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社会関係資本を数えてみる

最近、講演会に呼ばれると最後に「社会関係資本(ソーシャル・キャピタ
ル)」を紹介する。一見カタイ用語み見えるが、要は「困ったときに頼れる
人間関係」ということ。これまで私たちは、「豊かさ」を、お金という資本で
測ってきた。「国の豊かさ」は、GDPや経済成長率という数字で。「個人の
豊かさ」は、年収で。しかし、右肩上がりの経済成長が目指せない時代、
そして人と人の関係の希薄さが様々な問題を起こしている現在において、
「人間関係の豊かさ」が、人の豊かさ、あるいは「いざという時の備え
<セーフティネット>」において、重要になりつつある。
 ということで、一般の人、国際協力を学ぶ早稲田大学の学生、世田谷
市民大学に通う60代以上の方々に、「困った時に頼れる人は何人いま
すか?」と聞いてきた。「困った時」には、「お金」「お醤油」「引越し(重い
家具を動かす時)」「何かショックなことがあって相談したいとき」の4つ
をあげた。
 その結果は、私の予想を裏切るものだった。大学生は10人~20人な
のに対して、60歳以上の皆さんはなんと5人以下がほとんどだった。
私の中では、私たちより上の世代はもっと地域や家族や親族とのつきあ
いがあり、多様な交友関係を結んでいるイメージがあった。ましてや、市
民大学にわざわざ通う人たちである。退職後の人生を趣味に楽しく生き
ているというイメージが強い。しかし、私の父や母のことを思い出せば、
実際はそうではない・・・ことが理解できた。
 60歳以上の皆さんが頼りにする2-5名の人の大半が、自分の直系
の息子や娘、そして兄弟だけであった!!!!近所、友だち、元の同僚、
趣味の仲間と答えた人はほとんどいなかった。
 反対に大学生は、友だち、クラスメート、サークルの仲間、が多かった。
がしかし、近所と答えたのは200人中1-2名。
 一方、アフリカあるいはドイツでは、「近所」が非常に重要な役割をはた
している。こちらの義母に同じ質問をすると、数こそ10名ということだった
が、そこには「息子・義理の娘・近所の4世帯・近くにいる友人2名」という
結果。
 この結果は、私に衝撃だった。そして、私の父が陥っている現在のうつ
=引きこもり状態を思い出させ、講義の後に残っている質問者と話なが
ら、どうにも堪え切れない哀しみが押し寄せてきた。金銭的には何一つ
問題のない、「豊かな父」たちの世代・・・・の、「人間関係の貧しさ」に、
えも言われない哀しみがこみ上げてきた。御父さんたち、もうい
ちど、地域に出て行ってくれないものだろうか・・・。
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by africa_class | 2010-07-23 22:15 | 【徒然】深大寺日記
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