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東電発表:1~3号機原子炉あまり冷やせておらず、水素爆発する危険性は消えていない

東電の発表については、既に投稿した通りです。
原発事故事態収拾には6~9カ月とされています。しかし、一番注目
されるべき点は、その根拠です。何を根拠にそう結論づけているの
か?・・・つまり、我々教員が学生の皆さんに口を酸っぱくしていって
いる「根拠を示さないと結論を出すことは不可能」という点です。
そこで、根拠を探したところ、逆に心配になりました。例えば、次の
ような現状に関する情報です。
(1)1~3号機の原子炉は、異常な温度上昇を起こさない程度にしか
冷やせていない
(2)2号機は格納容器が損傷、高濃度の放射能汚染水を漏出。
(3)4号機の使用済み燃料プールの強度は十分保たれていない。

特に、(1)は、依然1~3号機の水素爆発の可能性は高い状態で
残されているということです。この「水素爆発」ですが、「水素」とつい
ているため、あまり大したことがないニュアンスとなっていますが、
爆発は爆発で、これまで最も高い濃度の放射性物質が拡散し、検
知されたのは、この爆発が起きたときでした。先月ですと16日、2
3日に放射能汚染物質放出のピークがあったわけで、そのことを
知らないまま、皆さんは普通の生活をしていたわけです。
 ということは、(1)の状態が非常に重要となりますが、「あまり冷
やせていない」ということについての情報は、ほとんど知らされて
こなかったのではないでしょうか?「水素爆発を避けるため窒素
を注入している」とはいわれていましたが、どの程度爆発の危険
があるのか、示されていませんでした。これは大問題です。

さて、朝日新聞では、昨日の工程表について、相変わらず東電・
政府の情報を中心とした報道となっているので、他の新聞の報道
を参照してみます。見出しだけ示すので、記事も読み比べてみて
ください。
【朝日新聞】「原発収束に6~9カ月」「東電、2段階の工程表」
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104170124.html
深刻な放射能漏れを起こしている福島第一原子力発電所について、東京電力は17日、事故収束への工程表を示し、原子炉を安全な状態で停止するのに6~9カ月かかる、との見通しを明らかにした。東電が事故の収束の見通しを示したのは初めて。また工程表の中で、2号機の格納容器の破損や、4号機の燃料プールを支える建屋の壁の損傷による強度不足などを認め、対策を講じる方針を示した。
【毎日新聞】東電「9カ月で収束」 日程、具体性なし
http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2011/04/18/20110418ddm003040117000c.html
東京電力が17日明らかにした福島第1原発事故の収束に向けた工程表だが、実現にはさまざまな困難が立ちはだかる。避難住民が、どの段階で帰宅できるかのめども不透明だ。専門家は「工程表の実現は、かなり厳しいのではないか」と疑問視している。
【読売新聞】原発工程表、どういう根拠?作業員が達成に疑問http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110418-OYT1T00162.htm?from=main7
福島第一原発で連日、修復作業にあたる作業員からは、工程表の目標達成を危ぶむ声が出ている。
 ある協力会社の30歳代の男性は「3か月で放射線量が減少傾向になるとは思えない」と話す。男性は17日も作業にあたったが、原子炉建屋の周辺では依然として放射線量が高く、作業は長い人でも数時間しか行えないという。
by africa_class | 2011-04-18 11:14 | 【311】原発事故と問題
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