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明治学院大学国際学部の学生たちの声、そして私からの応答

結婚式から帰宅。しかし、新朗大丈夫だろうか・・・。それはさておき、
外大の卒業生にも多数出会う。大半が商社など。面白いことに、一
人は地熱発電関連(but大規模)、一人は原発燃料関連の仕事。
今話題ですね。いずれも排出権取引のことを話していました。うーむ
。地球温暖化防止のためのものだったのですが、それが原発推進
派に使われてしまった点、それを防げなかった点は、かえすがえす
も残念です。地熱やその他の発電事業も、いつの間にか、大規模
化して、他の環境問題を起こさないように見張る必要ありですね。
 やっぱり、エネルギーは、分散型・小規模発電を目指すべしと、あ
らためて思います。「大きなものがよい」時代、何でも一か所に集め
る「一か所集中型経営(政府も企業も)」はもう終わったと、思う今日
この頃。そうでしか儲けられないという思考を変えていきたいな~。
 それは、企業のためでもあります。なぜなら、「スケール(規模)の
経済」は、今経済成長中の国々ではあり得るのかもしれないけれど、
日本のような「頭打ち」社会では、そもそも有効ではなくなっているか
らです。
 日本のお客様は、段々強くなってきています。そして多様化してい
ます。「お客の主権」を追及していけば、そのニーズは千差万別であ
り、規模の経済では対応できなくて当りまえ。このようなニーズに耳
を傾ける姿勢を持ち、即座に対応することが出来ない大きく・硬直し
すぎた民間企業は、既につぶれ始めています(例:JALなど)。納税
者・国民・有権者・学生・・・もまた「お客様」と考えれば、政府も学校
も本来はつぶれてもおかしくない状態だと私は思います。
 今、東北で仮設住宅が大量に作られていますが、これらは大手企
業が受注しています。宮城県など大手以外作れない。その一方で、
被災地では失業者や廃業する企業が大量に出てきています。なぜ、
地域の業者に作らせないのか?そうすれば、同じ税金が①仮設、
②雇用、③地域社会の活性化・・・と何重にも有効活用されるはずな
のに、今のやり方をする結果、●大企業の利益、●他方、失業手当や
生活保護受給者の増加・・・と、国としては(そして結局我われは)何
倍もの税金を払う必要が出てきます。しかも、その結果は、地域社会
の空洞化です。
 
 話がかなりそれたので、本題。先週木曜日の講演の際に集めた
皆さんの声。若い人たちに希望を感じるという、別の講演会の参加者
(戦争世代)がいたので、ご紹介します。
●(3・11を受けて)この日感じたのは人の温かさでした。震災前の
夢は何がやりたいのか分かりませんでした。今も何をしたいのかは
分かりません。でも、人のために何かをしたいです。
●帰宅難民となり、横浜のサポートセンターで一泊することになった。
仲間と数人一緒だったので精神面は安定していた。夢は、国際的に
ニーズがあるところに対して、何か職業として活動が出来ればいいと
思っていた。でも、3・11後は、日本も視野に入れたところで何かでき
たらと思う。
●具体的な夢はないが、年をとって田舎でのんびり自給自足の生活
ができたらいいなと思っていた。今は、自分個人の幸せではなく、そ
こから人とつながっていきたいと思うようになった。
●海外にばかり目を向けていたが、国内にこれだけ多く困っている人
がいるなら、そちらに力を注ぎたいと思った。今の若者には夢がない
ように思える。小さな希望しかないように思える。しかし、この震災で
みんな何か吹っ切れたのではないか。少なくとも、私は何か吹っ切
れた。
明治学院大学国際学部の学生たちの声、そして私からの応答_a0133563_23483864.jpg

(せっかく明学の先生が送ってくれたので貼り付けます)
 まだまだあります。中には、農業をしたかったけれど、もはや安全
かどうか分からないから・・・。日本に暮らし続けて大丈夫か、子ども
は産めるのか?浜岡原発があるから帰って来ない方がいいと御母
さんにいわれ、お母さんはしかし高齢だから大丈夫といわれた。辛
い。誰を、何を信じていいか分からない・・・等など、不安な声も沢山
よせられました。
 確かに、現状において、不安がない・・・とは言えない状況です。実
際、私の子どもはドイツにいます。が、これはあくまでも我々家族の
判断です。やはり一人ひとりが判断していくしかないと思います。た
だ、その際には、講演会の際にも言いましたが、「信じる」という言葉
をあまり使わない方がいいということです。あるいは、「真実」「本当」
なども。なぜかというと、結局のところ、あるのは[解釈」だけだからで
す。勿論、「嘘」「隠ぺい」は問題外の話ですが。
 我々は人類がかつて経験したことのないことに24時間・毎日向き
合っています。そんな中で、確実な答えなんて、あり得ないのです。
あるのは「可能性」の話。私たち家族は、「最悪の可能性」について
いつも備えて生活してきました。なので、このような判断になってい
ます。
 結局、皆さんはもう大人なので、しかも大学生なのだから、人任せ
にせず、自分でよく調べ、よく比較し、よく分析し、よく考え、よく議論し、
そして自分の判断をするしかないでしょう。何といっても、最終的に
皆さんの生命と健康の責任はまずは皆さんにあるからです。政府
や東電をいくらせめても、彼らがいつか賠償してくれても、それらは
取り戻せないものだからです。
 いずれ、皆さんは後に「3・11世代」と呼ばれることになるでしょう。
皆さんが3・11とその後に体感し、悩んでいること、やっていること
すべてが、皆さんを変え、周りを変え、社会を変えることにつながっ
ていくことになるでしょう。それがよい方に変わるか、悪い方に変わ
ることにつながるかどうか・・は、皆さん次第です。勿論、私たちにも
責任があります。これ以上悪い方向に行かないために・・という消極
法ではなく、「危機を好機」に変えたいですよね?でなければ、犠牲
になった多くの人たちに、申し訳が立たない・・と私は思います。
今、やれることは山ほどあります。
 人任せにしない。それこそ、今皆さんが肝に銘じることかもしれま
せん。がんばりましょう。
by africa_class | 2011-06-19 23:49 | 【311】未来のために
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