ちょっと前の話にいつの間かなってしまいましたが、木曜日に某大手商社
の某部の部長さん、課長さん、課長補佐さんの3名が、研究室に来てくだ
さいました。課長補佐さんが学生時代の同級生ということと、ゼミ生が一人
この会社に就職しているということも関係しているのですが、わざわざ府中
キャンパスにお越しいただき、意見や情報交換をした後、現在就職活動で
商社を中心にまわっているゼミ生5名とお会いしていただきました。
各人の課題がクリアーに見えて来て、本当にお世話になりました。(商社
がまったく向いていない・・・と分かった子、コミュニケーション力に課題が
大きいことが分かった子、話し方に無理があることが分かった子・・・等
様々でした。)
皆さんと色々意見交換をし、普段から学生の就職活動相談に乗っている
身としては、現在の「シューカツ」がいかに互いの労力を奪い、ミスマッチを
起こさせるか、しみじみ感じるところです。
なぜなら、将来についてしっかり考えている学生ほど、第一段階(つま
り、ネットで申し込む形式のESや説明会など)で出遅れる傾向があり、そ
ればっかりやっている(しかもありとあらゆる会社に申し込んでいる)学生
ほどパスしてしまうからです。
でも、会社の側からすると、本当は自分たちの会社に関心を持つ学生と
じっくりとやり取りして、その中からお互いにマッチすると感じられる段階で
採用したい・・・のですが、そこは「便利な」インターネット時代。何千、何百
というESを見る人事としては、そんなことをしている場合ではなく、ミスマッ
チが発生します。これが、就職後3年以内で、離職者30%につながる遠
因となります。
会社やインターネット社会ばかりが問題なのではありません。学生たち
を送り出す側、つまり大学や教員の問題もあります。社会のニーズ、企
業等の受け入れ先のニーズをしっかり汲み取っていないこと、あるいは、
社会から遠く離れたところで研究ばかりをしていること・・・で、せっかく
自由な時間がたくさんある大学生たちに、将来に向けたガイダンスが出
来ないまま、何年も前あるいは何十年も前から使っている教科書を使っ
て一方的に教える教育を繰り返している・・・こともあるからです。(誰か
特定の人をイメージしているわけではないので、あしからず・・・多分)
大学、そしてそれを構成する教員たちが、社会に「まみれる」ことは、
学生に云々言う前に不可欠なのではないか・・・と思いますが、ことは
そう簡単ではないようで。ボランティア活動をしている大学教員が、一体
どれぐらいの割合いるか、というとそこは疑問です。
たまに、「大学教員の仕事はボランティアだ!」という先生に出会いま
すが、それは社会に対して大変失礼だと思います。あるいは、「教育は
ボランティアで、本業は研究だ」という先生にも会いますが、これまた
プロ意識に欠けていると思います。
そんな大学で育つ学生たちには、しかし、大学のせいにしても、教員の
せいにしても、自分の人生は自分のものですし、是非「自力本願」でい
ってほしいと思います。
4年あるいは3年になってからあわてて将来や就職先、企業を探し始め
るのではなく、もっと早い段階から社会と自分のつながりを持ち、自分の
社会での役割をイメージし、色々な準備(単なる就職活動準備ではなく)
を進めたら、もっと実りある大学生活になるはずです。
時間はたくさんあるのだから、苦労は勝手出ましょう。
また、私としては、これまで「社会的起業のススメ」を連続開催してきま
したが、ちょっとサボっていたので再開します。また、今後は単なる企業
の就職セミナーの斡旋ではなく、このようにスモールスケールの、しかし
密度の濃いやり取りを提案していければいいな、と考えています。
さっそく、この企業さんとはサッカーを通じた交流をしてみることになり
ました。普段着同士のやり取りの中から、関心が生まれ、イメージでは
なく、具体的な仕事内容の理解から、将来の道が選び取られていくとい
いなと期待しています。