちなのでしょうか?アルジェリア人質事件から学ぶべき点はないのでしょうか?

そのような中で、「政府のプロジェクトに賛成する1組織」「小農の権利のために危惧を唱える組織」という形で現地の人びとを分断する行いをする、促進をする、表現をすることは、巨大な援助資金を供与する権力関係にあるドナーとしては問題だと考えるのは、私だけでしょうか?是非、熟考をお願いしたいと思います。

3.JAとFOEモザンビークによる声明
本日外務省に配られた仮訳との違いを挙げておきます。確認できればよかったのですが、昨夜遅くだったようなので今チェックしました。
(1)冒頭パラ
仮訳「日系ブラジル人による農業開発計画」
原文「日本ブラジル農業開発計画(um programa de desenvolvimento agrário Nipo-Brasileiro no Cerrado Brasil 」


この誤訳について今日面白いやり取りがありました。
時間がなかったのであえて指摘しませんでしたが、この「日系ブラジル人による農業開発計画」をJICA本郷さん(セラード事業担当・プロサバンナ立案者)が「これは間違った認識で、こんな間違ったことしか書けないNGOの声明は信用ならん」とおっしゃっていたのですが、ゴメンナサイ。これ私のチェック漏れの誤訳でした。しかし、本郷さんは知る人ぞ知るポルトガル語ご堪能者。配布資料には、以上の原文があったのですがお気づきではなかったようで?

 でも、これ単なる誤訳の問題ではないのです。そもそも、PROCEDER(日本ブラジル・セラード農業開発計画)のポルトガル語の正式名称はこれです→Programa de Cooperação Nipo-Brasileira para o Desenvolvimento dos Cerrados
 英語では、The Japan-Brazil Agricultural Development Cooperation Programなんですね。

 つまり、Japan-BrazilがNipo-Brasileiraとなっている。これはブラジルの文脈では確かに「日本・ブラジル」ですが、それ以外のポルトガル語圏諸国でそう読むのは厳しいですね。「日系ブラジル」と読まれておかしくない。ただし、ブラジルでも、Nipo-Brasileiroは、名詞としては「日系ブラジル人」を指しますが、形容詞で使ってもしばしば「日系ブラジル」と理解されることが多いです。
 当初、「日系ブラジル人移民とブラジルの土地」に関する戦前・戦後の苦悩については、また別の機会に書きます。不思議な奇遇(因縁?)ですが、ブラジルのスラム研究をしようと留学した私。セラード開発が行われたミナス・ジェライス州に留学したこと、そして米国研究者との共同研究の話があったことから、日系ブラジル人の戦前戦後の状態について現代史的な手法で文献・インタビュー調査し、卒業論文をまとめ、それが2004年に共著としてイリノイ大学出版から出ているのですが、20年近く前の自分の調査研究がアフリカに逃げたはずの私を追いかけてくるとは・・・。
 で本題。本日、本郷さん自身が述べたとおり、セラード事業は、ブラジル議会で、「PRODECER=日本・日系人の土地収奪、植民地主義支配」と糾弾されました。ご存知でしたか?関係悪化を懸念した日本政府は、日系人のアスペクトを小さくする努力をしていきました。その誤解の一つとして、「Nipo-Brasileira」という表現もあったわけです。なかなか面白い逸話ですね。

●仮訳・原文「外国人に対する土地の分配と」
→趣旨確認したところ、「外国人」は「外国からの移民とその子孫の入植者」の意味だそうです。
*実際、JICA2009年6月30日(http://www.jica.go.jp/story/interview/interview_75.html)には次のように書かれています「(本郷)開発モデルとして「組合主導入植方式によるフロンティア地帯での拠点開発事業」を導入したこと、ブラジル南部から日系やヨーロッパ系移民の優良農家が入植したこと(…)等が成功要因として挙げられると思います。 (インタビュー)そうしたセラードの開発経験が、ブラジルと日本によるアフリカ支援を支えるわけですね。」とおっしゃっているのです。

これも面白い論点で、今回も議論の中で指摘されましたが、何故かJICAが「地元農家の農業開発が成功した・・・・だからアフリカの地元農家もセラードをお手本とするプロサバンナが役立つ」的な発言な繰り返されるのですが、曲者は「農家」という表現。ブラジル地理学術界では、PRODECERによってセラードで大土地所有者となった人たちを「農家」とは呼びません

「家族経営農業」と言う場合は、セラードで昔から暮らし自給的暮らしをしていた先住民やキロンボ(奴隷出自の人びと)のことを指します。つまり、「貧農」「小農」「土地なし農」と呼ばれる人たちです。これらの人びとの土地が奪われ、JICAのいう「農家」、現地でいうところの「colonos=入植者」が入ってきたわけです。これらの人びとは、以上の通り、日系やヨーロッパ系でした。

ですから、今日も申し上げた通り、JICAがセラードの経験をモザンビーク北部で本気で生かしたいのであれば、そして彼らが今日も主張するようにモザンビーク北部農村の小農を応援したいのであれば、PRODECERでこれらの貧農・小農・土地なし農がどのような運命を辿ったのか・・・であって、彼らを周辺化してしまった「日系・ヨーロッパ系の南部からの入植者の成功」ではないいはずなのです。そして、彼らを「農家」と呼ぶのは止めましょう。プロサバンナの説明でも、繰り返し「小規模農家と中大規模農家の共存」と書かれていますが、セラードの事例ではあり得ない、権力関係と収奪を無視したオカシな話なのです。

<=そのことを繰り返し、繰り返し、モザンビークの市民社会、他ドナー、国際的な団体などは問題視しているのです。そろそろ理解いただけると良いなああ・・・。あるいは、確信犯的に「ブラジル入植者=農家/モザンビーク北部小農=農家」と言っているのだとしたら、かなりの・・・あくどさですねえ。そうでないと願いたいです。だから、今後は「セラード農家」「中大規模農家」という言葉をセラード/プロサバンナの文脈で使うのは止めましょうね。

それにしても、言葉とは、歴史の深みで考えると面白いですね。

●食糧→食料(穀物以外も入れているため)

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プロサバナ計画に関する Justiça AmbientalおよびFOE モザンビークの立場
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プロサバナは、プロデセール(PRODECER)、すなわち1970年代以降にブラジルのセラードにおいて行われた日本ブラジル農業開発計画に着想を得たものである。ブラジル、日本、モザンビークの各国政府によって成功例として引き合いに出されるプロデセールは、外国人(訳者注:ヨーロッパ系や日系移民とその子孫)に対する土地の分配と所有を促進し、その結果、ブラジルは海外において不当な手段で土地を奪う行為の熱心な促進者となった。

6500万人のブラジル人が食料危機に直面し、数百万人の人々が生存手段を保証する食料生産のために土地へのアクセスを求めるブラジルにおいて失敗した農業開発モデルを、ブラジルはプロサバナを通じてモザンビークに輸出しようとしている。この経験は、農民の生活森林、そして同国の生態系に及ぼしたインパクトと比較するとき、ブラジルのモデルにおける利益が無意味であることを示している。

プロサバナ計画は、「緑」という洗練された言葉によって巧みに装飾され、モザンビーク人および国際社会に「持続可能な農業開発」計画として提示されたが、同時にもたらされるであろう社会的かつ環境的インパクトの可能性は完全に除外された。しかしながら、この規模の開発計画は、共同体の再移転が必要となることが予測されるが、当事者である共同体がその事態について僅かにあるいは何も知らないことが懸念される。本件は、農民や現地の共同体を包摂することなく極めて高い次元で立案・決定されたものである。

日本は、プロサバナを通じて国外における安価な農産品の新たな供給源を確保しようとしている。その最終目的は日本や中国といったアジア市場への輸出である。
ブラジルは、プロサバナを関連生産者および起業の拡大、技術協力、そして格好の投資対象と見なしている。

そしてモザンビークにとっての利益は何であろうか。
本件の推進者たちにとって根本的な問題は、ナカラ回廊のほぼすべての土地が農民によって占有されているということである。同地域は国内でも最も人口が密集する地域である。つまりは肥沃な土地と十分な降雨が数百万人の農民が働き、豊富な食料を生産することを可能にしているのである。ナカラ回廊は同地域の穀倉地帯として知られ、北部諸州の住民らに食料を供給し、数百万世帯の生存を可能にしている。

プロサバナの正当化と意図は、土地の接収を促進し、その土地に依存する数百万の現地の農民を搾取することにある。プロサバナは、市民社会組織、なかでも全国農民連合(União Nacional de Camponeses: UNAC)によって既に議論され、否認された。UNACは1987年に設立された小農部門の農民による運動であり、モザンビーク政府によってパートナーとして認識され、農民にとっては全国レベルで自らの利害を代表する団体として認識されている。この25年間、UNACは土地と自然資源に対する農民の権利や、農業分野における公共政策をめぐる議論において農民組織の強化に必要不可欠な役割を果たしてきた。86,000名以上の個人会員、2,200の協会および共同組合、83つの郡レベルの連盟、州レベルでは7つの連盟と4つの支部を擁している。Justiça Ambientalはプロサバナ計画に対するUNACの反対声明を支持する。

Justiça AmbientalおよびFOEモザンビークは以下の点において、プロサバナ立案と実施の全ての過程を性急に非難する。
1.上意下達(トップダウン)式の政策の移入に基づき、公開されている情報は現在に至るまで不完全であり、不明瞭である。
2.本件は、「持続可能な農業開発」として暗示的に小農や農民組織を主な対象としているように思われるが、共同体の移住と土地の収奪が予測される。
3.ブラジル人農場経営者らの参入は、モザンビーク人農民を安価な労働力になり下がることを余儀なくする。
4.休耕地という土地利用の在り方に基づき、実際には利用可能な状態にない数百万ヘクタールもの土地を必要としている。
5.本件の立案と実施によって農民が受けられる恩恵は不明瞭である。
6.本件は、概して農民と地域社会の土地の接収を加速させる形で構想されている。
7.土地所有を危険に晒す状況を引き起こし、「土地利用に関する権利(Direito de Uso e Aproveitamento de Terra, DUAT)」に示された農民の諸権利を脅かすものである。
8.大規模な利害が絡み、汚職と利害対立を悪化を加速させる。
9.その生活を全面的に農業生産に委ねている多くの現地の共同体の不安定な生活条件を悪化させるものである。これらの共同体は、耕作すべき土地なくしては、生存のための代替手段もなく、その結果、本件は大規模な農村人口の流出を引き起こす可能性がある。
10.本件は、高度な機械化と、化学肥料や殺虫剤といった化学製品の過剰な使用が見込まれ、土壌と水質の汚染が予測される。
11.EmbrapaがMonsantoとの関係が予測されるにもかかわらず、遺伝子組み換え作物の使用の如何については決定的に透明性を欠いている。

我々は、モザンビーク国家が、モザンビーク共和国憲法第11条に明記された合意に基づき、その主権を全うし、国民の利益の擁護のために主導的役割を果たすことを要求する。

さらに、我々は、モザンビーク政府が、モザンビーク国民とりわけプロサバナに最も影響を受け、かつモザンビーク国民の大半を占める農民の希望、憂慮、そして必要性を考慮し、プロサバナの評価を見直すことを求める。既に提案された文脈において、プロサバナは、食料に対する主権、土地や水資源へのアクセス、そして数百万世帯のモザンビーク人の社会構造を危機に曝し、国民の未来を破壊するものである。

2013年1月 マプトにおいて

以上

次の投稿は以下へ。
■「プロサバンナについての外務省との第一回意見交換会・議案書(全文)」
http://afriqclass.exblog.jp/17211715/
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by africa_class | 2013-01-25 17:37 | 土地争奪・プロサバンナ問題

援助・開発関係者が読むべき論考:「開発社会学の軌跡と地平」(小倉充夫)「開発/発展」をめぐって

書き足してる内に意図せず三部構成に。
1.援助・開発組織の内部の人へ
2.NEXT国際協力へ(援助産業の人へ)
3.小倉先生の開発研究分析

1.援助・開発組織の内部の人へ

明日は外務省で「NGO外務省定期協議会 第一回プロサバンナ事業に関する外務省との意見交換会」。こういうイベントが近づくと、ブログのプロサバンナ事業に関する私のページへのアクセスがアップします。
 参加するNGO関係者が参考にするとともに、先方JICAや外務省関係者が一生懸命反論ポイントを探してくださるから。これは、実は、私はウェルカムなのです。対話時間は限られているし、かといってなかなか公開討論にはお出にならないし、こちらの考えやその根拠を伝える手法として非常によいことだと思っています。既に資料はすべて示しているので、こちらでどうぞ。
→http://afriqclass.exblog.jp/i38
*特に、国際協力を善きこととしてのみ捉えて組織に入ってしまった若い皆さんには、じっくり多様な角度から考える材料にしてほしいと思います。我々が援助国として持っている「巨大なパワー」に無自覚で居続けることは問題でもあります。

人生は長くて短い、そして一度きりです。
組織の論理に若いうちから染まり切ってしまっては、あまりに勿体ない。皆さんのような素晴らしい人材が、世界を学ぼう、世界から学ぼうと若い頃考えていた皆さんが、今一度自分と組織、日本を相対化するきっかけとしてくれればいいな、と思っています。答えは一つではありません。皆さん一人一人が考えていけば良いと思います。

奴隷制下でも、アウシュビッツ内でも、「唯一自由でいられるのが精神なんだ」ということを、これからの一生涯、片時も手放さないように。今の一見自由で「何でもアリ」な日本では、逆説的ではありますが、この21世紀日本ほど若者の「批判的思考」が息苦しく、狭められているケースは、戦後なかったように思います

「批判的精神」を失ったら、人類の進歩はありません。
褒めるのは簡単です。勇気も要りません。時間もロスしません。反発も食らいませんし。お金もいっぱい溜まります(お役所の委員会などに呼ばれ)。

しかし、人間はこの世界、地球に君臨しそして弱きもの、生きとし生けるものを滅ぼし続けてきました。今でもそうです。こんな世界に暮らす若者として、「大政翼賛」になるのではなく、「長きに巻かれる」のをよしとするのではなく、今一度、「今を生きる」意味を考えてみましょう。そして、心の中、頭の中、精神ぐらいは、クリティカルで自由でいましょう。

2.NEXT国際協力へ(援助産業の人へ)
そして、なぜか、このブログの中で随分前に書いたのに奇妙にアクセスが高い投稿が。なんでも援助関係者の間で以下が読まれていると、友人から教えてもらいました。批判的に読んでいただいているのでしょうが、いずれにせよ有難うございます。そして駄文すみません・・・。
■「国際協力に関心のある若者の皆さんへ:10年以内に日本の援助産業は斜陽産業へ。」
http://afriqclass.exblog.jp/16081930

そして、懺悔。続きがあったのです。
書こうとしたマプートでの日々から早5か月。。。
春休み中に書きます。

先日の立教大学での講演会でも話したかったものの時間切れだった、「だからどうするのか?」、つまり国際協力の今後について。
結論からいうと、
(1)アフリカならアフリカ人がやる。その当たり前こそを「支える」。
(要注意。日本政府が現在使う「要請主義」という形式的な責任放棄と異なる)
(2)自らが実践の主体となる。
(「実務」ではなく、「実践」と書いたのがミソ)
<=つまり、「援助してあげる側としてやる『国際協力』」ではなく、自分も社会の中の失敗や過ちを繰り返しながらも前進したいと願う一社会主体としての国際連帯」として、やってみませんか?ということです。

今、悩みながら仕事をしている開発コンサルの皆さんには、「下請け」をやめ、現場経験を生かし、ビジョンをもって長期的なコミットメントを通して実現していく主体としてNGOやソーシャルビジネスを設置していってほしいと思います。

色々なコンサルの人にもいっていますが、「NGO=儲けを出してはいけない=雇用できない」ではありません。ソーシャルビジネスでもいいです。自分たちが関わった社会・人が、その後10年、20年にわたりどうなっていくのか、一緒に歩んでいってみてはどうでしょうか?「碇を降ろす」のです。自分が、「一過性の調査者/コンサル」という立場ではなく、「当事者」「関係者」としての実践にまみれた時、一体その社会・人びとはどのようなものとして皆さんの前に立ち現れてくるでしょうか?そして、その人たち・社会とどのような関係があることが見えてくるでしょうか、そしてどのような関係を構築できるでしょうか?

今を生きる、「自分のではない社会に介入する主体としての自分」を、「政府だから」「援助だから」「仕事だから」「他人のカネだから」という逃げ道を準備しないで、正面から受け入れ、「向こう側の人びと」と自分のカネ・時間・想いを中心に、交わり合ってみてはどうでしょうか?

「援助者」としての高見から、皆さんが「貧困者」「低生産者」と呼ぶ人たちと同じ地平に降りて行ってみることをおススメしています。あるいは、皆さんが所属しているはずのこの日本社会でこそ、同じやり方で何かをやってみてください。その考え方、やり方が、どこまで通用するか是非試していただければと思います。通用するのであれば、きっと素晴らしい実践者でいらっしゃるのだと思います。

3.小倉先生の開発研究分析
さて本題。
『国際開発研究』Vol.21 No.1/2 2012年11月が昨日研究室に届きました。
特集は、「開発/発展をめぐる社会学の位相」
そして、巻頭総説は、我が師匠・小倉充夫先生です。

「開発社会学の軌跡と地平」小倉充夫(7-9頁)
たった3ページなのに凄い深みと広がりの文章。
そして、剃刀のような切れ味。
哲学的クリティカル思考なのに、南部アフリカの人びとに視座をおきながらの全世界の19世紀からの展開を包含した文章。

かなりシビレます。

全然足下にも及ばないものの、同じような視点で私も物事をみているのだなあと実感。
その理由は、去年11月に出版したばかりの、先生との共著『現代アフリカと国際関係』(2012年11月)をご覧ください。津田の後輩たちと書きました。
http://afriqclass.exblog.jp/17011291/
*後書きを収録しています。

時間がきたので、また紹介しますが、開発研究・実務に関わる人が読まない訳に行かない論考だと思います。
と書いた後に時間が10分空いたので、少し紹介します。

ただし、冒頭の佐藤寛さんの紹介は、小倉先生のいおうとしていることの本質とズレがあるように思いますので、原文を是非お読みください。

「開発社会学の軌跡と地平」(2012年、小倉充夫:『国際開発研究』)
開発研究という分野は今日の途上国の、しかも「開発する」という問題に限定される傾向が深まっていったと思われる。挙句の果てに、開発に関する議論の多くが開発援助がらみになっていったのではなかろうか。このことには積極的な面もあろうが、他方で、近代以前の資本主義発展の文脈と関係なく、時に表層的に考察されることが多くなったという印象が強い。(略)

いうまでもなく今日の途上国の開発も世界的な社会経済の構造や展開と不可分な関係にある。ところが、Developmentに対応する日本語には開発と発展という二語があるため、かえて開発と発展を切り離して考える傾向が生じたのではないだろうか。その結果、社会変動論や歴史社会学の側面が失われていった。(略)

その結果、国際関係性とその歴史的展開を無視し、今そこにある途上国の状態が切り取られ、一国的な開発を捉える傾向が全般的には強まったのではなかろうか。(略)

少なくとも先進国の存在は、途上国の発展に様々な制約、あるいは変形をもたらす。先進国から技術が移転されそれにより圧縮的発展が可能になるなど、後発的利益もあるが、逆機能や、意図せざるマイナスの効果などがあり、移転ひとつをとってもその結果と評価はさまざまで、途上国の発展が、先進国のそれと異なることは明らかである。先行者の存在自体が、後発的な発展に特徴を生まざるを得ないのである。(略)

しかしさらに強調すべきは、世界的な発展の不均等性の下で、搾取や従属を歴史的に強いられてきた地域においては様々な無理が強いられ、したがって、先進国とは比べようもない社会的緊張に直面せざるを得ないということである。(略)

開発社会学も権力をめぐる国際関係学として展開せざるを得ないのではなかろうか。(略)

しかし南北格差による世界秩序の不安定化は避けねばならず、ヘーゲル流に言えば、「世界市民社会は貧困を援助でごまかす」必要があった。(略)

ここから先はミソが続くのですがまた今度。
そして、先生が引用しているこれまた師匠・百瀬宏先生の一言を最後に。
「近代以来の開発の過程で、先進国において政治が国民大衆の生活の在り方に関心を持ち、社会福祉が図られるようになって行ったのとは裏腹の関係で、植民地化された地域、また植民地の地位を脱して独立を達成した国々の多くにおいて、社会の荒廃がすすんだという事実であろう(百瀬宏『国際関係学』1993年)」

引用以上

これらの巨匠に、人生の幾分早い段階で出会えた幸運に、生涯をかけて感謝し続けたいと思います。小倉先生の『開発と発展の社会学』(東京大学出版会、1982年)もどうぞ。

■今年で退官される小倉先生の最終講義は1月31日2時半~@津田塾大学です。
■3月28日にアフリカ学会関東支部例会で書評会も開催します。またご案内いたします。
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by africa_class | 2013-01-24 08:07 | 【考】21世紀の国際協力

アルジェリア人質事件で自衛隊法改正?「火事場ドロボー」の責任回避、「世界民衆から嫌われる日本」への道

アルジェリア人質事件については先週投稿した通り。
■「アルジェリア人質事件」背景としてのグローバル化。最近日本に見られる「経済・武力万能主義」の危険
http://afriqclass.exblog.jp/17171835

アルジェリア人質事件を使って自衛隊機派遣とか、勇ましい話が持ち上がっているけれどおかしな話。

■「自衛隊法改正で自公に温度差 対策本部」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130122/stt13012211320002-n1.htm
「自民党の石破茂幹事長はその後の記者会見で、邦人の救出要件を緩和する自衛隊法改正の必要性を重ねて表明した。公明党の井上義久幹事長も会見で「邦人保護のあり方について自衛隊法改正を含めて検討したい」と理解を示した。」

本当に「火事場ドロボー」もいいところ。
事件が起こり、アルジェリア軍が反撃して数日、まったく情報が得られなかった日本政府なのに、話が真逆。世界で、地域で何が起きてるかも分からないで、自衛隊?話を逸らそう、利用しようとの魂胆が丸見え。

学生諸君はこういう報道に触れる時、「そうなんだ~」といつもの癖を捨てましょう。
「なぜアルジェリア人質事件の全容が分からない段階で、こういう話になるのか?」を問おう。
いつも、
①なぜ今この瞬間、
②なぜこれらのアクターが、
③なぜこういうことを言っているのか?
④どのような利害関係を②は持っているのか?
⑤可視化されている②以外のアクターは誰か?
⑥そのアクターと②はどのような歴史的関係にあるのか?

さて、
「この事件が起こって困っているのは誰か?」。
誕生したばかりの安倍政権、それを歓迎している政府関係者。
外交・防衛は、彼らのメインイシュー。

「誰が何に困っているのか?」
未だに事件の全容は見えない。
アルジェリア軍が施設を掌握したのは事件発生16日朝から1日後。
つまり、もう6日近く経過してるのです。
なのに情報は依然錯綜。

アルジェリアの日本大使館は何をしているのか?
外務省のアルジェリア所管の部局は何をしているのか?
そもそも官邸は何をしているのか?
そういう批判が起きてオカシクナイのです。

つまり、「責任回避」と「彼らの責任に関するメディアの力点回避」
に躍起になる必要がここ数日生じています。そこで出てきた論理は何か?
【論点回避例1】「自衛隊法が邪魔で『邦人救出ができなかった』」
■「自衛隊法改正、公明も検討へ 邦人保護めぐり」
http://www.asahi.com/politics/update/0122/TKY201301220035.html
【論点回避例2】「アルジェリア政府批判」
■「アルジェリア批判、安否確認に支障も」(東京新聞2面1月23日)
「政府筋はアルジェリアに物申さねばならない。米英両国が作戦に参加すれば、絶対こんなことにはならなかった」

【論点回避1・2】から派生して、次に来るのは、これでしょう。
●「自衛隊が軍ではないから、世界の情報(諜報)ネットワークに入れていない」
●「自衛隊が米軍と一緒に自衛だけでなく、集団防衛に踏み出せば、邦人救出でも協力してもらえる」


こうやって、「自衛隊は軍になり、米軍の世界のいかなる地域の軍事オペレーションにも協力ができる」ということを、今の政権は目指しているのです。もっと国家としては危なかった冷戦時代にすらやらなかったのに?

軍国主義の政治家・役人たちは、この機会を利用しようとするでしょう。
自分たちの無知、傲慢、信頼に値するネットワークの欠如を、以上の【論点回避】を使って乗り切ろうと。
そして、マスコミと共に、国民の間の世界への恐怖を煽って、「火事場ドロボー」的に自衛隊法改正に向かっていくだろう。そして、「そんなもんかな」と思わせる報道も始強化されるだろう。

皆さんはきっと、
「世界は危ないから政府にしっかりしてもらわないと」
「やっぱり自衛隊に守ってもらわないと」
「中東アフリカは危ないから行かないように」
などと思いこまされていくでしょう。

でも、皆さん、目を覚ましましょう。
311後、はっきりしたはずでは?
日本政府が一人一人の健康と命を優先などしてこなかったことを?
「原発ムラの存続」>「子どもの健康」「将来の安全」

の構図は明確です。

なのに、依然「政府が守ってくれる」と思ってるのですか?

そして、原発事故と同様に、一体何が問題だったのか、誰が責任を追うているのかは、うやむやになって気がついたら、前より悪い選択肢が何故か「新しい対応策」として浮上してしまっているでしょう。

メディアは後追いするだけ。

しかし、今回はっきりしたのは、やはり今世界でおきていることを軍事的に、中東・イスラームだけで捉えることの限界である。そもそも、欧州人も犠牲になった。しかし、NATOは今回の事態を予測しただろうか?何か対策を打っていただろうか?

今更アルジェリア政府を批判するが、独立以来政権に着き、同政府が民主化を拒み、民衆を大量殺害した時、日本政府は何をしましたか?チュニジアとエジプトで世界最長の独裁政権が倒れるまで、これら大統領を称賛し続けたのは、日本政府でなかったのでしょうか?

「アラブの春」後、手のひらを返したようにNHKでも「独裁者の●●大統領は・・・・」と言い始めた。どういうことでしょうか?

そんなアルジェリア政府と沢山の開発プロジェクトを推進しているのは、日本政府と企業ではなかったのでしょうか?その繁栄の陰で、民衆がどのような暮らしを余儀なくされ、どのような感情を抱いているのか、彼らから見ての世界、日本は何のか?

事件の首謀者であるのはもちろん武装組織です。間違いなく、彼らが最も非難されるべきです。しかし、それを抱く社会が国境を超え広がり、アルジェリアに根差せたこと、そして今回他のどこでもなくこのプラントが狙われたことの意味を考えている人は、政府内にいるのでしょうか?いると思いたいですが。

なのに、東京新聞ですら、「アフリカは・・・」としている。
問題は、アフリカ、中東、アルジェリアの問題というわけではありません。
世界の、日本の、我々の問題であるという視点が欠けたままであれば、永遠にこの悪循環は続くでしょう。ましてや、その「解決」を、自衛隊の軍への転換、日米同盟を世界での実効力をともなった展開に変えていくのであれば、日本人はもっとずっと危ない目にあうでしょう。


多くの答えは社会の内部にある。社会のひだに分け入って身を浸し、あちこちの人の本音に耳をそばだてない限り、何も分からないでしょう。結局、国境を超えた社会・政治・経済の問題なのです。むしろ、この「現地感覚」「世界の潮流理解」「深い洞察」のなさこそが、日本人・日本国が危険に晒される原因の大元であることを、我々はいつになったら気づけるのでしょうか?

大使館員やJICA事務所の何人が現地の言葉に通じ、週に何度現地の人と腹を割ってご飯を食べているのしょうか?政府の人間だけでない。市民社会や現地メディア、野党と、月に何度会ってその話に耳を傾けているのでしょうか?日本と同じに考えればよいのです。政府とだけ話してて、社会がみえないのは当たり前。

ましてや権威主義の国、弾圧のある国など、当然社会や民衆の本音は隠されています。どの程度、そのような声に耳を傾け、その国・社会を全体として掴もうとしてきたのでしょうか?

「現地政府とやれば済む」・・・この限界に21世紀になっても、気づかない悲しき日本のエリートたち。援助もそう。「形式的要請主義」なので、自作自演で要請を作って相手国政府にサインさせている。問題が生じれば、「相手国政府の要請があったので」「国家主権の尊重から」「相手国政府の一義的責任ですから」・・・んんん?どっかで聞いたセリフ!農薬供与でもそうだった。そして今プロサバンナ事業でも同様。
http://afriqclass.exblog.jp/i38

いや、気づいているが面倒なのかもしれない。本省からの問い合わせに四苦八苦してるのでしょう。それはそれで本当に可哀想。でもそれは内輪の論理。

大多数の民衆から乖離したまま行われる外交・援助・開発・・・・そして、その結果はプロサバンナ事業であり、アルジェリア人質事件なのです。

現地事情、世界潮流に気づかない/気づけないというより、もしかして、あえて気づかないのかもしれません。島国ニッポンの論理に閉じこもるからこそ、選挙に勝てる古い政治。このパターンを期待する政治家・官僚・メディアがいる以上、日本は本当の意味で脱皮はしないでしょう。我々も悪いのです。「殻」に閉じこもって、自分たちの論理で、同調してることに満足なのですから。

しかし、その結果、危険が危険を呼び、より強固な手段がより暴力を生むという連鎖に、イラク戦争以来入っていることをいい加減気づきませんか?

「戦争放棄の広島長崎の国・日本」のリスペクトがどれほど大切だったか、世界の隅っこを歩けば歩くほど実感してきた者には、小泉政権下のイラク戦争への実質的な「参戦」は、日本を「平和の使者でなく戦争の一方に繋ぐ」馬鹿げた政策でした。戦争理由の大量破壊兵器は茶番だったことは、戦争を主導した米国も英国も認め得いるというのに、依然認めない日本政府。

外務省の「検証」報告・・・これを検証と呼ぶのでしょうか?歴史家は首をひねりたくなります。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/iraq/taiou_201212.html
イラク戦争検証を求めるネットワークの緊急声明
http://notaru.com/notaru-news/2012/12/31/8134
http://iraqwar-inquiry.net/

内部の者だけでやった「検証」・・・意味なく、お金の無駄。
どうして第三者に任せないのしょうか?
その時点で「検証」なるものの正確は決まったもの。
これが民主党政権時に行われた事であることに本当に残念に思う。

これでは、自衛隊法が改正され、米軍の後方支援をする「ポチ」となることが決まってしまうと、もはや歯止めをかけられないでしょう。「なぜ戦争があったのか、なぜそれに加担するのか、それは正しかったのか」・・・その深い反省なしに、突き進んでいる現状こそ、日本がますます世界の中で危険になっていく第一歩であるというのに。第二次世界大戦と同じ。何も学んでいない。

さて、外大生の皆さん、特にアラビア語専攻のみなさんへ。自信をもって、君たちの現場感覚と語学力で情報発信してほしい。島国日本からしか世界がみれない一面的なモノノ見方を、SNSの力で豊かにしていこう。「地域から考える」はこういう時こそ。送ってくれたら拡散します。でも、ちゃんと調べて発信してね。引用元も常に明確に。

危機管理について。
私は、子どもにも学生にも「教え」たくない。なぜなら彼らが私を必要とする時、きっと私はそこにいないから。いたくないのではなく、現実は過酷で残酷。どんなに大切な我が子でも、「その時その瞬間その場に」いれるだろうか。不可能だと思う。だからこそ、彼らが彼らの洞察力と批判的思考と判断力、機転で、自分を救い、周りを救い、結果社会を救ってほしい。それだけ願ってる。

危機管理とはそういうもの。
誰かに任せるもんじゃない。
誰かが解決してくれるものでもない。
その「誰か」こそが最も危険なことを構造面で創り出しているかもしれないのだから。

だから彼らを私が「救う」とか『与える」のではなく(魚をあげる)、彼らが自分と周りを「救える」やり方を一緒に考える日々(魚の釣り方)。
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by africa_class | 2013-01-23 11:31 | 【徒然】毎日がアフリカ

グローバル土地収奪に関する国際会議@コーネル大学(2012・10)で #プロサバンナ 問題が議論

原稿を書きながら、リサーチで使った情報源はここにも掲載しておいた方が、皆さんの役に立つと思い、貼り付けておきます。ぜひ、アフリカの農業投資、土地問題、土地収奪に関する研究をしてくれる若い人の出現を願いつつ!(アフリカ文献を探すゼミ生たちには、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」のに、矛盾していますね・・・!日本では誰も研究していないからなのです。だからこういう援助が出てくるのかも。学術界の層の薄さを救えるのは皆さんです。)

しかし、知らぬ間に、ついにグローバル問題として世界で語られてしまっている日本の援助(プロサバンナ事業、「アフリカ熱帯サバンナ地域の農業開発」)。哀しい。。。

同事業のJICAの説明
http://www.jica.go.jp/project/mozambique/001/activities/index.html
この事業に関する私の過去の投稿→http://afriqclass.exblog.jp/i38/

そして今見たら、英国のOPEN大学に土地収奪・プロサバンナ問題のポータルが出来ていました・・・。
http://www.open.ac.uk/technology/mozambique/

■■「グローバル土地収奪」第二回会議@コーネル大学(2012年10月17日~19日)
the International Conference on Global Land Grabbing II October 17‐19, 2012 Organized by the Land Deals Politics Initiative (LDPI) and hosted by the Department of Development Sociology at Cornell University, Ithaca, NY.
■同会議に関するレビュー
http://www.ids.ac.uk/news/land-grab-politics-debating-the-issues?em=NE
■FAOの行動原則 Voluntary Guidelines the Responsible Governance of Tenure of Land, Fisheries and Forests in the Context of National Food Security' (pdf).
http://www.fao.org/fileadmin/user_upload/nr/land_tenure/pdf/VG_en_Final_March_2012.pdf

<=これに関する国際NGO・GRAINの分析
http://www.grain.org/article/entries/4564-responsible-farmland-investing-current-efforts-to-regulate-land-grabs-will-make-things-worse

■同会議で発表された120本のペーパー(ダウンロード可能な分)
http://www.cornell-landproject.org/papers/

そして、このブログでも紹介している日本がブラジルでやった「農業開発の成功例!セラード開発をアフリカ、モザンビークの熱帯サバンナへ!」というJICA・ブラジルのプロサバンナ事業ProSAVANA の問題が、非常に的確にまとめられている論文が掲載されています。

「ブラジル、モザンビークにおける土地収奪、アグリビジネス、小農」
(エリザベス・アリス・クレメンツ&ベルナルド・マンカノ・フェルナンデス)
"Land Grabbing,Agribusiness and the Peasantry in Brazil and Mozambique"
By: Elizabeth Alice Clements and Bernardo Mancano Fernandes
http://www.cornell-landproject.org/download/landgrab2012papers/Clements_Fernandes.pdf

実は、彼女のことを知ったのは12月のこと。先方も私の事を知っていて、ペーパーを交換してビックリ。同じ時期に、同じ問題(プロサバンナ事業)を学術的に分析していて、彼女はブラジルの資料を使い、私は日本の資料を使って、同じ結論に至ったのでした。

日本では「成功一辺倒」のセラード開発(日本政府・JICAがブラジルの「不毛の無人の大地」と称したセラードでの農業開発)ですが、私が現地にいた頃(1991年~2年)には色々な批判を聞いていましたので不思議地に思っていました。思っていながらも、アフリカの研究に没頭し、ブラジルは遠景に退いていたところ、このプロサバンナ問題で、またブラジル、しかも留学先だった地域に引き寄せられる今日この頃。不思議なもので。

で、最近セラード開発に関する学術論文を読み始めて、ますます「成功一辺倒」で良いのだろうかと疑問を持ったところで、クレメンテスさんたちの論文を読み、とっても腑に落ちました。結論部分の冒頭を訳し、末尾に貼り付けておきます。

同論文には、セラード開発を批判的に検証しているいくつかの文献が紹介されていますので、是非読んでみてください。(ポルトガル語ばかりですが・・・・)

もう一点。ブラジルの市民社会組織FASE(Federação de Órgãos para Assistência Social e Educacional)も、これに先立って、プロサバンナ事業への懸念を、セラード開発の負の遺産の再生産という形で批判する結論を書いています。

報告書『ブラジルの国際協力と投資』
FASE/SErgio Schlesinger,2012. "Brazilian International Cooperation and Investment: The Internationalization of Ethanol and Biodiesel", FASE.
http://www.fase.org.br/v2/pagina.php?id=3758
「プロサバンナ事業は、セラード開発がブラジル国内で創り出した地元農家と大規模モノカルチャー農業の間の社会・環境上の矛盾と対立を国外で再生産し輸出しようとしている(FASE, 2012:33-34)」


ーーー
Clementes&Fernandes, 2012:22
<結論>
ブラジルの素晴らしい経済成長、農業生産、バイオディーゼル生産能力、GDPの成長といったメディアのヘッドラインの裏には、植民地期の搾取、農村における抑圧・強奪・権利はく奪、土地所有権の不平等で集積的なシステムの伸張によって深く刻み込まれた長い歴史がある。

土地収奪の実践に関して、ブラジル政府が示しているのは、「重複」である。国内の文脈で「主権」「食料安全保障」を守ると称して、外国人による農地取得を縮小しながら、同時にブラジル政府はモザンビークにおいて、「料安全保障と故に国民主権のためと称して、アグリビジネスを代理にたて土地収奪を促進している。

プロサバンナを通じて、ブラジルはモザンビークにアグロインダストリー開発のモデルを輸出しようとしているが、このモデルは、ブラジルにおいて食料安全保障の面でも持続可能な開発の面でも深く失敗したモデルである。

現在ブラジルでは、6千5百万人を超える人が、食料不安の中で暮らしているが、これは大体国民の三分の一に上る(IBGE 2010b)。この国では、何百万人もの土地なしの人びとがおり、国全体で起こっている、食料を生産し生活していくための土地へのアクセスのための闘いに参加している (Wittman 2005)。

ブラジルで消費される食料の3分の2は、貧農と小農によるものであり、皮肉にもこれは、輸出のためのモノカルチャー作物栽培のためのアグリビジネスの拡大と展開によって移転を余儀なくされた人たちなのだ。

以上の経験が示すことは、ブラジルの農業資本主義のモデルが、貧農や小農にあまり利益をもたらさなかったこと、そして国の豊かな生物多様性や森林が破壊されたことである。
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by africa_class | 2013-01-19 20:35 | 土地争奪・プロサバンナ問題

プロサバンナに関するNGO・外務省第一回協議会(1月25日金10時~12時@外務省)

下記、ODA改革ネットワークさんより案内をもらいました。
JICAの担当者らも来るそうです。
平日の午前・・・ではありますが、皆さんふるってご参加ください。
(公開、要事前申し込み)

====================================
                            NGO外務省定期協議会
                          ODA政策協議会NGO側事務局
                             ODA改革ネットワーク

第1回ProSAVANA事業に関する外務省との意見交換会
NGO側当日参加者募集

 平素ODA政策協議会へのご理解とご協力を賜り、誠に有難うございます。

 さて、1月25日(金)にProSAVANA事業(日伯モ・三角協力によるモザンビーク熱帯サバンナ農業開発)
(注1)に関する外務省との第1回目の意見交換会を開催いたしますので、当日参加者を募集いたし
ます。
これは、2012年度第2回ODA政策協議会(12月14日開催)で、同事業について関心を寄せるNGOが多 かったこと、論点が多岐にわたる大きな事業にも関わらず議論する時間が限られていたこと、公開されている情報が不足していたため議論を十分に深めることができなかったことなどを受けて、引き続き継続的に外務省と議論することになったものです。

引き続き皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
ご参加ご希望の方は、下記参加希望フォーマットに従いお申し込み下さい。

以下当日の案内です。
 ●第1回ProSAVANA事業に関する意見交換会●
 日時:1月25日(金) 10:00〜11:30
 集合時間:9時45分 外務省東口玄関待合室(時間厳守)
 会場:外務本省内会議室
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/address/index.html

当日はProSAVANA事業に関連して以下の事項を中心に意見交換を行ないます。
1.ProSAVANA事業の概要及び進捗状況について
2.事業に関わる主な論点
(1)農民主権
(2)食糧安全保障
(3)土地収奪
*注1:http://www.jica.go.jp/project/mozambique/001/activities/index.html

・メールタイトル「ProSAVANA事業に関する意見交換会の申込」
・申込締切り:【1月23日(水)午前12時まで】≪厳守≫ 
・申込先:NGO側事務局  oda.advocacy<@>gmail.com
 *円滑な事前準備にご協力お願いします。
  締切後は参加者リストにお名前・団体名を掲載できません。

--------------------------------応募フォーム--------------
ProSAVANA事業に関する意見交換会に当日参加を希望します。
1.氏名 :
2.所属団体(公式名称):
3.ご担当(役職):
4.E-mail :
返信締め切り 1月23日(水)午前12時まで≪厳守≫ 
返信先:(oda.advocacy<@>gmail.com)
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※外務省には、外務省担当者の誘導がないと入れないため、集合時間に遅れますと、単独での入庁となり、会議に遅れる可能性があります。ご注意下さい。
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by africa_class | 2013-01-18 17:52 | 土地争奪・プロサバンナ問題