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RENAMO襲撃への市民社会、EU・ブラジル政府の懸念と防衛大臣による「テロリスト」声明。日本政府は?

独立系新聞の木曜日24日の記事を一挙訳しておきました。

この背景や他の報道(国内外)は以下に分析を掲載中
→http://afriqclass.exblog.jp/18838938/
この間のモザンビーク政府と農民との土地を巡る対立、日本の援助(特にプロサバンナ)・投資問題は
→http://afriqclass.exblog.jp/i38/

依然懸念されるべき状態です。特に、政府大臣が、軍事襲撃をしながら、今度は野党党首や野党を「テロリズム」と呼び、攻撃の継続を宣言し、部隊をソファラ州に移動させていることは大変問題です。現時点において、この攻撃の説明は、総司令官である大統領によってなされておらず、市民社会組織だけでなく、マプートの外交筋らも声明を発表し始めています。

プロサバンナ事業の「パートナー」であるブラジル政府すら「憂慮」を出しています。日本政府はこのままなにも言わないまま、ゲブーザ政権のこのような国家権力を使った戦闘行為に暗黙の了解を与えてしてしまうのでしょうか?資源がほしいから?

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Canal Moz
numero 1071 | Maputo, Quinta-Feira 24 de Outubro de 2013

■国防大臣(Filipe Nyussi)がアフォンソ・デュラカマ(RENAMO党首)の追跡は継続すると述べた。Filipe Nyussi diz que perseguição a Afonso Dhlakama vai continuar■
「これらの国防大臣の発言は、この国を内戦に引きずり込みかねない政治軍事的な緊張に対して、平和的解決のいかなる可能性をも捨て去る宣言である。

国防大臣は、メディアに対し、この侵略(征服)は、国内の「テロリズムの中枢」を非活性化させるために不可欠だった」と述べた。(中略)この攻撃を正当化するため、レナモ関係者らが国軍に対し待ち伏せ攻撃をしかけていたための反撃で、国の安定化のためのものだったと、国防大臣は述べた。

■国軍兵士を乗せた12の戦車が国の中部ソファラ州に向かってマプートを火曜日に出発した。
Pelo menos doze camiões, transportando soldados das Forças Armadas de Defesa de Moçambique (FADM),deixaram esta terça-feira a cidade de Maputo com destino à região central do País.

■国の戦争のシナリオに対し、市民社会諸組織がゲブーザ大統領に説明を求める
”Cenário de guerra no País Organizações da Sociedade Civil exigem explicações a Guebuza”

先週月曜日、政府軍がレナも指導者アフォンソ・デュラカマの家を襲撃し、奪取したことを受けて、モザンビークは差し迫った戦争のシナリオを生きている。状況は、社会の多様なセグメントの反応を引き出しており、これは山のようなものになるだろう。

今週の水曜日、市民社会組織が集まり、記者会見を開催し、アルマンド・ゲブーザ大統領に対し、この国で生じている事態についての説明を要求した。「何故国軍が介入したのか、その文脈(背景状況)を明確にする必要がある」と、Centro de Integridade PúblicaディレクターのAdriano Nuvungaは述べた。

また、Liga dos Direitos Humanosの代表であるAlice Mabotaも、「誰のための内部秩序であるのか。軍のためのものでないはず」と述べるとともに、「モザンビーク国家は市民の生活に損害を与える政策を行ってはならない」とし、「Conselho de Estadoに対し、戦争宣言を受け入れないこと」を要望した。

女性フォーラムのAna Sambo(Graca Samoの間違い)は、市民社会は、レナモ拠点の攻撃は公的な秩序と安定への軍事介入であるとし、この攻撃を指示した国軍総司令官としてゲブーザ大統領に対し、「共和国憲法に基づき公衆の平和と秩序を再建するための、すべての取り得る措置を行うよう」要求した。

市民社会は、同様に、前大統領であるジョアキン・シサノ(Joaquim Chissano)の仲介を要求し、すべての国の組織と宗教組織は、政府とRENAMOの間でコンセンサスが達せられるよう努力されるべきと述べた。

■EUは、軍事的緊張に憂慮を表明し、「対話とインクルージョン(包摂)」を要請した
União Europeia preocupada com tensão militar apela ao “diálogo e inclusão”

現在の内戦可能性状況への否認のメッセージが各方面から続いている。ヨーロッパ連合(EU)は、この事態を近くで見守り、ソファラで起きている事態に対し「憂慮」を表明し、「両者による平和的対話とインクルージョン」を要請した。この声明は、ヨーロッパ連合高等弁務官事務所スポークスパーソン Michael Mannによってなされた。EC(ヨーロッパコミッション)の外交安全保障大臣であるCatherine Ashtonは、「EUはモザンビークで起きている事態を近くで見守り、現地で何が起きているのかについて理解に努める」「RENAMOと国軍の間で生じた最近の衝突の報に憂慮している。(中略)市民らの安全保障上の不安に対しても同様である」と述べていると、Mannは認めた。

同スポークスパーソンは、「EUとして、平和と和解を定着させるための政治的プロセスだけが国の持続可能な発展を促進することができると改めて理解している」と述べ、すべての関係者の「平和的な対話とインクルージョン」こそが、「民主化のプロセスを強化し、政治的な違いを解決する唯一の方法である」とアピールした。

■ブラジル政府は、国(モザンビーク)の戦争の方向性に憂慮を表明
Governo brasileiro preocupado com espectro de guerra no País
ブラジル政府は、ソファラで起きている事態に憂慮を表明するとともに、本紙に公式に送られたメモにおいて、「両者の間での違いに対して解決を探ること、民主主義、安定や権利に関わる機関の強化によって行われる対話と交渉の道筋を確保すべき」と述べた。

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by africa_class | 2013-10-26 14:03 | 【情報提供】モザンビーク

ポルトガル国営ニュースLUSAも プロサバンナ報道「目を開いて。土地を失うぞ」とブラジル「土地なし」忠告

そしてポルトガル国営ニュース(LUSA http://www.lusa.pt/)もプロサバンナに関し、市民社会や農民組織の声を報道していたことを、今更知りました・・・。2013年5月28日の公開書簡発表直後の5月31日に記事化され、その後繰り返し報道がありました。3つの記事を出来る範囲で紹介します。

LUSAの記事はポルトガル語の検索エンジンであるSAPOに転載される仕組みです。ポルトガルに留まらず世界のポルトガル語者に広く読まれていることになります。

■「目を開いて、でないと君たちは土地を失うだろう」
ブラジル人の「土地なし」がモザンビークでのプロサバンナ事業に関して忠告

"Abram o olho, vocês vão perder as terras", avisa "sem-terra" brasileiro sobre o ProSAVANA em Moçambique” (2013年10月21日)
http://noticias.sapo.ao/lusa/artigo/16802939.html

ブラジルの「土地なし(労働者)」運動の中心的人物であるAugusto Juncal(アウグスト・ジュンカル)は、プロサバンナに反対するモザンビーク小農によるキャンペーンを「重みを強化する」ためにマプートに滞在した。そして、「目を開いて。でないと君たちは土地を失うだろう」との忠告を残した。

プロサバンナは、モザンビーク・ブラジル・日本の政府による農業開発プログラムでり、モザンビーク中北部で実施の初期段階にあるが、モザンビークの最大の小農階級組織である全国農民連合(UNAC)によって反対されている。同事業は、モザンビークの中北部の19郡の何百万というヘクタールの地域を対象とした事業であり、輸出のための特定作物の生産に民間セクターが参加することによってアグリビジネスを活性化することを目的としている。

UNACは、熱帯セラードの農業開発のブラジルモデルがモザンビークのこの事業でも繰り返され、何万という農民らの土地の収用を招き、貧困を悪化させ、社会的緊張を生み出すーーブラジルで「土地なし」現象が起きたように、と述べた。

マプートで今週開催された「第二回土地に関する国際小農会議」に招待されたAugusuto Juncal、「土地なし農村労働者運動(Movimento dos Trabalhadores Rurais Sem Terra、MST)」のスポークスパーソンは、プロサバンナがモザンビーク中北部の小農らに害を及ぼすであろうことは間違いないと述べた。

「プロサバンナ事業の規模を考慮に入れると、これから来るであろう問題に対する(現在のモザンビーク農民らの)懸念は十分でないと思う。小農らは、依然何が近づいているのか気づいていない。なぜなら気づいていたとしたら、政府と交渉するなどとはあり得ないからだ」と、ブラジルの土地なし農民のために闘う活動家はLusaに語った。「私は言っているんだ。目を開いてでないと君たちは土地を失うだろう。冗談じゃないよ、と。それは土地収奪や収用のプロセスなのだ。ブラジルでは、セラードの多くの人々の土地が奪われ、国の最も大切な森林が失われた」と、 Augusto Juncalは強調した。

アンゴラ環境・農村開発アクション(ADRA)というNGOのディレクター Guilherme Santosも、プロサバンナは、企業農業の利益を優先させることで小農らの損害を生み出し、この国を深刻な社会的緊張を生み出すだろうと述べた。「もし小農らの利益を守るために何もしないとしたら、小農の権利は踏みにじられ、社会は激変するだろう」と指摘した。

アンゴラ小農の権利を擁護する活動家は、プロサバンナが小農らの損失をもたらすことを防ぐには未だ遅くはないと述べた。「未だ対話の機会はある。この対話はしかし、全員にとって受け入れられるものでなくてはならない。関わる全員にとっての経済・社会・文化的な面を考慮に入れたものでなくてはならない。モザンビーク市民社会は、プロサバンナに関する意志決定プロセスに対し、影響を及ぼせるような力をつけなくてはならない」とGuilherme Santosは強調した。

この会議中、UNACは再び、このイニシアティブ(プロサバンナ)に対して否認(repúdio)を表明し、政府に対し、プログラムに関する声明にみられる「矛盾」や、小農との議論の際にみられる脅迫を非難した。「プロサバンナは、数々の矛盾によって刻印されてきた。何故なら中央政府は住民移転はないと言い張る一方、現場の職員らはプログラムのための土地が必要だと述べているからだ」と、UNACのアドボカシー・協力オフィサー Vicente Adrianoは述べた。

■「6ヵ国の農民らがマプートに集結し土地の搾取に反対するストラテジーを検討」 “Camponeses de 6 países procuram em Maputo estratégias contra expropriação de terra “
(LUSA 2013年10月16日 )
http://noticias.sapo.pt/internacional/artigo/camponeses-de-6-paises-procuram-em-maputo-estrategias-contra-expropriacao-de-terra_16797772.html

200を超える6ヵ国の小農アソシエーションの代表らがマプートに集い、「第二回土地に関する国際小農会議」を開催し、民間セクターによる「小農の土地の収奪を止めるため」の戦略が検討された。

同会議の主要な懸念は土地の収用に関するものであり、UNAC(モザンビーク全国農民連合)は、プロサバンナというモザンビーク、ブラジル、日本政府による農業開発プログラムに反対するための国際的なパートナーシップの強化を求めた。

同事業は、モザンビーク中北部の3州の19郡で実施される世手英であるが、モザンビークの小農階級の擁護機関であるUNACは、同事業への批判を率いてきた。何故なら、同事業が、輸出のための作物栽培に焦点を置くことで、土地の収奪やコミュニティの生活に悪影響を及ぼす結果となる可能性があるからだ。

「プロサバンナを止めよう。なぜなら3か国政府は小農に尽くそうとしておらず、農業の商業化を促進し、人びとの土地を収用しようとしているからだ」とUNACは述べた。

UNACのVicente Adrianoによると、(国家の)農業開発戦略は、大きな投資家らによる商業農業を優先するばかりで、小農らの生産手法や生産性に関するアクセスを容易にするものになっていないという。

「土地を守り、家族農業を守るための闘いは、食料主権や適切な食料を保証することにつながる。UNACは25年間活動してきたが、現在ほど、モザンビークの何百人もの人々がリスクに直面する時代はなかった」と、UNACのアドボカシー・協力オフィサーは述べた。

■「モザンビーク諸組織はモザンビーク、ブラジルそして日本に対し、プロサバンナ事業を止めるようアピール」"Organizações moçambicanas apelam a Moçambique Brasil e Japão para travarem projeto ProSavana"(LUSA, 2013年5月31日)
http://noticias.sapo.mz/lusa/artigo/16209612.html
モザンビーク市民社会諸組織は、モザンビークのアルマンド・ゲブーザ大統領、ブラジルのジルマ・ルセフ大統領、日本の安倍晋三総理宛の公開書簡を発出し、三角協力事業プロサバンナを止めるようアピールした。(中略)同公開書簡では、諸組織はプロサバンナを次のように批判した。「環境インパクト評価調査もなく、公衆との議論もなく、既にクイック・インパクト・プロジェクトが進められている」

ADECRU(農村コミュニティ開発のためのアカデミックアクション)に導かれた組織らは、「プロサバンナプログラムは、小農男女の家族や民衆に憲法で認められている権利である国民の知る権利に不適合であり、民主的で透明で幅広く深い公衆とのディベートが完全に欠如している」と述べた。

これらの組織は、「情報操作、コミュニティへの脅迫」や「ブラジル、日本、そして国内企業による土地収奪プロセス」によって、「この国に土地なしコミュニティを生み出す」可能性を指摘した。そして、結論として、これらの国の責任者らへの停止を要請した公開書簡は、「すべての事業や行為の即時停止」を求め、その上での「モザンビーク社会のすべてのセクターのすべての人々との幅広い公的な対話」を求めた。そして、プロサバンナのすべての資金と手法が、「持続可能な家族農業の支援のための国家計画の定義と実施の実現のために使われるべき」と主張した。
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by africa_class | 2013-10-26 11:52 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

モザンビークで1992年の和平合意が白紙に?政府軍が野党拠点を襲撃。市民社会側から見たら違う様相に。

政府軍の襲撃の一報が入って以来、このことについて記事を書こうと思って1週間経過…体調がかなり悪くなかなか原稿化できず、すみません。1992年の和平合意が、実効的意味を持つようになったのは1994年以降のことだったので、丁度20年。このような事態の分析こそ、私の本来の仕事なのですが、逆にだからこそ気合を入れないと書くのがなかなか難しい。

が、そんなことも言ってられない事態に突入しつつあるので急ぎ、モザンビーク国内外の報道を訳し、考えをまとめておきます。さすが、国内の独立系新聞は市民社会の声も伝えており、政府報道や国際報道とはかなり違う様相がみえてきます。私の感覚もこれに近いものがあり、「何故ゲブーザ大統領は今、軍隊を動かしてまで、このような襲撃をやったのか?」という点こそが重要だと思います。

なお「全国が戦争に戻る」ということはまずありませんのでご心配なく。

このブログの読者なら、お気づきのように、私はここ数年、特に過去1年間、このような事態が起こることを哀しみとともに予見し、そのために既に大方の論点はあちこちに書いてきました。プロサバンナの問題も、鉱物資源の問題も、それらと土地の問題も、市民社会の抑圧や脅迫の問題も・・・・残念ながらすべて繋がっています。前述の通り、「何故今?」を問うことで、これらの繋がりははっきり目の前に立ち現れてくるでしょう。

今の政権、その周囲にいる利権者らは、市民や社会を犠牲にしても利権・権力を手中に収め続けることへの強い意志(greed)が顕著であり、かつ豊富な天然資源に目がくらみ権益がほしい外国ドナーや投資家・企業らが(日本を含む)それを支える構造により、もはや周り構わず状態になっています。ゲブーザ大統領が憲法改正で3選を果たそうとしていたのをFRELIMO内部の抗争により阻まれてからは、特に来年の大統領選挙までに、「売れるものは何でも売る」「権力の座を離れるまでに邪魔を排除しておく(返り咲く予定)」「これまでのことを暴露されたり批判されないような体制を構築しておく」・・・ことが目的化しています。

他方、第二期目から顕著になったこのようななりふり構わず国民の財産すべてを切り売りし、反対の者を弾圧する、異論に聞く耳を持たない姿勢は、民衆の多いなる反発を招き、与党内でも顰蹙をかっている状態です。多くの市民社会も、実際はFRELIMOに近い団体や個人が多いにもかかわらず、異議を唱えたり、問題提起をせざるを得ないところまで状況はきています。来月に地方都市選挙が迫り、政権への反発の根強さから、FRELIMO党内にもかなりの不安がささやかれるようになっています。プロサバンナの問題で揺れるナンプーラ州では、今月州知事が訪問したあるプロサバンナ対象郡で農民が一人も集会に現れなかった・・・ほどの事態になっています。

かといってRENAMOが勝つと考えている人は誰もおらず、FRELIMOにせよRENAMOにせよ、本当に恐れている相手はMDMです。来年の議会・大統領選挙でもかなりの議席獲得が予想されており、前回選挙妨害にあったMDMが、今回どのような妨害にあうのかあわないのか、それでもどれぐらい伸ばしてくるかが巷の関心時でした。FRELIMO・ゲブーザ派に「お灸をすえたい」と考えるFRELIMO党員たちも多く、秘密選挙が徹底されれば、これらの党員らがFRELIMOに投票しない可能性も口にされていました。

実の所、2008年にはすでにMDMへの対抗からFRELIMOの「公式野党」として手を組んでいたRENAMOですが、もはやその手法ではどうしようとないというRENAMOの判断があり、そしてその手法により2009年選挙を圧勝で終えたFRELIMOにとってもはや「公的野党」も不要になったためにRENAMOに配慮しない政治運営(特に選挙管理委員会)でポーズとしての交渉すらしない判断が下されていました。

ここら辺のことは以下を。
■舩田クラーセンさやか(2013)「モザンビークにおける民主化の後退と平和構築の課題」『国際政治:紛争後の国家建設』(日本国際政治学会編)、174号、54-68頁。
http://afriqclass.exblog.jp/18711959/
*大学図書館・国会図書館等に入っています。

ということで、FRELIMO・ゲブーザ政権にとっても最大の敵は、「素直な民意(つまり権力者らへの反発)」なのであり、そこに呼応できる可能性が一番高いのは、独立来ずっと権力を握っているFRELIMOでなければ、元武装勢力で野党として機能しなかったRENAMOでもなく、まったく新しい民衆の政党(未来のものを含む)なのです。が、MDMは都市の若者に人気の高い政党で、田舎ではほとんど知られていません。なのでマダマダMDMが政権を取るなどということは考えづらい。それでも、あまりに政権が人気がない上に反発をくらっているので、選挙が近づくにつれ不安が募る。

自分たちの人気のなさと民衆の反発を、強権で押し通したいのが現政権の本音。民衆の反発に乗じてValeの石炭輸送ルートを襲撃したRENAMOをこのまま野放しにしておくのはそれはそれで政治的にリスクが高い。RENAMOが農村部でそういう手法に出続ければ(不満を抱えた民衆の側について行動を起こし続ければ)、それなりに人気を回復する可能性もある。あるいは、MDMやその他の政党が、政権批判でいつの間にか支持を伸ばしている状況もある。

より政権側にとって深刻なのは、今まで自分たちがコントロールしてきたはずの政府より農民組織や市民社会も公然と政権批判をするまでになった点です。2005年に、ゲブーザ大統領自ら介入して分断しつぶし、選挙に利用してきたはずのモザンビーク市民社会組織間の連携や連帯が、どうやら復活しつつある。

ということで、政権は、これらの動きを封じ込めるために、国家の暴力を行使(RENAMOに対し)することで、他の野党や市民社会やメディアへの抑止効果を生み出そうとするだろう・・・と予測してきたのですが、残念ながらこれは当たってしまいました。あちこちにそのような兆候があったのですが、これが起こるだろうと確信していたのは、解放闘争中、そして独立後の戦時中のFRELIMOの常にとってきた戦略戦術がこれだったからです。

*詳細は拙書『モザンビーク解放闘争史』かThe Origins of War in Mozambiqueに。
http://www.africanminds.co.za
正当性を主張するため「敵」を創り出す→「敵と戦い、排除する」→「反対・異議を唱える者をすべて敵と呼ぶ」→「排除できる」→「翼賛しか残らない」→「批判者は敵と呼んで未然に排除」

このコースをFRELIMOは1968年から実行し続け独立(1975年)。1977年の戦争によって、具体的に反対者は「武装盗賊」と呼ばれ排除の正当化が容易でした。和平後の1994年~2002年までは比較的自由な言論・政治空間が形成されてきました。それが、この国の天然資源に目を付けた外国直接投資が流入する速度が増すにつれ、資源争奪戦のためのドナーのガバナンス・民主化軽視が顕著になり、これに乗じてゲブーザ政権の利権ビジネス・強権化はだれも止められないほどに逆行。

日本の大型援助も天然資源に目を付けた投資も、まさにモザンビークが「資源の呪い化」を顕著にし、民主化の後退が各種指標でも明らかになり批判を浴びていたまさにその最中の2009年に開始し、加速化したのです。そして、この1、2年悪化する一方のガバナンスと、社会全体のゲブーザ政権への反感の中で、日本はあえて世界のどのドナーよりも強烈に明確に、この政権を支える宣言をし続けています。(長年この国援助や投資をしている国と違って、ゲブーザ政権二期目に突然大々的に現れた日本は「利己的な資源狙いだろう」と理解されています。)

もはや現地社会で「問題ドナー/投資国」として筆頭にあげられるのは日本である・・・・という現実に、日本の外務省やJICAは自覚的でしょうか?利権争いで中国をはじめとして他国に勝つために行われる数々の威勢のいい援助計画(プロサバンナその中に一つ)・・・一体誰のどのような利益を支えようとしているのでしょうか?

つまり、全体的な構造としては、「資源外交を有利に進めるための大規模開発援助」が、民衆を犠牲にした開発や利権構造を支え、そのことが 強権化を招き、政治問題の解決に国軍を動かすといった行為すら許してしまい、20年以上の和平に水を差している・・・ということです。

この「絵」の中で、プロサバンナ事業は、そして大統領はじめ農業大臣など現政権の要になる人、その「子分たち」に対 し、繰り返し日本政府(JICAサイド)から市民社会や農民組織の排除をさせたり、農村での推進のための宣伝の奨励を 行っている(選挙直前に与党関係者が全部の農村がまわれる予算をつけてしまった)という点で、まったく無関係ではないものとして、現地社 会ではみられています。

排除の論理で使われてきた「批判者らは政権の反対勢力でもあり、なんとか抑え込め」という指示が、JICA関係者らによってモザンビーク 政府関係者らに対して行われてきたことは、モザンビークの市民社会と政府との関係を歪め、民主主義と平和に逆行するものであったことが、 今回はっきりしました。

以下、Verdadeの記事に出てくる今回の政府軍の襲撃と、和平の後退の危機に対し、立ち上がった人達はまさに、与党に近いところにいた人達・団体、しかしプロサバンナにも抗議してきた人達です。independentな有識者として非常に高く尊敬され、決してRENAMO寄りではない点に注目が必要です。

現地社会にここまで手を突っ込んだドナーは、モザンビークの歴史においてなく、日本は、目先の「失点」を自分たちの論理で反転工作するこ とに邁進した結果として、日本の「仮想敵」である中国をはるかに超えて評判を落とし傷を深めただけでなく、現政権の暴力化に手を貸したド ナーとして認識されるであろうことは重要なポイントです。

何度もこのブログで書いているように、一握りの利権者や構造ではなく、民衆の側の権利を守ろうと異議を唱え続ける人びとに対する政府の抑圧は強まる一方です。今立ち上がって闘っている人達の勇気を讃え、この人達をこそ支えなければなりません。

以下の記事にあるように、「今必要なのは国際監視団ではない。モザンビークの市民社会はその役割を果たせることを過去20年において証明してきた」という言葉こそを、ドナーとしての日本やJICA、日本の市民社会がしっかり胸に受け止めるべきでしょう。

何より女たちが最前線に出て、国の平和と情報開示、平和な対話の空間のために闘っていることに、彼女たちの安全な活動を支えるとともに見守るための支援が必要であること、そして彼女たち・彼らの異議申し立てを邪魔したり、弾圧したり、弾圧や分断を計画したり、まったくもってすべきでないことを、強く強く指摘しておきたいと思います。

「国際協力」という名の暴力への加担を、もうやめましょう。
本当の協力は、真の対話から生み出され、民衆の側にたち、批判的な意見を寄せる人たちの声にこそ耳を傾け、そこからスタートするしかないのだと思います。

この政権は暴力や抑圧や小手先の操作で生き延びるかもしれません。
しかし、人類の歴史が示しているように、それは長くは続かないでしょう。人は騙されたようにみえて、黙らされたようにみえて、その実そうでないのです。モザンビークの人びとの150年の歴史が、それを示しています。

私たちの援助や投資がもたらしているこの事態に、しっかり目を見開いて、自分で調べ、自分で考え、議論し、何をすべきか共に考えましょう。

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1.モザンビークからみて何が起きているのか?
●政府系新聞の報道
●独立系新聞の報道(Verdade、Canal Moz等)
2.国際報道からみて何が起きているのか?


2.モザンビークからみて何が起きているのか?
「ゴロンゴザ山脈での政府軍の行為は違法である」(2013年10月24日)
Acção das Forças de Defesa e Segurança em Gorongosa é ilegal
http://www.verdade.co.mz/destaques/democracia/41135-accao-das-forcas-de-defesa-e-seguranca-em-gorongosa-e-ilegal
モザンビーク政府軍と迅速介入部隊(Força de Intervenção Rápida)はSathunjiraのRENAMOの拠点に攻撃を仕掛け、アフォンソ・デュラカマは「逃亡」したが、これは違法行為であると、市民社会は集まり、現在の軍事政治的緊張を拒絶した

政府は、このような行為が公的秩序維持のために必要だったと正当化しているが、モザンビーク国軍や迅速介入部隊がモザンビーク共和国警察の代わりを担うのは道理に反するとした。また、国内のあの地域で政府軍が動員されるまでに至るどのような状況が生じていたのかという事実関係について疑問が呈された。「我々は戦時下あるいは緊急事態下にあるとは知らなかった」と、女性フォーラムの事務総長Graça Samoと人権リーグ代表のAlice Mabota、公衆統合センター(Centro de Integridade Pública)ディレクターのAdriano Nuvungaをはじめとする20市民社会組織は述べた。

アフォンソ・デュラカマが1年にわたって暮らしていたサトゥンジーラのRENAMO拠点の掌握について、政府は挑発に対する反撃であると述べ、RENAMOはその党首の暗殺だと述べており、市民社会としてだれに原因があるかの判断は不可能であると述べた。しかし、市民社会は、どの程度までの「挑発」されたら、政府軍がRENAMOへの攻撃という結果につながるのかの状況が明らかにさせる必要があると述べた。

「もし政府がRENAMOの武装勢力によって軍人らが攻撃されたからそれに反撃したというのであれば、それが本当かどうか証明する術を市民社会は持たない。しかし、軍人らが一体あそこで、何をしていたのか、何を目的としてあそこにいたのかについて、政府は説明する責任がある」と、LDH(人権リーグ)のAlice Mabotaは述べた。「彼らは、何故わざわざあそこに行ったのか、そこに留まっているのか、この戦闘の原因が何なのか問われる必要がある。彼らは、単に半ダースの人びとの利権を守るためにいたのであって、このような行為がもたらすその後の結果について配慮していない」と続けた。

このようなシナリオに直面した市民社会は、モザンビーク大統領に対し、共和国憲法に基づき、平和と公的秩序と安定の維持のための行為が、平和的手段によるものであるべきで、武装対立の可能性は避けられなければならないとアピールした。しかし、状況が悪化した場合は、「Conselho do Estado (国家評議会)メンバーらは、いずれ行われるかもしれない戦争の宣言に対しては、反対の意を表すべき」と述べ、国家首脳はこれらの声に耳を傾けなければならないとした。

国軍の行為を正当化するために、共和国大統領アルマンド・ゲブーザは、ソファラ州において、「正統防衛」であり、一国内に二つの軍隊があってはならず、レナモの武装勢力に対する明確なほのめかしであった、と「開かれた大統領」集会で述べた。

しかし、最後の点について、Alice Mabotaは、「国家首脳は、モザンビーク国軍の総司令官でもある。このような暴力や武器を使わずにRENAMOを非武装化できたはずだ」と強調した。彼女は、政府が現場で実際に何が起きているのかについての情報を開示しようとしていないことについて、注意をする必要があると述べた。「我々は現場におらず、噂しか耳にしない。一体何が現場で起きているのか分からない。そのため情報操作に気を付けなければならない」と述べた。

CIPのAdriano Nuvungaは、多くの人々は、サトゥンジーラへの抗議とアフォンソ・デュラカマの逃亡は随分前から計画されていたことであり、政府はそれを実行に移すタイミングを待っていただけだと考えていると述べた。「RENAMOとの対話(ダイアローグ)や交渉の行き詰まりといったものは、まったく明確ではない」。

同氏は、RENAMOの政府との間の対話のボイコットといった態度により、国際監視団が必要とは考えないという。彼にとって、「国際社会は確かに武装対立に終止符を打ったが、和平調印から21年間我々はこれを必要としなかった。モザンビーク市民社会こそが、この役割を担うことができると証明してきた。」女性フォーラムのGraça Samoは、現在の緊張が望ましい変化とは反対の方向をもたらす可能性に言及した。「投票に行くのを怖がる人達がいるのに、選挙をすべきだろうか」と問いを投げかけた。

現在のところ、政府とRENAMOの間の交渉は選挙パッケージをめぐるものであるという。CNE(選挙管理委員会)とSTAE(選挙技術管理事務局)に関するものであり、各政党がこれにどのように平等に参加できるかについてのものである。しかし、政府はそんな意志はないという。なぜなら共和国憲法はこれらの機関は議会の議席の比率によってきまると決めており、これを変えられるのは議会のみだからという。

これらの作戦で軍隊を利用したのは、憲法において違法である。何故なら、大統領はこの件について一度も国家評議会(Conselho de Estado)に相談し、その意見に耳を傾けなかったからである。

モザンビーク国軍の元将校 Paulino Macaringueが、6月に、このような状況下において軍は動く必要はないと確認していたところであった。同氏は、あそこで起こったことは犯罪行為であって、モザンビーク共和国警察の管轄範囲であり、国軍のものではないと説明していた。そして、このようなことへの介入があるとしたら、それはモザンビークっ国軍総司令官である共和国大統領にのみ許されている排他的な命令によるものである、と確認していた。

2.国際報道からみて何が起きているのか?
■Reuters ”Mozambique's Renamo chief risks isolation after ending peace pact”(2013年10月22日)
http://www.reuters.com/article/2013/10/22/us-mozambique-renamo-idUSBRE99L0X320131022
●政府軍の襲撃からRENAMO党首は逃れた。
●月曜日、RENAMOはこの襲撃により平和協定を破棄すると述べた。
●近くで警察署へのRENAMOの攻撃が確認されたが、戦争にReNAMOが戻るだけの体力を有すると考える識者はいない。現在のRENAMOの兵力は戦時のゲリラ部隊の残骸に過ぎない。
●デュラカマは、FRELIMOが独立以来政治や経済を独占しているとして、選挙へのボイコットと妨害を呼びかけていた。
●デュラカマは1年前から、この基地に立てこもるようになり、その理由を自らの身の安全が保証されないことを述べた。
●これについてモザンビーク専門家のOpen University上級講師のジョセフ・ハンロンは、「デュラカマは自ら
行き止まりに身を置き、そこから出る術を有さず」。
●米国(重要なドナー)や植民地支配者であったポルトガルは、この更新された暴力について憂慮を表した。ワシントンは、RENAMOとFRELIMOに対し、両者の隔たりを対話で解決するように求めた。
●RENAMOのスポークスパーソンのFernando Mazangaは、「和平は終わった」と述べ、1992年の和平合意を破棄した。
●しかし、彼はRENAMOが反乱を開始するのか、議会の51議席を放棄するのかについては明らかにしなかった。(FRELIMOは250議席を〆る)
●FRELIMOのスポークスパーソンEdmundo Galiza Matos Jr は、RENAMOに議会に留まるよう求めた。
●「モザンビーク国民は平和を求めている」と述べ、党としてRENAMOと選挙プロセスのリフォームを話し合う準備があると述べた。
●「戦争はせっかくこの国が実現した発展のすべてを破壊することになる」「この国には貧困が残っており、まだまだ実現すべきことも多い。政治家らは合意に至るべき」、と多くの一般市民の声を代弁して51才の政府役人は述べた。
●RENAMOによる中部での4月、6月の襲撃は既に警戒すべきレベルになっていた。彼らは11人の兵士と警察官、6人の市民を殺害し、石炭の輸出を一時停止させた。
●しかし、アルマンド・ゲブーザ大統領は、ソファラ州(*RENAMOの強い地域)に部隊を派遣し、デュラカマとその兵士らを封じ込めようとした。
●「RENAMOは、大規模な攻撃を仕掛けるだけの兵力を持たない」とIHSのRobert Besselingはいうが、少なくとも鉄道や道路をhit&runするだけの能力は持っている。
●先のハンロンは軍事的に大きな脅威はないと述べた。「RENAMOは若い兵士をリクルートしていないし、歳を取ったゲリラばかりだから」「南アよりまだモザンビークの方が安全」で、企業らはパニックに至っていないと。
●ブラジル企業Valeはいつもどおり操業を行っているという。
●以上の結果、より小さな政党であるMDM(元RENAMO分派でありベイラ市とキリマネ市の行政を担っている)に有利な状況が生まれていると述べた。議会でMDMは8議席有するが、11月の地方選挙では、FRELIMOとRENAMOの票を奪い議席を大きく伸ばすであろう、とハンロンは述べた。

<=この後、”U.S. says concerned with Mozambique violence, urges dialogue”
http://www.reuters.com/article/2013/10/22/mozambique-renamo-usa-idUSL1N0IC1L320131022

■BBC"Mozambique 20-year peace deal 'ends after base raided'(2013年10月22日)
http://www.africareview.com/News/Mozambique-s-peace-deal-is-over/-/979180/2042472/-/112q1s7/-/index.html
●モザンビークの野党RENAMOは、政府軍が同党のリーダーであるアフォンソ・デュラカマの拠点を攻撃した後、1992年の和平合意を終焉させると発表した。此の襲撃で、デュラカマは逃げた。
●先の戦争では100万人が亡くなった。
●モザンビーク経済は戦争終結後ブームである。
●RENAMOのスポークスマンFernando Mazangaによると、政府軍兵士らは重火器で攻撃をしたという。「平和は終わった。…その責任はFRELIMO政府にある。なぜなら、彼らはRENAMOの批判に耳を傾けようとしなかったから」。同氏によると、「この襲撃は、デュラカマ党首を暗殺するために行われたが、同党首は逃げることに成功した」と述べた。そして、ゲブーザ大統領を批判し、「総司令官の無責任な姿勢こそが、ローマでの和平合意を終わらせた」と述べた。
●和平合意を白紙に戻すという声明は、戦争に戻る可能性を示唆するが、これは過去においては繰り返し否定されてきた。
●防衛大臣Cristovao Chumeは、政府軍が拠点を攻撃した理由は、RENAMO兵士による国軍基地への襲撃に対する反撃だと述べた。 死傷者は不明である。
●FRELIMO政府は、戦争に国を戻そうとしているとRENAMOを繰り返し批判してきた。4月にRENAMOのメンバーは中部の警察署を攻撃し5人を殺害している。300人ほどのRENAMO関係者らが武器をもったままでいる。
●デュラカマは自分のためボディーガードとしてこれらの人達を必要としているといい、ゴロンゴザ山脈の基地に彼らをおいていた。デュラカマは、去年山脈に戻っていた。
●モザンビークは地方都市選挙と来年大統領選挙を行う。
●FRELIMOは1975年の独立以来モザンビークを統治する。

■BBC "Zimbabwe warns Mozambique's Renamo not to resume war"(2013年10月23日)
http://www.africareview.com//News/Zimbabwe-warns-Mozambique-Renamo-not-to-resume-war/-/979180/2044186/-/n9q1sd/-/index.html?relative=true
●RENAMOは、モザンビーク中部のゴロンゴザ山脈にあるデュラカマ(RENAMO党首)の拠点を政府軍が掌握した後、同党の1000人の武装勢力と51名の国会議員は、月曜日(10月21日)和平合意を破棄した。
●南部アフリカはこれに賛同せず。必要とあれば南部アフリカ共同体として軍を派遣することも検討。
●RENAMOは、Maringue(以上基地の35キロ)の警察署を襲撃した模様。
●米国政府は両者(政府とRENAMO)に対し、「この瀬戸際から戻るよう」要請。国務省スポークスパーソンのMarie Harfは、「我々は両者に、この緊張した状況をde-escalate(エスカレートさせない)ために目に見える決定的なステップを取るように励ましている」。
●仲介者によると、RENAMOは戦争に戻りたいと考えているわけではないという。

■何故か産経新聞だけが報道しています。
「野党、和平協定破棄を表明 モザンビーク」

2013.10.22
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131022/mds13102219490003-n1.htm
「モザンビークからの報道によると、内戦時の反政府勢力で現野党のモザンビー ク民族抵抗運動(RENAMO)は21日、内戦を終結させた1992 年の包 括和平協定を破棄すると一方的に表明した。政情が不安定化する恐れもある。協定破棄は、RENAMOのドラカマ党首がいた同国中部の拠点を21日、政 府軍が武力で強襲したためとしている。ドラカマ氏は脱出し、無事とい う。 政府軍報道官は、この拠点を掌握したことを認めた。(略)92年に内 戦が終わり、豊富な天然資源を抱えるモザンビークは近年、経済開発が 進んで いる。(共同)」
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by africa_class | 2013-10-23 22:18 | 【情報提供】モザンビーク

【UNAC国際農民会議&プロサバンナ報道】フランス国際放送もついに #プロサバンナ 報道

10月15日―16日までマプートで開催されていた第二回土地問題国際農民会議(主催UNAC)の記事が沢山配信されています。以下、
1.RFI(フランス国際ラジオ放送)
2.Jornal Noticias(モザンビーク国営新聞)
3.Canal Moz(モザンビーク独立系新聞)
4.SAPO(ポルトガル語情報媒体)
5. Verdade(モザンビークの最も独立した新聞)
の記事を列挙しています。4.5.は訳す暇がなかったので各自で・・・。
(しかし、ついにVerdadeが動き始めてしまったのですね・・・これはモザンビークの文脈では大きなことです。世界的にはドイツやフランス国際ラジオ放送が報道したことの方が大きいでしょうが。)

フランスの国際ラジオ放送RFI(Radio France Internationale)もついに、プロサバンナについて報道し始めました。もはや止まらない感がありますが、翻訳がおいつかない・・・。時間が限られているので出来る範囲で流しておきます。

■なお、ドイツの国際ラジオ放送DWのプロサバンナ関連番組(実に12本…)については、要約をしたものがここに→http://afriqclass.exblog.jp/18779412

ちなみに、多分政府は「小農支援」「対話してる」といっているじゃないか・・・市民社会は嘘ばっかり・・・という関係者の声も聞こえてきそうですが、それはこの間のプロセスをご存知ではないから。

はじめてこのブログを読まれる方にとって重要な背景説明としては、今現在まで、プロサバンナ事業の関係者(特に立案、推進のJICA)は、2009年9月から3年以上前提とされ、目的とされてきた以下の点を、批判を受けて変更させた点について、何の説明も行ってきていません。

●事業の大前提:PRODECER/ブラジルセラードの成功をモザンビークに/大規模に土地が余っている/世界の食料庫になるべき/投資が不可欠
●当初の目的:余っている土地に投資を入れて農業生産性を上げて大農と小農を共存させて回廊開発を押し進めよう/日本の企業にもメリットを

あれほど世界と日本、モザンビークで行ってきた宣伝をいつの間にか引っ込めて、2013年2月末にJICA理事長が現地に向かい、「小農支援」と強調していますが、何の説明も謝罪もなかったため、「批判を浴びてのポーズ」にすぎないと考えられていました。そこに、2013年3月に完成したマスタープランにおいて最も重要なレポートが4月にリークされ、「小農支援」どころか、「小農から土地を容易に奪って外国投資家らに提供しやすくする事業」という性格が明確になったため、現地農民組織や市民社会は態度を硬化している状態なのです。

なので、「小農支援が目的といっているだろう」と政府関係者やJICAがいくら強調したところで信用されず、むしろまた「騙されるだけ。実際は気づいた時には手遅れになる」と農民らは考え反対しているものと思われます。本当に小農のために事業を転換したのであれば、元に戻って何故見直したのか、そもそもの前提が誤りだったことを認めるなど、腹を割って伝える努力をしないと到底信用されないところまで事態は至っているのだと思います。でも、実際は、「腹を割る」どころか、すでにプロサバンナ対象地では、日本とブラジルが共同で奨励したブラジルのアグリビジネスの流入は続いている状態で、大々的に動かしてしまった歯車は止められない状態に・・・・。本当にこういうことを予見しないままに「大きいことは良いことだ」だけで現地事情を知らぬままに進められた結果であり、罪深いです。

また、より深刻なのは、当初プロサバンナの中に位置づけられていた「ナカラ・ファンド(ProSAVANA-PDレポートでQIPとして記載)」なるものが切り離される形で、ProSAVANA=PDのブラジル側コンサルタントFGVによって開始されるなど、批判を免れるため、「プロサバンナから投資案件や土地関連事業を切り離す」という小手先の「仕切り直し」が続いています。しかし、それもこれもプロサバンナ事業がまいた種なのです。それは2009年の調印から現在までのJICAやプロサバンナの関連資料をみればはっきり分かることであり、日本が率先して宣伝してきた分モザンビークでも世界でも知られています。そのことへの責任について説明なきままの、切り離したらよしとする姿勢に、農民らや市民社会は不信感を募らせ怒っているのだと思います。

さらに「対話を進めている」といって、UNACや市民社会組織を「反対派勢力」と呼んで排除してきたことについては既に彼らから声明が出されている通りです。表敬訪問にわざと出席しない(外務省)、UNACが声明で異議をはっきり書いているのに「反対ではない」という総括をする(JICA)、モザンビークを訪問した議員との面会を意図的に阻む(大使館)、JICAの招聘で来日した農民組織の出身団体名(UNAC)をパワーポイントからわざと削除し、問題点の指摘スライドを削除(JICA)、政府主催の「対話」には無理にでも来させようとするのに(農業省)農民・市民社会主催の対話集会には来ない(大使館JICA)、UNACの対話への排除を問題視して会議をボイコットしているのに、「主導権争い」と説明したり「一方的に約束に現れなかった」と説明(JICA)、反対する農民や市民社会組織を「ごく一部」に見せるため「賛成派」を動員した集会を各地で開催する(JICA&農業省)…正直なところ気分が悪くなってきました。これらは全て現地関係者へのインタビューやメールインタビューで明らかになったことですが、報告書では年表を使って説明しています。

表面的で小手先のこのような行動が、いかに当事者である農民や主権者である人びとを傷つけているのか・・・反省もないままに、「言い訳や賛成派づくり」ばかりが努力されている現実に、モザンビークの人びとは心から嫌悪感を感じているのだという点に、今気づかないとしたらいつ気づかれるのでしょうか。これが私たちの税金で支える「国際協力」の姿だということが、何より哀しいです。

今まで「未だ間に合う」「遅くない」と書いてきました。今回もそう書きたかったのですが、これらの記事を訳しながらいつになく絶望しています。I still have a dream, but....
がんばろう。

~~~~~~~~~
■RFIの記事「モザンビークのUNACによる第2回国際農民会議がマプートで終了」
MOÇAMBIQUE ÁFRICA LUSÓFONA - Artigo publicado em 15 de Outubro de 2013 - Atualizado em 15 de Outubro de 2013
"UNAC reúne em Maputo segunda conferência internacional"
"Termina na quarta-feira dia 16 de Outubro a segunda Conferência Internacional Camponesa organizada em Maputo pela UNAC moçambicana."
by Leonardo Silva
http://www.portugues.rfi.fr/africa/20131015-unac-reune-em-maputo-segunda-conferencia-internacional

10月16日、モザンビークのUNACによって主催された「第二回農民国際会議」が終了した。
本国際農民会議は、モザンビークやゲストの国における農業の現状を評価する目的で10月16日水曜日まで開催された。特に、注目されたのが、土地の所有をめぐる問題、農村部における農民の社会経済状況に関する点であった。本会議は、プロサバンナとして知られる事業に対する、UNAC(全国農民連合)による批判や懸念をモザンビーク政府がなだめようとするまさにその瞬間に開催された。同事業は、モザンビーク、ブラジルと日本によって設計されたものであり、その目的は農業生産性を最適化し、同国の食料計画を自給させるために、モザンビークの中北部の3州19郡で実施されようとしている。プロサバンナの政府側コーディネイターのカリスト・ビアスは、火曜日にマプート開催された記者会見にて、「プロサバンナは土地使用権(DUAT)を尊重し確認するための「原則の一つ」をガイドすることにあると述べた。そして、「土地に関する農民主権は尊重されるだろう」と結論づけた。

UNACの代表アウグスト・マフィゴは、第二回国際農民会議に政府側よりもっと高いランクの代表が出てこなかったことを嘆き、RFIに対し、モザンビークの農民らの懸念は、国の発展のために農業をよくすることであると述べた。

<<UNAC代表への音声インタビュー>>
この会議では特に土地の問題について話し合った。我々の土地が奪われている現状について、世界から駆け付けた仲間たちと共にディスカッションした。これらの農民の声に政府が耳を傾けるべきであった。同じ現象が、我が国だけでなく他国でも起きている。モザンビークには、他国に誇れる土地法があるが、しかし土地をめぐる政府の決定には農民が関与していない。その結果、各地で土地の紛争が発生している。

農村部における社会経済状況は悪化している。(植民地支配から)解放され、土地が手に入ったというのに、改善がない。農業においては、外部からプロジェクトは現れては、土地を奪っていく。これらは農民・国民にとって脅威として考えられている。

■モザンビーク政府による記者会見記事「プロサバンナはインクルージョンのため」
Jornal Noticias | 16 Outubro 2013
http://www.jornalnoticias.co.mz/index.php/main/4693-prosavana-e-pela-inclusao
しかし、既にこの記事自体が消されています。なぜかは皆が考えてみてください。
以下、その前に保存された記事。
"ProSavana é pela inclusão”
http://farmlandgrab.org/post/view/22683-unac-reune-em-maputo-segunda-conferencia-internacional

政府(モザンビーク)は、モザンビーク・ブラジル・日本が関与する熱帯サバンナの農業開発のための三角協力プログラム(ProSavana)に市民社会を包摂していると主張した。市民社会組織のいくつか、特にUNAC
(モザンビーク全国農民連合)は、プロサバンナが、事業対象地域の小農の土地を守るべきとアドボカシー活動をしてきた。

農業省のプロサバンナのコーディネイター、カリスト・ビアスは、これが政府の懸念でもあると確認した。そして、モザンビークの生産者が自らの生産性を向上させることで、貧困削減を実現することを支援する目的を達成するためには、政府の「エグゼクティブ」としても、同事業における市民社会の包摂が重視されていると述べた。

「実際、プロサバンナの文脈において、市民社会とのパートナーシップを育むことはいつも我々の心配事であり、既にUNACの本部に二度も訪問して我々のプロサバンナに関する意図を説明している。我々は常に市民社会からの批判にオープンである。なぜなら、市民社会は、我々が気付かないことを示してくれるからである。我々は、UNACとだけでなく、他の市民社会とも同様に共に活動できるよう努力し続ける」とカリスト・ビアスは述べた。

(以下省略  *原文ご確認ください。)

■CanalMozの記事
2013年10月16日 No.1065配信 2-3頁
「第二回会議開幕、農民らはプロサバンナを再び非難」

"Na abertura da II conferência Camponeses voltam a denunciar o Prosavana"
(マプート)-昨日、マプートで第二回土地とタネに関する国際農民会議の開会が宣言された。開幕日の支配的なトーンは、農民たちのため土地を守ることについてのものであった。

農民たちは、現在物議を醸している「PROパッケージ」つまり、プロサバンナ(Prosavana)、ProSUL、ProIRRIなどを非難した。これらは、土地収奪の試みであり、農民らを(土地から)追い出すものであり、農村住民らの貧困を撲滅するものになると限らないからである。

開会式で、UNAC(全国農民連合)のアウグスト・マフィゴは、モザンビーク政府からのより高いレベルの出席者の不在について遺憾の意を表明した。マフィゴは、我々の国の開発の土台が農業であるにもかかわらず、農業に関する明確な政策がないことについて強調した。

「この闘いにおいて民衆は疲れることを知らない。団結する農民は常に勝利する。闘争をグローバル化し、希望をグローバル化する」と連呼された。

月曜日に開始した一連の会議は今日終了する。統一のモットーは「農民とその土地を守るための闘いにおいて農民らは団結する」である。同会議には、モザンビークのすべての州からの農民が参加し、農業省の役人ら、 市民社会のメンバー、アンゴラ・南ア・ジンバブエ・ブラジル・スウェーデン・スイスの農民やパートナー団体らが参加した。

■CanalMoz 「マプートで開催中の第二回国際農民会議で農民たちはプロサバンナによる差し迫った土地収奪を非難」
numero 1066 | Maputo, Quinta-Feira 17 de Outubro de 2013
Na II Conferência Internacional Camponesa, em Maputo Camponeses denunciam iminente usurpação de terra pelo ProSavana

(マプート)UNACは、第二回土地問題に関する国際農民会議において、プロサバンナ事業に関連し、非難を表明した。UNACによると、プロサバンナは「地元民衆を開発から疎外するプロセスによって土地収奪と農民の追放に至る試み」であつと述べた。この批判自体は新しいものではない。政府は2009年の調印以来1200人の声を聞いたと主張するが、農民らは、協議(consulta)のプロセスに包摂されておらず、農民らのニーズにマッチしたものではないと述べた。

ディベートでは、「プロサバンナと契約農業のリスク」というタイトルのパネルが実施され、これにはUNAC、政府、市民社会の代表らが参加し、農民に対する不安定な契約の問題が取り上げられた。農民らは、政府に対し、モザンビークに置いて推進されてきた各種の農業プログラムの社会的・人的影響について問い正した。沢山あるプログラムの中でも、例えば、「ジェトロファ栽培」や「緑の革命」が、「結局望まれた効果を生み出さなかった」とやり玉に挙がった。

プロサバンナのケースについては、もう一つの懸念も表明された。それは政府によってつくられたマスタープランに関するものであった。農民や市民社会らは、このドキュメントが、コミュニティが有する土地の使用権に関する懸念を包含するものであるべきとの点である。政府は、この点についてコミュニティレベルで協議がなされており、2014年3月にマスタープランの発表は延期されていると述べた。UNACの代表であるアウグスト・マフィゴは、農民を優先的に位置づける農業開発政策の不在の問題が、農民らが直面する主要な疑問に直結していると強調した。その上で、プロサバンナはブラジル・日本・モザンビーク政府が関与する土地の搾取事業であり、UNACとして、ブラジルで起こったネガティブな結果がモザンビークでも繰り返される差し迫ったリスクについて警鐘を鳴らした。

ブラジルで起きたリスクと苦しみが何であったかという点については、社会の激変が次のように説明された。政治的な動乱、平和への脅威、土地にはりついて暮らしてきた地元農民家族らの飢えやみじめな生活、家族農業生産システムの破壊、等である。また、土地の移転により、悪化している農村住民らの貧困が、もう一つ農民らが懸念として強調した点であった。

ナカラ回廊はこのプログラム(プロサバンナ)が展開される重要な経済地区であるが、400万ヘクタールの土地が耕作可能とされている。討論において政府代表は、これらの土地を外国投資家に提供するつもりはなく、プロサバンナは小農生産者のための事業であると述べた。

(他にも記事がありますがまた今度)
■6ヵ国の農民らがマプートに集結し土地の搾取に反対するストラテジーを検討
SAPO | 16 de Outubro de 2013 Camponeses de 6 países procuram em Maputo estratégias contra expropriação de terra
http://farmlandgrab.org/post/view/22685-camponeses-de-6-paises-procuram-em-maputo-estrategias-contra-expropriacao-de-terra

■”Camponeses vs investidores em Moçambique"「モザンビークにおける農民対投資家」
Verdade | 16 Outubro 2013
Escrito por Alfredo Manjate
http://farmlandgrab.org/post/view/22686-camponeses-vs-investidores-em-mocambique
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by africa_class | 2013-10-18 15:17 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【紹介】今日からモザンビークで第二回土地に関する国際農民会議開催

今日の現地からの報道で、この会議を大統領と大臣(「高いランクの人」)がキャンセルしたようです。これについてかなりの反発が広がっているとのことです。それにしても。。。ですね。詳細はまた追って。でも会議は非常に活発に行われ、かなりよい議論が行われたそうで、動画が楽しみです!

この会議に関するフランス国際放送の報道、モザンビーク政府メディアの報道、独立系メディアの報道を訳して掲載しています。是非ドウゾ。(2013年10月18日)
→http://afriqclass.exblog.jp/18809250/

===
既に「モザンビーク開発を考える市民の会」のブログでも掲載されていますが、ここにも一部転載しておきます。

日本国内には、「何故モザンビーク農民組織の代表としてUNAC(全国農民連合)ばかりを重視するのか?」という疑問の声があるそうです。あるいは、日本の援助関係者の中には、「プロサバンナの議論からUNACを外しても問題ない」と思っている節がありますが、モザンビーク社会の文脈では「とんでもない!」なのです。なので、日本関係者の「疑問」それ自体に、驚きを禁じ得ませんが、説明しないと伝わらないと思うので、ここに会議の詳細を転載するとともに、今度改めて丁寧に説明する機会を設けます。

なお、この間感じるのは、こういう「モザンビーク社会の文脈における当たり前」を一から十まで私一人が日本語で説明しなければならないことの問題性です。これがタンザニアだったりザンビアだったら、日本の研究者も沢山いますし、JICAにも蓄積がある。公用語が英語でほとんどのものが読める。しかし、モザンビークは残念ながら、日本での研究・援助の蓄積がまったくない上に、公用語がポルトガル語である。なので、現地社会への理解があまりにないわけですが、それなのに大規模事業をいくつも動かそうとする。しかも、問題が露呈しても、関係が薄い以上、社会の批判もあまり痛くないので、あくまでも自分たちのやり方を押し付け続ける・・・ここが問題の根源なのだと思います。

よい機会だと思うので、是非プログラムや招待状、プレスリリースを眺めていただければ~と思います。
この招待状やプレスリリース、プログラムを眺めると、UNACをただ「一部の反対勢力」として矮小化したり、排除したり、周辺化したり、圧力を掛けつづけることの無意味さを実感することでしょう。モザンビークの農業政策の今後について考える上で、彼らの分厚い主権者としての意見、政策形成への関与がいかに大切か分かるでしょう。そのような声や努力に耳を傾けることなく、政府とだけ話していればいい、あるいは「賛成する農民や組織とだけ個別に対談すればいい」・・・とならないことは、はっきりしていると思うのですが。

「メンツさえ保てれば良い」そして「賛成してくれるところとだけ進めればいい」という現在の日本の援助関係者の姿勢が、いかに現地の人々に見破られているのか、そして本当に支援したかった小農の将来に逆行することか(中長期的にみて)、これを機に真摯に考え直してみてほしいです。

====
8月からモザンビーク北部、南部、中部の全11州110郡の農民代表を招いて開催されてきた「土地とタネに関する農民大会」が終わったことを受け、今日10月15日~16日まで、首都マプートにて「UNAC全国集会ー第二回土地に関する国際農民会議」が開催されます。

同会議には、ゲブーザ大統領、パシェコ大臣、農業大臣の他、全国から集まった農民、市民社会組織、その他の社会運動組織、宗教団体、各国ドナー、国連組織代表ら200名が出席するほか、アフリカ中の土地やタネの問題に取り組む農民組織代表ら、ブラジルからの小農団体代表も参加するそうです。

プロサバンナやG8 New Allince についても議論されます。(2日目)
全体日程のプログラム
→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-48.html

この会議の開催を受けて、「公開招待状」と「プレスリリース」が公表されています。「プログラム」を末尾に張り付けます。

【招待文面】UNACは1987年4月に結成され、1994年に登録された組織であり、小農民らを代表し、その社会的・継時的・文化的権利を擁護し、農民自身の組織化を促すことで政策形成過程への参加を保障し、食料主権を念頭においた発展ストラテジーを実現することを目的とする。その際、ジェンダーと若者の平等を前提とする。

かつてこの25年間において、今ほど農民の闘い、UNACの役割がモザンビークにおいて求められたことはなく、食料主権を保障する農民らの農業とその基盤になる土地を守る闘いは様々な課題に直面している。メガプロジェクト、投資などを優先する政策が、農民らの

この背景を踏まえ、UNACは第二回土地に関する国際農民会議を開催する。その目的は以下の二点である。
(1)農民男女のキャパシティを強化し形成するために、天然資源や土地はどのようにコントロールされるべきか、そしてその権利はどのように守られるべきか。
(2)モザンビークの真の農業改革はどのように行われるべきかに関する開かれた討論の深化と拡大への貢献。

なお第一回土地に関する国際農民会議は2012年11月27日ー28日までマプトで開催され、モザンビークにおける土地の問題についての疑問が明確にされた。

【UNACプレスリリース】
「モザンビークの農民らは、小農による農業と土地を守るための闘いにおいて共にある」
Camponeses de Moçambique Unidos na Luta pela Defesa da Terra e da Agricultura Camponesa

(仮抄訳)
1.農業政策の改革を求める(家族農業に焦点をあてたものにするべき)
2.家族農業支援国家計画の不可欠
3.25年間のUNACの闘い(土地と小規模農民による農業を守る)において、今ほど闘いがアクチュアルに不可欠とされたことはなく、何百万 のモザンビーク人が危機に追いやられていること、そしてこれは外国直接投資の波、メガプロジェクトによって起こされている。特に、土地の私有 化と争奪が、アグリビジネス(ProSAVANAとG8 New Alliance)、植林(Chikweti)、鉱物資源開発(Vale, Rio Tinto, Jindal)、天然ガス開発(Anadarko, Satonil, ENI)によって起こっている。土地の占領・エクスパンション・集積である。
4.政治やネイティブなタネの保全に関する農民研修をテーマとして、11州120郡で開催され、農民男女・若者たちの参加があったUNACの 北部・中部・南部の農民集会の成果が明日からの農民大会・国際会議で紹介される。
5.大 統領が開会を宣言し、農業大臣が参加する。政府関係者らとともにモザンビークの土地問題について議論を行う。
6.本会議は、官民セクター、NGOや社会運動に開かれており、この国の3つの地域の現実を踏まえた要請について検討を行う。これは、アソシ エーション、組合、家族、コミュニティが日々直面する大企業による土地やテリトリーの進出に関するものである。我々は、農民のコミュニティや 家族を存続させ、主権に根差した発展への権利を効果的に守り、抵抗するために、統合された形でアプローチを形成する必要に迫られている。
7.本会議は、女性デ―、国連家族農業国際年であることを踏まえたものとなる。

原文→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
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by africa_class | 2013-10-15 15:37 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【一挙掲載】プロサバンナ動画(12本)&ドイツ国営放送(12本)&ドイツ市民社会声明

「モザンビーク開発を考える市民の会」のブログにも掲載されていますが(http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/)、世界中で発表されたプロサバンナやモザンビークにおけるランドグラブ(土地収奪)に関するビデオや報道、ドイツ市民社会声明などを一挙転載しておきます。

プロサバンナは、もはや「国際問題」と化していて、どこで何が報道されて、どんなイベントがあって、どんな風に議論されているか、私でも追い切れなくなっています。(特にドイツのラジオ局が12本も番組をつくっていたとは。大学経由でインタビューの申込みがあって、8月にされた時、私は北部都市にいて、スカイプで対応したのですが、その後そのことをすっかり忘れていました…。我ながらひどい英語ですね…。)

9月30日の報告会でも述べましたが(動画は以下)、そもそも国際市民社会や現地社会がブラジル市民社会とともに2012年春から問題視して動いていたところに、日本の市民社会が気付いたのは2012年秋…。日本のNGOらがODA改善の一環として動き出したのが、2012年11月ですので、「後追い」の部分があるのは否めないものの、現在プロサバンナの議論は世界的なものになり私たちでも追いつかない速度に。先日までローマで開催されていたFAO(国連食糧農業機構)の国際会議でも大変話題になっていたそうです。

元々は日本政府・JICAのイニシアティブで始めた援助。日本の市民として「遠いアフリカでの出来事」と知らないふりはできません。是非、以下の各資料や政府・JICA側の資料にあたって、自分の目で見て・耳で聴き・頭で考え、議論し、自分で出来るアクションは何か考えてみてください。

答えは一つではありませんが、やはり当事者であるモザンビーク農民や市民社会の声に耳を傾けてほしいです。勇気を振り絞って声をあげている人達の声は、普通は私たちのところまで届くことはありません。現在の技術革新によってこれが生で見れるのは素晴らしいと思います。

特に、2013年8月8日に開催された「プロサバンナの停止と再考を求める三カ国民衆会議」での政府代表と農民・市民社会とのやり取りを是非ご覧ください。言葉が分からなくても、現地の人びとの想いが伝わってくると思います。この会議に日本大使館とJICAが招待されていたのに代理出席すらなかったのは本当に残念でした。国会期間中であったにもかかわらず農業大臣は3時間以上この会議に出ています。

■政府代表の返答に対するモザンビーク農民組織、市民社会、女性組織代表らの反論(10分位~)
http://www.youtube.com/watch?v=8kXyY62TQ_0
http://www.youtube.com/watch?v=2cwAsCA5bAo
この映像をみれば、モザンビーク農民組織や市民社会組織の主権者としてプロサバンナとその「対話プロセス」をどのような問題意識でみているかはっきり分かります。彼らの言葉は、彼らの現実を踏まえたもので、すごくパワフルです。私たちが、「外部者」として出来ること・すべきでないこと・・・を考えさせられた10時間(!)でした。勿論、政府代表の返答にも注目。

ポルトガル語なのが苦しい所なのですが、9月30日報告会の冒頭で少しだけ私が通訳して紹介しています。
http://www.youtube.com/watch?v=kSNzU32enGg

■UNACとORAMが制作したプロサバンナとPRODECERに関するビデオ
これも農民組織らが小農の視点で、日本の両援助事業を問い直している動画であるという意味で画期的です。同意しなくて良いので、日本の援助関係者、ブラジル研究者らは、これを観てほしいと思います。
http://farmlandgrab.org/post/view/22661
(これもポルトガル語ですが映像だけでも物語っている部分あり)

■DWのラジオ番組農民・市民社会の声を丁寧に拾い上げているのでおススメ。
勿論、政府側の主張もジャーナリストらしく掲載しています。
翻訳エンジンにかければ英語にはなると思います。
http://www.dw.de/prosavana-desenvolvimento-da-agricultura-local-ou-monoculturas-para-a-exporta%C3%A7%C3%A3o/a-17128512

*ちなみに何故ドイツ国営放送や市民社会がモザンビークのことをこんなに熱心に報道したり、声明を出すのか・・・私の「当たり前」もしかして皆さんの「当たり前」ではないかもしれないので補足。冷戦期、東ドイツにはモザンビークから大量の「研修生」の受入れがあり、冷戦終焉とドイツ統合に伴ってモザンビークに多くが帰国したのですが、留まったモザンビーク人も多く、統一後のドイツでモザンビーク支援をする市民社会組織・宗教組織は非常に多いのです。最後の声明を出しているKKMはNGOだけでなく、会員はドイツ在住モザンビーク人。そして、ドイツに暮らすポルトガル人も非常に多く、ポルトガル語放送はかなり聴かれています。

============
【プロサバンナ・土地収奪関連動画一挙紹介】
1.モザンビークにおけるランドグラブが生じるプロセスを明確に描いたビデオ。途中の住民の「このままだと戦争になる」…の一言が重いです。(2013年10月、英語)
(1)Seeds of Discontent (director Geoff Arbourne/Transnational Institute/FIAN International)
http://farmlandgrab.org/post/view/22644-seeds-of-discontent#sthash.bXJ0mbtf.dpuf
・プロサバンナの対象地となっているニアサ州北西部で起きている植林会社によるランドグラブが地域の農民にどのような影響を及ぼしたのかを描いている、胸に響く映像。
・当初プロサバンナの対象地ではなかったのが、人口密度が低く森林が広がっているため、最終段階でブラジル側の要求によって組み込まれた。
・この会社(Chikweti)は現在大豆生産にシフトしつつあります。

(2)テテ州の鉱物資源開発によって土地を奪われた人たちの映像(2012年国連に提出、英語)
(Peter Steudtner・Justica Ambiental & Friends of the Earth Mozambique)
http://panphotos.org/PAN/blog/2013/04/stop-look-listen-3-short-films-on-forced-resettlement-in-northern-mozambique/

2.プロサバンナ・その「先祖」のPRODECER(日伯セラード農業開発協力)を小農の立場から再検討したビデオ(モザンビーク農民組織(UNAC)と農村開発NGO(ORAM)が現地を訪問して製作、2013年ポルトガル語)
"ProSavana e face oculta do Prodecer"「プロサバンナと顔を隠したPRODECER」
http://farmlandgrab.org/post/view/22661

3.プロサバンナに関するUNAC&ORAM主催「3か国民衆会議~プロサバンナの停止と再考を求めて」2013年8月8日@マプートで開催。対象地の農民代表・市民社会代表を含む200名近くの参加者が、モザンビーク首相代理・農業大臣・農業省関係者らと対話(映像:UNAC、ポルトガル語)
・開発計画省局長(首相代理)によるプレゼン
・ブラジルFASEによるプロサバンナに関する調査報告プレゼン
・会場からの質問・コメント
・政府代表による返答
・北部市民社会による声明発表
・クロージング(政府代表挨拶)
9時~19時まで続いた白熱した議論のやり取りをそのまま。
http://www.youtube.com/channel/UCoZCgmP4w-1Ttbw65YqRtGQ?feature=watch

4.日本のNGOが主催したプロサバンナに関する報告会などの動画
http://www.youtube.com/channel/UCoZCgmP4w-1Ttbw65YqRtGQ?feature=watch
(1)2013年2月27日モザンビークよりUNAC代表・JA!を招いて開催した院内集会
(2)2013年2月28日以上ゲストによる東京大学での講演会
(3)2013年5月29日横浜でのUNAC代表・ナンプーラ州市民社会プラットフォーム事務局長・GRAIN・FASEによるTICAD V直前講演会
(4)2013年9月30日モザンビーク現地調査に行った日本NGOによる緊急報告会・声明の発表@参議院議員会館

【プロサバンナに関する国際報道:ドイツ国営放送(Deutsche Well)12本】
なお要訳は記事テキストからではなく、音声からの大まかな内容のため、各自で原文をあたってください。まず、ドイツ内での報道・イベント・声明などを掲載しておきます。なおドイツ国営ラジオは多言語放送を世界に向けて行っており(記事もHPに掲載)、ポルトガル語放送は、ブラジル人・ポルトガル人記者らが配信。

■一連のプロサバンナ報道サイト"ProSavana – desenvolvimento da agricultura local ou monoculturas para a exportação?"「プロサバンナ:地域農業開発あるいは輸出のためのモノカルチャー栽培?」
http://www.dw.de/prosavana-desenvolvimento-da-agricultura-local-ou-monoculturas-para-a-exporta%C3%A7%C3%A3o/a-17128512

(1)"Iniciativa ProSavana traz empresários agrícolas estrangeiros a Moçambique"(2012年5月12日)「プロサバンナのイニシアティブがモザンビークに外国人農業企業家を連れてくる」http://www.dw.de/iniciativa-prosavana-traz-empres%C3%A1rios-agr%C3%ADcolas-estrangeiros-a-mo%C3%A7ambique/a-15928800
*日本とブラジルの企業関係者らがモザンビークを訪問していることの記事。
*ブラジル農業企業家が何を植えるか検討中と。ブラジルのノウハウを持ってきたい。
*そこに暮らす農民のことが優先されるのかの不安の声を報道。
*コミュニケーションが重要とモザンビーク研究者。

(2)"Camponeses moçambicanos desconfiam do projeto ProSavana"(12.11.2012)「モザンビークの農民たちはプロサバンナへ不信」
http://www.dw.de/camponeses-mo%C3%A7ambicanos-desconfiam-do-projeto-prosavana/a-16372527
*ブラジル企業が来ている
*モザンビーク農民組織の不信感表明。
*土地が奪われることへの不安。家族農業を営む人たちの食料はどうなるのかの不安。タネの問題。
*ブラジル関係者の反論。北部はセラードと類似していて、同じような機械が使えるはず、と。

(3)"Sociedade civil moçambicana critica programa agrícola ProSavana" (06.05.2013)「モザンビークの市民社会が農業プログラム・プロサバンナを批判」
http://www.dw.de/sociedade-civil-mo%C3%A7ambicana-critica-programa-agr%C3%ADcola-prosavana/a-16794525
*プロサバンナは1000万ヘクタール・3州を対象とする。
*現在マスタープランを策定中であるが、これは地域に暮らす400万人の生活に大きな影響を及ぼす。
*しかしマスタープラン関連文書がリークされ、市民社会に不安が広がり、声明が出されている。特に、ランドグラビングへの危惧が大きい。
*声明を出したモザンビークの市民社会へのインタビュー:
ーForum Mulherの代表は、この規模である以上、農民が自らの土地や生産への自律性を奪うことになる。…投資家はもたらすというよりもって出ることになり、そこに暮らす農民らは搾取されることになるだろう。結局、ある種の植民地化になる。
ーLIVANINGOの代表は、結局、これは企業への天国への招待計画。ブラジルと異なりモザンビークの土地は安い。集約的な農業を投資家らが持ち込んで、結局モザンビーク人は「僕(しもべ)」、農業労働者にされるだけ。

(4)"Sociedade civil de Moçambique rejeita ProSavana”(06.06.2013)「モザンビーク市民社会はプロサバンナを拒絶」http://www.dw.de/sociedade-civil-de-mo%C3%A7ambique-rejeita-prosavana/a-16865070
*プロサバンナはメガプロジェクト。19郡対象。政府はこれはナカラ回廊開発を行うことで住民の貧困を撲滅するというアイディア。
*モザンビーク市民社会がプロサバンナを拒絶する公開書簡を発表。
*ナンプーラ州市民社会プラットフォームの事務局長:家族農業や環境破壊を起こそうとしていると批判。環境社会インパクト調査すらされていない。
*Justica Ambiental:小さいプロジェクトが決まったら環境社会調査をするというが、なぜこのような断片的な対応をするのか?理解できない。
*UNACの代表:いったいどのモデルの話をしているのか知りたい。ブラジルを見本にしているが、ブラジルではいまだに土地へのアクセスがない農民らがいる。止めて、きちんと座ってちゃんと説明してほしい。
*LIVANINGOの代表:アグリビジネスがきてほしいだけ。政府は農民のことなんて考えていないのは、みな知っている。土地は余っていない。輸出用の安い食料を作りたいだけ。人びとが食べてるのか、食べてないのか心配などしていない。

(5)"Campanha contra privatização da terra lançada em Moçambique”(02.08.2013)「モザンビークで土地の私有化に対抗するキャンペーン」
http://www.dw.de/campanha-contra-privatiza%C3%A7%C3%A3o-da-terra-lan%C3%A7ada-em-mo%C3%A7ambique/a-16994086
*ADECRUは、ProSAVANAはPRODECERに基本を有すると説明。環境社会インパクト調査が不可欠な規模と影響を持つプログラムであるにもかかわらず、カテゴリーはAでなく、秘密主義に徹した、開かれていないプログラムである。
*Fingermannは批判を「神話」と呼ぶ。プロサバンナで行われたランドグラブはない。プロサバンナは徐々にモザンビークの現実に直面して、もはやPRODECERのコピーではなくなりつつある。

(6)Projeto ProSavana em Moçambique visa garantir segurança alimentar do Japão, diz especialista(30.09.2013)「モザンビークのプロサバンナ事業は日本の食料安全保障を射程に入れる」
http://www.dw.de/projeto-prosavana-em-mo%C3%A7ambique-visa-garantir-seguran%C3%A7a-alimentar-do-jap%C3%A3o-diz-especialista/a-17128177
*日本の研究者はプロサバンナが日本の食料安全保障を狙ったものだった。
*日本とブラジルの農業開発協力は初めてではなく、PRODECERがブラジルで70年代にはじまった。
*この理由は世界的な穀物価格高騰によるもの。特に大豆。
*PRODECERのコンセプトは米国の大豆輸出。日本は輸入に頼る。
*JICAブラジルは以上の主張を確認。
*PRODECERは当初多くの問題に直面したが、社会・環境麺におけるネガティブ影響は認識されず、現在では日本政府に成功物語として宣伝されている。
*そのため、アフリカと世界への貢献策としてPRODECERを見本にしたプロサバンナが計画された。

(7)Projeto brasileiro que inspirou o ProSavana teve impactos ambientais graves(30.08.2013)「ブラジルのプロジェクトはプロサバンナをインスパイアーしたが、深刻な環境影響をもたらした」
http://www.dw.de/projeto-brasileiro-que-inspirou-o-prosavana-teve-impactos-ambientais-graves/a-17054390
*セラード農業開発、PRODECERは環境問題を引き押した、と地元研究者らは主張した。
*ゴイアス大学の教授は、大規模モノカルチャー生産によって大きな影響が環境(土壌)に起こされた。外国への輸出のための農業生産は、地域住民の食料安全保障に貢献しなかった。さらに、セラードは現在多様性によって知られるようになり、国の第二の森を形成しているが、大規模に破壊された。
*ブラジルアグリビジネス国際関係事務局:ブラジル:もともと何もなかったところ。そこに農業が営まれている。20%は保全されている。化学肥料の使用は法によって守られている。問題ない。
*ウベルランディア大学教授:保全地域があろうとも、多様性の問題は解消されていない。
*水の大量使用によって水資源の枯渇が起きている。飛行機を使った農薬投与が多くの被ばくと水の汚染を起こしている。
*ブラジル農業省:それを証明する根拠はない。しかし、70-80年代は環境問題への危機感が薄かった。多様性への配慮などはなかった。今日はあのようなことはできないだろう。
*プロサバンナのためには、このような負の遺産から学ぶしかないと、農業省は主張。

(8)Antepassado brasileiro do ProSavana prejudicou pequenos agricultores, dizem estudiosos(28.09.2013)「プロサバンナのブラジルの先祖は小農たちに害をもたらしたと、研究者らは述べた」
http://www.dw.de/antepassado-brasileiro-do-prosavana-prejudicou-pequenos-agricultores-dizem-estudiosos/a-17067517
*セラードで展開したPRODECERとは、機械化された農業。巨大なラティフンディオ・モノカルチャー。小農が入る余地はなかった。同地域で、小農がこのようなラティフンディオと競争することはど不可能だった。これは日本による農業開発協力だった。そこに暮らす小農らは、お金のために土地を手放した。
*ウベルランディア大学教授:PRODECERは、地域の人々と協議などしなかった。来て、土地を占有して、そこに暮らす人びとは土地をあきらめた。お金がよかったからだ。
*アグリビジネス国際局:左翼の指摘には根拠がある。このプログラムは確かに小農支援のものではなかった。世界への穀物の供給が目的だったからだ。そうである以上、小農支援になりようがない。競争力がないからだ。目的は、大規模な土地を集積することであって、小農を支援することなどではなかった。
*彼は、プロサバンナは、PRODECERによってインスパイアーされている以上、このような失敗から学ぶべきと結んだ。
*モザンビークのプロサバンナ対象地の圧倒的多数が小農である。
*ゴイアス大学教授:そこに暮らす人たちは土地を放棄して町にいった。しかし、そこで何をして生きていけばよいかわからなかった。結局、これらの人たちは農村に戻った。しかし、農業労働者にならざるを得なかった。

(9)"Camponeses moçambicanos sentem-se excluídos do ProSavana"(2013年9月9日)「モザンビーク農民はプロサバンナから排除されていると感じている」
http://www.dw.de/camponeses-mo%C3%A7ambicanos-sentem-se-exclu%C3%ADdos-do-prosavana/a-17075860
*環境社会インパクト調査が行われていないままにマスタープランが作られていっていることへの危機感が広がっている。また、土地取引におけるクライテリアが一体何になるのかならないかがはっきりせず、農民の不安をかきたてている。これを市民社会らは、「秘密主義が増している」と述べている。
*UNAC代表:プロサバンナは、モザンビーク農民の意見に耳を傾けてこなかった。だからこそ、混乱が起きている。それは起こってはならないものである。
*UNAC事務局長:排除の論理がプロサバンナを支配している。コンセプトにおいてもモデルにおいても矛盾に満ちている。
*カーボデルガード州農民:止めるしかない。農民たちの声に耳を傾け、コンセンサスができるまで。
*結局政府は輸出用の一次産品生産の話をしているが、農民たちは食料生産を気にしているのである。
*土地はある。みなにある。農民らの組織化を奨励し、生産性をあげるのがプロサバンナ。
*プロサバンナフォーカルポイント:農民おためのプログラム。

(10)"Não existem terras livres para o ProSavana" critica Calisto Ribeiro(12.10.2013)
「カリスト・リベイロは、プロサバンナのために自由になる土地など存在しないと批判」
http://www.dw.de/n%C3%A3o-existem-terras-livres-para-o-prosavana-critica-calisto-ribeiro/a-17144711

(11)"O fenómeno de Angola está a emergir em Moçambique" alerta economista moçambicano João Mosca 02.10.2013「モザンビークでアンゴラ現象が起きていると、モザンビーク人エコノミストが警告」http://www.dw.de/o-fen%C3%B3meno-de-angola-est%C3%A1-a-emergir-em-mo%C3%A7ambique-alerta-economista-mo%C3%A7ambicano-jo%C3%A3o-mosca/a-17124861

【ドイツ市民社会声明】
以上のドイツ内での報道、そしてドイツで開催されたプロサバンナに関する国際会議(9月27日まで開催)を受けての声明だそうです。以下英文を張り付けておきます。
"Message of Solidarity with the Mozambican Civil Society in Support of Small Scale Farmers confronting the program ProSAVANA"「プロサバンナ計画に直面する小農を支援するモザンビーク市民社会への連帯メッセージ」

(続きは、Moreをクリック)

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by africa_class | 2013-10-13 11:36 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【緊急声明】プロサバンナ/JICAに関するナンプーラ州市民社会プラットフォームの声明(かなりショック)

既に「モザンビーク開発を考える市民の会」のブログでも紹介されていますが、転載しておきます。正直なところ、日本の援助史上でも、前代未聞な深刻な事態だと思うのですが・・・。こんなに繰り返し、対象地や全国の市民組織や農民組織に抗議された援助案件も珍しいと思うのですが、あるいは「よくあること」なのでしょうか?

多分、日本ではモザンビークが知られておらず、誤解されているかもしれません。つまり、モザンビークの農民や市民社会にとって「抗議声明」は普通のことで、「表現の自由」が確保されている・・・と。とんでもない!独立から一貫して同じ政権・文化社会風習的に、モザンビークでこのような抗議声明が出されること、多くの市民社会組織がしかも名を連ねることは、例外中の例外です。一応、私の専門はモザンビークの政治変動なのですが、「まったく例がない」です。このような声明を出すプロセスでも、出した後も、悲鳴のような声がモザンビークから届いています。それでも、彼らは声明を出す勇気を持ち、出し続けなければならないほどの状況に追い込まれているのです。

そのことをどうか、JICAや外務省の皆さん、コンサルタントの皆さん、胸に刻み込んで下さい。軽々しく出しているとか、「また出た」という類のものでは、少なくともモザンビークの政治状況、歴史的背景においては、妥当な理解ではありません。

彼らの指摘はいずれも、胸が痛くなるものです。これほど明確なモザンビークの農民組織や市民社会の反対や抗議を無視して、このまま突破していくつもりなんでしょうか・・・。そうでないと思いたいです。ここに書かれている通り、一旦停止し、抜本的に見直す、特に家族農業支援のための国家計画を中心に据えた計画とする・・・など、是非実現してほしいです。

それは、小農支援を部分的に取り入れればいいというものではないこと・・・についても十分な理解があると良いのですが。彼らがこの声明や公開書簡に書いていることは、「小農支援をしてほしい」という以前に、「モザンビーク国家の農業政策の中に、99%を超える家族農業を営む農民たちの農業を重視すること(予算を含め)、その計画を農民自らが皆と共に作るプロセスこそを共に推進すること」を求めているのです。

援助とは、一過性のあてにならない気まぐれな外からふってくるものであって、国家政策に何がどう書き込まれるか・・・こそが長い長いこの先の農民の発展、モザンビーク農村の発展において、最も重要なことなのです。

繰り返しの来日でもわかったと思いますが、彼らは、「何もできない農民にもの・技術をあげればそれでいいパターナリスティックな援助のフレーム」そのものを、転換せよとも迫っています。なので、これらの声明の主張を、「小農技術支援をすればいい。それならやっている」と翻訳することは、主権者に対して大変失礼なことであり、傷を深めるだけです。そのことをどうにか理解してほしいと切に願っています。

なお、JICAについて書かれていることは、私たちがモザンビーク北部で繰り返し疑問を投げられたことでもありました。私たちの税金が、このような工作や分断、抑圧を促進することに使われている現実は、本当に哀しみを通り越しています。前にも書きましたが、民主化と平和に逆行する行動を支える援助は、明らかにJICAのあるべき姿とかけ離れていると思うのですが、このまま知らぬ顔で、とにかく既成事実ほしさに続けていくのでしょうか・・・。そんな活動のために、ODA予算はあると思えないのですが。。。

このような事態にあるにもかかわらず、まことしやかに日本の関係者内で囁かれる「現地市民社会や農民組織内・間の闘争」といった趣旨の理解や主張は、以上の点、あるいは以下の声明の中身を読めば妥当性を欠いていることは明らかです。

その「闘争」自体を、ProSAVANA推進者(JICAを含む)が仕掛け、煽ったことについて非難・抗議の声明である・・・ことについて、このような声明が出されても依然理解せず、反省しないとしたら、本当の本当に深刻な事態だと思います。

それにしても、このような繰り返され悪化し続ける「プロサバンナに関する構造」・・・自らの責任を引き受けることなく、依然「現地の市民社会の問題」に問題を押し続ける構造・・・・こそが、彼らの怒りと哀しみを増長していることに、もはや気づくこともできないほど、日本の援助はおかしくなってしまったのでしょうか。。。

現地の人達は鋭いまなざしで為政者ら、援助者らの一挙一動を観察しています。そして、彼らが至った結論が、以下のものである以上、これまでの行動についてやはり見直していく必要があると思うのです。彼らの声明を受け取った時に感じたことは、それでした。

まったく急ぐ理由はありません。
彼らの切実な声に耳を傾け、真摯に対応し、一旦止めて、再度やり直してほしいと切に願っています。
まずは、周りの声はどうであれ、関係者の皆さんは、一人一人、「彼らの書いた言葉」にこそじっくり耳を傾け、じっくり一人ずつ考えてみてください。

国際協力の担い手として、「誰の側に立ち、誰の声に耳を傾け、誰のために努力を注ぎたかったのか」・・・みえてくるはずです。組織が大きく、政策というのは変られない・・・絶望感があると思いますが、私はそれでも、一人一人の自覚と変化が、物事を動かす原点だと思います。

それでも、私は、キング牧師ではないですが、I have a dream....なのです。

===
プロサバンナ事業に関し、JICAから「対話のパートナー」と言われてきたナンプーラ州市民社会プラットフォーム(PPOSC)から声明が届きました。日本語訳とポルトガル語原文を以下掲載します。

日本の市民として非常に残念な結果がたくさん指摘されています。JICAをはじめとする関係者が、真摯に受け止め、これらの要請に応えてくれることを望みます。

■モザンビーク23団体による3か国政府首脳への公開書簡「プロサバンナ事業の緊急停止の要請」(2013年5月28日)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-27.html
■日本の5団体による緊急声明「プロサバンナ事業の緊急中断と迅速かつ抜本的見直しを」(2013年9月30日)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-44.html

<=同声明を発表した緊急報告会(9月30日)は以下のサイトでご覧いただけます。
http://www.youtube.com/watch?v=kSNzU32enGg

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ナンプーラ州市民社会プラットフォーム
公式声明【日本語訳】

ナンプーラ州市民社会プラットフォーム(PPOSC-N)は、市民社会組織(CSO)のイニシアティブ調整メカニズムとして各セクターやテーマ別のネットワークを統合する形で、2009年に設立された。その目的は、官民両セクターのパートナーとのコミュニケーションを容易にし、本州における開発のイニシアティブを達成することである。

ナカラ回廊地域での農業開発を目指したProSAVANA事業の実施は、PPOSC-Nの「天然資源・農業ネットワーク」および「ガバナンス・ネットワーク」に反響を巻き起こしてきた。PPOSC-Nは、最近の同事業にみられる実施ダイナミズム、そして州の農業セクター(行政)関係者による各種の声明といった一連の動きを踏まえ、以下の立場を明確に表明する。なお、これらの声明とは、国営放送TVM(2013年9月17日20時30分放送、2013年9月18日の早朝に再放送)のProSAVANA事業の実施戦略に関するインタビュー/討論(番組)において、農業省ナンプーラ州局長並びにProSAVANAフォーカル・ポイントによってなされた、本州の市民社会の関与についてのものであり、同討論にはUGCナンプーラ支部のコーディネーターも参加した。

a)我々は、ProSAVANA事業に(合意し)調印した国家と政府の長に宛てた「ProSAVANA事業の停止と再考を要請する公開書簡(Carta Aberta Para Deter e Reflectir o ProSAVANA)」がPPOSC-Nのアジェンダの根幹部分を成していることについて再度確認した。同書簡は、ProSAVANA事業の停止と再考、そして家族セクター農業支援へのアプローチの変更を訴えるものであり、我々は依然としてモザンビーク政府からの書簡への回答を待っている状態にある。

b)PPOSC-N、とりわけ公開書簡に署名した市民社会諸組織は、少なくとも現在まで証明されてきた限りにおいて、ProSAVANA事業が農民男女の利益を擁護する方向で、家族農業を促進するプログラムであるとは認めない。むしろ、農民らの生活を悪化させるものであると、この間みてきた。

c)PPOSC-Nは、「全国農民連合(União Nacional dos Camponeses:UNAC)」にモザンビークの農民男女を代表し代弁する正当性があることを認める。なぜなら、UNACは、農民たちの利益を守るための全国でもっとも広範な組織であり、全州に支部が存在するからである。ナンプーラ州には、各郡に農民男女によるアソシエーションのフォーラムやユニオンがあるが、UNACに加盟していてもいなくても、農民の利益を代表するという意味においてそれぞれの組織は正当性を擁している。UNACは、モザンビークにおける農業の発展に関する政策、(国家)戦略、行動に関する討論において、不可欠な組織である。

d)公開書簡に署名したナンプーラの市民社会諸組織は、農民の利益と権利を守るための闘いにおいて、UNACと各郡のフォーラムやユニオンと共にある。この観点から、これら諸組織は、個別的あるいはグローバルな利権のためになされる工作の試みを告発し、そのような工作が農民たちに対して行われることがないよう、助言し、監督し、番人となる正義を有す。

e)PPOSC-Nが、州レベルの農業セクターの代表(政府)との対話を開いた理由は、家族セクター農業の強化に向けた政府のポジションをよりよく理解するためであった。しかし、現在まで、ProSAVANA関係者あるいはナンプーラ州農業局(DPA) とPPOSC-N の間において、ProSAVANA事業を議論するための「技術審議会(Conselho Técnico)」なるものは一つたりとも設置されていない。したがって、DPA / ProSAVANAとPPOSC-Nの間では、何の調印された取り決めも存在しない。既に開催された会議の議事録が、両者によってサインされただけである。これまでPPOSC-Nは、農村と家族農業の発展のための監視に関わる側面を議論し、(関係者らとの)関係の在り方のルールを構築するために、これらの会議に参加してきた。そして、将来において議論すべきポイントについて合意しようとしたが、それは未だ起こっていない。

f)PPOSC-Nは、ProSAVANA推進者らによって進められてきた、モザンビーク市民社会に対する分断、分裂化、弱体化の試みに表される各種の工作活動と脅迫について、遺憾の意を表明する。8月28日および29日にリシンガ市(ニアサ州)で開催されたUNACの北部地域会議(Conferência Regional Norte)には、ProSAVANA推進者らも招待されたが、彼らは同会議への参加以外の目的を推進しようとした。つまり彼らは、いくつかの市民社会組織との会議を(UNAC北部地域会議と)30日にパラレルに開き、そこでProSAVANA事業を議論するためのニアサ州フォーカル・ポイントにこのグループがなることを合意するとの議事録にサインするよう、出席者らに求めた。しかしながら、先に行われた会議(UNAC北部地域会議)において、UNACのメンバーである農民男女は、何度もProSAVANA事業のアプローチに合意しないとの意思を表明し、公開書簡が求めるプロサバンナ事業の緊急停止と再考を求めたのである。

g)前述ポイントと同様の観点において、PPOSC-Nは、JICA(日本の国際協力)が、時に技術者として、時に外交官として、時に相談役として果たす不明瞭で不透明な役割の一方で、我々が目にしてきたように、ProSAVANAナショナル・チームとの関係においてリーダー的な役割を果たしていることを遺憾に思う。そして議論の重要な局面において、個別の動きとして装われ、指導力が発揮されるシニア相談役による役割についても遺憾の意を表明する。

h)PPOSC-N は現在でも、農村開発や家族農業に対する新しいアプローチに関する国のリーダーシップに焦点を当てた議論の最善の方策は対話であると信じている。しかしながら、このテーマ(ProSAVANA)に関し、農民組織や市民社会組織の分断や工作の試みが継続する限り、農民男女の憲法に基づく諸権利を意味のあるものにしていくためには、別の種類の方策を検討しなければならない状況に我々を導くであろう。

i)PPOSC-Nは、モザンビーク農業、農村生活のすべての過程において、女性が果たす重要な役割を認識する。そのため、農業政策や農村を対象としたプログラムにおいて、女性は特別に考慮されなければならない。


ナンプーラ市にて 2013年9月30日
ナンプーラ州市民社会プラットフォーム 声明文

*原文は「More」をご覧ください。

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by africa_class | 2013-10-08 01:28 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

10月15日16時~外大で公開講座「日本・アフリカ・世界の今~NGOで働き目指す社会・世界とは?」

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以下、是非お越しください。一般の方も参加可能です。
なお今週末は日比谷公園でグローバルフェスタが開催されます。
多くのアフリカ関連NGOが出店するので、是非ご参加を。

(転載・転送歓迎)
============================
【公開講座:日本・アフリカ・世界の今】
現場で人びとと共に汗をかくこと、アドボカシーをすること
~NGOで働き目指す社会・世界とは?

■10月15日(火)5限 16時~17時半 
■東京外国語大学 研究講義棟113教室
(予約不要・他大学歓迎)   

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本講座では、日本国際ボランティアセンター(JVC)南アフリカ事業担当・渡辺直子氏&スーダン事業担当・今井高樹氏をお迎えし、「国際協力、ア フリカ、そして私たち」について考えます。

当日は、現場での活動の様子を見せていただく他、日本のODA(政府開発援助)の問題なども指摘していただきつつ、日本の私たちの出来ること(出 来ないこと)などについて、ざっくばらんに話していただきます。アフリカ、国際協力分野におけるボランティアやインターン、NGO等に関心がある 人も是非参加下さい。

なお、お二人ともに、政府機関や民間企業で社会人を経験した後にNGOのスタッフとして働いてらっしゃいます。将来の就職等についても相談する良い機会だと思います。

JVCについて:
http://www.ngo-jvc.net/

主催・問いあわせ先:
アフリカ政治経済ゼミ
africa.seminar<@>gmail.com
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by africa_class | 2013-10-04 16:39 | 【紹介】アフリカ・イベント

【声明onプロサバンナ】日本の5団体「緊急停止&抜本見直し」&9月30日報告会報告

新学期が始まりました。新しい1年生に出会うのはいつも本当に楽しみ。基礎ゼミでのやり取りは、なるべくこのブログにもアップしていきますね。日本全国の大学1年生で悩んでいる人多いみたいなので。答えは与えられたりはしませんが、考える糸口になるかもしれないので。

さて、9月30日(月)の報告会には、本当に沢山の座りきれない程の皆さんがお越しになりました。来られたNGOの方より、「こんな充実した内容の報告会ははじめてだった」とおっしゃっていただきましたが、逆にいうと、それだけモザンビークの現場の状況が酷く、日本の援助の問題が根深い・・・ということでもあったのかもしれません。それはそれで哀しいことです。

同報告会は以下のサイトでご覧いただけます。
http://www.youtube.com/watch?v=kSNzU32enGg

現地調査の結果であり、報告会の肝となった「緊急声明文」の紹介をしたうえで、報告会の報道や、情報の訂正や、感想などを書きたいと思います。
(1)声明文の背景と本文紹介(賛同団体10月15日まで募集)
(2)報告会のフォローアップ
(3) コメンテイター松本悟さんのコメント全文+補足情報


なお、日本のODAの改善に長年取り組んでこられた法政大学&メコンウォッチの松本悟さんのコメントが、プロサバンナの問題を、援助の面から非常にクリアーに解説されたので、ご本人の了解を得て、かつ追加の資料を加えて最後に説明しますね。

(1)声明文について
読んでお分かりになるかと思いますが、5団体の声明文は、かなり強いものとなっています。現地調査前には声明文の話は出ていなかったので、モザンビークに行って市民社会・農民組織・農民の声に耳を傾け、政府との対話の様子を実際に目の当たりにし、JICA関係者らと共にプロサバンナの現場に行き、個別に農民組織や市民社会組織と共にプロサバンナ対象地の農村を回った結果として出されたわけです。

これら5団体は、長年にわたりアフリカ支援や援助カイゼンに取り組んできた団体やメンバーによって構成されており、声明なるものもめったに出さない団体ですし、このような公的な形で援助事業に対し「中断と抜本的見直し」を要請するのは、前代未聞である…ことは指摘しておくべきでしょう。

特に、これら5団体は、去年12月のODA政策協議会を含め、7月まで6回にわたる「対話」のため時間と労力を割き、外務省・JICA担当部局と行ってきて、そこで言われてきたことと実際のあまりにもの乖離に、愕然としたというのが正直なところだったということでした。ここら辺のことは、このブログの過去の記録をご覧ください。

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日本・ブラジル・モザンビーク政府の大規模農業開発事業「ProSAVANA-JBM」に関する緊急声明 ~事業の早急なる中断と迅速かつ抜本的な見直しの要請~
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2013年9月30日

 私たち日本の市民社会組織は日本の外務省および国際開発協力機構(JICA)に対し、日本の政府開発援助(ODA)によるモザンビークにおける大規模農業開発事業「日本・ブラジル・モザンビーク三角協力によるアフリカ熱帯サバンナ農業開発プロジェクト(ProSAVANA-JBM)」(以下、プロサバンナ事業)を早急に中断し、迅速かつ抜本的に見直すことを要請する。この要請は、モザンビークの多数の農民・市民社会組織によって表明されてきた懸念の強さ、および私たち自身による本年7月から8月にかけてのモザンビーク現地調査によって明らかになった問題点に基づくものである。

【背景】
 プロサバンナ事業は、事業立案から形成・実施に至るすべてのプロセスにおいて、当事者であるモザンビーク北部の8割以上を占める農民、とりわけ農民の中でも圧倒的多数(99.99%)を占め、耕作地の95%を耕す小規模農民(以下、小農)を主権者として尊重し、彼らの参加を保証する姿勢を欠いてきた。モザンビーク最大の農民組織である全国農民連盟(UNAC。2,200の農民組織の連盟)やモザンビークの市民社会組織により繰り返し出されてきた抗議声明では、プロサバンナ事業による大規模農業開発や投資の構想・計画が地元農民らの生活と生計基盤に及ぼすネガティブな影響に対して、強い懸念が表明されている。
 特に、本年6月の第5回アフリカ開発会議(TICAD V)開催直前の5月28日に発表された日本・ブラジル・モザンビーク政府首脳に対する「ProSAVANA事業の緊急停止要請公開書簡」(以下、「公開書簡」)は、モザンビークの農民・市民社会・宗教組織23団体が起草し署名するなど、モザンビーク社会においては前例のない重みをもつ、援助事業への異議申し立てになった。なお、「公開書簡」は、来日した農民組織の代表者により安倍晋三総理にも手渡されている。
 この事実を受けて日本の市民社会組織は、外務省との間で継続的にNGO・外務省意見交換会(以下、意見交換会)を行ってきた。そこでは、事業を進めるモザンビーク政府および日本とブラジルの援助関係者とモザンビークの農民および市民社会との間で更なる対話の重要性が確認され、対話による合意形成が約束された。しかしながら、プロサバンナ事業の主要コンポーネントであるマスタープラン作成とクイック・インパクト・プロジェクト(Quick Impact Project : QIP。成果が早く見られる事業)、プロサバンナ開発イニシアティブ基金(ProSAVANA Development Initiative Fund : PDIF)の融資を受けたパイロットプロジェクトは、合意がないままに進められている。さらに、その過程における透明性やアカウンタビリティは向上せず、現地の農民と市民社会に対して十分な情報公開と対話がなされていないために、農民と市民社会組織はさらに不安を募らせている。特に、「公開書簡」への正式な回答がなされないまま、一部の農民や市民社会組織との形式的な対話による合意形成ばかりに力が注がれたため、モザンビークおよび日本、ブラジル各国政府に対する不信と懸念がさらに強まる結果となっている。
 また、プロサバンナ事業の対象地では、すでに国内外の投資やビジネスによる土地争奪が大規模に起きており、土地の希少化と紛争が急速に進んでいる。これによって立場の弱い現地農民の土地が奪われ、飢えや貧困が進んでいる地域があり、このような事態に対し声をあげる農民への抑圧も各地で起きている。 
 プロサバンナ事業をこのまま継続すれば、モザンビーク農民の生計基盤の破壊から貧困化が進み、同時にモザンビーク社会の安定に悪影響をもたらす。ひいては日本のODAに対する信頼と信用をいちじるしく落とすことにもなるだろう。  私たち日本の市民社会組織有志は、ここに改めてプロサバンナ事業を一時中断し、以下の諸点を踏まえて抜本的な見直しを行うことを提案する。

【要請項目】
1.  日本政府に対して、モザンビーク市民社会が提出した「公開書簡」に対し、すみやかに書面にて返答することを求める。その際、モザンビーク市民社会が求めるプロサバンナ事業の一時中断について、明確かつ具体的な回答を必ず含めること。
2. 2009年のプロサバンナ事業調印時より大きく悪化したモザンビークのガバナンスや政治状況(民主化の停滞や異議申し立て者への抑圧やハラスメント)、環境破壊、土地争奪による土地紛争の激化と小農の被害状況を踏まえて、全事業対象地における社会・政治・経済状況の把握を優先し、ていねいで独立した現地調査を直ちに行い、現地農民・市民社会との議論を踏まえて、プロサバンナ事業のフレームワークを抜本的に見直すべきである。
3.  日本の市民社会組織と外務省・JICAの間で行われてきた意見交換会において、現地の農民および市民社会との対話の抜本的な見直しが合意されている。しかし、対話のあり方は改善されず、プロサバンナ事業マスタープラン作成チームによる進め方が、プロサバンナ事業対象地であるナンプーラ州とニアサ州を代表する市民社会プラットフォーム、並びにモザンビーク全体で活動する農民組織や市民社会組織にさらなる不信感を生じさせる事態となっている。この事態を把握すること、とりわけ、現地の小農を代表する組織であり、本事業に関する議論に最も深く関わってきたUNACとUNACの加盟組織がプロサバンナ事業に関する各種の対話スキームから排除された経緯と理由を直ちに明らかにすることを求める。
4. 「公開書簡」の緊急停止要求を受けて実施された第4回と第5回の意見交換会の場では、外務省およびJICA側の出席者らから「プロサバンナ事業はまだ始まっていない」という発言が繰り返され、「時間をかけて対話していく」ことが約束された。その一方で、JICA本部および在モザンビーク日本大使館が知らないままにPDIFの第二次募集の説明会が6月下旬に、公募が7月15日まで行われていた。この件についての経緯と第二次募集を行った理由について説明を求める。
5. 現地農民および市民社会組織との対話においては、「自由かつ事前の合意」(Free Prior and Informed Consent)の原則に従って、プロサバンナ事業について十分な情報公開と説明責任を果たし、さらに、事業の影響の大きさと深刻さに鑑み、当事者である農民と市民社会の「意味ある参加」を確実にするために、プロサバンナ事業の中断を含めて話し合うこと。
6. 現在、UNACを中心に農民や市民社会の側から提案がなされている「家族農業支援のための国家計画」の実現への協力についての見解を明らかにすることを求める。
7. 土地の登記(DUATの取得)については、そのメリット・デメリットを含めた理解が末端の農民まで浸透しておらず、その是非についてモザンビーク国内で議論が始まったばかりである。モザンビークの土地法においては、DUATを取得しなくても、これまでの慣習に基づく住民の土地利用の権利が認められている。したがってプロサバンナ事業においてDUATの取得を前提とすることは、現在そして未来の農民などの権利を狭めることになる。まずは、主権者である農民の権利が奪われないようにするための支援を行うべきである。
以上

呼びかけ団体(50音順)
アフリカ日本協議会
オックスファム・ジャパン
日本国際ボランティアセンター
モザンビーク開発を考える市民の会
Attacジャパン

署名団体(賛同募集中):
*10月15日まで、賛同希望団体は、アフリカ日本協議会(AJF)までご連絡下さい。
info<@>ajf.gr.jp (担当:斉藤)

(2)報告会のフォローアップ
9月30日の報告会については以下に詳細。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-44.html

時事通信社とIWJからこの報告会と声明については記事が配信されています。
■同時中継(2013年9月30日)*現在はアーカイブへ
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/104474

日本語(2013年10月1日)
■「日本の支援見直し要求=モザンビーク農業開発-NGO」
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201310/2013100100648&g=soc
■「プロサバンナ」
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201310/2013100100660&g=soc
英語(2013年10月3日)
”NGOs call for review of Mozambique farm project”
http://the-japan-news.com/news/article/0000692632

なお報告会は、もうすぐYoutubeにアップされるそうですが、IWJの会員であれば上記アーカイブでご覧いただけるそうです。その他、報告会でお見せしたビデオやお見せするといったビデオもYoutubeに近日中にアップ予定です。

【報告会時の説明の訂正】
①「8月6日~1週間の調査」との紹介
=>5名全員が一緒に調査を行った期間の間違いです。
=>実際は、7月24日~8月18日の期間の現地調査です。
(発表した渡辺さん自身が12日間の調査でした)

②調査協力団体、インタビューや面談参加団体・個人数
これについては、報告書に問題のない範囲で(弾圧などを避けるため)、公開していきます。
なお、例えば、説明があった「女性団体」は、Forum Mulherのことで、戦後直後の1993年に設立。全国の女性アソシエーションや女性やジェンダー分野のCSOsや宗教団体などが加盟中。正式加盟は83団体であるものの、ネットワーク団体を含み、例えば、ニアサ州(プロサバンナ地域)の女性フォーラムの加盟団体だけで79組織あります。
http://www.forumulher.org.mz/

例えば、本調査では、この団体の代表・事務局長・スタッフの3名、ニアサ州の団体代表とスタッフ2名への聞き取り、会議での発言確認などを行っています。

また、農村部での調査では、農民組織の州レベル・郡レベル・行政ポストレベル・ロカリティレベル・コミュニティレベルの農民組織代表を対象に意見を聞いており、それぞれ州や郡やコミュニティによって何農民組織代表の話を聞いたのかについては、例えば以下の例が挙げられます。事前に、各地域の農民や農民組織から意見等を聞いておいてもらい、その上でインタビューに向かいました。

例)ザンベジア州グルエ郡
●郡レベルでの個別インタビュー:
200を超える農民組織(フェデレーション)の選挙で選ばれた代表
●行政ポストレベルでの個別インタビュー:
50近くの農民組織の選挙で選ばれた代表
●ロカリティレベルでの集団インタビュー:
33農民組織(1429農民)の代表12名(男性6名女性6名)
●個別農民へのインタビュー:
1農家(夫妻)

③小・中・大規模農家
ProSAVANA-PDでは、「暫定」として、
小は0-10ha(未満)、中は10-50ha(未満)、大は50ha以上と定義。

ただ現地にいるJICAコンサルの方の感覚でも、現地の感覚でも、
・小規模農家:0-5ha(未満)
・中規模農家:5-30ha(未満)
・大規模農家:30ha-
という分類が妥当だと言われています。

その意味で、PDIF(プロサバンナ開発イニシアティブファンド)の融資先や関連先の「農家」「企業」は、中規模農家というより、「中から大規模農業経営者」とした方が良いとおもわれます。ここら辺のことは、報告書に詳しく書き込まれています。

(3)松本さんのコメントと補足説明
松本悟さん(法政大学/メコンウォッチ)コメント:
1999年から環境社会メンでの悪影響がないように政府の政策作りに身を投じながら一緒に作ってきた。日本のODA、JICAが人びとの生活を脅かすことがあってはならない。かつてのように抗議で変えるのではなく、政策をつくり、しっかりとした政策での議論により悪いODA事業がなくなることを夢見てきた。こういう事業が出てきてしまうことに辛い思いを抱かざるを得ない。
 その経験に基づき、JICAの環境社会配慮ガイドラインの面から3点コメントしたい。

①情報公開について:
JICAには情報公開の政策ができている。環境社会配慮ガイドラインに基づく情報公開がされている。英語の情報によると、プロサバンナのマスタープラン策定プロジェクトについては、「特定プロジェクトを提案しない」と書かれている。「具体的にプロジェクトを特定しないので、どのような影響が出るか分からない。だから、カテゴリー分類はBにしている。Aは色々な影響があるだろう。Bはマイナーな影響しかないだろうという分類。何故かというと、どんなプロジェクトにするか提案する予定がないから」と書かれている 。

ところが、森下さん(OXFAM Japan)が先程指摘したように(報告で)、JICAの案件概要表が公開されており、それによると「QIPを提案する」と書いてある。つまり、ガイドラインに基づき情報公開されている文章には、「プロジェクトを具体的に提案する予定はないので、だからカテゴリーはBである」と書かれ、一方で英語でも日本語でも書かれている案件概要表には「QIPを提案する」とあり、森下さんの話では実施もするとのことだった。情報公開に基づいて書かれている二つの情報なのに全く異なる情報が書かれている。

先程、午前中の会議で、(JICAが)「そのようなことがあるのであればホームページの方を訂正します」と答えたと聞いて唖然としている。訂正する側のHPというのは、今年の9月4日現在のもの。9月4日は1か月も経っていない。確かに2年前の情報公開が改訂されていないのであれば多少分からないでもないが、丁寧に9月4日現在の情報とHPにアップしている。一か月前のものではない。それを今変えるというと、どういうことが起きるか?

【補足情報】
「Quick Impact Project案の一部のパイロット事業(KR見返り資金を活用した触媒基金による契約栽培推進事業)としての実施」(JICAナレッジサイト案件概要表<2013年9月4日>掲載より)
http://gwweb.jica.go.jp/km/ProjectView.nsf/VIEWParentSearch/CBD5ADD7676429714925794C0079D830?OpenDocument&pv=VW02040104

外務省の「開発協力適正会議 」の委員をしている。高橋さんも同様である。日本のODA のPDCAサイクルを回している。Plan Do Check Actサイクルのこと。ちゃんと計画立てましょう。実行したら、ちゃんとチェックを行い、チェックを活かして次にちゃんと変えていこうというもの。今何をしようとしているかというと、チェック段階でおかしくなったら、(元あった)「プランまで変えます」ということをいっている。とんでもないこと。もしうまくいかなかったら、「計画段階の書き方が間違っているから計画段階の書き換えを変えます」…となると、全てのPDCAサイクルは美しいサイクルとなる。誤りがあったことをチェックして認めるからPDCAサイクルが必要であり、日本政府は自公政権になっても行政事業レビューをしている。したがって、そういう仕組みがある以上、自分たちの立てた計画は透明性が必要であるにもかかわらず、JICAと長く仕事をしてきたが極めて残念と言わざるを得ない。

【補足情報】
ODA適正会議についての外務省ホームページ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/about/kaikaku/tekisei_k/index.html
PDCAについて次に説明されている。
※PDCAサイクル:事業の形成,実施,評価,改善の4段階を繰り返すことで,事業の継続的な改善を図る手法。
また、NTTファシリティーズ 『社会環境活動報告書2005』の図が分かりやすい。らせん階段上に事業が改善されていくための手法
http://www.ntt-f.co.jp/csr/sreport/envre2005/management/02.html


②カテゴリー分類:
アセスメントの専門用語。何百もある事業を全部ものすごく丁寧に調査するのは、コストパフォーマンスが悪い。これはしっかりやりましょう、というカテゴリー分けを事前になされるのは一定の合理性がある。だからこそ、カテゴリーが重要といえる。大きな問題が起きそうなものはAでしっかりやりましょう。ないものはCでさらりとやりましょう。税金を効率的に使うことができる。したがって、カテゴリーが重要。この事業はカテゴリーB。

【補足情報】
ProSAVANAに関するカテゴリーのスクリーニング結果概要は、以下に掲載。 http://www.jica.go.jp/english/our_work/social_environmental/id/africa/mozambique_b04.html

Bとは何か、住民との対話も「必要に応じて」、情報の公開も「場合によっては」という書き方。JICAや外務省が、恣意的にあるいはJICA・外務省の判断によって、必要性を決めることができる。しかし、カテゴリーAだとやらなければいけない。どういうやり方でやるかはガイドラインにしっかり書かれており、だからアカウンタビリティもあり、透明性があり、私たちもチェックができる。

例えば、QIPについて、JICAの資料の中では、「環境社会配慮項目を議論する(洗い出す)」ことも含まれている。普通はその段階で、立ち退きがある、生計が変わる、農業のやり方が変わるということが予見されれば、住民の生活への影響が多いので、当然カテゴリーはAになる可能性がある。しかし、現在JICAに聞く範囲では、カテゴリーBのままである。

マスタープランは日本の国土面積よりも大きいところで作られるため、ざっくりしたプランを作るということで、最初の段階でプロジェクトを特定できないという可能性は否定できない。しかし、JICAのガイドラインによると、以下のように書かれている 。

「7. マスタープランは、協力事業の初期段階ではプロジェクトが明確でない場合が多いが、その場合でもプロジェクトを想定してカテゴリ分類を行う。その際に、派生的・二次的な影響や累積的影響を考慮に入れる。また、複数の代替案を検討する場合は、それら代替案のなかで最も重大な環境社会影響の可能性を持つ代替案のカテゴリ分類に拠るものとする。調査の進捗に伴いプロジェクトが明確になった以降は、必要に応じてカテゴリ分類を見直すものとする」。

【補足情報】
国際協力機構「環境社会配慮ガイドライン」2010年4月, 4頁。2-2カテゴリー分類より。http://www.jica.go.jp/environment/guideline/pdf/guideline01.pdf 

つまり、徐々にプロジェクトがみえてきたら、明らかにJICAのホームページの中で、調査プロジェクトの一環としてやられている以上、ガイドラインにのっとって、カテゴリー分類を見直し、場合によってAにし、適切に住民との協議、情報公開をすべき。外向きのカテゴリーをAにかえ、ガイドラインが定めている適切な手続きが不可欠。そうでなければ、ガイドライン改訂の議論を2年間やった意味がない。

③ゾーニング:
この事業では、ゾーニングという考え方が使われている。ゾーニングは大きな影響を及ぼす。私の専門は、世界銀行の調査研究であるが、世界銀行はゾーニングの問題で被害を受けてきた住民から何度も異議申し立てを受けてきた。世界銀行の政策違反であると指摘されてきた 。JICAや日本の外務省は、真摯にゾーニングがもっている社会環境面の影響を考えた上で、自らのガイドラインをもう一度チェックし、カテゴリーを見直し、住民との対話を政策に基づいて見直すべき。

【補足情報】
ゾーニングに対する異議申立の一例に“Democratic Republic of Congo: Transitional Support for Economic Recovery Credit Operation (TSERO) and Emergency Economic and Social Reunification Support Project (EESRSP)”がある。
世銀のインスペクションパネルは、森林のゾーニングは土地利用計画なのでカテゴリAに分類すべきだったと政策の不遵守を指摘している。
http://documents.worldbank.org/curated/en/2006/02/6605253/democratic-republic-congo-transitional-support-economic-recovery-credit-tsero-emergency-economic-social-reunification-support-project-eesrsp-inspection-panel-investigation-report-recommendation

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ブログ読者ならわかると思いますが、ここからみえてくるプロサバンナに関する根本的な問題・・・・は明らか。
らせん階段状に、Plan、Doから、Checkで見直しがされ、Actでカイゼンされ、上に上っていく・・・・という手法ではなく、Planがそもそも「PRODECERのP-D-C-Aから出発していないために」問題が埋め込まれたまま出発し、Doでそれが露呈・拡大され、ようやくCheckまで来て、現地社会からも日本社会からも声があがっているのに、それに真摯にACT(改善)に向かって対応するというよりは、Planの「書きぶり」や「公開手法」の問題に矮小化してしてしまう・・・・という現在の手法が露呈。

しかも、援助の透明性や「適正化」がこんなにいわれてもう10年以上が経って、そのための仕組みも作ったのに、どこ吹く風で、「情報自体を書き換える」といえてしまうことが、組織の体質が変わっていないことを示している・・・と感じてしまうのは私だけでしょうか。

がんばれ、JICA。
でも、がんばる方向性が間違っていないか、本当に考えてほしいところです。
もう自浄が無理なのならば、第三者に抜本的なCheck & Actを提案してもらうべき時がきていると思います。
その意味で、モザンビーク23団体から出されている公開書簡(ブラジル30団体近く、日本11団体も署名)、日本5団体の緊急声明「緊急停止と抜本的見直し」は、有効な提案だと思います。
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by africa_class | 2013-10-04 16:10 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

【近刊紹介』『国際政治~特集:紛争後の国家建設』&Fukushima, ProSAVANA…が、研究の転換点につき

長いノマッド(遊牧民)生活も一旦終了。毎月出国している状況はさすがに辛い。一か所に数か月まとめていられるのは本当にありがたい・・・と思う今日この頃。依然、アフリカに持って行ったスーツケースとヨーロッパに持って行ったスーツケースが並べられたままではあるものの・・・。

さて、忘れる前に自分の記録用にやっている最新出版物の記録を貼り付けておきます。デジタルの時代に、紙で出版されるものの有難さの一方で、いつどこで何を書いたのかだんだん記憶が定かでなくなってくるので。

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■舩田クラーセンさやか(2013)「モザンビークにおける民主化の後退と平和構築の課題」『国際政治:紛争後の国家建設』(日本国際政治学会編)、174号、54-68頁。

■Funada-Classen, Sayaka (2013), "Fukushima, ProSAVANA and Ruth First: Examining Natalia Fingermann's 'Myths behind the ProSAVANA", 国際関係論叢 第2巻・第2号、85-114頁。

*後2つ近刊ですが、取り急ぎ。
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(と書き始めて単に新刊紹介のつもりが、読み返すと、研究者としての次の旅路の話になってしまいました。なのでタイトルも変更。いいのか、こんなこと書いて・・・と思うものの、もはや。)

しかし、本業の紛争後の平和構築・・・にじっくりと手がつけられなくなって2年半。震災・原発事故、そしてプロサバンナの・・・・ですが、実はそれでよかったと今思い始めてます。当初は、知っている人は知っている通り、2011年から現在にかけて、「モザンビークとルワンダの平和構築の比較」と「アフリカ暴力、平和とジェンダー」を切り口に、英語で本を書くつもりでした。後者は共同研究を準備していたところでした。集ってくれた仲間の皆さん、すみません・・・。そして個人の研究テーマとしては、「アフリカと1958年」という本を書こうと思っていました。

それらは依然としてとてつもなく、答えもなく、重要なテーマであるものの、「今の私」である必然性のないテーマだと感じるようになりました。これは、重要ではないということではなく、頭脳が一個で手が二本で身体が1つで、24時間しかどんなに頑張ってもない人間という生き物である時の順序としてという意味です。

10年後とか、20年後でもいいかも。あるいは来年別のことを書いてるかも。やっぱりあのテーマをやる!と。その時は笑って下さい。でも今年退職した師匠と7月にすごく長い時間話して、彼が大学卒業論文で取り上げたテーマに40年後また取り組みたくなった・・といって文献を読んでいる話を目を輝かせてしてくださった瞬間に、私もそれでいいと踏ん切りがつきました。先生、ありがとうございます。いつまでも尊敬する大きな大きな先生、小倉充夫先生です。

そんな風に思う日がこんなに早く来るとは思ってもいませんでした。いや、良く考えたら「早くない」ですね。いつも自分がいつの間にかこんな歳になったのに驚いてしまう。22歳からこのテーマで、モザンビーク、パレスチナ、ユーゴスラビアに行って、そしてこのテーマで私なりに20年近く研究してきたのだから。人生あっという間というのはその通りで・・・。

いずれにせよ、前から思って、心がけてはいたのですが、上手くいかなかった。「国際関係」や「国際政治経済」を人びとの「暮らし」のレベルとの関係で再検討し直す・・・・・これを真正面からやる時がきたと感じています。逆に、世界はそれだけ、目に見えて密接に結びついて変動する時代に入ったといえるでしょうか。もはや、どんなアフリカの村の出来事も、世界中に張り巡らされつつあるシステムから逃れることができない・・・・他方、そのようなシステムに抗う普通の人びとの動態が、「小さな小石」の意味が大きくなる瞬間がある。

巨象の足の裏にたった一つ刺さった棘だとしても、それはそれで意味があることがある。(象を例えたのは息子的にまずかったかも・・ごめん)

その綱引きのようなPower & Contestationについて、「一人一人の暮らし(特に生命)」と「グローバルなシステムと国家権力」の相互性と相克・・・をディスコース(言説)分析と構造分析を踏まえてやりつつ、一人一人の「声」を浮き彫りにできないものか・・・そんなアクロバティックなことを考え始めているのです。

まあ、もう国際関係学では理論的にはやられているし、現代史研究では、以上は当然過ぎるぐらいと当然のことなのですが、もっとそれを「土地」とか「農」とか「食」とかの切り口で、アフリカと私たちの生活を舞台に何かできないものか・・・それこそが、私の「平和構築論」になっていく予感があるのです。そこには、気候変動やエネルギー問題も含まれています。

さらに、「援助という名のコロニアリズム」という斜めの切り口も挟み込みながら・・・・。こんな風に、ブログに次の研究アイディアの構想を書くのはバカだと思うのだけれど、バカであることはどうせ周知の事実なんで、お許しを。ちなみに、関西人にとって「アホ」は許容範囲。「バカ」は超えているので、私が「バカ」という時には、相当気合のはいた「アホ」だと思ってくださってOKです。

脱線しました。いつもだけど。
これは、私が「研究界の住民」ではなく、あるいは市民社会の一員だからというだけでなく、あるいはそれぞれのアイデンティティを「生活者としての自分」を加える形で、でもそれぞれバラバラに生きてきたところを、2011年3月11日後融合させようと試行錯誤してきた結果でもあるといます。つまり、「ひと」になったのですね。

「知」は身体から切り離されるべきでなく、「社会」からも切り離されず、「過去と未来」からも切り離されない。「この場」だけからも切り離されず、「世界」から切り離されない。制約を受けながらも、有る時大きく羽ばたくこともあり、でもその羽ばたきが人びとを破壊に導くことがある。そんな超越と制約の間の限りなく主体性があるようにみえてない世界の中で、人が人として、愚かで可能性のある生き物として、どう生きるのか・・・そんなことをツラツラ考えているのです。

自分の衝動として、未熟なままで「次」に行かねばならない自分に腹が立ちます。全然、まったく、20代のころにこの錚々たるメンバーから学び始めた時からちっとも進化がなかった自分に。あの時よりもスキルがアップしたとしても(20年ですから・・・)、まったくダメじゃないか。そんな風に思う今日この頃。

でも、私はきっといつか師匠のように「やり残した気持ちがある」もののところに戻ってくると思います。なので、やり残したままにさせて下さい。

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とはいえ、手元に届いた『国際政治』を読み始めて、激しく後悔しているのは事実として。。。ちょっと、この錚々たるメンバーの中に私の原稿があってよいはずかない。

この日本政治学会の投稿募集にあわせて書いたのだけれど・・・
http://jair.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/committee/no174recruit.pdf

正直なところきりこみが全く足りなかった・・。もっとやりたい分析があったのだけれど、不十分だった。でも、実の所今農民たちと共に活動をし、調査をしながら、思っても見なかった視点で政治をみることが出来ている自分を発見している。「民主化の課題」を「主権の問題」だと前から頭で分かっていたけれど、こんなにハートにずしりと来る形で理解できたのは、活動のお蔭。とはいえ、この論文は2年前の学会報告をベースとしているので、最後以外はそれが活かせていない。まったく!!!!

(津田時代と同様、「今後の課題BOX」にぶち込ませていただき・・・)

でも、私の以外はすごくすごく面白いので、是非どうぞ。
学会ジャーナルとはいえ夕斐閣から購入できます。
http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641299641

武内さんのLiterature Reviewもいつもながら冴えわたってる。
新しい同僚の篠田さんの論文も素晴らしく面白い。
前の同僚の酒井さんの論文の深みに、自分のろんぶんがかぎりなく薄っぺらい・・・ごめんなさい。次(相当先になりますが)頑張ります。

==目次==================
「序論 紛争後の国家建設」(武内進一)
「国際社会の歴史的展開の視点から見た平和構築と国家建設」(篠田英朗)
「紛争後の国家建設の死角と国際社会の課題」(西川由紀子)
「国家建設と非国家主体─ケニアのコミュニティ宣言が示唆する国家像」(古澤嘉朗)
「モザンビークにおける民主化の後退と平和構築の課題─2009年選挙を中心に」(舩田クラーセンさやか)
「紛争と選挙,アイデンティティの相互連関─戦後イラクの国家建設過程」(酒井啓子)
「二元化するイラクの石油産業─クルディスタン地域の石油と国外アクターの役割」(吉岡明子)
「ボスニア・ヘルツェゴビナにおける所有関係と国家建設」(片柳真理)
「ローカル・オーナーシップと国際社会による関与の正当性─マケドニアにおける国家建設を事例として」(中内政貴)
「同盟と国家建設─NATOとアフガニスタン」(岩間陽子)
「反乱軍の組織と内戦後の和平期間」(大林一広)//独立論文1本
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by africa_class | 2013-10-01 22:51 | 【記録】原稿・論文