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気象学会が会員に放射性物質予測を公表することを自粛要請

立て続けにすみません。でも、分野が違うといっても、学術界に
身を置く者として、許し難い記事だったので、お伝えします。
抜粋になりますので、全文は以下のURLをご覧ください。しかし、
何のための「自粛」なのでしょうか?
 多様な情報の公表を禁止して、政府からの情報だけを人々に流す
などということは、戦時中に見られた情報操作以外なにものでもな
く、あの戦争を経て、21世紀においても、このようなことが行われる
事態に、情けなさを感じます。
 これは、研究や研究者の社会的存在意義を自ら放棄した行為と
いえる一方、一般の人々をバカにした通達だともいえます。なぜな
ら、一般の人は、多様で多角的な複数の情報から判断ができない
から、情報は「信頼できる単一の情報≠政府」だけを与えるべき・・・
という意識が見え隠れするからです。
 しかし、今回のプロセスで明らかになったのは、政府も東電も、
情報を謝って伝えることがあったり、分かっていることを伝えなか
ったり、あるいは十分に伝えない・・・ということです。以下の記事に
もあるとおり、これでは何も防げません。
 政府ばかりでなく、段々言論空間の「自粛」「自主規制」までが強
まっている状態です。気が付いたら、誰も何も言えなくなった・・・と
いうことがないようにしなければならないですね。
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放射性物質予測、公表自粛を 気象学会要請に戸惑う会員
http://www.asahi.com/national/update/0402/TKY201104020166.html

文書は3月18日付で、学会ホームページに掲載した。新野宏理事長(東京大教授)名で「学会の関係者が不確実性を伴う情報を提供することは、徒(いたずら)に国の防災対策に関する情報を混乱させる」「防災対策の基本は、信頼できる単一の情報に基づいて行動すること」などと書かれている。(。。。)
 情報公開を抑える文書には不満も広まり、ネット上では「学者の言葉ではない」「時代錯誤」などとする批判が相次いだ。「研究をやめないといけないのか」など、会員からの問い合わせを受けた新野さんは「研究は大切だが、放射性物質の拡散に特化して作った予測方法ではない。社会的影響もあるので、政府が出すべきだと思う」と話す。
 だが、今回の原発事故では、原子力安全委員会によるSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測)の試算の発表は遅すぎた。震災発生から10日以上たった23日に発表したときには、国民に不安が広まっていた。(。。。)
 火山防災に携わってきた小山真人静岡大教授は、かつて雲仙岳の噴火で火砕流の危険を伝えることに失敗した経験をふまえ、「通知は『パニック神話』に侵されている。住民は複数の情報を得て、初めて安心したり、避難行動をしたりする。トップが情報統制を命じるのは、学会の自殺宣言に等しい」と話している。(鈴木彩子、木村俊介)
by africa_class | 2011-04-02 22:37 | 【311】原発事故と問題
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