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子どもの健康と権利に基づく新聞勝手ランキング:小佐古参与、子どもの被ばく基準容認できないと辞任

内閣官房参与で放射線安全学の小佐古(東京大学)教授が、政府の対応
を批判して辞任したそうです。特に、子どもの被ばく基準を容認できないと
されており、我々がこれまで指摘してきた点と同様の見解を示されていま
す。記者会見は以下で見ることが可能です。
http://www.youtube.com/watch?v=1DQfFR4NsZM
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小学校などの校庭利用で文部科学省が採用した放射線の年間被曝(ひばく)量20ミリシーベルトという屋外活動制限基準を強く批判。「とんでもなく高い数値であり、容認したら私の学者生命は終わり。自分の子どもをそんな目に遭わせるのは絶対に嫌だ」と訴えた。「通常の放射線防護基準に近い年間1ミリシーベルトで運用すべきだ」とも述べた(朝日新聞)。
====
 これに対する反論を、枝野氏が記者会見で(Twitterでも読めます)
■Kantei_Saigai 首相官邸(災害情報)
枝野官房長官会見(11:35)/昨日辞任された小佐古参与が、福島県内の小学校等の利用基準が年間被ばく線量限度を20mSvとされたことを問題視されておられますが、これは明らかに誤解をされていると思いますが、20mSvまでの被ばくは構わないという方針では全くない。
 
このニュースに関する新聞各紙(Online)の比較を是非してみてくだ
さい。今回から、「子どもの健康と権利を重視する視点」で各紙を勝手に
ランキングします。このニュースで一番良かったのは、朝日新聞と毎日新
聞。朝日新聞では、冒頭に紹介した重要な論点が、小見出しでも示され、
分かりやすいです。また、毎日新聞は辞意の要旨を丁寧に掲載しており、
小佐古教授が、何を問題視しているのか読者に分かりやすく提示していま
す。
 今回一番注目したのは、毎日新聞に掲載された要旨の中の、教授の以
下の文面。政府の半径20キロや30キロに限定した視点ではなく、「東北」
そして「関東」と広い範囲の子どもたちの健康への被害を指摘しています。
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甲状腺の被ばく、特に小児が受ける放射線量を関東、東北地方全域にわたって迅速に公開すべきである。
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 これまでの報道で問題が多かった朝日新聞ですが、このブログでも指
摘したように、ここに来て報道姿勢が変わりつつあります。「誰の側に立
って報道するのか」・・・の原点を思い出して頑張ってほしいところです。

 読売は、3位がなくて5位。子どものことを最後に触れているものの、そ
の理由が、「この数値を小学生などに求めることは許し難い」とだけ書か
れており、なぜ許し難いのか示していません。朝日の記事では、はっきり
と1ミリシーベルトと書かれている他、毎日の記事では、今後のモニター
の重要性が指摘されており、読売の記事だけ読んでいても事態の深刻
さは伝わって来ません。
むしろ、見出しにあるように政府の対応の批判に小佐古教授の辞任ニュ
ースが使われている印象が強く、その意味で政治的な意図が透けて見
えます。この論調は、大災害や原発事故という複合危機が起きている現
在の日本に不必要な論調だと思います。国会でも同種の議論がされて
いますが、今議論すべきは、重箱の隅をつつき合うことではなく、①何故
これが起ったのか(root causes)を明らかにする第三者的組織設置、
②現状を打開するための方策の議論、③反省に立ってどのような政策
を立法府として示していくのか、ではないでしょうか。なんでもかんでも、
政治闘争に利用される事態そのものが、今回のような不幸な出来事を
招いたroot causesの一部であり、メディアも国会議員もそのことに
ついて無自覚すぎます。
 一方、この手の報道今回の記事で、強さを発揮してきた産経新聞です
が、今回辞めたとのことだけが報道されており、これでは文字数を使っ
て報道する意味がない記事となっています。小佐古教授が誰で、何故
辞めたのかを示さないと、一般読者にとって無駄な情報にしかなりませ
ん。せっかく大量の文字情報を載せられるOnline新聞。記者さんは
もっと長い記事を書いたはずですから、載せてあげればいいのに。
 学生が現在取り組んでいる日本の新聞と海外の新聞の比較ですが
(対象はアフリカ報道の量・質分析)、例年の結論として、日本の新聞
の「中身の薄さ」が挙げられます。使われている紙の量が違うといえば
それまでですが、それこそOnlineではキャッチアップできるはず。
 がんばれ、日本のOneline新聞。

【子どもの健康と権利から見た新聞記事勝手ランキング】
【1位】朝日:小佐古参与が抗議の辞意 子供の被曝基準「容認できぬ」
http://www.asahi.com/politics/update/0429/TKY201104290314.html
 内閣官房参与の小佐古敏荘(こさこ・としそう)・東大大学院教授(61)が29日、東京・永田町で記者会見を開き、参与を辞任する意向を表明した。小佐古氏は菅政権の福島第一原発事故対応について「法律や指針を軽視し、その場限りだ」と批判した。(中略)(冒頭引用文)
 また、緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)による放射性物質の拡散予測が4月下旬までに2回しか公表されなかったことも批判。「今のやり方は、東京で数字をぼっと決めてやっている」と指摘し、政権の対応について「私がやってきたことからは外れているので、これ以上とどまっている理由はあまりない」と語った。
【1位】毎日:東日本大震災:小佐古・内閣官房参与の辞任表明文要旨
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110430ddm002040204000c.html
・官邸と行政機関は、法律などに沿って原子力災害対策を進めるという基本を軽視し、その場限りの対応をして収束を遅らせているように見える。
・「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」が、法令などに定められた手順通りに運用されていない。
・甲状腺の被ばく、特に小児が受ける放射線量を関東、東北地方全域にわたって迅速に公開すべきである。
・放射線業務従事者の緊急時被ばく限度の引き上げで、官邸と行政機関が場当たり的な政策決定をとっているように見える。放射線審議会での決定事項を無視している。
・年間20ミリシーベルト近い被ばく者は約8万4000人いる原発の放射線業務従事者でも極めて少ない。年間20ミリシーベルトとした校庭での利用基準に強く抗議する。(後略)
【5位】読売:小佐古参与「官邸の対応場当たり的」と辞職届
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110429-OYT1T00571.htm
東京電力福島第一原子力発電所の事故への対応に当たるため、先月、内閣官房参与に任命された小佐古敏荘こさことしそう東大教授(放射線安全学)は29日、国会内で記者会見し、「政府の対応は法にのっとっておらず、誰が決定したのかも明らかでなく、納得できない」として30日付で参与を辞任することを明らかにした。(中略)
 具体的には、年間被曝ひばく放射線量20ミリ・シーベルトを上限に小学校などの校庭利用を認めた政府の安全基準について、「この数値を小学生などに求めることは許し難い」と指摘した。
【ランク外】小佐古参与が辞任
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110429/plc11042917330011-n1.htm
 内閣官房参与に任命されていた小佐古敏荘東京大大学院教授が29日午後、首相官邸に菅直人首相を訪れ、参与を辞める意向を表明した。(後略)
by africa_class | 2011-04-30 19:37 | 【311】新聞ランキング
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