原発事故、今後の可能性

昨日投稿しようとしたのですが、なぜかブログにアクセスできず、
更新できませんでした。本日の朝日新聞に、ようやく、今後の起こ
りうる展開についての解説が載っていました。一部だけ紹介しま
すので、全文は以下のURLに。ツイッターで紹介したUSA TOD
AYの記事はネット上では見つけられず、ポイントを訳しておきま
した。アメリカは今、リビアとの戦争の話で一色です・・・。
■朝日新聞（3月19日）
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103180131.html
炉への注水がうまくいかなかったら――。核燃料は次第に溶ける。溶ける温度はセ氏２８００度。どろどろになった状態で圧力容器の下部に落ちていく。周囲には鋼鉄の設備もあるが、１５００度ほどでたいていの設備は溶ける。
　これは仮想の話ではなく、１９７９年の米スリーマイル島原発で実際に起きたことだ。燃料の７０％が溶け、燃料の塊が下部に達したが、ここで止まった。まさに大惨事一歩手前だった。
　１～３号機の炉心をスリーマイル島原発の状況に向かわせてはならない。
　最悪シナリオは、溶けた燃料が炉の下部を溶かし、貫通することだ。この段階で止まるかも知れないが、近くにある圧力抑制室まで達してそこの水と接触すれば「水蒸気爆発」が起きる。
　その衝撃と圧力に、圧力容器の外側の格納容器はおそらく耐えられない。大量の放射性物質が大気に出て行く。
　福島第一の最大の問題は、三つの原子炉と二つの使用済み燃料貯蔵プールという「五つの異常事態」が、状況が不明のまま、同時に進行していることだ。深刻だが、今の段階で悪化を止めれば大量放出は避けられる。

■USA Today（3月18日）
【Best case: Ruined reactors】
＜最もよいシナリオ：原子炉の崩壊＞
もし（現在の努力が）上手くいけば、日本は6つある原子炉の半分近くが壊れた状態で残され、何年にもわたって放射線のチェックをし続けなければならないだろうが、健康への被害はミニマムであろう。このためには、格納容器や使用済み核燃料貯蔵庫の水のレベルを保たなければならない。
　このシナリオは、「スリーマイル島より悪い状態（部分的メルトダウン）に相当する。

【Worse case: Off-site　contamination】
＜より悪いシナリオ：原発野外に汚染が発生>
もし、使用済み核燃料庫や格納容器の水レベルが保てず、燃料が火事を起こす場合、放射線の放出量はsiginificant（顕著な）レベルになるだろう。多くの専門家は、この可能性が高いと指摘している。
　燃料が燃え始めると、大気中に放射線を含むplumes(?)が放出され、風に乗って、海に出るか、海から陸（日本の人口の多い地域）に戻ってくる可能性がある。雨や雪になって戻ってくる可能性が指摘される。
　専門家によると、これは数週間続く現象となるだろう、とのことだ。
　こうならないために水レベルを保つ努力を続けることが肝要だが、放射線量が上がり過ぎて作業が出来なくなり、すべての作業員が現場を離れるしか選択肢がなくなったときに、これは起こるだろう。
　ただし、原子炉が完全にメルトダウンしたとしても、放射能を発する物体のほとんどは格納容器の中におさまったままであろう。そうであれば、大気中への放射線のどうしようもない拡散は避けられるだろう。
　このシナリオでは、周辺の放射線レベルは上がるが、12マイルからの避難が勧告されており、最悪の健康被害は避けられるだろう。

【Worst case: Everything goes wrong】
＜最悪の事態：すべてが上手くいかないとき＞
もし、使用済み燃料庫で一つあるいは二つの火事が起こり、原子炉で完全なメルトダウンが起こり、格納容器を損傷する場合、最悪の事態が発生する。
　これが発生すると、放射能汚染は深刻で、大きく広がったものになるだろう。
　この場合、原発から80キロ、あるいはそれ以上の範囲までの汚染が予想される。それは、数日のうちに起ると想定される。雲が高いところにこの汚染空気を運び、運悪く、雨や雪が降ると、これらは地上の人々が集中的に暮らす町（仙台や東京）にも影響を及ぼすであろう。

ということでした。5名ぐらいの専門家に聞いた上での記事でしたが、必ずしもこの通りになるということではないと思いますので、あくまでも一つの記事の参照ということで読んでください。

いずれにせよ、①水のレベルへの注目、②使用済み燃料庫の状態（火事が起こるか）、③作業員の作業可能性、④格納容器の状態、⑤雨や雪・・・などのポイントに注目してください。