一泊二日の兵庫県篠山市天空農園ワークショップも終わり、余韻に浸る
間もなく、授業再開。
でも、12月は授業も一番楽しくなってくる月です。
というのも、これまで学んできたこと、調べ、考えてきたことを、学生たち
がチームを組んで発表し、学生同士で採点をし、質問をし、理解を深め
るからです。
私の教育マニフェスト(2年前のものなので修正必要ですね・・・
しかも、なぜか行が乱れてる!)
http://www.tufs.ac.jp/ts/society/africa/manifesto.html
専門的な授業はもちろんのこと、語学の授業でもこれは相当効果が
あるなあと実感しています。宿題や小テストではあまり点数がよくない
学生も、自分の好きな分野のことなら、本当に面白い発表をします。
そして、皆の他学生への評価や質問は、私のものより厳しいことも多く、
的を得たものであることが多いです。確実に、一つ一つ学んでいること
が、手にとるようにわかるこの時期、教室の片隅でみなの発表を聴き
ながら、私が一人充実感に浸っていることに、皆さんはきっとお気づき
ではないでしょう。
がしかし、この時期は、私の研究室の事務補佐さんたちは大忙し。
各人がつけた学生評価のとりまとめに入力だけでも結構な時間がか
かります。
そして、私も採点や添削にてんやわんやなのです。この瞬間に、津
田塾大学国際ボランティア論の90名の期末レポート、ポルトガル語Ⅱ
の30名のパワポ原稿、ポルトガル語上級の20名のレポート、アフリ
カ平和紛争論の40名の期末レポートと感想文、地域基礎40名の感
想文・・・が山積み状態です・・・。
評価がみなさんの手元に届くのは、ひとえに研究室のみなの協力
のおかげなんですよ~。私の大学生・院生時代は、一度だって提出
物が返ってきたことはありませんでした。そのことへのがっかりした気
持ちと怒りが、今のやり方につながってもいます。他の先生でテストや
レポート還してくれない人がいたら、是非返してほしいと要求しましょう。
皆さんの当然の権利です。
でも、大体この時期になると、皆さんのイライラが募る時期であるの
も感じられます。なぜなら、みなは「答え」と「解説」を求めているから
です。もちろん、ある程度はやります。また、皆さんの発表等で明らか
な間違いについては正します。でも、何度も書きますが、「答えは一つ」
ではありません。なので、先生という立場の私が、「答え」めいたことを
言ったり書くのは、非常に躊躇われます。
なので、後期の授業が終わるまで残りの時間どうするかというと、私
は私の話を始めます。科学としての「答え」ではなく、生身の人間であ
る私なりに考えてきたプロセス、その結果今この瞬間考えていることを
みなさんと共有します。
<=「今この瞬間」という点に注目してください。というのも、私も日々
変化しているからです。いい意味でも、悪い意味でも!ごめん。
先週、「国際ボランティア論」で、私が「国際ボランティア」について何
と考えているかについて、みなが考えてくることを宿題に出しました。
実は、これは今年初めてやってみる新しいやり方です!!!!
時間がなかったということもありますが、今までは私の経験を述べ、
自分の考えを紹介してきました。でも、今年はやめました。なんだか、
それもまた一方的な感じがしてしまったからです。なぜなら、授業の構
成の段階ですでに私の意図は明らかであり、それに沿って「答えはこう
でした」的な種明かしをするようなことは、つまらない。授業に参加する
ことでみなが、意地悪く私の意図を暴いてくれた方がなんだかいいじゃ
ない?と思ったわけです。要は、いつも自分たちばかりが考察の対象
になってきたので、今度は私をモルモットにしていいよ、というGoサイ
ンです。
ということで、国際ボランティアについて私がどう定義し、どう考えてい
るかを、
①なぜ福島のことをやっているのか、
②なぜ寝る間も惜しみ、お金も持ち出しやっているか、
③なぜこれをボランティアと思っていないか、
についてメールしてね、とお願いしています。
注意。別に、私個人を知ろうとする必要はありません!ググッたりしな
くてもよくて(その方が嬉しい)、これまでの授業を踏まえて勝手に妄想
してくれればという趣旨です。
そして、アフリカ紛争平和論については、まだ私の考えを話すべき
時は来てないので、もう少し待ってね。むしろ、自分の考えをもっとも
っと育んでくださいね。これについてはまた今度!