放射能による晩発性障害に注目すべき。また原発事故の間接的被害者がいることを忘れないように。

さきほどU-streamで配信された「【緊急報告】原発震災から子ども
たちを守れ！～専門家・市民による独立放射能汚染調査報告と要請」
非常に参考になりました。アーカイブで見れるようにするらしいので、
是非一度見てください。特に、今中先生の最後のメッセージと糸長先生
の話は、心に響きました。
http://www.ustream.tv/channel/cnic-news%20?lang=ja_JP
飯舘村で長年にわたって協働をされてきた糸長先生の話は、ずしりと
重かったです。中央に頼らない自立した農村を目指して、エネルギー
供給などを木質チップなどでやろうとしていた村の試みが、都会の私た
ちの快適な生活を支えるため200キロも遠くに設置された原発事故に
よって、一気に吹き飛んでしまった・・・・事実。消費電力の4割は、家庭
から！
　また、原発事故により避難している女性の方の切迫感こもったコメント。
それに対する、今中先生の応答。これこそ、今、東電・政府・原発推進
派の「専門家」が公衆の前で繰り広げるべきやり取りだと思います。
　そして、今中先生の以下のコメントは、東京に暮らす私たちとも無関係
ではないので、聞き取れた範囲で書きます。外国に逃げてしまった多く
の人がいまだに戻ってこない最大の理由はここで紹介されている晩発
性障害のためです。が、政府も新聞もテレビもこれを軽視しています。
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今中哲二（京都大学原子炉実験所助教）
最後に一つだけ言いたい。放射能の専門家であれば、イロハのイである
ことをテレビに出てくる「専門家」の先生はまったく口にしない。
これらの「専門家」は、放射線量の「安全」「許容量」の点について、急性
障害の点だけで判断している。しかし、放射能について学ぶ際に必ずあわ
せて考えなければならないのが、晩発性の問題。つまり、癌、白血病、
遺伝的問題。
　一番最初に気を付けなければならないのは、放射性ヨウ素が出て、
子どもたちが被ばくして、後のち晩発性の障害に苦しむ、チェルノブイリ
で経験済みのこと。これを何故今言わないのか。
　勿論、晩発性の影響はどの程度か・・・というと色々議論がある。しかし、
そのことを言わずに、急性障害だけにフォーカスして、さらに「これだけな
ら安全」というのは、「専門家」としてどうなのか。今でも不思議でならない。
　もう一ついいたいのは、今回の犠牲者の中には、原発事故の間接的な
被害者がいるということ。地震が起きて津波が起きて、これに原発事故が
あり、救援が遅れた結果亡くなった人たちのことである。
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　この晩発性と内部被ばくこそが、政府とテレビの「専門家」の意見に従っ
てしまうことが危険な理由です。しかも遺伝する。次世代を生み育てることに
なる子ども、若者への影響を、なぜ考えられないのか・・・。
　晩発、急性障害については以下のサイトを。
第３８回「放射線障害に「急性」と「晩発性」、「残留熱除去系」の再起動に期待」
http://www.vec.or.jp/2011/03/23/column_038/
（多摩大学名誉教授　那野比古）