さる28日(水)の9時05分(!なんとプレサイス!)に、六本木で開かれた
ペチャクチャナイト東京で、米川正子さんのプレゼンが行われました。

11月の国際会議プロジェクト「AfricaxJapanxWorld:Spaces for
Transforming Violence to Peace」(国際交流基金助成)の仲間
たちも一緒に参加してきました。米川さんもメンバーなんで。
http://spacepeace.exblog.jp/
六本木の地下クラブには、300人を超える日本や外国からの参加者た
ちが、ひしめき合って、地酒を飲みながら色々な発表を聞きました。
IPADを使った手品を披露する人、大学でパーティのオーガナイズの仕
方を教えている教授、自分のデザインの仕事の紹介・・・と続いたのです
が、米川さんは、コンゴで何が起きていて、その背景に何があるのかを、
20枚のスライドを使って、テキパキとお話されていました。さすが、本番
に強い正子ちゃん。よどみない英語で、時間配分もばっちりでした。

人が多すぎて、フラッシュをたいてもこの程度の写真しか撮れず、ごめ
ん。これらの爆弾に、コンゴのウランなどの資源が使われていたという
話に、皆一瞬しーんとしていました。右側の写真は広島の原爆です。

終わった後の、司会者(主催者)のコメントに、私としてはカチンときまし
た。それは、彼女が、米川さんのプレゼンを、「Out spoken」「Assu
mption(推測)」と表現したからです。
多分、ルムンバ初代首相を暗殺したのが、CIAとベルギー政府だとい
ったのが、そのようなコメントにつながったのでしょうが、これは「推測」
ではなく、すでに、アメリカとベルギー政府文書などの史料で明らかに
なっている歴史的事実です。このことに興味を持った人は、授業でも紹
介したルムンバ最期の手紙(獄中からの)が掲載されていた次の本をど
うぞ。英語だけど・・・。
Ludo De Witte (2002) The Assassination of Lumumba,
Verso: NY (原典はフランス語で、De moord op Lumumbaです。
長い間、動乱後のコンゴで起こったルムンバの暗殺は、闇に包まれて
いました。多くの人が、冷戦のあおりを受けてCIAが暗殺を主導したと
推測していたのですが、実際はベルギー政府自らが、東部の資源の
利権を守るために、暗殺を主導したことが明らかになっています。そうだ。
この本に基づいて制作された映画が日本語で出ているので、そちらをぜ
ひご覧ください。『ルムンバの叫び』です。
しかし、改めて感じたのは、根拠に基づく事実でも、一般に知られない
限り、「推測」として片付けられるのだなあ・・・ということです。逆に、根拠
に基づかない一般言説は真実としてとらえられる傾向にある・・・ことを、
改めて感じさせられました。その意味で、研究者たちの一般社会への
発信と、メディアの調査報道と継続報道の重要性、受け取り手の情報の
出所への批判的な目線・・・の重要性をつくづく感じます。
もちろん、de Witteさんの著作も、まったく問題がないわけではない
でしょう。真実の追求というのは、永遠に続いていくものであって、終わり
なき闘いです。その前提で、なるべく「生」に近い史料・資料に接近するこ
とが、何より重要だと思います。
根拠、根拠、根拠・・・・。今日も、授業で口を酸っぱくしていいましたが、
人を説得するためには、何より根拠の提示が不可欠です。そして、根拠
なるものはネットから入手できるものではなく、「足で稼ぐ」ものです。
是非、夏休みの間、足で稼いでくださいね。ちなみに、私の最初の本『モ
ザンビーク解放闘争史』が、700頁を超え、注が1000を超えているの
は、以上の理由によります。
が、大きすぎて・・・重すぎて(1.5キロ)、さらに高すぎる(9000円を
越える)・・・ので、一般に読んでもらうこともなく、その意味で、同じ罠に
はまってしまっていますが・・・。今後の課題にしたいと思います!