ブログトップ

Lifestyle&平和&アフリカ&教育&Others

afriqclass.exblog.jp

タグ:ProSAVANA ( 60 ) タグの人気記事

森友問題、プロサバンナ問題を考える>アーレント「悪の凡庸さ」とグラス「玉ねぎ」を糸口に

森友学園問題によって明るみになった、現政権が着々と築いていた構造の問題。これを、現代アフリカ政治学から読み解く作業の続きですが、一旦休憩。今日発刊された『世界』の最新号「モザンビークで何が起きているのかーーJICA事業『プロサバンナ』への農民の異議と抵抗」に書いたこと、紙幅の関係で削らなければならなかったことを含めて、別の角度から考えてみたいと思います。

『世界』の記事は、次の小農リーダーの発言から始まります。
「JICAによる介入により、肉と骨にまで刻み込まれるような傷を毎日感じています」。
「JICAに伝えます。私たちは、もう秘密を知ってしまいました」。

(2016年11月28日、院内集会でのモザンビークの小農リーダー)。

私は、『世界』編集部から依頼をもらった時に、かつてノーベル文学賞作家ギュンター・グラスが『玉ねぎの皮をむきながら』で行ったように、この「秘密」を玉ねぎの皮を一枚ずつむくように迫っていこうと思いました。

そして、玉ねぎをむき続けて最後に残った芯の部分。
グラスにとってのそれは、「ナチスの親衛隊であった」という封印してきた過去でした。

では、モザンビーク小農が「知ってしまった秘密」という、今私たちの手元にある「玉ねぎ」の芯にあるものは何だったのか?・・・それが『世界』記事の文字数を超えてしまったところで少し書いたことであり、このブログで最後に紹介するものです。


なお、この作業で参考にするのは、ハンナ・アーレントの『全体主義の起原』とアイヒマン裁判に関する一連の論考です。キーワードを先に紹介しておきます。

「匿名による支配」
そして、「悪の凡庸さ/陳腐さ/平凡さ」
最後には、それは一人ひとりの人間としての特質の放棄ー「思考停止」ーの問題に。
(が、今農繁期でして、太陽が出ているために、誤字脱字多しのまま、見直しもないまままたしても掲載することをお許し下さい。)

さて、まずは森友学園問題から。
国会で森友学園問題が追求され始めた今年2月から3月にかけて、政府側の答弁に立たされ続けたのは、現在の財務省理財局長でした。しかし、学園に小学校建設用地買収の許可を与えたのは、前の理財局長(現国税庁長官)とされていたわけですが、現理財局長は繰り返し「前任者に確認する必要はない」「記録は破棄された」と壊れた機械のように言い続けていました。

この「前任者と資料隠し」は、なかなか面白い現象だと思って、見ていました。
(勿論、面白がっている場合ではないのですが…)

結局、当の前理財局長が国会に出てきたのは、籠池理事長の「証人喚問」後で、しかも「参考人招致」に留まり、核心に触れる発言は一切なし。この前局長は、安倍首相の「お膝元」山口県の出身で、このポスト(理財局長)で直々に首相に面談は珍しいといわれる中、何度も官邸を訪れており、大抜擢人事として現職についたのでした。

前の投稿では、これを「ネポティズム/縁故主義」として紹介しました。ガバナンスの問題に直結する大問題ではあるのですが、事態はもっと深刻だと考えられます。

この政権下では、過去の自民党政権下においても、やられてこなかった「介入」と「人事」の問題が、繰り返し指摘されています。

特に、「独立性・公平性」を重視しなければならない、国家と社会、国民に大きな影響を与える機関ーー日本銀行、NHK、最高裁裁判所ーーの人事に、政権側はあからさまな介入を行い、「お友達人事」がされてきました。そして、その効果は絶大なものでした。

なお、ナチス・ドイツにおいても、中央銀行と裁判所人事への介入、政府メディアの掌握は、民主主義・民主的統治を壊し、独裁・全体主義を生み出す上でなくてはならないステップでした。かつて、「ナチスに学びたい」といった閣僚がいましたが、しっかり手順が踏まれているようにも見えます。

1945年に敗戦によってナチス・ドイツや軍国日本の体制が崩壊してから70年が経過しました。私たちは、21世紀という新しい時代を生きるはずだったのに、少なくとも日本で起きていることは、戦前戦中の日本で起きたことやドイツで起きたことと似通ってきました。これは、一体どういうことでしょうか?

これを、皆さんと今後も一緒に考えていきたいと思っています。

今回は、その第一段階ということで、アーレントを手がかりに考えましょう。
さて、『全体主義の起原』から。
この本の第二部では、帝国主義時代における支配が、政治や法律による公的なプロセスを経てなされた決定を通じた統治(ガバンナンス)ではなく、次々に出されていく法令、そして「匿名性を帯びた役所や官僚による統治/支配」になっていったプロセスが描き出されます。

この「匿名性を帯びた役所や官僚による統治/支配」がミソです。

私は、2012年夏に、モザンビーク小農運動の要請を受けて、日本の援助「プロサバンナ事業」の問題に関わるようになって、本当に沢山のことを学ばせてもらってきました。その後、長い闘病生活に入ったために、なかなか色々できないままでしたが、いつかこのプロセスで学んでいることを、事業そのものの問題だけでなく、それを超えて、事業が問題を生み出す構造や意識を含めて考察したいと考えてきました。

テーマとしては、「開発援助にみるコロニアリズム/ポストコロニアリズム」など様々にあるのですが、いつかまとめられる日がくればと思っています。で、2014年春頃だったでしょうか、外務省とJICAから、プロサバンナの意見交換会(2013年1月より、2ヶ月に一度開催)の公開記録から個人名を削除してほしい(でなければ開催しない)・・・との要請がNGOによせられてきたときに、アーレントのこの指摘について考えるようになりました。

なぜ、外務省とJICAは、国際協力事業の話し合いの記録から、個々人の名前を削除したいのか?
そのことによって得られることは何なのか?
そのことによって失われることは何なのか?
・・・そのようなこと考え始めました。

勿論、政府の側からは、「ざっくばらんに話したい」との理由も申し添えられました。しかし、本音は、「自分の発言に責任を持ちたくない」、「自分のものだと分かる形で記録に残したくない」ということであろうと、誰もが思うでしょう。その意味で、この援助事業が問題案件である、あるいは記録に残ると問題化するような発言をする意図がある、と言っているようなものなので、それはそれは重要な論点ではあります。が、私は、この「匿名性の主張」の問題の根っこは、もっとずっと深いように感じていました。

病気の間中、なかなかまとめて書けるには至らなかったので、原稿依頼がきたときに、なんとかこの部分を含める形で書けないかな、と。残念ながら、紙幅の関係から削る必要があったので、このブログでは、少し考えたことを書いておこうと思います。

外務省やJICAの担当者が「匿名性」を求めた背景には、そこにはアーレントがアイヒマン裁判で指摘した「自分の決定ではない」、あるいは「たまたまこの担当をさせられているだけ」で、「職務を遂行しているだけ」であり、「個人の責任を負わされたらたまらない」、との意識があったと思われます。

今、安倍昭恵さんをめぐり、「公人」と「私人」の議論がありますが、多くの官僚や独立行政法人の職員は、同じように「切り離し可能なもの」として使い分けているかと思います。しかし、アーレントは「なぜ私たちはガス室にあれほど多くの人びとを送り込み続けたのか」を考えるプロセスの中で、「自分」とは何か、「人間」とは何か、「責任」とは何かを追求していきます。

そして、結論を先に述べてしまうと、「立場で切り分けられない自分という一人の人間がいる。職務であろうとなかろうと、それをやるということは、自分がやったことであり、その責任は自分にある」と考えるようになります。(後で詳しく説明します)

なお、私は、JICAでプロサバンナに関わった人たちの、「他者を助けたい」と考えた純粋な想いを否定しません。国際協力を志してJICAの一員となった多くの人達が、素晴らしい善意に溢れる人達であることを良く知っています。多くの教え子もまた、そうやってJICAの一員となっていきました。

(なお、「他者を助ける」という物言いの根っこの問題性[主権の侵害]については、別の機会に書きたいと思います。)

しかし、この政権以降のJICAは、国家・政府・政権の一翼としてシステムの中に組み込まれる形で「開発援助/国際協力」を進めており、かつて組織としても一人ひとりの職員、あるいは各部門がもっていた(もとうとしていた)、主体性・自主性・多様性・倫理観といったものを、失っていったように思います。

多くのJICAの関係者はこう言いました。
「止められるのであれば、とっくに止めている」。「政治案件です」「少しでも皆さんがおっしゃるようなものにするため、努力しています」と。

その想いを否定しているわけではありません。
しかし、そう言いながら、2012年末から現在までの4年半の間にやられていたことが何であったのか、知ってしまった今、やはり、これに関わった一人ひとりの皆さんにはしっかり考えてほしいと思いますし、それぞれの責任が問われなければならないと思っています。そして、「何があったのか」については、『世界』に詳しく書きました。

大半のことが明らかになった今、JICAの皆さんが「純粋な気持ち」を強調しながら、裏でやっていたことの矛盾を、この事業という狭い視点からではなく、歴史的経験を踏まえて、より大きな構造から捉えようとしてみたいと思います。それは、日本の開発援助、(半)行政組織、働く一人ひとりが抱えている構造的課題を、炙り出してくれる可能性を秘めている作業だと考えています。つまり、日本の国家と社会、国民一人ひとりの「今」の一端を浮かび上がらしてくれるのではないか、と。

アーレントの分析を続けます。
彼女は、この「官僚制による支配」を「誰でもない者による支配」と呼ぶようになりました。
「匿名性」の影に隠れて、しかし国家や社会、人びとに決定的な意思決定が日常的に恒常的にされ続ける統治のあり方は、一見「支配」だとは見えません。官僚など当の本人たちも、よもや自分と自分の業務が、ある種決定的な意味や結果をもたらすことに繋がる何かを直接やっているとは思わないし、ましてやそれを「支配」だとは思わないでしょう。

だからこそ、大きな方向性さえ決まってしまえば、粛々と物事が進められていく。その際には、個々人の葛藤や矛盾は呑み込まれていき、これを自らの問題として考えず、責任をとる必要もないと考える「誰でもない」「匿名者」が「職務」としてせっせと方向性の維持に献身していった結果として、大きな力をもって破壊が構造的に生み出されていきます。

これを、アーレントは、ドイツが「反ユダヤ主義」を経て「帝国主義的膨張」に向かい、「全体主義」を構築するプロセスを第一部から第二部、第三部という手順で、丁寧に描いているのですが、ここはややこしいので省きます。

ただしキーワードだけ、今後使う可能性が高いので、取り出しておきます。
対外膨張主義が真理であるという思考
+人種主義(選民意識と排除の意識)
+官僚制(意思決定の匿名性)
=すべてが必然(宿命)として捉えられる(「この道しかない」)

つまり、「必然/宿命性を帯びた方向性」を与えられた「誰でもない者」が、せっせと行う日々業務によって、全体主義体制が支えられるという主張です。そして、アーレントの思想の肝であると考えられる点としては、「人間の無意味化」という考えがあります。

つまり、多数の命を扱うような重要で破壊的な政策や事業にたずさわっているにもかかわらず、その遂行者(官僚やその他)による個別のアクションや判断、責任は、当人自身によって「無意味なもの」と捉えられているため、罪悪感や抵抗感を持つことなしに、進められるという話です。つまり、「誰でもない者」が「意味をもたない(決定しているわけではないと考えられる)作業」を通じて、自己と他者を「無意味化」していくプロセスを、「誰でもない者による支配」として示したのです。

これが、「独裁」や「専制」と、全体主義が異なる点です。
今話題の「忖度」にも繋がる点ですが、真実を霧の中にしてしまう問題があるので、これをもっと、ではそのように「忖度」に敏感に反応してしまう個々人の官僚の構造的・個別的問題はどこにあるのか・・・まで、考えているのがアーレントの特徴です。

そして、官僚の「忖度」の大前提として、社会の中で「群衆化」される個々人の存在がいる。さらには、その政策的被害にあう人びと(例えば、沖縄の反基地運動で座り込んでいた人びと)もまた「無意味化」されます。

アーレントは、「強制収容所のなかでの人間の無用化」と「世界の中で現代大衆が味わう自己の無用性」が、関連しあって展開していったのが、この全体主義の特徴だったといいます。そして、全体主義は、犠牲者側の人格だけでなくシステムの中で加害を行う側の道徳的人格も破壊する。ガス室や粛正は忘却のシステムに組み込まれ、死も記憶も行為も、無名で無意味化する。

そして生じたのは、善悪の区別の崩壊でした。

個々の人間の特性や自発性はないものとされ、人間そのものを全体的に支配すること、そのためシステムでもって人間を作り替えていこうとすることが、全体主義の特徴であり、これが独裁や専制とは異なっていた点として明示されます。(この論点は、今の日本にあてはまるのでまた今度。)

体制が制御できない個人の多様性や自発性、つまり「人間の複数性」は「悪」とされ、具体的な「NO」あるいは抵抗の声や運動は、「悪」として叩き潰されるだけでなく、生まれてくる前に抹消されるべきものとして、「余計な者」(存在してはならない者)とされていくといいます。そして、ユダヤ人、ロマの人びと、障害者、野党の人達が殺されていきました。

この本の後に、『エルサレムのアイヒマン』がNYTで連載されます。
アドルフ・アイヒマンは、ナチ親衛隊かつ「ユダヤ問題」の専門家として注目され出世し、秘密警察のユダヤ人部門の担当者を経て、占領地のユダヤ人の強制収容の移送指揮をとっていました。戦後、アルゼンチンに逃れたが、イスラエルに捕まり、1961年にエルサレムでの裁判が開始します。

アイヒマンは、繰り返し官僚用語を使って、自分の意志でやったことではない。決めたのは自分より偉い人達である。したがって、自分には責任がないと言い続け、彼個人の責任を認めようとはしませんでした。この言い訳は世界中から侮蔑され、罵倒されました。多くは、アイヒマンやその他のナチの指導者や関係者が、サディスト的狂人や怪物であると考え、極刑を与え、罰することを求めました。ただ、アーレントは違いました。それでは本当の悪が炙り出せないと考えたのです。

アイヒマンが「偉い人たちが決めたことを遂行するだけの自分には罪がない」と主張し続けたことを受けて、「必然的な義務」としてなされたとき、「悪は悪として感じられなくなる」・・・それこそが「人類最大の悪だ」と説いたのです。

彼女はさらに思考を深め、アイヒマンのような人びとが「命令に服従しただけ」と語り続けることに対して、「服従ではなく、命令を支持した」と言うべきだと主張します。そうでわければ、「人間という存在」に備わってきた、「思考する(できる)主体」としての特質、尊厳と名誉が取り戻せないーーつまり、自ら「無用化」してしまうことになり、人間性を放棄することになるーーと主張しました。

また、役人が自らを「歯車」と位置づけ、実際にそうだったとしても、結局その罪が裁かれる際には、「一人の人間」としてである現実も突きつけました。

そして、「仕方なかった」「職務を離れなかったのは悪い事態を避けるため」「留まることで、より責任を引き受けた」との主張に対して、これは「不参加・非協力の可能性の放棄」であったと断定します。

そして、ホロコーストのような「世界最悪の悪」を生み出した根底には、一人ひとりの思考停止状態(自己なる対話の不在)による、「体制への支持・協力」があったと結論づけたのです。

この厳しい追及が向けられた先は、何も「官僚」だけではありませんでした。
ただ何もしなかった、そして抵抗しなかったすべての人に向けられたのです。


以上、では私たちの「玉ねぎ」の芯に残ったものは何か?

おそらく個別には、あえてここで書く必要はないと思います。
それはなにもJICA関係者に限ることではなく、私たち国民の一人ひとりもまた、これに連なります。

そして、強調したいのは、モザンビークで起きたことは、沖縄で今起きていることと同時代性を有しているということです。

沖縄で起きたこと。
「軍属(元海兵隊隊員)」による性暴力と殺害を受けて「治安維持のため」と称して全国から沖縄に送り込まれたマスクと匿名性の影に隠れた機動隊員による反基地建設への反対運動への暴力的弾圧。
地域社会に「賛成派」を創り出すために投じられた巨額の税金。
「賛成派」を取り上げる御用番組の制作。
これらを命じる人達は遠くにいて、手を汚さない。

そして、これが可能な背景には、日本政府と沖縄の圧倒的非対称的な関係があります。
暴力的に併合された過去。
そして、本土決戦の犠牲になった沖縄。

日本の政府やJICAの「国際協力」が、構造上、決して水平的な関係ではなく、垂直的な関係で行われるように。
そして、決定的な関係の非対称性に、資金が伴うことによって生み出される権力性・暴力性に、私たちはどの程度自覚的であり得るでしょうか?

この構造の中で、何重にも客体化され、国家暴力の直接の対象となる沖縄やモザンビークで抵抗する人びと。自ら思考したからこそ、抵抗を決め、立ち上がる人びとを、全体主義はもっとも嫌います。その主体性、自主性、複数性、個別性こそが、全体主義や「誰でもない者の支配」を揺るがすからです。何より、「日々の業務が前に進まない」ことは、官僚的支配の最大の「悪」ですから。

しかし、責任をJICAだけに押し付けてもいけない。これは日本の現政権の姿を表すとともに、無関心を決め込む私たち日本の社会、国民の姿をも表しているといえます。たった1週間の滞在で見破った小農の一言があまりに重いです。

「申し訳ないが、言わせて下さい。JICAがモザンビーク国民を傷つけているとすれば、それは日本国民がそうしているのです」

小農はもう十二分に頑張りました。沖縄の人びとがそうであるように。
本当の課題は、私たちの国家と社会にあるのです。
ボールは私たちにこそあるのです。
詳しくは、『世界』を読んで下さい。
https://www.iwanami.co.jp/book/b286018.html

あるいは、NGOや市民の皆さんの渾身の情報箱を
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/advocacy/prosavana-jbm.html
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/
https://www.facebook.com/%E3%83%A2%E3%82%B6%E3%83%B3%E3%83%93%E3%83%BC%E3%82%AF%E5%B0%8F%E8%BE%B2%E5%BF%9C%E6%8F%B4%E5%9B%A3-1060343997409346/?hc_ref=PAGES_TIMELINE

a0133563_056196.jpg

[PR]
by africa_class | 2017-04-09 00:32 | 【考】土地争奪・プロサバンナ問題

プロサバンナの衝撃的な出来のマスタープランを材料として、大学1年生の基礎ゼミをする。

この話題は久しぶり。ちょっと色々ご無沙汰していたから。
でも、「モザンビーク小農の父」アウグスト・マフィゴさん(UNAC・モザンビーク全国農民連合代表)が、火曜日に急逝されたこともあり、そしてそれがプロサバンナ事業をめぐる様々な不正の中でもとんでもない問題と関わっていることが明らかになって、やはり書かずにはいられない。ただし、今日はその不正…については、書かない。皆に尊敬された素晴らしい闘志であった「農民の父」の死を悼みたいから。
後日書いた詳細は→http://afriqclass.exblog.jp/21539066

「私たちは、ゆっくり、確実に、一歩ずつ発展したいんです」
政府のプロパガンダしか報じなかったNHKが撮ったインタビューでのこのメッセージが、急に思い出される。
今日は彼の話はここまでにしたいと思う。悲しみと悔しさで、涙が止まらなくなるから。なお、NGO有志で、ご遺族とUNACの皆さんへの日本からの連帯メッセージやカンパを呼びかけています。もしよろしければ。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-170.html

で、マスタープラン…。(こっから厳しくなります。関係者の皆さん、すみません。でも耳に痛い話に耳を傾けてこそ、前進はあると思います。権力・カネを握った側、援助して「あげる」側にいる限り、見えないもの、見たくないものを見る機会を提供するのが、このブログの役割の一つなんで。反論があれば、是非。互いに切磋琢磨できれば。後、周知の事実と思い説明不足でしたが、この問題も、コンサルの問題という訳でなく、元々の誤った想定に基づく事業立案・推進・強行、TORの設定等、まずはJICA・外務省の問題なので皆さん誤解なきよう。)

プロサバンナ事業の3本の柱の2つ目として、2011年度から始まり、現在まで4年の歳月をかけて作られたもの。日本が最大の拠出国で、これまで5億円以上のお金が使われ、他のレポート等はすべて英語版があるのに、そしてこのマスタープランの素案は、日本のコンサルタントが英語で書き3カ国政府が合意したものなのに、その後モザンビーク政府が調整した完成版(公開版)については、ポルトガル語版しかない・・・という。あまりに不透明なので、繰り返し繰り返し要請をして、ようやく出て来たのが、日本語(参考訳)。
http://ajf.gr.jp/lang_ja/activities/prosavana_mp_jp.pdf

でも、これもおかしい。何故日本語訳が英語訳に優先されるのか?そもそも英語版で作成され、微調整されたとしても合意された内容・文言は英語版である。そちらに手を入れる方が絶対コストも時間もかからない。さらに言ってしまえば、ポルトガル語から英語の翻訳の方が簡単でかつ単価は安いし、日本の関係者は皆英語が読める。日本語(参考訳)が、2015年6月に突然出てくる2ヶ月前には、JICAや外務省の責任者たちは胸をはって「良いマスタープランになりました」と宣伝し、あちこちで説明を行っていた。しかし、コンサルも、JICAでこの事業の関係者らは一部を除きポルトガル語が出来ない。なのにどうやって最終版の内容を把握したの?・・・普通に考えれば、英語版は「ある」。それでも、英語版は「ない」と言い張る。じゃあ、確実にあると分かっている元のバージョンを公開してみたら(正誤表を付けて)?という呼びかけに対して出て来たのが、日本語(仮訳)…。

そして、もう一つ重要な点として、英語であれば、世界のより多くの専門家の意見が得られる、というもっとずっと大きなメリットもある。それでなくとも、世界的に不透明な事業として散々批判されてきたのに、そのような批判を払拭する良い機会なはずではないのか?…それが普通のリアクションというもの。それほどまでにして、事業に関わる人たちですら読めないポルトガル語版、日本人以外は読めない日本語版しか公開しない時点で、「ああ、やっぱり世界的な専門家には読まれたくないのね」…とあらぬ疑惑をかけられてしまうことを引き受けてまでも、やはり英語版は「作成しない」らしい。でも、世界の皆さんもgoogle訳でマスタープランを読んでおり、よけいに「??」を募らせてしまっている。プロサバンナを世界的に宣伝してきたのは、日本政府・JICA自身であって(OECD/DAC釜山会議等、「クリントン国務長官に褒めてもらった!」とJICA年次報告に)、その最大成果のはずの「マスタープラン」を世界に発表する気すらないのは何故?間違った理解のまま、世界に受け止められる事の方が、日本の国際イメージとしてもまずい。あるいは、「本物」を発表した方が国際イメージがより下がる、ということ?!当然、日本政府はお得意の、「モザンビーク政府が拒否」との説明で、都合の良いときの「オーナーシップ論」に逃げ込んでいる。「JICA環境社会配慮ガイドライン」を熟読を。この件はまた今度。

さて、それほどまでに、国際的に理解されることが望まれていないらしいマスタープランくん。5億円もかけて(実際はそれを超えているが)作ったのだから、もっと胸を張って良いはずだ。

大学の先生をしたり、論文査読や入試審査をする立場で給料をもらってきた以上、この力作、出て来た以上は、公平なる目で、「取るところを取る」つもり(正当に評価すべきは当然する!)で読み始めた。しかし、最初の1章で…衝撃が大きすぎた。

このマスタープラン、ポルトガル語で204頁の超大作。現地の関係者ら(行政官ら)ですら、全文は目を通さず、30頁程度のキレイ話のみの要約の、さらに11スライドパワポぐらいしか把握していないという。そんな状態で、サイトに全文を発表してから20日後に農村レベルで公聴会をしたもんだから、凄い騒ぎになった。当然ながら、この急がれた手法で皆が思った事は、農民たちに内容をちゃんと理解してほしい訳じゃないのよね…と。最も事前の時間を取らなきゃいけない農村部を、真っ先に実施なんてあらゆる意味でおかしい。

で、やはり公聴会では、反対や疑問を唱えそうな農民は排除され、政府職員や与党関係者が過半数を超えただけでなく、制服・武器携帯した警察までが同席し、勇気を振り絞って異論を口にした農民たちは、その後政府関係者からストーキングされ、プロサバンナのカウンターパートに「賛成に転ずる、と一軒ずつ家を廻って宣伝してこい」と命令され、拒否すると「投獄するぞ」と脅迫を受ける事態に…。→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-152.html
つまり、「プロサバンナってステキ!農民は大歓迎!早く始めてね〜」という声を集め、それを宣伝に使い、事業を推し進める材料とすることが目的だった。詳細は、現地社会の広範なる層から各種の声明が出ている→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-category-16.html

天然資源(土地を含む)の切り売りで儲ける政府関係者のガバナンス悪化で、民主主義が後退し、人権状況が悪化するモザンビークで、こんなことを黙認したり(奨励したと思いたくないが…)することが、何をもたらすのか理解できないのかな?あるいは、理解していても強行突破のためには目をつぶる…流れ?それとも、自分が信じたい情報しか頭に入らないため?結局、現地に出張でしか行った事のない、現地の新聞も読めない外務省担当者が、「世銀報告では数値は悪くなっていない」…から大丈夫だ、と。一同、「せ、せ、、せぎーーん?!?」。

本来在外公館や外務省・JICAのやるべき仕事だが、彼らが読めない新聞を日本の市民社会が翻訳し、資料を整理し、分析まで提供してあげても、「ありがとう。別の見解もあるけど、こういう状況がある(とされいる)のね」、ということもできず、「良い数値」をどっかから探して来て「だから大丈夫」の根拠に…。要は、現地や日本の市民社会に反論できれば良い?あるいは、強行突破故に、実態など把握する気がないということ?又は「現地政府は上手くやっていて、支援や投資は問題ない」というストーリーが崩されてしまっては、せっかく安倍首相が現地に日本企業を大勢連れて行って、巨額の援助(700億円!)と投資をすると決めたのに、と?まあ、日本政府は、同国で武力衝突が起きている最中に、中国とインドと同様、抗議や非難声明を発表しなかった唯一の国だし、ね。しかも、その最中に、のこのこと首相が出掛けていっているし。うーーむ。

で、マスタープラン。日本の7名の研究者・NGO関係者で行った内容面の分析は、「第12回プロサバンナ意見交換会(外務省・JICAとNGOの間)」で、披露されAJFのサイトに掲載されている→
http://ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/12kai_shiryo/ref9.pdf

ここでは、私の衝撃だけ。さっきの世銀報告書の話。多様な資料の一つとして参照するとしても、それだけを根拠に「=人権状況は悪化してない」と結論するのは、「議論の作法」「基本のキ」としてまず「?」。うちのゼミでそんな発表や反論する学生がいたとしたら、ぼこぼこにされていただろう←「大学1年生向けの本」で詳しく説明するので乞うご期待。

日本では、「政府が●といえば正しいんだ」「著名な先生(学術的正当性を持った人という訳ではない)がそういっているから間違いない」…という主張がされがちなだけでなく、許容されやすい。主張の信憑性を高めるために一つでももっともらしい論文や機関の名前を引用しておけば、まあいいだろう…そういうことになりやすい。しかし、本来は、先に主張がくるべきではないのだ。まずは、状況把握があり、分析があり、結論がある。したがって、嫌いでも、多様な資料に当たらなくてはならない。その際には、権力を持っている側の言い分ばかりを見ていると、確実に見誤ることになる。

で、MPの驚きは、次のようなストーリーの全面展開!
1)ナカラ回廊地域の農業のすべての問題は現地小規模農民の農業のあり方のせい!
2) 特に、森林伐採と土地不足は、「移動・休閑」農業のせい!
3)小農はあちこちで「休閑」農業はダメ、「定着農」を!
4) 当然生産性は上がらないから品種改良種子・化学肥料・農薬等を購入(「緑の革命」)できるよう支援してあげる!
5)15年後の30年迄に4割の小農(160万人)が「近代農業に転換」が目標さ。

で、デキル学生ならイライラして次の問いを投げるだろう。
1) 回廊の森林伐採と土地不足とは、具体的にはどの様な現象?
2) その実態と原因はどのように調査され、分析された?
3) 地域の小農が営む農業とは?移動・休閑農に一括りできる?
4) 以上の1)〜3)のために前提として使われた調査メソッドは何?
5) 調査法を導き出すための先行研究の整理は?((森林伐採、土地不足、現地農民の営農形態)
6)各調査の結果はどうで、何に基づきどう分析?
7) 抽出課題の解消に取りうる手法はいくつ、どんな?
8) それら手法の内一つを選ぶ際の、基準は?
9)その際に参考事例研究はどれで、批判は把握され、論争をどう踏まえ、結論としてこの手法を導き出した?

まあ、学部生でも思い付く問い。もう少しデキル学生なら「権力/アクター分析」「時代設定」を重視するだろう。でも、これらの一項目も全く触れられていないのが、このマスタープラン!参考文献一覧もついてなければ、注も200頁に10個以下。つまり、根拠をもった論理展開がまったくなされていない。本来の展開は、次のようなものであろう。学術である必要はない。
1) 先行研究の整理(テーマ、地域、リサーチ手法を含)
2) リサーチの実施と結果の取り纏め
3) リサーチ結果を踏まえた課題の整理
4) 3)迄を示しながらの原因分析手法の検討と分析
5) 説得的な原因分析に基づく多「解決」手法の検討
6) 多様な手法検討を経た説得的な「解決」手法の提示
7) その上での、具体的なプロジェクトの提案
*1)2)は不開示のインテリムレポートにある可能性が高いが、MPでは3)も4)も5)も6)もない。突然1結論・1手法が示され7)に飛ぶ。TOR、PDMやSWOT分析の問題は別の機会に。
 
こうなると文書としての「クレディビリティ(信頼性)の著しい低さ」、を自ら認めてしまうことになる。百歩譲って政治文書なら仕方ないが、これは政治文書なのか?(<=実際に、現地の研究者・市民社会の皆さんは、ただの政治文書だから読む価値すらなし…と考えている)。でも、それでは納税者として腑に落ちない。だって、マスタープランの予算の大半は、「調査」に使われたはずだからだ(レポートは不開示問題については今度)。5億円で、政治文書を作られても。それならそうと最初からいえば、農民や市民社会も納得はしないが、期待もしない。対話の成果として作ったからそんな根拠ありません、という反論もあり得そうだが、であればどのようなものが「対話の成果」なのか明示すればいいわけで、多様な意見のどこをどう、何故反映するのかについての考察も不可欠である。

結局、調査をしようがしまいが、結論は先に決まっていた。「小農の今の農業のやり方がダメなんだ」「だから我々の考える援助と投資が必要なんだ」
・・・・これも安倍政権下の日本の農政の議論の仕方だから、日本の役人には違和感ないのかな。だったら「農民主権」とか言わないでほしい。紛らわしいから。「援助をしてあげる善良な僕らは、君たちよりずっと知ってて、分かってるんだ。だってブラジルのセラードやタンザニアでがんばったんだから。君たちは分からないようだから、僕たちが全部教えてあげるよ!大丈夫、まかしとけ〜。君たちのやり方を完全に変えればいいんだ。なにせ、君たちのやり方だと「靴も履けない」からね。土地も奪われないように、登記手伝ってあげるね(実際は登記しなくても権利あるのに)。そうだ、そうだ、今の農民組織上手くいってないよね、だから僕たちがやってあげる(すでにある反対派の農民組織には分断工作するけど)」みたいな・・・・風にしか、モザンビークの農民組織には感じられない。

さてMP。「結論先にありき」は、過去に出て来たMP関連文書でも明白。批判の都度、微妙に表現が変わっていくものの、根っこの結論は強固な一貫性を持って来た。つまり、「現地農民は何も知らない、海外投資と『緑の革命』で救済してやらねばならない対象」。この点の変遷を議論の正確性のため列挙しておく。
1. 当初(2012年秋のUNAC批判開始以前)は、農民らが「持て余している」土地を「投資に使ってもらう」ことが前提。(もっと最初は、誰も使っていない土地がたんまりあって、投資を待っている・・・という前提だったが!)<=この主張はJICAサイトに沢山残っている。
2. 批判を受けて、今度は、
a) 農民がうろうろするから土地が足りない!という話になり、
b) 農民は決まった土地のみで生産をし、緑の革命型の農業に転換、
c) そのために土地の権利を登記するのを手伝ってあげる。
d) 余った土地は、「土地銀行(Land Reserve)」として集めて、
e) 投資家にあげようね、という話だった。

<=GRAINのリークと分析声明→https://www.grain.org/article/entries/4703-leaked-prosavana-master-plan-confirms-worst-fears
3. この路線がリークされてしまって大騒ぎになったから「投資家」「土地銀行」の件、「非自発的住民移転をさせるクイック・インパクト・プロジェクト」が消された「コンセプトノート」なるものが、2013年9月に突然発表。a),b),c)だけが残り、d)とe)が消えた。分析→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-68.html
「土地不足と森林伐採は小農の農地拡大で起こっている!」・・・が強調されるようになったのもこの時期。しかし、まさに同時期に植林・アグリビジネス(特にプロサバンナの構想に呼応した大豆大規模生産)で何万ヘクタール単位で土地が奪われていっている事実は?(教えても長らくJICAは否定した)。また、森林の大規模伐採をやっているのは誰?・・・現農業大臣がザンベジア州の州知事時代に中国企業と組んで違法伐採・輸出に関与していたと、Africa Confidencialにすっぱ抜かれているのも、教えたが??勿論、こういうことは一切書かれていない。注にも、ね。悪いのはすべて小農だから。さらに、小農がうろうろしない緑の革命型の多投入農業は、「持続可能」で「環境保全型」の農業なのだという。へ?
4. 批判に「応えるため」、「農民主権」「家族農業」「小農支援」等の言葉がちりばめられているマスタープランが出来上がったが、前提はまったく変わらず・・・・a), b), c)の展開だけが、さらに強調。そして、「緑の革命」への転換は、当然ながら、普通の小農はできない。自家消費用の穀物の種や肥料を買っていたのでは、ほとんどの小農、つまり女性たちは、債務を負うことになる。なので、今度は机の上の分類上小農を3つの階層にわけ、大多数の「典型的小農」とカテゴライズされる人たちではなく、「中核農民」というおかしな用語(原語ではEmergent Farmers、しかし英語ではCore Farmers)を用いて、要は政府与党に近いそこそこの規模の土地を確保してクレジットにもアクセスできる中規模農民に近い極僅かな農民にターゲットを絞って支援、となった。まあ、今風にいえば、JICA的「成果」が見えやすいよね、こういう人たちに限れば。ここら辺は、詳細なる分析をモザンビークの皆さんがしているので譲りたい。

このMPには、さらに不思議が満載。さっきも少し書いたが、あまりにキータームの定義(その定義の根拠となる議論の提示)がないか、ズサンで、これにも衝撃を受ける。詳細→http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/ProSAVANA/12kai_shiryo/ref8.pdf
これを瑣末なことと考えているとしたら、国際感覚なさすぎ。いずれのタームもかなり論争があり、国際的なアリーナでの論争を経て一定の定義に至ってる。しかし、MPでの使い方はほとんどそれらの真逆→例)「緑の革命=持続可能でエコ」。「ゾーニング=アグロエコロジカル」…驚き。「家族農業」はFAOを少し出しただけで、後は家族単位の農業経営のことに…国際家族農業年(YIFF)で強調された社会政治経済的文脈で全く捉えていない。一番の極め付きは「農民主権」。「栽培作物の選定は農民が行う」という当たり前のこと(じゃなきゃ植民地支配でしょ!)についてのみ適応。実際のプロサバンナのプラクティスが、農民の主権・基本的人権を踏みにじり続けている点は?(詳細は以上)

で、今回大学1年生向けに良い材料を提供してもらったと思っているのは、さっきの世銀報告書と類似の次の点。
ポルトガル語版を読んでの、考察を詳しく書く。英語版が出て来ない理由が見えてくるかもしれない。これ世界に出したら、そりゃ…。全面根拠なしか根拠が「?」な主張だけ。逆にポルトガル語でOKというのは、ポルトガル語圏の市民社会や専門家たちなら気づかないということ?あるいは、私が知らないだけで、日本の開発調査案件のマスタープランって、普通にこんな感じ?…違うよね。あるいは、コンサルさんたちも苦しいところで、先に結論(TOR)が与えられていたので、止むなくこういうのを引っ張って来た…。多分そうだろう。

その意味では可哀想だ。もっと悪い組織・人たちは別にいる。が、先日書いたように、各々の責任が問われるのだということを、ナチスドイツのホロコースト後の世界に生きる私たちは自覚しなければならない。未だ若い学生の皆さんには、学生としても社会人としても真似せず、以下を反面教師にしてほしい。ああ、、内容に入る以前の話で、あまりに情けない。

MPで 唯一、根拠が注に参考文献として示されているのが、この文章→「家族農民の大半は気づいていないが、現在の自らの農業のあり方が、大規模な深刻な環境破壊を誘発する可能性が高い。これは、世界の他の地域で実証されていることである」。
・・・MPが基礎を置く「農業開発の課題とその原因」が、この1文に全て集約され、しかも「各地で実証されている!」と太鼓判が押されている(ちなみに日本語訳にはこの注はない)。
  ヘ?2008年以降のグローバル現象(農業投資による土地・水・森林強奪)を踏まえてRAIとかいってるんだとしたら、何故そこはオミットしてしまう!?時代区分的にも、規模面でも謎過ぎる。でも、そんな風に言い切れるだけの根拠が注の2文献ね。じゃあ調べてみよ。が…見ての通りURLがわざわざ飛べない状態。しかも英語の原文タイトルがなく元の論文に行き着けず。さらには出版年がナ・・イ。
・FAO, Florestas e crises em Africa – Mudanças no Cultivo de pousio emAfrica, http://Equipa de Estudo.fao.org/docrep/r5265e/r5265e06.htm,
・Rajiv Ranjan and V.P. Upadhyay, Problemas Ecológicos devido ao cultivo de pousio, htttp://Equipa de Estudo.iisc.ernet.in/currsci/nov25/articles 12,htm
 
本来のあるべき記述の作法は次の通り。()にポルトガル語訳を入れてもいいが。
-FAO (1980), “Changes in shifting cultivation in Africa”, FAO Forestry Department.(http://www.fao.org/docrep/r5265e/r5265e06.htm)
-Rajiv Ranjan and V. P. Upadhyay (1999) “Ecological problems due to shifting cultivation” (http://www.iisc.ernet.in/currsci/nov25/articles12.htm)
 常識的な引用の仕方をすれば一目で分かるが、FAOの論文は1980年(35年前)、R&Uは16年前のもの!当然ながら、その後膨大な数の関連の研究があり、これらの論文の主張に反対する研究も数多くある(いずれもが実証研究)。特に、後者は、発表後すぐさま批判の的となっている。なのに、あえて「実証済み」として、この論文(16年以上前のインド!)を「根拠」として自己正当化するところが謎だ。時々、院の入試でこの手のペーパーがあるが、その段階で「事実への誠実性」の欠落した学生は、どんなに指導をしても論文が書けないし、論理的・説得的に議論もできない。

確かにR&U(1999)は、 熱帯雨林の消失の「元凶」として、移動農耕や人口増加率のいずれか(あるいは両方)を挙げている。しかし、これはあまりに単純化された精度の低い分析だとして、すぐ後のGeist&Lambin(2001)に一刀両断されている。つまり、原因分析においては、「経済・制度・国家政策要因の複合的要因」を、地域の固有性に基づき実証的に検討すべき・・・と152の事例研究を根拠として示されているのである 。
Helmut J. Geist & Eric F. Lambin (2001) “What Drives Tropical Deforestation? A meta-analysis of proximate and underlying causes
of deforestation based on subnational case study evidence”, CIACOLouvain-la-Neuve 2001, LUCC.
その後は、この手法を採用する研究が大半で、最近になればなるほどRanjanらのような主張は学術的根拠を失っており、引用すらされない。だから、執筆者たちは、35年前のFAOと16年前のこの論文しか示せなかった?そして、それを隠そうとした?<=なんか推理小説になってきた。

2001年論文は、森林伐採や土地利用に事例研究の際に不可欠な検討すべき原因を、「経済」「政策・制度」「技術」「文化(社会政治)」「人口動態」に分けて各項目2から6つのチェックリストを列挙している。この論文にすべて賛成という訳ではないが、この程度のチェックリストを踏まえて分析されていないとおかしい。また、2001年に批判された1999年の論文の主張に与するのであれば、当然2001年の研究の否定から入られなければならず、1999年論文の方が優れていたからあえて引用したというのならば、それはどの点についてなのか示さなければならないし、是非知りたい。

万が一にも、「主張が先にあって、それにあう論文を後付け的に探した」「この論文しか知らず」・・・であれば、そしてそれを隠そうとしていたのであれば、マスタープランの中身以前に、「事実把握への誠実さ、健全性」において深刻すぎる問題を抱えている人たちのもの、と言わざるを得ず、MP全体のクレディビリティはゼロ以下となる。結局やっぱりプロサバンナ、ね・・・・との結論しか導けないことに。これを胸を張って宣伝している外務省・JICAは確信犯なのか、何なのか。<=学術的に分析した点は今度。
[PR]
by africa_class | 2015-08-08 02:03 | 【考】土地争奪・プロサバンナ問題

日本人がアフリカ研究することの意味。空気読めるけど読まず、自由に書き続ける今日的意義

とにもかくにも、この3週間は卒論と採点、学年度末の授業のことと、メディアに追いかけまくられる日々と、報告書や論文の完成で、体調が悪いことを差し引いても、ちょっと「ない」状態が続きました。多分一息つけるまで後数歩・・・となりましたが、締切を伸ばしただけの原稿が後4本・・・。むりだ・・・が、もう延期無理ですよね?!出版目前のマンデラ元大統領追悼本のみ先にやります。やっぱり教え子がいつの間にか編集者になって連絡くれると、断れないもんで。
 子どもの頃、「売れっ子作家になって締切に追われる姿」を夢想しましたが、「なんかちゃう」上に、カネにまったくならん。投入する努力に対して、割の合わない言論生活。これで食べていくことは無理ですね~。

でも、そんなもんなのでしょう。
むしろ、「書きたい事を書ける喜び」
そして、「それを読んでくれる人がどこかにいてくれる喜び」
に感謝しています。

そういうことはカネにならない。
だから自由なんだ、と今更ながらしみじみ有難く感じています。

この間ありとあらゆる圧力や嫌がらせもありましたが、カネや名声、業界のために生きてきたわけでなく、生きていくわけでもない以上、結局のところ気にせず書き続けることができました。

学生にいつもいっていますが、「空気は読めた方がいいけれど、あえて読まないことも重要」なのです。私は、前からそれを実践してきましたが、ますますそう思います。若者にはやや高度なので、日本の大人の皆さん、ぜひ積極的に「空気をよめるが、よまん」を実践してください。そうすれば、社会や組織が風通しがよくなり、続く若者が深呼吸できるスペースが広がります。自分のために「よまん」のではないのです。

私、どうしても誤解されがちな損な性格なんでしょうが、「自分のためにやっていること」ほとんどありません。勿論、「他人の為にやってやってる」という傲慢さは問題です。まわりまわって「自分のため」になるもんですが。だから犠牲とも思っていませんが。「自分のために生きる」んであれば、もっとのんびり楽しく生きてるし、そもそも権力や権力構造と闘ったりしませんし。専門家然、先生然として生きた方が、金銭的にも名声とか肩書きとか、得るものが多いわけです。

好き好んでではないですが、他に立ち上がる人がいなければ、やはり不正義を前に知らぬふりをして生きることは、一度きりの人生において、私がしたい生き方ではありません。「器用に世渡り上手」に生きれないわけではないですが、そうやって現状や現在の構造を支え続けて人生を終わるのは、私のしたい生き方ではないのです。他人から「バカやなあーーアイツ」でいいんです。なので、葬式では、アメリカ南部の黒人霊歌を楽しく歌ってて送ってください。そして、皆の生き方や社会の在り方の問題、夢やビジョンを語り合って、見知らぬ人や旧知の人と出会い、連帯を紡ぎ出す場にしてくれればいいのです。

と、何故かゼミ生の結婚式続きだったので、そんなことを卒業生に伝えました。会の仕切はユーリちゃん、会計はトモミちゃん、ロジがエミちゃんと決まっています。まあ、長生きするんで皆も元気で長生きね。

結局、一番息苦しい人達のために、率先して上の人が頑張らないと、権力:パワーというものはいつも虎視眈々と自由を狭め、仕舞に奪おうと狙っているものです。それが、国家であれ、社会であれ、組織であれ、大学であれ。うるさい奴は抹消・・・の方が楽なんです。だったら、皆でうるさくなろう!?

「独立して或る」ということが、いかにも難しい昨今の日本や世界で、言論の自由を守るために、それが出来るはずの大学にいる皆さんは、もっとそのことに自覚的であってほしいと思います。社会は、ただ大学で授業したり入試するために皆さんを支えているのではなく、学会という狭いサークルで発表したりその組織運営に専念することだけでもなく、皆さんの暮らすもっと広い社会への不断で普段の不動の寄与にこそ期待をしているのだ、と。

でも、日本の大学も、合議制や教授会権限をはく奪する動きが加速化しており、また全体として「空気読む」場となってしまい、もはや言論の自由の砦ではなくなりつつあるのは事実だと思います。でも、いえだからこそ、頑張りどころなんだと思います。

そもそも、アフリカの大学も研究所も、すごい圧力の中言論の自由を守ろうと命がけの先生たちがいる。モザンビークもそう。私達、そのことを忘れているかもしれない。

その意味で、インターネットの時代は本当に有難い。
こうやって、書いた瞬間にネットに掲載され、見ず知らずの人達に読んでもらえる。急ぎ書いている駄文なので、いつもしかし・・・ごめんなさいーーー状態なのですが。そこはご愛嬌。

プロサバンナの報告書に感激してくれたマスコミの方や同業者から、出版を強く勧めていただいたのですが、私のモットーは「情報と知識と分析は社会に属する」ですので、日本の出版物がネット上になかなか掲載されない現実に歯がゆさを感じており、やはり誰でも自由にアクセスできて、自由にいつでもダウンロードして読めることに重点を置きたいと思うのです。

●だから私の博論の英語版はケーブタウンの出版社が22ドルでソフトカバーに、そしてただでダウンロード可能にしてくれました!でも、これも日本の出版社の協力あってこそ。
http://www.africanminds.co.za/?dd-product=the-origins-of-war-in-mozambique-a-history-of-unity-and-division

●そして、今回のProSAVAN市民社会報告
================
立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点に掲載中
2014/01/15 
「ProSAVANA市民社会報告2013ー現地調査に基づく提言【暫定版】」
http://www.arsvi.com/i/ProSAVANA_findings_cso_tentative.pdf
================

他方、紙の本や冊子になっている意味はすごくあると思うし、紙の新聞大好きです。なので、基礎のテキストや資料はネットからダウンロードでき、教科書的なものや手元においておきたいもの、あるいはプレミアムをつけたものを紙で提供できればと思っています。

今本の構想いろいろあるのですが、4年前から着手している『モザンビークを知る●章』すら終わらせていないので、順番に・・・・。体調が万全であればなんとかなった多くのことを、諦めるか、延期するしかなく、忸怩たる思いです。その最中に、色々入ってくるので、リスケに次ぐリスケ。編集者さん、、、、執筆者の皆さん。。。。すみません。

さて、日本人の私が何故日本にいてアフリカ研究や教育や調査や発表を行うのか・・・私は丁度20年前にモザンビークでの国連活動から帰国して考えたのはそういう問いでした。今でもこれに疑問がないわけではありません。特に、アフリカ人の若者の教育を10年携わって来て思うのは、「日本の者としての私のポジションの自覚をどこに持ち・置くのか」なしに、あまりに甘い・・・と。

これを学会や同僚や色々な人に投げかけてきたんですが、皆どこか「他人事」でした。無理もありません。日本とアフリカの関係があまりに希薄で、アフリカ社会への影響が目に見えない以上、「何をそんなに気負って」という理解が当たり前だったんです。が、その時もそれからも、本当は日本の影響は決して小さくありませんでした。2000年にモザンビークの援助で許与して大量在庫になった農薬の問題に関わってから、それを如実に感じてきました。

そして、今、安倍首相の訪問で、いよいよ、日本のアフリカ研究者や関係者は、自らの立ち位置を問い直す機会が訪れていると思います。

私は、自分の研究者としての技能を、それが未だ未熟なものであるという自覚のうえで、しかし、モザンビークの農民と民衆の現在と未来のために役立てる覚悟で日々を送るようになりました。博士論文を書いていたとき、それを日本語や英語の本にしているときも同様でしたが、途中、日本社会にアフリカを広める活動、あるいは業界に頼まれた論文をコナスことに必死になってしまい、初心を少しばかり忘れていたように思います。

私は、これらの仕事を、日本の非モザンビーク・アフリカ人として、やろうと奮闘しています。その点において、私の中で、不十分ではあるものの心に残った仕事は、原発事故と水俣のことを踏まえて、ブラジルのセラード開発とモザンビークのプロサバンナについて書いた以下のものとなりました。

モザンビークの研究所から原稿依頼を受けた時、私は初めて、自分が何故研究者となろうとしたのか・・・の意義を理解しました。実務の世界に飛び込んでいた私が、世界構造や国家と現場の人びとの声や暮らしの相克を他者が分かるように示すことこそが使命と思って学術世界にきたものの、それが出来ている実感がなかっただけに、20年を経て、ようやく「その時」が来たのだな、と思ったわけです。

それは私の議論が正しいということではなく、モザンビークや世界、日本について自らが調べ、書いてきたことを、モザンビーク社会で参照し、議論してもらうこと・・・(それが正しくても間違っていても)に貢献できるところまで来たことについてです。それは、しんどいことでもあります。自分の一言一句が、当事者にどう受け止められているのか・・・研究者同士以上に厳しく問われるからです。でも、そのようなクリティカル・レヴューに基づくクリティカル・ディスカッションこそが、互いの思考を鍛えますし、オープンに物事を徹底的に議論してよくするきっかけを作りますし、何より、それこそが「学問の意義」なのです。

当たり障りのない二番煎じのことを言ったり、書いたりすることが学問なら、それは不要です。火中の栗を拾わないのであれば、社会に研究者が貢献できる幅は狭いです。勿論、リアクティブになれということではなく。わたしも20年深い谷底に潜って、それから今言論をやっているわけで、あと少ししたらまた潜ることになると思います。自己検証が必要ですし。

そして、私に論文を書くように勧めてくれ、掲載してくれた研究所の所長は、今、独裁化一歩手前のモザンビークの国家権力との闘いを繰り広げています。脅迫も日々続いています。そして、もう一つの研究所の方では、論文を掲載するかどうかに当たって、止めるように政府から強い圧力があったと聞いています。

それでも、これらの研究所も研究員たちも、そしてその周囲の市民らも、身体をはって私の論文を訳し、校正し、記載してくれました。「学問とは、ポレミカルイシューに材料を提供するものだ」と。同時代にこの「生きづらい時代」を生きる、しかし前よりも今よりも少しでもよい社会を・・・との想いで頑張るモザンビークの、世界の、日本の研究者、市民社会、農民の皆に、日々学ぶばかりです。

この間、かつでは農薬問題、それからTICADパス問題、そして今回のプロサバンナ事業・・・へのアドボカシー活動で、失うものも多かったのでしょうが、ただ研究者然として遠巻きに見ていたとしたら得られない数々の仲間、そして深い批判的な理解を、自問自答の毎日を得ることができたことに、心より感謝しています。

何よりも、私は「愛」と「信頼」の社会的意味を、再び学んだのだと思います。いつの間にか、独りよがりで生きていたかもしれない・・・・勝ち馬に乗って・・・・自分に急ブレーキをかけ、社会や国家や強い者に虐げられる側に徹底して寄り添う苦悩と喜びに、ヒトが「人=つまり支えあって生きる」意味、ウブンドゥの精神を、ただの軽いノリのタスケアイではなく、もっと深く、辛く、広がりのある連帯を、知るようになりました。

これが愛であり、哀しみであり、希望であり、絶望であるのだと、生物と人類の長い歴史とこれからの、根っこの部分なのだと、そう思うようになりました。

これからもよろしく。

●古いものは英国のOpen Univ.のサイトにまとめてくれています。
http://www.open.ac.uk/technology/mozambique/
1番目の論文"Analysis of the Discurse and the Background of ProSAVANA"
http://www.open.ac.uk/technology/mozambique/sites/www.open.ac.uk.technology.mozambique/files/files/ProSavana%20Analysis%20based%20on%20Japanese%20source%20%28FUNADA2013%29.pdf
2番目の論文”Fukushima, ProSAVNA, Ruth First"
http://farmlandgrab.org/uploads/attachment/Fukushima%20ProSAVANA%20Ruth%20First%20%28IR%20Final22July2013%29.pdf
これは、モザンビークのIESE研究所の依頼で書いた論文の英語版で、ポルトガル語は以下のサイトに3本に分けて掲載中。
http://www.iese.ac.mz/?__target__=publications_ideias

●最新のものはモザンビークの研究所(Observatorio de Meio Rural)に英語とポルトガル語で掲載中。
http://omrmz.org/
"Post-Fukushima Anatomy of Studies on ProSAVANA"
mrmz.org/index.php/95-publicacoes/observador-rural/168-observador-rural-nr-12-post-fukushima-anatomy-of-studies-on-prosavana-focusing-on-natalia-fingermann-s-myths-behind-prosavana

あとは、プロサバンナに関するポータルはこちらに一括あります。
http://farmlandgrab.org/cat/show/827

==
以下が、モザンビークの研究所のエディターが書いたこの論文の紹介です。
これまた長い論文ですが、渾身の力作です。
(が、途中古いファイルと入れ替わっていて今調整中ですが)
ぜひ、ご一読下さい。

東電福島第一原発事故と水俣病の話をどのように参考にしたのか・・・2000年の農薬問題と、自分が留学していたブラジル・セラード地域のこと、そして20年間通い続けたモザンビーク北部でのプロサバンナや土地収奪をどう見ているのか・・・色々思考してみました。

"Post-Fukushima Anatomy of Studies on ProSAVANA"
By Sayaka Funada-Classen

Documento de Trabalho
Observador Rural
Numero 12 Dezembro 2013

Women rice farmers association, Mozambique. (Photo courtesy of IFDC)
This text is part of a debate about ProSAVANA and deals mainly with the article “The myths behind the ProSavana” (“Os mitos por trás do ProSavana”) written by Natalia Fingermann, published by the Instituto de Estudos Sociais e Económicos (IESE), series IDeIAS, Nº 49, on 29 May 2013. The reader can access this article from IESE's webpage.

The text we now publish in the Observador Nº 12 do OMR is more than just a debate between the two authors. Based on a detailed analysis of the ProSavana documents and on field research, Sayaka Funada-Classen deals with several areas, such as:

The evolution of the philosophy and speeches about the ProSavana.
The positions of the three involved parties (the governments of Mozambique, Brazil and Japan).
The possible incoherence and incompatibilities for implementing fundamental aspects of underlying the ProSavana.
The aspects to take care and alerts for precaution that should be considered when implementing the project.


Sayaka Funada-Classen also analyses the possible relations of the ProSavana and other mega-projects being implemented in the area of the Nacala corridor.
Due to the importance of the theme, the OMR publishes this text as a contribution to the important debate about the ProSavana. Although the project is at the final stages of preparation, the author calls for the principle of "precaution approach" that enables to foresee future damages, considering also similar case-studies (comparative method).

Click here to download - Post-Fukushima Anatomy of Studies on ProSAVANA: Focusing on Natalia Fingermann’s "Myths behind ProSAVANA" (PDF)

(Em portugues)

Dr. Sayaka Funada-Classen is currently an Associate Professor at Tokyo University of Foreign Studies (TUFS) and has been working and doing research in Northern Mozambique since 1994. She has been chairperson of Needs Response Project for Fukushima’s Pregnant Women and Infant Children (FnnnP), since April 2011.

Her previous works on ProSAVANA: “Analysis of the discourse and background of the ProSAVANA programme in Mozambique – focusing on Japan’s role – and “Análise do Discurso e dos Antecedentes do Programa ProSAVANA em Moçambique – enfoque no papel do Japão – are available at http://farmlandgrab.org/post/view/21574 in English, and http://farmlandgrab.org/post/view/21802 in Portuguese. - See more at: http://farmlandgrab.org/post/view/23049-post-fukushima-anatomy-of-studies-on-prosavana-focusing-on-natalia-fingermanns-myths-behind-prosavana#sthash.WwkixBXh.dpuf
[PR]
by africa_class | 2014-01-24 15:15 | 【記録】原稿・論文

【紹介】『ProSAVANA市民社会報告2013ー現地調査に基づく提言』【暫定版】が昨日発刊

補足です。下記の報告書ですが、なんと二つあわせて7千回のダウンロードとなっているそうです。この業界的には、すごいベストセラー状態(!)。ぜひ、ご一読ください。

===========
1枚に2頁を掲載した縮小バージョン
http://www.arsvi.com/i/ProSAVANA_findings_cso_tentative_s.pdf
フルバージョン
http://www.arsvi.com/i/ProSAVANA_findings_cso_tentative.pdf
===========

昨日、9月から延々と日本のNGO・研究者で取り組んできた報告書が完成し、既に発表されています。10月末の発刊予定でしたが、一次資料・二次文献の議論の採り入れ、先行研究との比較、フォローアップ調査(マプート・ナンプーラ、12月4日ー6日)も含めた結果、かなり時間がかかりました。

とても実証的で中身のある報告書になったと思います。
ぜひご一読下さい。

要約が送られてきたので以下に貼り付けてあります。
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-73.html
是非併せてお読みください。

================
2014/01/15 
ProSAVANA市民社会報告2013ー現地調査に基づく提言【暫定版】
http://www.arsvi.com/i/ProSAVANA_findings_cso_tentative.pdf
================

目次
本報告の狙いと構成1
プロサバンナ事業とは?1

第1章 現地調査の目的・手法・背景3
1-1. 現地調査の目的3
1-2.現地調査の手法3
1-3. 調査対象(地・組織・人)のデータ4
 1-3-1. 対象地4
 1-3-2. 調査対象組織・人9
1-4. 現地調査に至るまでの背景12
 1-4-1. プロサバンナ事業の背景と概要・特徴12
 1-4-2. モザンビークにおける土地問題の悪化と市民社会の懸念13
 1-4-3. 現地農民・市民社会組織による抗議の声14
 1-4-4. 日本やモザンビークの市民社会と日本政府・JICAとの対話14
 1-4-5. モザンビーク・日本政府の説明15
 1-4-6. ProSAVANA-PDレポートのリークと23組織の「緊急停止」要求15
 1-4-7. 「公開書簡」後のモザンビーク市民社会関係者への圧力20
1-5. まとめ20

第2章 モザンビーク北部の土地争奪の現状とプロサバンナ事業21
2-1. 土地争奪・収奪(Land rush/ land grabbing)の現状21
 2-1-1. 土地収奪の現状21
 2-1-2. 現地調査で明らかになった現状とその背景分析25
 2-1-3. 事業対象地に見られるアグリビジネスによる大豆生産と小農の生産27
 2-1-4. プロサバンナ事業を踏まえた考察28
  (a) マスタープラン策定事業にみられるアグリビジネスへの土地提供の狙い28
  (b) プロサバンナ対象地拡大にみられたブラジルの狙い30
  (c) プロサバンナ事業のQIPsにみられる大土地獲得の志向31
 2-1-5. プロサバンナ事業が土地を巡るものになった背景~日本政府の役割32
  (a) プロサバンナ事業に関する3か国合意文書(2009年9月17日)32
  (b)プロサバンナ事業の締結前夜の状況33
  (c)プロサバンナ事業に関するJICAのサイト37
 2-1-6. モザンビークにおける大農とは誰か?41
  (a)統計:モザンビークにおける農家の規模41
  (b)モザンビークの「大規模な農地」取得者とは?42
  (c)プロサバンナ事業の「大農」は誰なのか?43
 2-1-7. プロサバンナ事業による地域住民の土地収用と移転可能性43
  (a)マスタープラン策定レポートにみられる住民の権利擁護の意識の欠如43
  (b)モザンビーク政府に丸投げされた責任と日本援助におけるガバナンス問題45
2-2. 土地登記の実施状況と課題45
 2-2-1. 土地登記の現状46
  (a) DUATとは?―現在の土地登記範囲を超える土地の権利46
  (b)「将来的な」土地利用の可能性と阻害要因としての「デマケーション」46
 2-2-2. 現地調査で明らかになった分析と背景50
 2-2-3. プロサバンナ事業を踏まえた分析51
2-3. 本章のまとめとプロサバンナ事業への示唆53

第3章 プロサバンナ関連事業(PDIF・QIPs、その他事業)の実態55
3-1. PDIF(第一期)の実施実態 (契約栽培を中心に)56
 3-1-1. PDIFとは何か56
 3-1-2. 調査結果・分析・検討58
  (a) 調査結果のまとめ58
  (b) 契約栽培における小規模農家への高いリスクの軽視59
  (c) 大規模な農地を囲い込む企業を「小農支援」のため融資するPDIF60
  (d) 創り出される主従の関係~PDIF融資先社長夫人と契約農民の会話から61
  (e) 比較研究で示される契約栽培の問題とプロサバンナ事業の課題62
3-2. PDIF(第一期、第二期)の実施実態(アカウンタビリティーを中心に)62
 3-2-1. GAPIとIKURU:アカウンタビリティー問題62
 3-2-2. 第二次募集をめぐる不透明性の問題63
 3-2-3. 協同組合のケース:知らないままのレポート記載と「QIP=PDIF」の実態64
3-3. クイック・インパクト・プロジェクトの実態65
 3-3-1. クイック・インパクト・プロジェクト(QIPs)とは何か65
 3-3-2. 調査結果・分析・検討66
  (a) 公共セクタープロジェクト 「中規模・大規模投資のための土地バンク計画」67
  (b) 民間セクタープロジェクト68
3-4. 本章のまとめとプロサバンナ事業への示唆69

第4章 モザンビーク農業をめぐる議論と小規模農民の営みと展望72
4-1. 農業政策の推移と繰り返される国家主導型政策の失敗72
 4-1-1. 農業政策の推移~上からの政策、農民らの主体的な抵抗・離脱・組織化73
  (a)植民地末期の小農重視の農業政策(1950年代後半-1974年)73
  (b) 政府主導型共同村・協同組合生産方式の失敗と新たな試み(1977-87年)73
  (c) 和平後の主体的な生産努力(1992年-)、主体的な組織化の兆し74
  (d) PROAGRI(1999-2004年)の失敗~対立する利害と小農軽視75
  (e) バイオ燃料作物栽培奨励の失敗:ジェトロファ&サトウキビ77
  (f) 投資偏重の国家政策PEDSA-PNISAへの農民らの懐疑79
  (g)ローカル・レベルの開発基金FDD政策と上意下達体制の農村部での構築80
 4-1-2. 小農の主体的な組織化と土地の私有化促進への抵抗83
  (a) 小農の主体的な組織化83
  (b) 権利擁護のための下からの農民組織化と1997年土地法策定84
  (c)2001年の土地私有化への揺り戻しと農民の抵抗87
4-2. グローバル・レジュームによる農業政策への介入の課題と抵抗88
 4-2-1. G8ニューアライアンスによる土地とタネの独占並びに内外の批判88
 4-2-2. G8ニューアライアンスに狙われるタネ91
  (a)種子をめぐる国際的議論と政策・国際条約92
  (b)「食料安全保障」言説の問題と「食料主権」の重要性95
  (c) 日本の援助にみられる「食料安全保障」概念の問題~PRODECERの事例97
  (d)日本がすべきでないこと、すべきこと99
4-3. 小農世界と自律的発展、そして政策的選択100
 4-3-1. 小農の自律的な発展を実現する政策とは100
  (a) 土地法と小農の権利100
  (b)UNACにおける意思決定プロセス102
 4-3-2. モザンビーク農業・食における小農世界103
 4-3-3. モザンビークにおける食の多様性と「食の主権」104
  (a)プロサバンナで語られる「食料安全保障」104
  (b)統計に表されない北部農村の食と農の世界106
  (c) 豆類・穀類・イモ類の豊かさ107
  (d) 高い栄養価を誇る在来作物(穀物・豆類)109
  (e)豊かな自然が提供するタンパク源と家族養鶏の重要性113
  (f)「飢え」を緩和する野生の果物・キノコ116
  (g)換金作物にもなる穀物、果物、野菜、その他119
  (h)市場化されない「葉物」の重要な役割119
  (i)「食料安全保障」概念の限界と「食料主権」120
4-4. モザンビーク北部小農の農的営み121
 4-4-1. 暮らしの中の農と食、リスク分散の重要性121
  (a) アフリカにおける暮らしの中の農、リスク分散の重要性121
  (b) 農民の主体的取り組みに関する先行研究122
  (c) 各作物の多様な品種と食との関係(キャッサバ、サツマイモ、モロコシ、トウモロコシ)123
 4-4-2. 地域で営まれる農の創意工夫125
  (a) 畑での多様な作物・種の活用125
  (b) モザンビーク北部小農にとっての「よい土地」の重要性126
  (c)どのように農民は「よい土地」を見つけているのか126
  (d) 民族土壌学的知見からの妥当性127
 4-4-3. アグリビジネスに狙われる農民の「よい土地」とプロサバンナ事業の問題129
4-5. 調査で明らかになった小農の農的営みと将来展望130
 4-5-1. 小農自らの内発的発展の試み130
  (a)モザンビーク北部小農の多様な生産努力130
  (b)政府のエクステンション<農民同士の学びの重要性133
 4-5-2. 小農自らが語る将来展望と「支援」のあるべき姿135
  (a)されるべきではない支援135
  (b)家族農業支援のための国家計画を政策として実現するための支援137
  (c)どのような中身の支援が求められているのか?138
  (d)農民のアソシアチズムを応援する139
  (e)農民による内発的な共同生産の試みを応援する142
4-6.本章のまとめとプロサバンナ事業への示唆~これまでの農業に「挑む」プロサバンナの課 題143
 4-6-1. これまでの農的営みの否定143
 4-6-2. 小農に及ぼすリスクに関する配慮や記述の欠落と農民らの不安143
 4-6-3 プロサバンナに欠落する女性/ジェンダーの視点144
 4-6-4. 権力関係の分析の不在と小農の権利はく奪145
 4-6-5. 農民の主権を中核に据えた政策形成の支援145

第5章 モザンビークの農民・市民社会の参加とコンサルテーションの実態149
5-1.何のためにコンサルテーションを行うのか?149
 5-1-1. 当事者の自決権と意思決定プロセスへの参与の権利149
  (a)JICA環境社会配慮ガイドライン~適切な合意形成・意味のある参加149
  (b)国際人権規約~人びとの自決権・天然の資源への固有の権利150
  (c)受益国への適応151
  (d)自由権規約19条~現地ステークホルダーの情報アクセスへの権利152
 5-1-2. FPIC (自由意思に基づく、事前の、十分に情報を与えられた上での合意)153
  (a)FPICからみたプロサバンナ事業153
  (b)進むFPICの国際規範化とプロサバンナ事業への示唆155
 5-1-3. JICA環境社会配慮ガイドラインに基づく点検156
5-2.プロサバンナ事業における当事者の参加とコンサルテーションに関する認識157
 5-2-1. 全国組織並びに「三カ国民衆会議」出席者らの声(首都)157
  (a)三カ国民衆会議(2013年8月8日)での声157
  (b)モザンビーク政府・プロサバンナ事業のアクターからの圧力159
 5-2-2. 北部での聞き取り結果(各州全体のレベル)160
  (a) ニアサ州全体で活動する農民組織・市民社会組織(リシンガ市)160
  (b)ナンプーラ州全体で活動する農業・農村開発市民社会ネットワーク162
  (c)カソリック教会の危機感と土地委員会の結成163
  (d) ザンベジア州グルエ郡都全体の農民組織代表164
5-3. 現地調査で明らかになった現状の背景と分析165
 5-3-1. 農民・市民社会・宗教組織の参加・コンサルテーションの実態166
  (a) 第1回ステークホルダー会議にみられる「形式的な参加」172
  (b)現地農民・市民組織に危機感をもたれた官民投資合同ミッション173
  (c)マスタープラン策定とコンサルテーション173
  (d) UNACによるプロサバンナ事業に関する調査と抗議声明175
  (e) プロサバンナ開発基金 (PDIF)と連携先「農民組織」の実態176
 5-3-2. 全国最大農民組織UNACのコンサルテーションからの排除とそのプロセス178
  (a) 2012年10月抗議声明への日本政府・JICAの反応180
  (b)UNAC下部組織UPCN(ニアサ州農民連合)のJICAセミナー招へい180
  (c) UPCN帰国後のモザンビーク社会の受け止めと「公開書簡」182
  (d)プロサバンナ事業の「対話プロセス」から排除されるUNAC183
 5-3-3. PPOSC-Nによる協議のボイコットとコンセプト・ノートの問題187
  (a) PPOSC-Nによるボイコット187
  (b) いつの間にか作成されていたコンセプト・ノートと断行される「討論会」188
  (c) コンセプト・ノートの問題と悪化するモザンビークの人権・政治状況189
 (d) 再び悪用される「対話」と「対話の強要」190
5-4. 農村部でのコンサルテーションの実態191
 5-4-1. 農村部での聞き取り調査結果192
  (a)農村部(マジュネ郡)192
  (b)農村部(リバブエ郡、メグブリ郡、ナンプーラ郡)195
  (c)農村部(グルエ郡リオマ地区)196
 5-4-2. 現地調査結果のプロサバンナ事業への示唆198
  (a)大多数の農民に届かないプロサバンナ事業のコンサルテーション198
  (b)一貫性のない矛盾する説明、開示されない報告書や資料199
  (c)モザンビーク北部農村におけるプロサバンナ事業の政治性199
  (d)「賛成する農民・団体もいる」との説明への現地市民社会の反論201
5-5. 本章のまとめ201
 5-5-1. 返答なきままの「公開書簡」と信頼醸成の失敗201
 5-5-2. 切り離されるナカラ・ファンドとG8ニューアライアンスとその実態と利益相反201
 5-5-3. JICA環境社会配慮ガイドラインにもとづく点検・評価206
 5-5-4. 日本での対話の蓄積207
 5-5-5. 「JICAの意志決定」と当事者との合意208

結論と提言(緊急声明)210
「プロサバンナに関する緊急声明」(2013年9月30日)213
参考文献一覧217

報告書に使われている写真(調査に同行した写真家の提供)
peter steudtner - panphotos
a0133563_11114100.jpg

a0133563_1113981.jpg

[PR]
by africa_class | 2014-01-16 03:27 | 土地争奪・プロサバンナ問題

【緊急】安倍・ゲブーザ共同声明への批判声明プロサバンナ主要地ナンプラ州2百市民社会組織

安倍総理の訪問、モザンビーク大統領との共同声明に、かなり強い批判が、プロサバンナ事業の主要対象地(19対象郡の内10が集まる)ナンプーラ州市民社会プラットフォーム(PPOCS-N)から今日付けプレスリリースでされています。

現地ではこの訪問の最中も戦闘が続き、戦闘は中部から南部へ拡大し、イニャンバネ州の一部地域では住民がパニックに陥っており、野党政治家が一昨日に暗殺されています。

【日本語訳が届いたのでそれを貼り付けます】
■ポルトガル語原文は→
http://farmlandgrab.org/post/view/23026
■英語文は
http://farmlandgrab.org/post/view/23022-nampula-civil-society-rejects-japan-mozambique-accord-demands-response-to-open-letter-on-prosavana

同プラットフォームはナンプーラ州の200を超える市民社会組織、農民組織、コミュニティ組織、宗教組織の連合体で、これまでプロサバンナ事業関係者らが、「事業パートナー」にしたいと願い、何度も対話を要請してきたネットワークです。

今回、UNAC(全国農民組織)ナンプーラ支部もこのプレスリリース起草に関わっているようです。

現在、ナンプーラ州の農村部では、同プラットフォームの反対により、「対話」は行われておらず、これは「公開書簡」への返答がなく、この間の情報操作や分断工作が酷く(9月30日プレスリリース参照)、かつ9月に出されたコンセプトノートが酷いものだったから・・・とのことでした。しかし、これについて、外務省・JICAは、「対話は進んでいる」の一点ばりでした(第6回、第7回意見交換会)。

その事の意味を無視したまま行われた今回の共同声明への不信感が募っているようです。
いずれにせよ、以下原文(ポルトガル語)です。

かなり強烈です。真剣に怒っているようです。
ナンプーラは最も政府からの圧力が強い場所で、かつこのプラットフォームには沢山の政府系の組織が入っています。それでも、ここまで・・・書いています。
身の危険を顧みず書かれた声明であることが分かります。

●日本政府の「寛大な支援」は、我々の意見では、コロニアリズムの継続である・・・とあります。
●最後に、再度の「公開書簡」への返答と、家族農業セクターの真の強化、キャパシティビルディングのためのプログラム、効果的な支援を、要求しています。

安倍総理・ゲブーザ大統領の声明や二国間協定
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/page3_000615.html

========================
ナンプーラ州市民社会組織プラットフォーム
日本国安倍晋三首相のモザンビーク訪問に関するプレス・リリース

ナンプーラ市民社会プラットフォームは、2009年に課題ごとの、また分野横断的な市民社会組織(CSO)の共同の取り組みのための調整機関として、さらには州の発展につながる取り組みに向けた公共セクター並びに民間セクターとの交流を推進するために設立された。

わが国は、この1月11-12日(土・日)に日本国安倍晋三首相の訪問を受け、メディアの注目を浴びた。そしてメディアが最も注目したのは、インフラストラクチャーおよび農業開発プロジェクトに向けた6億7200万USドルの借款供与の表明であった。その見返りとして、日本国首相はモザンビーク政府へ日本の民間セクターによる投資をサポートすることを求めた。2人の首脳は、ナカラ回廊におけるProSAVANA農業開発プログラムを称賛した。しかし、ProSAVANA事業に対するこの見方は、このようなプログラムの結果として、土地の権利の保障・食料主権・栄養の安全保障・地域コミュニティの文化的統合が脅かされ、環境そして将来世代に影響が及ぶことを指摘し強く警戒の声を挙げてきた、UNACに結集するナカラ回廊の農民組織、各地の市民社会組織および研究者たちの見方と衝突する、と我々は考える。

現在の商品作物のモノカルチャー(単一)栽培を基本とする新自由主義的な農業のあり方が引き起こす被害を念頭に置き、次の点を指摘する。

2013年6月、モザンビーク、ブラジル、日本の国家首脳に対し、ProSAVANA事業の停止と再考を求める公開書簡を送ったが依然返答はない。

ナンプーラ州において市民社会プラットフォームは、農業省州事務所により提供されたProSAVANA事業のコンセプト・ノート分析の結果として、このコンセプト・ノートを拒否した。また、このような特定の方向性で書かれたコンセプト・ノートではなく、農民組織との参加型の手法による協議に基づき、市民社会および専門家や研究者も交え、コンセプト・ノートのドラフトが作成し直されるべきであると勧告してきた。

この分野において経験を積み知識と見識に基づいてこのプログラム(ProSAVANA事業)に対して提言および批判を行ってきた著名なモザンビーク人研究者たちに対し、何の注意も配慮も向けられてこなかった。

我々は、日本の「寛大な支援」は、今なお続く植民地主義の表れであり、6億7200万USドルを提供し活用させることによって、モザンビークにおける国際資本の利益を擁護することをもくろみ、他方では負の影響へ注目を促す全ての試みを見えないものにしようとしていると考える。

したがって、我々は、今回の来訪にあたって結ばれた両国首脳と政府による協定も宣言も認めることはできない。改めて、「公開書簡」への回答を要求するとともに、家族農業セクターを真の意味において能力向上させ、強化し、効果的に支援するプログラムの策定と実施を求めるものである。

ナンプーラ市 2014年1月13日   
ナンプーラ州市民社会組織プラットフォーム
(翻訳、アフリカ日本協議会 斉藤龍一郎)
[PR]
by africa_class | 2014-01-13 23:24 | 土地争奪・プロサバンナ問題

【和訳】ガーディアン紙の #プロサバンナ事業 に関する記事。ニトリ社の大土地収用も報道。

ガーディアン紙が元旦にプロサバンナに関するかなり大きな記事を掲載しています。
日本企業のニトリ社の土地収用についても書かれています。

いずれにせよ、以下記事を全文AJFの斉藤さんが訳されていますので、ご活用下さい。

http://www.theguardian.com/global-development/2014/jan/01/mozambique-small-farmers-fear-brazilian-style-agriculture

=========================
Mozambique's small farmers fear Brazilian-style agriculture
Programme to increase crop output by bringing in large-scale agribusinesses is displacing traditional farming populations

モザンビークの小規模農民たち、ブラジル・スタイルの農業に不安
大規模アグリビジネス導入による生産拡大プログラムが在来農業に従事する農民
を住み慣れた土地から追い立てている
========================
Amos Zacarias Nampula, Mozambique, for IPS, part of the Guardian
development network
theguardian.com, Wednesday 1 January 2014 13.00 GMT

モザンビークの高齢小規模農民であるRodolfo Razãoは、2010年に10ヘクタールの土地の公的な使用認可証を獲得したにもかかわらず、7ヘクタールしか使えないでいる。残りの土地は、この国の 北東部で約10,000ヘクタールを使って大豆、トウモロコシ、豆類を生産する南アの企業に占拠された。

彼は、住んでいるナンプーラ州モナポ地区の関係当局に訴えて回ったがどこでも訴えは聞き入られなかった。78歳の彼は、これ以上時間をかけること はできない。

50歳の寡婦であるBrígida Mohamadは、7人の子どものうち一人の土地がとある企業によって侵食されていることに懸念を抱いている。「息子は、どこにも作物を育てる土地がない んです。私たちの畑は売り物ではないのに」、と彼女は、生涯を過ごしてきたモナポの村、NacololoでIPSの記者に訴えた。

これらは、ブラジル(ABC)と日本(JICA)の国際協力機関の後押しを受けている日伯モザンビーク三角協力による熱帯サバンナ農業開発協力プ ログラム(ProSAVANA)に関して小規模農民たちのなかに広がる不安の理由を明らかにすることにつながるケースである。

ブラジルで開発された熱帯農業技術に触発されたProSAVANAは、ブラジルの熱帯サバンナであるセラードと同様の農業に関する潜在力を持つモ ザンビーク中部・北部に広がる1,450万ヘクタールのナカラ回廊での農業生産を拡大することを目指している。

この回廊の450万人の居住者のうち80%は農村部に住んでおり、農業近代化によって人口の多くを失ったブラジルや他の国々の農村部よりもずっと 人口密度を高くしている。

しかし、この回廊のいくつかの地域、人びとが自給農業に頼って散在しそれぞれに平均1.5ヘクタールの農地を耕している地域では、2kmを通って も一軒の家も見ないこともありうる。

キャッサバがこの地域の食事の基本となっている。小規模農民は、また自家消費用にトウモロコシ、カボチャ、ヒマワリ、サツマイモを、商品作物とし て綿花、タバコおよびカシューナッツを作っている。

この回廊をインド洋に面したナカラ港から輸出する農産物の穀倉地帯に転換するという構想が在来農業に従事する農民を追い立てることになる巨大な農 場での大規模な高収量生産を目指す企業を惹きつけ、土地をめぐる紛争が頻発することになると予想される。

Mohamadは、これらの巨大投資者たちがやってきたことは恐ろしいことだ、と言う。彼女は、ProSAVANAによって直接もたらされる変化 だけでなく、このプログラムの影響で加速すると見られる様々な変化に反対している。

ProSAVANAのコーディネーターであるCalisto Biasは、IPSに対して、農民たちが土地を失うことはないと語った。彼によれば、このプログラムの主要な目的は回廊に暮らす農民たちを支援し生産技術 を向上させることだ。

しかし、モザンビークの環境団体・リバニンゴ(Livaningo)の自然資源担当であるSheila Rafiによれば、投資者たちが、新たに地域の人々に企業のために作物を生産するという雇用主−被雇用者の関係を持ち込み、また単一作物栽培によってそれ までの「自給に必要なもの全てを少しずつ作る」というやり方が壊されてしまうことから、地域コミュニティの生活のあり方に混乱が生じると言う。

ProSAVANAのミッションの一つとして、投資とバリューチェーンを活用して就労を増やすことがうたわれている。また、農業省が開設したウェ ブサイトによれば、生産性と生産量を急速に高めるという観点から農業を近代化し多様化することもミッションの一つだ。

しかし、最大の不安、最も脅威となるのは、土地強奪だ。多くの人々が、DUATと呼ばれる土地常用を根拠とした「土地使用権」を獲得することで土 地を守ろうとしている。しかしこの認可証は実際には保証にならない、と地域の農民がIPSに語った。

モザンビークの法律では、全ての土地は国家に属しており、販売したり抵当に入れたりすることはできない。農民たちは、政府に対し最長50年の DUATを申請することができるだけだ。

先月、Nacololoの約250人の農民が地域のチーフの家の周りに集まり、南ア企業Suniが約600ヘクタールの土地を強奪したと語られて いることについての説明を求めた。

ナンプーラ市から230kmのマレマ地区も混乱の最中にある。日本のニトリ・ホールディング・カンパニーといった巨大アグリビジネスがこの地域に 入っている。ニトリは、20,000ヘクタールの土地で綿花栽培をする権利を与えられており、対象地に住む人々はほかのところへ移住することに なっている。

そのほかに、ブラジル、モザンビーク、ポルトガルのジョイント・ベンチャーであるAgromoz (Agribusiness de Moçambique SA)が、10,000ヘクタールの土地に大豆を栽培している。

政府からの情報がないことが、何が起きているのかに関する混乱をさらに大きなものにしている。「我々は、ProSAVANAというプログラムあ ることを、メディアや市民社会組織から聞いているだけだ。政府はまだ我々に何の説明もしていない」とRazãoは言った。

ナンプーラ州小規模農民集団(the Nampula Provincial Nucleus of Small-scale Farmers)代表のCosta Estevãoは、「我々は開発に反対しているのではなく、小規模農民に裨益する政策を求めているのだ。また、ProSAVANAに関する説明を求めてい る」と語った。

2011年に結ばれた、日本の輸入市場とブラジルのノウハウそしてモザンビークの土地を結びつける三者協定はすでに喧々諤々の論議を引き起こして いる。3カ国の市民社会団体が、ProSAVANAを拒否し、あるいは変革を求めて抗議の声をあげている。

ブラジルのCSO・Faseの国際協力担当ダイレクターで、8月にマプトで開かれた「ProSAVANAに関する三カ国民衆会議(the People's Triangular Conference onProSavana)」の主要な参加者であったFátima Melloは、ブラジルは「紛争の最中のモデルを輸出」したいのです、と語った。

食料安全保障にとって重要な家族農業を守ろうとする活動家たちによれば、アグリビジネス、輸出向け単一作物栽培そして巨大企業を優先するこの開発 モデルの行きつくところは、数百万の土地なし農民、農村からの人口流出、苛烈な土地紛争、森林伐採、そしてそれまでになかった殺虫剤と除草剤の使 用だ。

この開発モデルの根幹に、1978年にブラジル中部で開始され今もProSAVANAに示唆を与えているセラード開発のための日伯協力(he Japan-Brazil Co-operationProgramme for Development of the Cerrado)がある。

ナカラ回廊の農民たちに伝えられることになる技術はブラジルからきている。

2011年に始まり2016年まで行われるProSAVANAの第一段階プロジェクトとして、ブラジル政府の農業研究機関Embrapaは、モザ ンビーク農業研究所(Mozambique's Institute for Agricultural Research (IIAM))で農業指導員と研究所スタッフのトレーニングを行っている。

また、ナカラ回廊の農村地区と十分な可能性のある作物を評価するマスタープランおよび指導とモデル提示といった、このプログラムの他の分野におい ても、ブラジル人の参加は必須だ。

「プロサバンナ事業の広がりと大きさは、憲法で我々に保障された情報・協議・参加へのアクセス権の行使という点において、法律を遵守しておらず、 民主的で透明で幅広く深い公衆(農民男女、家族、民衆)との討論を欠いている」と、モザンビークの23の市民社会組織および運動体そして43の国 際的な団体が署名した公開書簡は言う。

マプトで5月23日に署名され、ブラジル、日本そしてモザンビークの指導者たちに宛てらたこの公開書簡は、法の定める環境への影響評価を求めた。

署名者たちは、プログラムの緊急停止、影響を受ける全ての社会セクターとの公的な対話、家族農業とアグロエコロジーの優先そして食料主権に基づく 政策を求めた。

彼らはまた、プロサバンナ事業のために割り当てられた人的資源や資金の全てを、持続可能な「家族農業支援国家計画」の制定と実施に再配分すべきと 言った。

(和訳、アフリカ日本協議会 斉藤龍一郎)
[PR]
by africa_class | 2014-01-10 19:28 | 土地争奪・プロサバンナ問題

ポルトガル国営ニュースLUSAも プロサバンナ報道「目を開いて。土地を失うぞ」とブラジル「土地なし」忠告

そしてポルトガル国営ニュース(LUSA http://www.lusa.pt/)もプロサバンナに関し、市民社会や農民組織の声を報道していたことを、今更知りました・・・。2013年5月28日の公開書簡発表直後の5月31日に記事化され、その後繰り返し報道がありました。3つの記事を出来る範囲で紹介します。

LUSAの記事はポルトガル語の検索エンジンであるSAPOに転載される仕組みです。ポルトガルに留まらず世界のポルトガル語者に広く読まれていることになります。

■「目を開いて、でないと君たちは土地を失うだろう」
ブラジル人の「土地なし」がモザンビークでのプロサバンナ事業に関して忠告

"Abram o olho, vocês vão perder as terras", avisa "sem-terra" brasileiro sobre o ProSAVANA em Moçambique” (2013年10月21日)
http://noticias.sapo.ao/lusa/artigo/16802939.html

ブラジルの「土地なし(労働者)」運動の中心的人物であるAugusto Juncal(アウグスト・ジュンカル)は、プロサバンナに反対するモザンビーク小農によるキャンペーンを「重みを強化する」ためにマプートに滞在した。そして、「目を開いて。でないと君たちは土地を失うだろう」との忠告を残した。

プロサバンナは、モザンビーク・ブラジル・日本の政府による農業開発プログラムでり、モザンビーク中北部で実施の初期段階にあるが、モザンビークの最大の小農階級組織である全国農民連合(UNAC)によって反対されている。同事業は、モザンビークの中北部の19郡の何百万というヘクタールの地域を対象とした事業であり、輸出のための特定作物の生産に民間セクターが参加することによってアグリビジネスを活性化することを目的としている。

UNACは、熱帯セラードの農業開発のブラジルモデルがモザンビークのこの事業でも繰り返され、何万という農民らの土地の収用を招き、貧困を悪化させ、社会的緊張を生み出すーーブラジルで「土地なし」現象が起きたように、と述べた。

マプートで今週開催された「第二回土地に関する国際小農会議」に招待されたAugusuto Juncal、「土地なし農村労働者運動(Movimento dos Trabalhadores Rurais Sem Terra、MST)」のスポークスパーソンは、プロサバンナがモザンビーク中北部の小農らに害を及ぼすであろうことは間違いないと述べた。

「プロサバンナ事業の規模を考慮に入れると、これから来るであろう問題に対する(現在のモザンビーク農民らの)懸念は十分でないと思う。小農らは、依然何が近づいているのか気づいていない。なぜなら気づいていたとしたら、政府と交渉するなどとはあり得ないからだ」と、ブラジルの土地なし農民のために闘う活動家はLusaに語った。「私は言っているんだ。目を開いてでないと君たちは土地を失うだろう。冗談じゃないよ、と。それは土地収奪や収用のプロセスなのだ。ブラジルでは、セラードの多くの人々の土地が奪われ、国の最も大切な森林が失われた」と、 Augusto Juncalは強調した。

アンゴラ環境・農村開発アクション(ADRA)というNGOのディレクター Guilherme Santosも、プロサバンナは、企業農業の利益を優先させることで小農らの損害を生み出し、この国を深刻な社会的緊張を生み出すだろうと述べた。「もし小農らの利益を守るために何もしないとしたら、小農の権利は踏みにじられ、社会は激変するだろう」と指摘した。

アンゴラ小農の権利を擁護する活動家は、プロサバンナが小農らの損失をもたらすことを防ぐには未だ遅くはないと述べた。「未だ対話の機会はある。この対話はしかし、全員にとって受け入れられるものでなくてはならない。関わる全員にとっての経済・社会・文化的な面を考慮に入れたものでなくてはならない。モザンビーク市民社会は、プロサバンナに関する意志決定プロセスに対し、影響を及ぼせるような力をつけなくてはならない」とGuilherme Santosは強調した。

この会議中、UNACは再び、このイニシアティブ(プロサバンナ)に対して否認(repúdio)を表明し、政府に対し、プログラムに関する声明にみられる「矛盾」や、小農との議論の際にみられる脅迫を非難した。「プロサバンナは、数々の矛盾によって刻印されてきた。何故なら中央政府は住民移転はないと言い張る一方、現場の職員らはプログラムのための土地が必要だと述べているからだ」と、UNACのアドボカシー・協力オフィサー Vicente Adrianoは述べた。

■「6ヵ国の農民らがマプートに集結し土地の搾取に反対するストラテジーを検討」 “Camponeses de 6 países procuram em Maputo estratégias contra expropriação de terra “
(LUSA 2013年10月16日 )
http://noticias.sapo.pt/internacional/artigo/camponeses-de-6-paises-procuram-em-maputo-estrategias-contra-expropriacao-de-terra_16797772.html

200を超える6ヵ国の小農アソシエーションの代表らがマプートに集い、「第二回土地に関する国際小農会議」を開催し、民間セクターによる「小農の土地の収奪を止めるため」の戦略が検討された。

同会議の主要な懸念は土地の収用に関するものであり、UNAC(モザンビーク全国農民連合)は、プロサバンナというモザンビーク、ブラジル、日本政府による農業開発プログラムに反対するための国際的なパートナーシップの強化を求めた。

同事業は、モザンビーク中北部の3州の19郡で実施される世手英であるが、モザンビークの小農階級の擁護機関であるUNACは、同事業への批判を率いてきた。何故なら、同事業が、輸出のための作物栽培に焦点を置くことで、土地の収奪やコミュニティの生活に悪影響を及ぼす結果となる可能性があるからだ。

「プロサバンナを止めよう。なぜなら3か国政府は小農に尽くそうとしておらず、農業の商業化を促進し、人びとの土地を収用しようとしているからだ」とUNACは述べた。

UNACのVicente Adrianoによると、(国家の)農業開発戦略は、大きな投資家らによる商業農業を優先するばかりで、小農らの生産手法や生産性に関するアクセスを容易にするものになっていないという。

「土地を守り、家族農業を守るための闘いは、食料主権や適切な食料を保証することにつながる。UNACは25年間活動してきたが、現在ほど、モザンビークの何百人もの人々がリスクに直面する時代はなかった」と、UNACのアドボカシー・協力オフィサーは述べた。

■「モザンビーク諸組織はモザンビーク、ブラジルそして日本に対し、プロサバンナ事業を止めるようアピール」"Organizações moçambicanas apelam a Moçambique Brasil e Japão para travarem projeto ProSavana"(LUSA, 2013年5月31日)
http://noticias.sapo.mz/lusa/artigo/16209612.html
モザンビーク市民社会諸組織は、モザンビークのアルマンド・ゲブーザ大統領、ブラジルのジルマ・ルセフ大統領、日本の安倍晋三総理宛の公開書簡を発出し、三角協力事業プロサバンナを止めるようアピールした。(中略)同公開書簡では、諸組織はプロサバンナを次のように批判した。「環境インパクト評価調査もなく、公衆との議論もなく、既にクイック・インパクト・プロジェクトが進められている」

ADECRU(農村コミュニティ開発のためのアカデミックアクション)に導かれた組織らは、「プロサバンナプログラムは、小農男女の家族や民衆に憲法で認められている権利である国民の知る権利に不適合であり、民主的で透明で幅広く深い公衆とのディベートが完全に欠如している」と述べた。

これらの組織は、「情報操作、コミュニティへの脅迫」や「ブラジル、日本、そして国内企業による土地収奪プロセス」によって、「この国に土地なしコミュニティを生み出す」可能性を指摘した。そして、結論として、これらの国の責任者らへの停止を要請した公開書簡は、「すべての事業や行為の即時停止」を求め、その上での「モザンビーク社会のすべてのセクターのすべての人々との幅広い公的な対話」を求めた。そして、プロサバンナのすべての資金と手法が、「持続可能な家族農業の支援のための国家計画の定義と実施の実現のために使われるべき」と主張した。
[PR]
by africa_class | 2013-10-26 11:52 | 土地争奪・プロサバンナ問題

【UNAC国際農民会議&プロサバンナ報道】フランス国際放送もついに #プロサバンナ 報道

10月15日―16日までマプートで開催されていた第二回土地問題国際農民会議(主催UNAC)の記事が沢山配信されています。以下、
1.RFI(フランス国際ラジオ放送)
2.Jornal Noticias(モザンビーク国営新聞)
3.Canal Moz(モザンビーク独立系新聞)
4.SAPO(ポルトガル語情報媒体)
5. Verdade(モザンビークの最も独立した新聞)
の記事を列挙しています。4.5.は訳す暇がなかったので各自で・・・。
(しかし、ついにVerdadeが動き始めてしまったのですね・・・これはモザンビークの文脈では大きなことです。世界的にはドイツやフランス国際ラジオ放送が報道したことの方が大きいでしょうが。)

フランスの国際ラジオ放送RFI(Radio France Internationale)もついに、プロサバンナについて報道し始めました。もはや止まらない感がありますが、翻訳がおいつかない・・・。時間が限られているので出来る範囲で流しておきます。

■なお、ドイツの国際ラジオ放送DWのプロサバンナ関連番組(実に12本…)については、要約をしたものがここに→http://afriqclass.exblog.jp/18779412

ちなみに、多分政府は「小農支援」「対話してる」といっているじゃないか・・・市民社会は嘘ばっかり・・・という関係者の声も聞こえてきそうですが、それはこの間のプロセスをご存知ではないから。

はじめてこのブログを読まれる方にとって重要な背景説明としては、今現在まで、プロサバンナ事業の関係者(特に立案、推進のJICA)は、2009年9月から3年以上前提とされ、目的とされてきた以下の点を、批判を受けて変更させた点について、何の説明も行ってきていません。

●事業の大前提:PRODECER/ブラジルセラードの成功をモザンビークに/大規模に土地が余っている/世界の食料庫になるべき/投資が不可欠
●当初の目的:余っている土地に投資を入れて農業生産性を上げて大農と小農を共存させて回廊開発を押し進めよう/日本の企業にもメリットを

あれほど世界と日本、モザンビークで行ってきた宣伝をいつの間にか引っ込めて、2013年2月末にJICA理事長が現地に向かい、「小農支援」と強調していますが、何の説明も謝罪もなかったため、「批判を浴びてのポーズ」にすぎないと考えられていました。そこに、2013年3月に完成したマスタープランにおいて最も重要なレポートが4月にリークされ、「小農支援」どころか、「小農から土地を容易に奪って外国投資家らに提供しやすくする事業」という性格が明確になったため、現地農民組織や市民社会は態度を硬化している状態なのです。

なので、「小農支援が目的といっているだろう」と政府関係者やJICAがいくら強調したところで信用されず、むしろまた「騙されるだけ。実際は気づいた時には手遅れになる」と農民らは考え反対しているものと思われます。本当に小農のために事業を転換したのであれば、元に戻って何故見直したのか、そもそもの前提が誤りだったことを認めるなど、腹を割って伝える努力をしないと到底信用されないところまで事態は至っているのだと思います。でも、実際は、「腹を割る」どころか、すでにプロサバンナ対象地では、日本とブラジルが共同で奨励したブラジルのアグリビジネスの流入は続いている状態で、大々的に動かしてしまった歯車は止められない状態に・・・・。本当にこういうことを予見しないままに「大きいことは良いことだ」だけで現地事情を知らぬままに進められた結果であり、罪深いです。

また、より深刻なのは、当初プロサバンナの中に位置づけられていた「ナカラ・ファンド(ProSAVANA-PDレポートでQIPとして記載)」なるものが切り離される形で、ProSAVANA=PDのブラジル側コンサルタントFGVによって開始されるなど、批判を免れるため、「プロサバンナから投資案件や土地関連事業を切り離す」という小手先の「仕切り直し」が続いています。しかし、それもこれもプロサバンナ事業がまいた種なのです。それは2009年の調印から現在までのJICAやプロサバンナの関連資料をみればはっきり分かることであり、日本が率先して宣伝してきた分モザンビークでも世界でも知られています。そのことへの責任について説明なきままの、切り離したらよしとする姿勢に、農民らや市民社会は不信感を募らせ怒っているのだと思います。

さらに「対話を進めている」といって、UNACや市民社会組織を「反対派勢力」と呼んで排除してきたことについては既に彼らから声明が出されている通りです。表敬訪問にわざと出席しない(外務省)、UNACが声明で異議をはっきり書いているのに「反対ではない」という総括をする(JICA)、モザンビークを訪問した議員との面会を意図的に阻む(大使館)、JICAの招聘で来日した農民組織の出身団体名(UNAC)をパワーポイントからわざと削除し、問題点の指摘スライドを削除(JICA)、政府主催の「対話」には無理にでも来させようとするのに(農業省)農民・市民社会主催の対話集会には来ない(大使館JICA)、UNACの対話への排除を問題視して会議をボイコットしているのに、「主導権争い」と説明したり「一方的に約束に現れなかった」と説明(JICA)、反対する農民や市民社会組織を「ごく一部」に見せるため「賛成派」を動員した集会を各地で開催する(JICA&農業省)…正直なところ気分が悪くなってきました。これらは全て現地関係者へのインタビューやメールインタビューで明らかになったことですが、報告書では年表を使って説明しています。

表面的で小手先のこのような行動が、いかに当事者である農民や主権者である人びとを傷つけているのか・・・反省もないままに、「言い訳や賛成派づくり」ばかりが努力されている現実に、モザンビークの人びとは心から嫌悪感を感じているのだという点に、今気づかないとしたらいつ気づかれるのでしょうか。これが私たちの税金で支える「国際協力」の姿だということが、何より哀しいです。

今まで「未だ間に合う」「遅くない」と書いてきました。今回もそう書きたかったのですが、これらの記事を訳しながらいつになく絶望しています。I still have a dream, but....
がんばろう。

~~~~~~~~~
■RFIの記事「モザンビークのUNACによる第2回国際農民会議がマプートで終了」
MOÇAMBIQUE ÁFRICA LUSÓFONA - Artigo publicado em 15 de Outubro de 2013 - Atualizado em 15 de Outubro de 2013
"UNAC reúne em Maputo segunda conferência internacional"
"Termina na quarta-feira dia 16 de Outubro a segunda Conferência Internacional Camponesa organizada em Maputo pela UNAC moçambicana."
by Leonardo Silva
http://www.portugues.rfi.fr/africa/20131015-unac-reune-em-maputo-segunda-conferencia-internacional

10月16日、モザンビークのUNACによって主催された「第二回農民国際会議」が終了した。
本国際農民会議は、モザンビークやゲストの国における農業の現状を評価する目的で10月16日水曜日まで開催された。特に、注目されたのが、土地の所有をめぐる問題、農村部における農民の社会経済状況に関する点であった。本会議は、プロサバンナとして知られる事業に対する、UNAC(全国農民連合)による批判や懸念をモザンビーク政府がなだめようとするまさにその瞬間に開催された。同事業は、モザンビーク、ブラジルと日本によって設計されたものであり、その目的は農業生産性を最適化し、同国の食料計画を自給させるために、モザンビークの中北部の3州19郡で実施されようとしている。プロサバンナの政府側コーディネイターのカリスト・ビアスは、火曜日にマプート開催された記者会見にて、「プロサバンナは土地使用権(DUAT)を尊重し確認するための「原則の一つ」をガイドすることにあると述べた。そして、「土地に関する農民主権は尊重されるだろう」と結論づけた。

UNACの代表アウグスト・マフィゴは、第二回国際農民会議に政府側よりもっと高いランクの代表が出てこなかったことを嘆き、RFIに対し、モザンビークの農民らの懸念は、国の発展のために農業をよくすることであると述べた。

<<UNAC代表への音声インタビュー>>
この会議では特に土地の問題について話し合った。我々の土地が奪われている現状について、世界から駆け付けた仲間たちと共にディスカッションした。これらの農民の声に政府が耳を傾けるべきであった。同じ現象が、我が国だけでなく他国でも起きている。モザンビークには、他国に誇れる土地法があるが、しかし土地をめぐる政府の決定には農民が関与していない。その結果、各地で土地の紛争が発生している。

農村部における社会経済状況は悪化している。(植民地支配から)解放され、土地が手に入ったというのに、改善がない。農業においては、外部からプロジェクトは現れては、土地を奪っていく。これらは農民・国民にとって脅威として考えられている。

■モザンビーク政府による記者会見記事「プロサバンナはインクルージョンのため」
Jornal Noticias | 16 Outubro 2013
http://www.jornalnoticias.co.mz/index.php/main/4693-prosavana-e-pela-inclusao
しかし、既にこの記事自体が消されています。なぜかは皆が考えてみてください。
以下、その前に保存された記事。
"ProSavana é pela inclusão”
http://farmlandgrab.org/post/view/22683-unac-reune-em-maputo-segunda-conferencia-internacional

政府(モザンビーク)は、モザンビーク・ブラジル・日本が関与する熱帯サバンナの農業開発のための三角協力プログラム(ProSavana)に市民社会を包摂していると主張した。市民社会組織のいくつか、特にUNAC
(モザンビーク全国農民連合)は、プロサバンナが、事業対象地域の小農の土地を守るべきとアドボカシー活動をしてきた。

農業省のプロサバンナのコーディネイター、カリスト・ビアスは、これが政府の懸念でもあると確認した。そして、モザンビークの生産者が自らの生産性を向上させることで、貧困削減を実現することを支援する目的を達成するためには、政府の「エグゼクティブ」としても、同事業における市民社会の包摂が重視されていると述べた。

「実際、プロサバンナの文脈において、市民社会とのパートナーシップを育むことはいつも我々の心配事であり、既にUNACの本部に二度も訪問して我々のプロサバンナに関する意図を説明している。我々は常に市民社会からの批判にオープンである。なぜなら、市民社会は、我々が気付かないことを示してくれるからである。我々は、UNACとだけでなく、他の市民社会とも同様に共に活動できるよう努力し続ける」とカリスト・ビアスは述べた。

(以下省略  *原文ご確認ください。)

■CanalMozの記事
2013年10月16日 No.1065配信 2-3頁
「第二回会議開幕、農民らはプロサバンナを再び非難」

"Na abertura da II conferência Camponeses voltam a denunciar o Prosavana"
(マプート)-昨日、マプートで第二回土地とタネに関する国際農民会議の開会が宣言された。開幕日の支配的なトーンは、農民たちのため土地を守ることについてのものであった。

農民たちは、現在物議を醸している「PROパッケージ」つまり、プロサバンナ(Prosavana)、ProSUL、ProIRRIなどを非難した。これらは、土地収奪の試みであり、農民らを(土地から)追い出すものであり、農村住民らの貧困を撲滅するものになると限らないからである。

開会式で、UNAC(全国農民連合)のアウグスト・マフィゴは、モザンビーク政府からのより高いレベルの出席者の不在について遺憾の意を表明した。マフィゴは、我々の国の開発の土台が農業であるにもかかわらず、農業に関する明確な政策がないことについて強調した。

「この闘いにおいて民衆は疲れることを知らない。団結する農民は常に勝利する。闘争をグローバル化し、希望をグローバル化する」と連呼された。

月曜日に開始した一連の会議は今日終了する。統一のモットーは「農民とその土地を守るための闘いにおいて農民らは団結する」である。同会議には、モザンビークのすべての州からの農民が参加し、農業省の役人ら、 市民社会のメンバー、アンゴラ・南ア・ジンバブエ・ブラジル・スウェーデン・スイスの農民やパートナー団体らが参加した。

■CanalMoz 「マプートで開催中の第二回国際農民会議で農民たちはプロサバンナによる差し迫った土地収奪を非難」
numero 1066 | Maputo, Quinta-Feira 17 de Outubro de 2013
Na II Conferência Internacional Camponesa, em Maputo Camponeses denunciam iminente usurpação de terra pelo ProSavana

(マプート)UNACは、第二回土地問題に関する国際農民会議において、プロサバンナ事業に関連し、非難を表明した。UNACによると、プロサバンナは「地元民衆を開発から疎外するプロセスによって土地収奪と農民の追放に至る試み」であつと述べた。この批判自体は新しいものではない。政府は2009年の調印以来1200人の声を聞いたと主張するが、農民らは、協議(consulta)のプロセスに包摂されておらず、農民らのニーズにマッチしたものではないと述べた。

ディベートでは、「プロサバンナと契約農業のリスク」というタイトルのパネルが実施され、これにはUNAC、政府、市民社会の代表らが参加し、農民に対する不安定な契約の問題が取り上げられた。農民らは、政府に対し、モザンビークに置いて推進されてきた各種の農業プログラムの社会的・人的影響について問い正した。沢山あるプログラムの中でも、例えば、「ジェトロファ栽培」や「緑の革命」が、「結局望まれた効果を生み出さなかった」とやり玉に挙がった。

プロサバンナのケースについては、もう一つの懸念も表明された。それは政府によってつくられたマスタープランに関するものであった。農民や市民社会らは、このドキュメントが、コミュニティが有する土地の使用権に関する懸念を包含するものであるべきとの点である。政府は、この点についてコミュニティレベルで協議がなされており、2014年3月にマスタープランの発表は延期されていると述べた。UNACの代表であるアウグスト・マフィゴは、農民を優先的に位置づける農業開発政策の不在の問題が、農民らが直面する主要な疑問に直結していると強調した。その上で、プロサバンナはブラジル・日本・モザンビーク政府が関与する土地の搾取事業であり、UNACとして、ブラジルで起こったネガティブな結果がモザンビークでも繰り返される差し迫ったリスクについて警鐘を鳴らした。

ブラジルで起きたリスクと苦しみが何であったかという点については、社会の激変が次のように説明された。政治的な動乱、平和への脅威、土地にはりついて暮らしてきた地元農民家族らの飢えやみじめな生活、家族農業生産システムの破壊、等である。また、土地の移転により、悪化している農村住民らの貧困が、もう一つ農民らが懸念として強調した点であった。

ナカラ回廊はこのプログラム(プロサバンナ)が展開される重要な経済地区であるが、400万ヘクタールの土地が耕作可能とされている。討論において政府代表は、これらの土地を外国投資家に提供するつもりはなく、プロサバンナは小農生産者のための事業であると述べた。

(他にも記事がありますがまた今度)
■6ヵ国の農民らがマプートに集結し土地の搾取に反対するストラテジーを検討
SAPO | 16 de Outubro de 2013 Camponeses de 6 países procuram em Maputo estratégias contra expropriação de terra
http://farmlandgrab.org/post/view/22685-camponeses-de-6-paises-procuram-em-maputo-estrategias-contra-expropriacao-de-terra

■”Camponeses vs investidores em Moçambique"「モザンビークにおける農民対投資家」
Verdade | 16 Outubro 2013
Escrito por Alfredo Manjate
http://farmlandgrab.org/post/view/22686-camponeses-vs-investidores-em-mocambique
[PR]
by africa_class | 2013-10-18 15:17 | 土地争奪・プロサバンナ問題

【紹介】今日からモザンビークで第二回土地に関する国際農民会議開催

今日の現地からの報道で、この会議を大統領と大臣(「高いランクの人」)がキャンセルしたようです。これについてかなりの反発が広がっているとのことです。それにしても。。。ですね。詳細はまた追って。でも会議は非常に活発に行われ、かなりよい議論が行われたそうで、動画が楽しみです!

この会議に関するフランス国際放送の報道、モザンビーク政府メディアの報道、独立系メディアの報道を訳して掲載しています。是非ドウゾ。(2013年10月18日)
→http://afriqclass.exblog.jp/18809250/

===
既に「モザンビーク開発を考える市民の会」のブログでも掲載されていますが、ここにも一部転載しておきます。

日本国内には、「何故モザンビーク農民組織の代表としてUNAC(全国農民連合)ばかりを重視するのか?」という疑問の声があるそうです。あるいは、日本の援助関係者の中には、「プロサバンナの議論からUNACを外しても問題ない」と思っている節がありますが、モザンビーク社会の文脈では「とんでもない!」なのです。なので、日本関係者の「疑問」それ自体に、驚きを禁じ得ませんが、説明しないと伝わらないと思うので、ここに会議の詳細を転載するとともに、今度改めて丁寧に説明する機会を設けます。

なお、この間感じるのは、こういう「モザンビーク社会の文脈における当たり前」を一から十まで私一人が日本語で説明しなければならないことの問題性です。これがタンザニアだったりザンビアだったら、日本の研究者も沢山いますし、JICAにも蓄積がある。公用語が英語でほとんどのものが読める。しかし、モザンビークは残念ながら、日本での研究・援助の蓄積がまったくない上に、公用語がポルトガル語である。なので、現地社会への理解があまりにないわけですが、それなのに大規模事業をいくつも動かそうとする。しかも、問題が露呈しても、関係が薄い以上、社会の批判もあまり痛くないので、あくまでも自分たちのやり方を押し付け続ける・・・ここが問題の根源なのだと思います。

よい機会だと思うので、是非プログラムや招待状、プレスリリースを眺めていただければ~と思います。
この招待状やプレスリリース、プログラムを眺めると、UNACをただ「一部の反対勢力」として矮小化したり、排除したり、周辺化したり、圧力を掛けつづけることの無意味さを実感することでしょう。モザンビークの農業政策の今後について考える上で、彼らの分厚い主権者としての意見、政策形成への関与がいかに大切か分かるでしょう。そのような声や努力に耳を傾けることなく、政府とだけ話していればいい、あるいは「賛成する農民や組織とだけ個別に対談すればいい」・・・とならないことは、はっきりしていると思うのですが。

「メンツさえ保てれば良い」そして「賛成してくれるところとだけ進めればいい」という現在の日本の援助関係者の姿勢が、いかに現地の人々に見破られているのか、そして本当に支援したかった小農の将来に逆行することか(中長期的にみて)、これを機に真摯に考え直してみてほしいです。

====
8月からモザンビーク北部、南部、中部の全11州110郡の農民代表を招いて開催されてきた「土地とタネに関する農民大会」が終わったことを受け、今日10月15日~16日まで、首都マプートにて「UNAC全国集会ー第二回土地に関する国際農民会議」が開催されます。

同会議には、ゲブーザ大統領、パシェコ大臣、農業大臣の他、全国から集まった農民、市民社会組織、その他の社会運動組織、宗教団体、各国ドナー、国連組織代表ら200名が出席するほか、アフリカ中の土地やタネの問題に取り組む農民組織代表ら、ブラジルからの小農団体代表も参加するそうです。

プロサバンナやG8 New Allince についても議論されます。(2日目)
全体日程のプログラム
→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-48.html

この会議の開催を受けて、「公開招待状」と「プレスリリース」が公表されています。「プログラム」を末尾に張り付けます。

【招待文面】UNACは1987年4月に結成され、1994年に登録された組織であり、小農民らを代表し、その社会的・継時的・文化的権利を擁護し、農民自身の組織化を促すことで政策形成過程への参加を保障し、食料主権を念頭においた発展ストラテジーを実現することを目的とする。その際、ジェンダーと若者の平等を前提とする。

かつてこの25年間において、今ほど農民の闘い、UNACの役割がモザンビークにおいて求められたことはなく、食料主権を保障する農民らの農業とその基盤になる土地を守る闘いは様々な課題に直面している。メガプロジェクト、投資などを優先する政策が、農民らの

この背景を踏まえ、UNACは第二回土地に関する国際農民会議を開催する。その目的は以下の二点である。
(1)農民男女のキャパシティを強化し形成するために、天然資源や土地はどのようにコントロールされるべきか、そしてその権利はどのように守られるべきか。
(2)モザンビークの真の農業改革はどのように行われるべきかに関する開かれた討論の深化と拡大への貢献。

なお第一回土地に関する国際農民会議は2012年11月27日ー28日までマプトで開催され、モザンビークにおける土地の問題についての疑問が明確にされた。

【UNACプレスリリース】
「モザンビークの農民らは、小農による農業と土地を守るための闘いにおいて共にある」
Camponeses de Moçambique Unidos na Luta pela Defesa da Terra e da Agricultura Camponesa

(仮抄訳)
1.農業政策の改革を求める(家族農業に焦点をあてたものにするべき)
2.家族農業支援国家計画の不可欠
3.25年間のUNACの闘い(土地と小規模農民による農業を守る)において、今ほど闘いがアクチュアルに不可欠とされたことはなく、何百万 のモザンビーク人が危機に追いやられていること、そしてこれは外国直接投資の波、メガプロジェクトによって起こされている。特に、土地の私有 化と争奪が、アグリビジネス(ProSAVANAとG8 New Alliance)、植林(Chikweti)、鉱物資源開発(Vale, Rio Tinto, Jindal)、天然ガス開発(Anadarko, Satonil, ENI)によって起こっている。土地の占領・エクスパンション・集積である。
4.政治やネイティブなタネの保全に関する農民研修をテーマとして、11州120郡で開催され、農民男女・若者たちの参加があったUNACの 北部・中部・南部の農民集会の成果が明日からの農民大会・国際会議で紹介される。
5.大 統領が開会を宣言し、農業大臣が参加する。政府関係者らとともにモザンビークの土地問題について議論を行う。
6.本会議は、官民セクター、NGOや社会運動に開かれており、この国の3つの地域の現実を踏まえた要請について検討を行う。これは、アソシ エーション、組合、家族、コミュニティが日々直面する大企業による土地やテリトリーの進出に関するものである。我々は、農民のコミュニティや 家族を存続させ、主権に根差した発展への権利を効果的に守り、抵抗するために、統合された形でアプローチを形成する必要に迫られている。
7.本会議は、女性デ―、国連家族農業国際年であることを踏まえたものとなる。

原文→http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
[PR]
by africa_class | 2013-10-15 15:37 | 土地争奪・プロサバンナ問題

【一挙掲載】プロサバンナ動画(12本)&ドイツ国営放送(12本)&ドイツ市民社会声明

「モザンビーク開発を考える市民の会」のブログにも掲載されていますが(http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/)、世界中で発表されたプロサバンナやモザンビークにおけるランドグラブ(土地収奪)に関するビデオや報道、ドイツ市民社会声明などを一挙転載しておきます。

プロサバンナは、もはや「国際問題」と化していて、どこで何が報道されて、どんなイベントがあって、どんな風に議論されているか、私でも追い切れなくなっています。(特にドイツのラジオ局が12本も番組をつくっていたとは。大学経由でインタビューの申込みがあって、8月にされた時、私は北部都市にいて、スカイプで対応したのですが、その後そのことをすっかり忘れていました…。我ながらひどい英語ですね…。)

9月30日の報告会でも述べましたが(動画は以下)、そもそも国際市民社会や現地社会がブラジル市民社会とともに2012年春から問題視して動いていたところに、日本の市民社会が気付いたのは2012年秋…。日本のNGOらがODA改善の一環として動き出したのが、2012年11月ですので、「後追い」の部分があるのは否めないものの、現在プロサバンナの議論は世界的なものになり私たちでも追いつかない速度に。先日までローマで開催されていたFAO(国連食糧農業機構)の国際会議でも大変話題になっていたそうです。

元々は日本政府・JICAのイニシアティブで始めた援助。日本の市民として「遠いアフリカでの出来事」と知らないふりはできません。是非、以下の各資料や政府・JICA側の資料にあたって、自分の目で見て・耳で聴き・頭で考え、議論し、自分で出来るアクションは何か考えてみてください。

答えは一つではありませんが、やはり当事者であるモザンビーク農民や市民社会の声に耳を傾けてほしいです。勇気を振り絞って声をあげている人達の声は、普通は私たちのところまで届くことはありません。現在の技術革新によってこれが生で見れるのは素晴らしいと思います。

特に、2013年8月8日に開催された「プロサバンナの停止と再考を求める三カ国民衆会議」での政府代表と農民・市民社会とのやり取りを是非ご覧ください。言葉が分からなくても、現地の人びとの想いが伝わってくると思います。この会議に日本大使館とJICAが招待されていたのに代理出席すらなかったのは本当に残念でした。国会期間中であったにもかかわらず農業大臣は3時間以上この会議に出ています。

■政府代表の返答に対するモザンビーク農民組織、市民社会、女性組織代表らの反論(10分位~)
http://www.youtube.com/watch?v=8kXyY62TQ_0
http://www.youtube.com/watch?v=2cwAsCA5bAo
この映像をみれば、モザンビーク農民組織や市民社会組織の主権者としてプロサバンナとその「対話プロセス」をどのような問題意識でみているかはっきり分かります。彼らの言葉は、彼らの現実を踏まえたもので、すごくパワフルです。私たちが、「外部者」として出来ること・すべきでないこと・・・を考えさせられた10時間(!)でした。勿論、政府代表の返答にも注目。

ポルトガル語なのが苦しい所なのですが、9月30日報告会の冒頭で少しだけ私が通訳して紹介しています。
http://www.youtube.com/watch?v=kSNzU32enGg

■UNACとORAMが制作したプロサバンナとPRODECERに関するビデオ
これも農民組織らが小農の視点で、日本の両援助事業を問い直している動画であるという意味で画期的です。同意しなくて良いので、日本の援助関係者、ブラジル研究者らは、これを観てほしいと思います。
http://farmlandgrab.org/post/view/22661
(これもポルトガル語ですが映像だけでも物語っている部分あり)

■DWのラジオ番組農民・市民社会の声を丁寧に拾い上げているのでおススメ。
勿論、政府側の主張もジャーナリストらしく掲載しています。
翻訳エンジンにかければ英語にはなると思います。
http://www.dw.de/prosavana-desenvolvimento-da-agricultura-local-ou-monoculturas-para-a-exporta%C3%A7%C3%A3o/a-17128512

*ちなみに何故ドイツ国営放送や市民社会がモザンビークのことをこんなに熱心に報道したり、声明を出すのか・・・私の「当たり前」もしかして皆さんの「当たり前」ではないかもしれないので補足。冷戦期、東ドイツにはモザンビークから大量の「研修生」の受入れがあり、冷戦終焉とドイツ統合に伴ってモザンビークに多くが帰国したのですが、留まったモザンビーク人も多く、統一後のドイツでモザンビーク支援をする市民社会組織・宗教組織は非常に多いのです。最後の声明を出しているKKMはNGOだけでなく、会員はドイツ在住モザンビーク人。そして、ドイツに暮らすポルトガル人も非常に多く、ポルトガル語放送はかなり聴かれています。

============
【プロサバンナ・土地収奪関連動画一挙紹介】
1.モザンビークにおけるランドグラブが生じるプロセスを明確に描いたビデオ。途中の住民の「このままだと戦争になる」…の一言が重いです。(2013年10月、英語)
(1)Seeds of Discontent (director Geoff Arbourne/Transnational Institute/FIAN International)
http://farmlandgrab.org/post/view/22644-seeds-of-discontent#sthash.bXJ0mbtf.dpuf
・プロサバンナの対象地となっているニアサ州北西部で起きている植林会社によるランドグラブが地域の農民にどのような影響を及ぼしたのかを描いている、胸に響く映像。
・当初プロサバンナの対象地ではなかったのが、人口密度が低く森林が広がっているため、最終段階でブラジル側の要求によって組み込まれた。
・この会社(Chikweti)は現在大豆生産にシフトしつつあります。

(2)テテ州の鉱物資源開発によって土地を奪われた人たちの映像(2012年国連に提出、英語)
(Peter Steudtner・Justica Ambiental & Friends of the Earth Mozambique)
http://panphotos.org/PAN/blog/2013/04/stop-look-listen-3-short-films-on-forced-resettlement-in-northern-mozambique/

2.プロサバンナ・その「先祖」のPRODECER(日伯セラード農業開発協力)を小農の立場から再検討したビデオ(モザンビーク農民組織(UNAC)と農村開発NGO(ORAM)が現地を訪問して製作、2013年ポルトガル語)
"ProSavana e face oculta do Prodecer"「プロサバンナと顔を隠したPRODECER」
http://farmlandgrab.org/post/view/22661

3.プロサバンナに関するUNAC&ORAM主催「3か国民衆会議~プロサバンナの停止と再考を求めて」2013年8月8日@マプートで開催。対象地の農民代表・市民社会代表を含む200名近くの参加者が、モザンビーク首相代理・農業大臣・農業省関係者らと対話(映像:UNAC、ポルトガル語)
・開発計画省局長(首相代理)によるプレゼン
・ブラジルFASEによるプロサバンナに関する調査報告プレゼン
・会場からの質問・コメント
・政府代表による返答
・北部市民社会による声明発表
・クロージング(政府代表挨拶)
9時~19時まで続いた白熱した議論のやり取りをそのまま。
http://www.youtube.com/channel/UCoZCgmP4w-1Ttbw65YqRtGQ?feature=watch

4.日本のNGOが主催したプロサバンナに関する報告会などの動画
http://www.youtube.com/channel/UCoZCgmP4w-1Ttbw65YqRtGQ?feature=watch
(1)2013年2月27日モザンビークよりUNAC代表・JA!を招いて開催した院内集会
(2)2013年2月28日以上ゲストによる東京大学での講演会
(3)2013年5月29日横浜でのUNAC代表・ナンプーラ州市民社会プラットフォーム事務局長・GRAIN・FASEによるTICAD V直前講演会
(4)2013年9月30日モザンビーク現地調査に行った日本NGOによる緊急報告会・声明の発表@参議院議員会館

【プロサバンナに関する国際報道:ドイツ国営放送(Deutsche Well)12本】
なお要訳は記事テキストからではなく、音声からの大まかな内容のため、各自で原文をあたってください。まず、ドイツ内での報道・イベント・声明などを掲載しておきます。なおドイツ国営ラジオは多言語放送を世界に向けて行っており(記事もHPに掲載)、ポルトガル語放送は、ブラジル人・ポルトガル人記者らが配信。

■一連のプロサバンナ報道サイト"ProSavana – desenvolvimento da agricultura local ou monoculturas para a exportação?"「プロサバンナ:地域農業開発あるいは輸出のためのモノカルチャー栽培?」
http://www.dw.de/prosavana-desenvolvimento-da-agricultura-local-ou-monoculturas-para-a-exporta%C3%A7%C3%A3o/a-17128512

(1)"Iniciativa ProSavana traz empresários agrícolas estrangeiros a Moçambique"(2012年5月12日)「プロサバンナのイニシアティブがモザンビークに外国人農業企業家を連れてくる」http://www.dw.de/iniciativa-prosavana-traz-empres%C3%A1rios-agr%C3%ADcolas-estrangeiros-a-mo%C3%A7ambique/a-15928800
*日本とブラジルの企業関係者らがモザンビークを訪問していることの記事。
*ブラジル農業企業家が何を植えるか検討中と。ブラジルのノウハウを持ってきたい。
*そこに暮らす農民のことが優先されるのかの不安の声を報道。
*コミュニケーションが重要とモザンビーク研究者。

(2)"Camponeses moçambicanos desconfiam do projeto ProSavana"(12.11.2012)「モザンビークの農民たちはプロサバンナへ不信」
http://www.dw.de/camponeses-mo%C3%A7ambicanos-desconfiam-do-projeto-prosavana/a-16372527
*ブラジル企業が来ている
*モザンビーク農民組織の不信感表明。
*土地が奪われることへの不安。家族農業を営む人たちの食料はどうなるのかの不安。タネの問題。
*ブラジル関係者の反論。北部はセラードと類似していて、同じような機械が使えるはず、と。

(3)"Sociedade civil moçambicana critica programa agrícola ProSavana" (06.05.2013)「モザンビークの市民社会が農業プログラム・プロサバンナを批判」
http://www.dw.de/sociedade-civil-mo%C3%A7ambicana-critica-programa-agr%C3%ADcola-prosavana/a-16794525
*プロサバンナは1000万ヘクタール・3州を対象とする。
*現在マスタープランを策定中であるが、これは地域に暮らす400万人の生活に大きな影響を及ぼす。
*しかしマスタープラン関連文書がリークされ、市民社会に不安が広がり、声明が出されている。特に、ランドグラビングへの危惧が大きい。
*声明を出したモザンビークの市民社会へのインタビュー:
ーForum Mulherの代表は、この規模である以上、農民が自らの土地や生産への自律性を奪うことになる。…投資家はもたらすというよりもって出ることになり、そこに暮らす農民らは搾取されることになるだろう。結局、ある種の植民地化になる。
ーLIVANINGOの代表は、結局、これは企業への天国への招待計画。ブラジルと異なりモザンビークの土地は安い。集約的な農業を投資家らが持ち込んで、結局モザンビーク人は「僕(しもべ)」、農業労働者にされるだけ。

(4)"Sociedade civil de Moçambique rejeita ProSavana”(06.06.2013)「モザンビーク市民社会はプロサバンナを拒絶」http://www.dw.de/sociedade-civil-de-mo%C3%A7ambique-rejeita-prosavana/a-16865070
*プロサバンナはメガプロジェクト。19郡対象。政府はこれはナカラ回廊開発を行うことで住民の貧困を撲滅するというアイディア。
*モザンビーク市民社会がプロサバンナを拒絶する公開書簡を発表。
*ナンプーラ州市民社会プラットフォームの事務局長:家族農業や環境破壊を起こそうとしていると批判。環境社会インパクト調査すらされていない。
*Justica Ambiental:小さいプロジェクトが決まったら環境社会調査をするというが、なぜこのような断片的な対応をするのか?理解できない。
*UNACの代表:いったいどのモデルの話をしているのか知りたい。ブラジルを見本にしているが、ブラジルではいまだに土地へのアクセスがない農民らがいる。止めて、きちんと座ってちゃんと説明してほしい。
*LIVANINGOの代表:アグリビジネスがきてほしいだけ。政府は農民のことなんて考えていないのは、みな知っている。土地は余っていない。輸出用の安い食料を作りたいだけ。人びとが食べてるのか、食べてないのか心配などしていない。

(5)"Campanha contra privatização da terra lançada em Moçambique”(02.08.2013)「モザンビークで土地の私有化に対抗するキャンペーン」
http://www.dw.de/campanha-contra-privatiza%C3%A7%C3%A3o-da-terra-lan%C3%A7ada-em-mo%C3%A7ambique/a-16994086
*ADECRUは、ProSAVANAはPRODECERに基本を有すると説明。環境社会インパクト調査が不可欠な規模と影響を持つプログラムであるにもかかわらず、カテゴリーはAでなく、秘密主義に徹した、開かれていないプログラムである。
*Fingermannは批判を「神話」と呼ぶ。プロサバンナで行われたランドグラブはない。プロサバンナは徐々にモザンビークの現実に直面して、もはやPRODECERのコピーではなくなりつつある。

(6)Projeto ProSavana em Moçambique visa garantir segurança alimentar do Japão, diz especialista(30.09.2013)「モザンビークのプロサバンナ事業は日本の食料安全保障を射程に入れる」
http://www.dw.de/projeto-prosavana-em-mo%C3%A7ambique-visa-garantir-seguran%C3%A7a-alimentar-do-jap%C3%A3o-diz-especialista/a-17128177
*日本の研究者はプロサバンナが日本の食料安全保障を狙ったものだった。
*日本とブラジルの農業開発協力は初めてではなく、PRODECERがブラジルで70年代にはじまった。
*この理由は世界的な穀物価格高騰によるもの。特に大豆。
*PRODECERのコンセプトは米国の大豆輸出。日本は輸入に頼る。
*JICAブラジルは以上の主張を確認。
*PRODECERは当初多くの問題に直面したが、社会・環境麺におけるネガティブ影響は認識されず、現在では日本政府に成功物語として宣伝されている。
*そのため、アフリカと世界への貢献策としてPRODECERを見本にしたプロサバンナが計画された。

(7)Projeto brasileiro que inspirou o ProSavana teve impactos ambientais graves(30.08.2013)「ブラジルのプロジェクトはプロサバンナをインスパイアーしたが、深刻な環境影響をもたらした」
http://www.dw.de/projeto-brasileiro-que-inspirou-o-prosavana-teve-impactos-ambientais-graves/a-17054390
*セラード農業開発、PRODECERは環境問題を引き押した、と地元研究者らは主張した。
*ゴイアス大学の教授は、大規模モノカルチャー生産によって大きな影響が環境(土壌)に起こされた。外国への輸出のための農業生産は、地域住民の食料安全保障に貢献しなかった。さらに、セラードは現在多様性によって知られるようになり、国の第二の森を形成しているが、大規模に破壊された。
*ブラジルアグリビジネス国際関係事務局:ブラジル:もともと何もなかったところ。そこに農業が営まれている。20%は保全されている。化学肥料の使用は法によって守られている。問題ない。
*ウベルランディア大学教授:保全地域があろうとも、多様性の問題は解消されていない。
*水の大量使用によって水資源の枯渇が起きている。飛行機を使った農薬投与が多くの被ばくと水の汚染を起こしている。
*ブラジル農業省:それを証明する根拠はない。しかし、70-80年代は環境問題への危機感が薄かった。多様性への配慮などはなかった。今日はあのようなことはできないだろう。
*プロサバンナのためには、このような負の遺産から学ぶしかないと、農業省は主張。

(8)Antepassado brasileiro do ProSavana prejudicou pequenos agricultores, dizem estudiosos(28.09.2013)「プロサバンナのブラジルの先祖は小農たちに害をもたらしたと、研究者らは述べた」
http://www.dw.de/antepassado-brasileiro-do-prosavana-prejudicou-pequenos-agricultores-dizem-estudiosos/a-17067517
*セラードで展開したPRODECERとは、機械化された農業。巨大なラティフンディオ・モノカルチャー。小農が入る余地はなかった。同地域で、小農がこのようなラティフンディオと競争することはど不可能だった。これは日本による農業開発協力だった。そこに暮らす小農らは、お金のために土地を手放した。
*ウベルランディア大学教授:PRODECERは、地域の人々と協議などしなかった。来て、土地を占有して、そこに暮らす人びとは土地をあきらめた。お金がよかったからだ。
*アグリビジネス国際局:左翼の指摘には根拠がある。このプログラムは確かに小農支援のものではなかった。世界への穀物の供給が目的だったからだ。そうである以上、小農支援になりようがない。競争力がないからだ。目的は、大規模な土地を集積することであって、小農を支援することなどではなかった。
*彼は、プロサバンナは、PRODECERによってインスパイアーされている以上、このような失敗から学ぶべきと結んだ。
*モザンビークのプロサバンナ対象地の圧倒的多数が小農である。
*ゴイアス大学教授:そこに暮らす人たちは土地を放棄して町にいった。しかし、そこで何をして生きていけばよいかわからなかった。結局、これらの人たちは農村に戻った。しかし、農業労働者にならざるを得なかった。

(9)"Camponeses moçambicanos sentem-se excluídos do ProSavana"(2013年9月9日)「モザンビーク農民はプロサバンナから排除されていると感じている」
http://www.dw.de/camponeses-mo%C3%A7ambicanos-sentem-se-exclu%C3%ADdos-do-prosavana/a-17075860
*環境社会インパクト調査が行われていないままにマスタープランが作られていっていることへの危機感が広がっている。また、土地取引におけるクライテリアが一体何になるのかならないかがはっきりせず、農民の不安をかきたてている。これを市民社会らは、「秘密主義が増している」と述べている。
*UNAC代表:プロサバンナは、モザンビーク農民の意見に耳を傾けてこなかった。だからこそ、混乱が起きている。それは起こってはならないものである。
*UNAC事務局長:排除の論理がプロサバンナを支配している。コンセプトにおいてもモデルにおいても矛盾に満ちている。
*カーボデルガード州農民:止めるしかない。農民たちの声に耳を傾け、コンセンサスができるまで。
*結局政府は輸出用の一次産品生産の話をしているが、農民たちは食料生産を気にしているのである。
*土地はある。みなにある。農民らの組織化を奨励し、生産性をあげるのがプロサバンナ。
*プロサバンナフォーカルポイント:農民おためのプログラム。

(10)"Não existem terras livres para o ProSavana" critica Calisto Ribeiro(12.10.2013)
「カリスト・リベイロは、プロサバンナのために自由になる土地など存在しないと批判」
http://www.dw.de/n%C3%A3o-existem-terras-livres-para-o-prosavana-critica-calisto-ribeiro/a-17144711

(11)"O fenómeno de Angola está a emergir em Moçambique" alerta economista moçambicano João Mosca 02.10.2013「モザンビークでアンゴラ現象が起きていると、モザンビーク人エコノミストが警告」http://www.dw.de/o-fen%C3%B3meno-de-angola-est%C3%A1-a-emergir-em-mo%C3%A7ambique-alerta-economista-mo%C3%A7ambicano-jo%C3%A3o-mosca/a-17124861

【ドイツ市民社会声明】
以上のドイツ内での報道、そしてドイツで開催されたプロサバンナに関する国際会議(9月27日まで開催)を受けての声明だそうです。以下英文を張り付けておきます。
"Message of Solidarity with the Mozambican Civil Society in Support of Small Scale Farmers confronting the program ProSAVANA"「プロサバンナ計画に直面する小農を支援するモザンビーク市民社会への連帯メッセージ」

(続きは、Moreをクリック)

More
[PR]
by africa_class | 2013-10-13 11:36 | 土地争奪・プロサバンナ問題