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NHK青山教室で講義(4/11夜):「アフリカにおける資源の呪いと日本」

NHKのラジオ番組で講義を聞いていましたが、受講生を募集しているようなので、記録のためにも掲載しておきます。いまいちよくわからなかったのですが、そうそうたるメンバーではないですか…。ご関心があれば是非。

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NHK文化センター 青山教室
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1102830.html

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CR日曜カルチャー
国際社会の中の日本PartⅡ


講師:
米川正子、塩尻宏
舩田クラーセンさやか、酒井啓子

会員 3,456円 一般(入会不要) 4,320円


1回受講可能です。学校帰り、お勤め帰りにもどうぞ。

地球温暖化、難民、金融危機、宗教宗派対立など国家の枠をこえた問題が噴出している中、日本人も世界各地のNGOや国連機関を舞台にさまざまな現実と向き合っています。その活動を見ると、それぞれの国の歴史的な背景や今日の社会がかかえる諸問題が浮き彫りにされて見えてきます。現場で活動する人たちが直面している各国の事情、設立したNGO、NPOが抱える問題などの報告も交え、世界の中で、日本という国や、日本人自身が今何をなすべきかをともに考えることで、これからの日本のグローバル社会におけるあり方を考えていきます。3年前に催した講座の第2弾です。



3月21日(月・祝)18:00~19:30
「アフリカの難民~なぜ犠牲になっているのか」
 立教大学特任准教授 米川正子(元UNHCRコンゴ駐在)
3月28日(月)18:00~19:30
「アラブの春・その後 ~リビアの場合」
 元外交官・駐リビア大使 塩尻 宏
4月11日(月)18:00~19:30
「アフリカにおける資源の呪いと日本~モザンビークの場合」
 元東京外国語大学准教授 舩田クラーセンさやか
4月18日(月)18:00~19:30
「イラク・シリアはどうなるのか~ISと国際社会」
 千葉大学法政経学部教授・学部長酒井啓子


備考

この講座は原則402B教室で開きます。講座内容は、NHKラジオ第2の「カルチャーラジオ」の収録をします。番組制作にご協力くださいますようお願いします。1回受講できます。


放送予定:4月の毎日曜日20:00~21:00ラジオ第2放送「カルチャーラジオ」(全4回)



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by africa_class | 2016-03-19 22:31 | 【記録】講演・研究会・原稿

モザンビークで1992年の和平合意が白紙に?政府軍が野党拠点を襲撃。市民社会側から見たら違う様相に。

政府軍の襲撃の一報が入って以来、このことについて記事を書こうと思って1週間経過…体調がかなり悪くなかなか原稿化できず、すみません。1992年の和平合意が、実効的意味を持つようになったのは1994年以降のことだったので、丁度20年。このような事態の分析こそ、私の本来の仕事なのですが、逆にだからこそ気合を入れないと書くのがなかなか難しい。

が、そんなことも言ってられない事態に突入しつつあるので急ぎ、モザンビーク国内外の報道を訳し、考えをまとめておきます。さすが、国内の独立系新聞は市民社会の声も伝えており、政府報道や国際報道とはかなり違う様相がみえてきます。私の感覚もこれに近いものがあり、「何故ゲブーザ大統領は今、軍隊を動かしてまで、このような襲撃をやったのか?」という点こそが重要だと思います。

なお「全国が戦争に戻る」ということはまずありませんのでご心配なく。

このブログの読者なら、お気づきのように、私はここ数年、特に過去1年間、このような事態が起こることを哀しみとともに予見し、そのために既に大方の論点はあちこちに書いてきました。プロサバンナの問題も、鉱物資源の問題も、それらと土地の問題も、市民社会の抑圧や脅迫の問題も・・・・残念ながらすべて繋がっています。前述の通り、「何故今?」を問うことで、これらの繋がりははっきり目の前に立ち現れてくるでしょう。

今の政権、その周囲にいる利権者らは、市民や社会を犠牲にしても利権・権力を手中に収め続けることへの強い意志(greed)が顕著であり、かつ豊富な天然資源に目がくらみ権益がほしい外国ドナーや投資家・企業らが(日本を含む)それを支える構造により、もはや周り構わず状態になっています。ゲブーザ大統領が憲法改正で3選を果たそうとしていたのをFRELIMO内部の抗争により阻まれてからは、特に来年の大統領選挙までに、「売れるものは何でも売る」「権力の座を離れるまでに邪魔を排除しておく(返り咲く予定)」「これまでのことを暴露されたり批判されないような体制を構築しておく」・・・ことが目的化しています。

他方、第二期目から顕著になったこのようななりふり構わず国民の財産すべてを切り売りし、反対の者を弾圧する、異論に聞く耳を持たない姿勢は、民衆の多いなる反発を招き、与党内でも顰蹙をかっている状態です。多くの市民社会も、実際はFRELIMOに近い団体や個人が多いにもかかわらず、異議を唱えたり、問題提起をせざるを得ないところまで状況はきています。来月に地方都市選挙が迫り、政権への反発の根強さから、FRELIMO党内にもかなりの不安がささやかれるようになっています。プロサバンナの問題で揺れるナンプーラ州では、今月州知事が訪問したあるプロサバンナ対象郡で農民が一人も集会に現れなかった・・・ほどの事態になっています。

かといってRENAMOが勝つと考えている人は誰もおらず、FRELIMOにせよRENAMOにせよ、本当に恐れている相手はMDMです。来年の議会・大統領選挙でもかなりの議席獲得が予想されており、前回選挙妨害にあったMDMが、今回どのような妨害にあうのかあわないのか、それでもどれぐらい伸ばしてくるかが巷の関心時でした。FRELIMO・ゲブーザ派に「お灸をすえたい」と考えるFRELIMO党員たちも多く、秘密選挙が徹底されれば、これらの党員らがFRELIMOに投票しない可能性も口にされていました。

実の所、2008年にはすでにMDMへの対抗からFRELIMOの「公式野党」として手を組んでいたRENAMOですが、もはやその手法ではどうしようとないというRENAMOの判断があり、そしてその手法により2009年選挙を圧勝で終えたFRELIMOにとってもはや「公的野党」も不要になったためにRENAMOに配慮しない政治運営(特に選挙管理委員会)でポーズとしての交渉すらしない判断が下されていました。

ここら辺のことは以下を。
■舩田クラーセンさやか(2013)「モザンビークにおける民主化の後退と平和構築の課題」『国際政治:紛争後の国家建設』(日本国際政治学会編)、174号、54-68頁。
http://afriqclass.exblog.jp/18711959/
*大学図書館・国会図書館等に入っています。

ということで、FRELIMO・ゲブーザ政権にとっても最大の敵は、「素直な民意(つまり権力者らへの反発)」なのであり、そこに呼応できる可能性が一番高いのは、独立来ずっと権力を握っているFRELIMOでなければ、元武装勢力で野党として機能しなかったRENAMOでもなく、まったく新しい民衆の政党(未来のものを含む)なのです。が、MDMは都市の若者に人気の高い政党で、田舎ではほとんど知られていません。なのでマダマダMDMが政権を取るなどということは考えづらい。それでも、あまりに政権が人気がない上に反発をくらっているので、選挙が近づくにつれ不安が募る。

自分たちの人気のなさと民衆の反発を、強権で押し通したいのが現政権の本音。民衆の反発に乗じてValeの石炭輸送ルートを襲撃したRENAMOをこのまま野放しにしておくのはそれはそれで政治的にリスクが高い。RENAMOが農村部でそういう手法に出続ければ(不満を抱えた民衆の側について行動を起こし続ければ)、それなりに人気を回復する可能性もある。あるいは、MDMやその他の政党が、政権批判でいつの間にか支持を伸ばしている状況もある。

より政権側にとって深刻なのは、今まで自分たちがコントロールしてきたはずの政府より農民組織や市民社会も公然と政権批判をするまでになった点です。2005年に、ゲブーザ大統領自ら介入して分断しつぶし、選挙に利用してきたはずのモザンビーク市民社会組織間の連携や連帯が、どうやら復活しつつある。

ということで、政権は、これらの動きを封じ込めるために、国家の暴力を行使(RENAMOに対し)することで、他の野党や市民社会やメディアへの抑止効果を生み出そうとするだろう・・・と予測してきたのですが、残念ながらこれは当たってしまいました。あちこちにそのような兆候があったのですが、これが起こるだろうと確信していたのは、解放闘争中、そして独立後の戦時中のFRELIMOの常にとってきた戦略戦術がこれだったからです。

*詳細は拙書『モザンビーク解放闘争史』かThe Origins of War in Mozambiqueに。
http://www.africanminds.co.za
正当性を主張するため「敵」を創り出す→「敵と戦い、排除する」→「反対・異議を唱える者をすべて敵と呼ぶ」→「排除できる」→「翼賛しか残らない」→「批判者は敵と呼んで未然に排除」

このコースをFRELIMOは1968年から実行し続け独立(1975年)。1977年の戦争によって、具体的に反対者は「武装盗賊」と呼ばれ排除の正当化が容易でした。和平後の1994年~2002年までは比較的自由な言論・政治空間が形成されてきました。それが、この国の天然資源に目を付けた外国直接投資が流入する速度が増すにつれ、資源争奪戦のためのドナーのガバナンス・民主化軽視が顕著になり、これに乗じてゲブーザ政権の利権ビジネス・強権化はだれも止められないほどに逆行。

日本の大型援助も天然資源に目を付けた投資も、まさにモザンビークが「資源の呪い化」を顕著にし、民主化の後退が各種指標でも明らかになり批判を浴びていたまさにその最中の2009年に開始し、加速化したのです。そして、この1、2年悪化する一方のガバナンスと、社会全体のゲブーザ政権への反感の中で、日本はあえて世界のどのドナーよりも強烈に明確に、この政権を支える宣言をし続けています。(長年この国援助や投資をしている国と違って、ゲブーザ政権二期目に突然大々的に現れた日本は「利己的な資源狙いだろう」と理解されています。)

もはや現地社会で「問題ドナー/投資国」として筆頭にあげられるのは日本である・・・・という現実に、日本の外務省やJICAは自覚的でしょうか?利権争いで中国をはじめとして他国に勝つために行われる数々の威勢のいい援助計画(プロサバンナその中に一つ)・・・一体誰のどのような利益を支えようとしているのでしょうか?

つまり、全体的な構造としては、「資源外交を有利に進めるための大規模開発援助」が、民衆を犠牲にした開発や利権構造を支え、そのことが 強権化を招き、政治問題の解決に国軍を動かすといった行為すら許してしまい、20年以上の和平に水を差している・・・ということです。

この「絵」の中で、プロサバンナ事業は、そして大統領はじめ農業大臣など現政権の要になる人、その「子分たち」に対 し、繰り返し日本政府(JICAサイド)から市民社会や農民組織の排除をさせたり、農村での推進のための宣伝の奨励を 行っている(選挙直前に与党関係者が全部の農村がまわれる予算をつけてしまった)という点で、まったく無関係ではないものとして、現地社 会ではみられています。

排除の論理で使われてきた「批判者らは政権の反対勢力でもあり、なんとか抑え込め」という指示が、JICA関係者らによってモザンビーク 政府関係者らに対して行われてきたことは、モザンビークの市民社会と政府との関係を歪め、民主主義と平和に逆行するものであったことが、 今回はっきりしました。

以下、Verdadeの記事に出てくる今回の政府軍の襲撃と、和平の後退の危機に対し、立ち上がった人達はまさに、与党に近いところにいた人達・団体、しかしプロサバンナにも抗議してきた人達です。independentな有識者として非常に高く尊敬され、決してRENAMO寄りではない点に注目が必要です。

現地社会にここまで手を突っ込んだドナーは、モザンビークの歴史においてなく、日本は、目先の「失点」を自分たちの論理で反転工作するこ とに邁進した結果として、日本の「仮想敵」である中国をはるかに超えて評判を落とし傷を深めただけでなく、現政権の暴力化に手を貸したド ナーとして認識されるであろうことは重要なポイントです。

何度もこのブログで書いているように、一握りの利権者や構造ではなく、民衆の側の権利を守ろうと異議を唱え続ける人びとに対する政府の抑圧は強まる一方です。今立ち上がって闘っている人達の勇気を讃え、この人達をこそ支えなければなりません。

以下の記事にあるように、「今必要なのは国際監視団ではない。モザンビークの市民社会はその役割を果たせることを過去20年において証明してきた」という言葉こそを、ドナーとしての日本やJICA、日本の市民社会がしっかり胸に受け止めるべきでしょう。

何より女たちが最前線に出て、国の平和と情報開示、平和な対話の空間のために闘っていることに、彼女たちの安全な活動を支えるとともに見守るための支援が必要であること、そして彼女たち・彼らの異議申し立てを邪魔したり、弾圧したり、弾圧や分断を計画したり、まったくもってすべきでないことを、強く強く指摘しておきたいと思います。

「国際協力」という名の暴力への加担を、もうやめましょう。
本当の協力は、真の対話から生み出され、民衆の側にたち、批判的な意見を寄せる人たちの声にこそ耳を傾け、そこからスタートするしかないのだと思います。

この政権は暴力や抑圧や小手先の操作で生き延びるかもしれません。
しかし、人類の歴史が示しているように、それは長くは続かないでしょう。人は騙されたようにみえて、黙らされたようにみえて、その実そうでないのです。モザンビークの人びとの150年の歴史が、それを示しています。

私たちの援助や投資がもたらしているこの事態に、しっかり目を見開いて、自分で調べ、自分で考え、議論し、何をすべきか共に考えましょう。

===
1.モザンビークからみて何が起きているのか?
●政府系新聞の報道
●独立系新聞の報道(Verdade、Canal Moz等)
2.国際報道からみて何が起きているのか?


2.モザンビークからみて何が起きているのか?
「ゴロンゴザ山脈での政府軍の行為は違法である」(2013年10月24日)
Acção das Forças de Defesa e Segurança em Gorongosa é ilegal
http://www.verdade.co.mz/destaques/democracia/41135-accao-das-forcas-de-defesa-e-seguranca-em-gorongosa-e-ilegal
モザンビーク政府軍と迅速介入部隊(Força de Intervenção Rápida)はSathunjiraのRENAMOの拠点に攻撃を仕掛け、アフォンソ・デュラカマは「逃亡」したが、これは違法行為であると、市民社会は集まり、現在の軍事政治的緊張を拒絶した

政府は、このような行為が公的秩序維持のために必要だったと正当化しているが、モザンビーク国軍や迅速介入部隊がモザンビーク共和国警察の代わりを担うのは道理に反するとした。また、国内のあの地域で政府軍が動員されるまでに至るどのような状況が生じていたのかという事実関係について疑問が呈された。「我々は戦時下あるいは緊急事態下にあるとは知らなかった」と、女性フォーラムの事務総長Graça Samoと人権リーグ代表のAlice Mabota、公衆統合センター(Centro de Integridade Pública)ディレクターのAdriano Nuvungaをはじめとする20市民社会組織は述べた。

アフォンソ・デュラカマが1年にわたって暮らしていたサトゥンジーラのRENAMO拠点の掌握について、政府は挑発に対する反撃であると述べ、RENAMOはその党首の暗殺だと述べており、市民社会としてだれに原因があるかの判断は不可能であると述べた。しかし、市民社会は、どの程度までの「挑発」されたら、政府軍がRENAMOへの攻撃という結果につながるのかの状況が明らかにさせる必要があると述べた。

「もし政府がRENAMOの武装勢力によって軍人らが攻撃されたからそれに反撃したというのであれば、それが本当かどうか証明する術を市民社会は持たない。しかし、軍人らが一体あそこで、何をしていたのか、何を目的としてあそこにいたのかについて、政府は説明する責任がある」と、LDH(人権リーグ)のAlice Mabotaは述べた。「彼らは、何故わざわざあそこに行ったのか、そこに留まっているのか、この戦闘の原因が何なのか問われる必要がある。彼らは、単に半ダースの人びとの利権を守るためにいたのであって、このような行為がもたらすその後の結果について配慮していない」と続けた。

このようなシナリオに直面した市民社会は、モザンビーク大統領に対し、共和国憲法に基づき、平和と公的秩序と安定の維持のための行為が、平和的手段によるものであるべきで、武装対立の可能性は避けられなければならないとアピールした。しかし、状況が悪化した場合は、「Conselho do Estado (国家評議会)メンバーらは、いずれ行われるかもしれない戦争の宣言に対しては、反対の意を表すべき」と述べ、国家首脳はこれらの声に耳を傾けなければならないとした。

国軍の行為を正当化するために、共和国大統領アルマンド・ゲブーザは、ソファラ州において、「正統防衛」であり、一国内に二つの軍隊があってはならず、レナモの武装勢力に対する明確なほのめかしであった、と「開かれた大統領」集会で述べた。

しかし、最後の点について、Alice Mabotaは、「国家首脳は、モザンビーク国軍の総司令官でもある。このような暴力や武器を使わずにRENAMOを非武装化できたはずだ」と強調した。彼女は、政府が現場で実際に何が起きているのかについての情報を開示しようとしていないことについて、注意をする必要があると述べた。「我々は現場におらず、噂しか耳にしない。一体何が現場で起きているのか分からない。そのため情報操作に気を付けなければならない」と述べた。

CIPのAdriano Nuvungaは、多くの人々は、サトゥンジーラへの抗議とアフォンソ・デュラカマの逃亡は随分前から計画されていたことであり、政府はそれを実行に移すタイミングを待っていただけだと考えていると述べた。「RENAMOとの対話(ダイアローグ)や交渉の行き詰まりといったものは、まったく明確ではない」。

同氏は、RENAMOの政府との間の対話のボイコットといった態度により、国際監視団が必要とは考えないという。彼にとって、「国際社会は確かに武装対立に終止符を打ったが、和平調印から21年間我々はこれを必要としなかった。モザンビーク市民社会こそが、この役割を担うことができると証明してきた。」女性フォーラムのGraça Samoは、現在の緊張が望ましい変化とは反対の方向をもたらす可能性に言及した。「投票に行くのを怖がる人達がいるのに、選挙をすべきだろうか」と問いを投げかけた。

現在のところ、政府とRENAMOの間の交渉は選挙パッケージをめぐるものであるという。CNE(選挙管理委員会)とSTAE(選挙技術管理事務局)に関するものであり、各政党がこれにどのように平等に参加できるかについてのものである。しかし、政府はそんな意志はないという。なぜなら共和国憲法はこれらの機関は議会の議席の比率によってきまると決めており、これを変えられるのは議会のみだからという。

これらの作戦で軍隊を利用したのは、憲法において違法である。何故なら、大統領はこの件について一度も国家評議会(Conselho de Estado)に相談し、その意見に耳を傾けなかったからである。

モザンビーク国軍の元将校 Paulino Macaringueが、6月に、このような状況下において軍は動く必要はないと確認していたところであった。同氏は、あそこで起こったことは犯罪行為であって、モザンビーク共和国警察の管轄範囲であり、国軍のものではないと説明していた。そして、このようなことへの介入があるとしたら、それはモザンビークっ国軍総司令官である共和国大統領にのみ許されている排他的な命令によるものである、と確認していた。

2.国際報道からみて何が起きているのか?
■Reuters ”Mozambique's Renamo chief risks isolation after ending peace pact”(2013年10月22日)
http://www.reuters.com/article/2013/10/22/us-mozambique-renamo-idUSBRE99L0X320131022
●政府軍の襲撃からRENAMO党首は逃れた。
●月曜日、RENAMOはこの襲撃により平和協定を破棄すると述べた。
●近くで警察署へのRENAMOの攻撃が確認されたが、戦争にReNAMOが戻るだけの体力を有すると考える識者はいない。現在のRENAMOの兵力は戦時のゲリラ部隊の残骸に過ぎない。
●デュラカマは、FRELIMOが独立以来政治や経済を独占しているとして、選挙へのボイコットと妨害を呼びかけていた。
●デュラカマは1年前から、この基地に立てこもるようになり、その理由を自らの身の安全が保証されないことを述べた。
●これについてモザンビーク専門家のOpen University上級講師のジョセフ・ハンロンは、「デュラカマは自ら
行き止まりに身を置き、そこから出る術を有さず」。
●米国(重要なドナー)や植民地支配者であったポルトガルは、この更新された暴力について憂慮を表した。ワシントンは、RENAMOとFRELIMOに対し、両者の隔たりを対話で解決するように求めた。
●RENAMOのスポークスパーソンのFernando Mazangaは、「和平は終わった」と述べ、1992年の和平合意を破棄した。
●しかし、彼はRENAMOが反乱を開始するのか、議会の51議席を放棄するのかについては明らかにしなかった。(FRELIMOは250議席を〆る)
●FRELIMOのスポークスパーソンEdmundo Galiza Matos Jr は、RENAMOに議会に留まるよう求めた。
●「モザンビーク国民は平和を求めている」と述べ、党としてRENAMOと選挙プロセスのリフォームを話し合う準備があると述べた。
●「戦争はせっかくこの国が実現した発展のすべてを破壊することになる」「この国には貧困が残っており、まだまだ実現すべきことも多い。政治家らは合意に至るべき」、と多くの一般市民の声を代弁して51才の政府役人は述べた。
●RENAMOによる中部での4月、6月の襲撃は既に警戒すべきレベルになっていた。彼らは11人の兵士と警察官、6人の市民を殺害し、石炭の輸出を一時停止させた。
●しかし、アルマンド・ゲブーザ大統領は、ソファラ州(*RENAMOの強い地域)に部隊を派遣し、デュラカマとその兵士らを封じ込めようとした。
●「RENAMOは、大規模な攻撃を仕掛けるだけの兵力を持たない」とIHSのRobert Besselingはいうが、少なくとも鉄道や道路をhit&runするだけの能力は持っている。
●先のハンロンは軍事的に大きな脅威はないと述べた。「RENAMOは若い兵士をリクルートしていないし、歳を取ったゲリラばかりだから」「南アよりまだモザンビークの方が安全」で、企業らはパニックに至っていないと。
●ブラジル企業Valeはいつもどおり操業を行っているという。
●以上の結果、より小さな政党であるMDM(元RENAMO分派でありベイラ市とキリマネ市の行政を担っている)に有利な状況が生まれていると述べた。議会でMDMは8議席有するが、11月の地方選挙では、FRELIMOとRENAMOの票を奪い議席を大きく伸ばすであろう、とハンロンは述べた。

<=この後、”U.S. says concerned with Mozambique violence, urges dialogue”
http://www.reuters.com/article/2013/10/22/mozambique-renamo-usa-idUSL1N0IC1L320131022

■BBC"Mozambique 20-year peace deal 'ends after base raided'(2013年10月22日)
http://www.africareview.com/News/Mozambique-s-peace-deal-is-over/-/979180/2042472/-/112q1s7/-/index.html
●モザンビークの野党RENAMOは、政府軍が同党のリーダーであるアフォンソ・デュラカマの拠点を攻撃した後、1992年の和平合意を終焉させると発表した。此の襲撃で、デュラカマは逃げた。
●先の戦争では100万人が亡くなった。
●モザンビーク経済は戦争終結後ブームである。
●RENAMOのスポークスマンFernando Mazangaによると、政府軍兵士らは重火器で攻撃をしたという。「平和は終わった。…その責任はFRELIMO政府にある。なぜなら、彼らはRENAMOの批判に耳を傾けようとしなかったから」。同氏によると、「この襲撃は、デュラカマ党首を暗殺するために行われたが、同党首は逃げることに成功した」と述べた。そして、ゲブーザ大統領を批判し、「総司令官の無責任な姿勢こそが、ローマでの和平合意を終わらせた」と述べた。
●和平合意を白紙に戻すという声明は、戦争に戻る可能性を示唆するが、これは過去においては繰り返し否定されてきた。
●防衛大臣Cristovao Chumeは、政府軍が拠点を攻撃した理由は、RENAMO兵士による国軍基地への襲撃に対する反撃だと述べた。 死傷者は不明である。
●FRELIMO政府は、戦争に国を戻そうとしているとRENAMOを繰り返し批判してきた。4月にRENAMOのメンバーは中部の警察署を攻撃し5人を殺害している。300人ほどのRENAMO関係者らが武器をもったままでいる。
●デュラカマは自分のためボディーガードとしてこれらの人達を必要としているといい、ゴロンゴザ山脈の基地に彼らをおいていた。デュラカマは、去年山脈に戻っていた。
●モザンビークは地方都市選挙と来年大統領選挙を行う。
●FRELIMOは1975年の独立以来モザンビークを統治する。

■BBC "Zimbabwe warns Mozambique's Renamo not to resume war"(2013年10月23日)
http://www.africareview.com//News/Zimbabwe-warns-Mozambique-Renamo-not-to-resume-war/-/979180/2044186/-/n9q1sd/-/index.html?relative=true
●RENAMOは、モザンビーク中部のゴロンゴザ山脈にあるデュラカマ(RENAMO党首)の拠点を政府軍が掌握した後、同党の1000人の武装勢力と51名の国会議員は、月曜日(10月21日)和平合意を破棄した。
●南部アフリカはこれに賛同せず。必要とあれば南部アフリカ共同体として軍を派遣することも検討。
●RENAMOは、Maringue(以上基地の35キロ)の警察署を襲撃した模様。
●米国政府は両者(政府とRENAMO)に対し、「この瀬戸際から戻るよう」要請。国務省スポークスパーソンのMarie Harfは、「我々は両者に、この緊張した状況をde-escalate(エスカレートさせない)ために目に見える決定的なステップを取るように励ましている」。
●仲介者によると、RENAMOは戦争に戻りたいと考えているわけではないという。

■何故か産経新聞だけが報道しています。
「野党、和平協定破棄を表明 モザンビーク」

2013.10.22
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131022/mds13102219490003-n1.htm
「モザンビークからの報道によると、内戦時の反政府勢力で現野党のモザンビー ク民族抵抗運動(RENAMO)は21日、内戦を終結させた1992 年の包 括和平協定を破棄すると一方的に表明した。政情が不安定化する恐れもある。協定破棄は、RENAMOのドラカマ党首がいた同国中部の拠点を21日、政 府軍が武力で強襲したためとしている。ドラカマ氏は脱出し、無事とい う。 政府軍報道官は、この拠点を掌握したことを認めた。(略)92年に内 戦が終わり、豊富な天然資源を抱えるモザンビークは近年、経済開発が 進んで いる。(共同)」
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by africa_class | 2013-10-23 22:18 | 【情報提供】モザンビーク