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2011年度国際ボランティア論での新しい試み(私と福島ニーズ対応を事例として)

数年前から隔年で国際ボランティア論を津田塾大学で教えています。
これで3度目の開講になりますが、本年は3・11の影響からか、90名
が履修。本務校でも、活動でも、研究でも、家族でも、生活(!)でも忙
しい私には、とても荷が重いことですが、恩師や先輩の依頼が断れな
かったということもあり、どうにかこうにか頑張って通ってきました。
 でも、毎年の授業が終わる頃に、受講生の皆さんのレポートを読む
度に、この授業をやってよかったと心から思い、当初固辞した自分を
後悔します。2011年は学生にとっても私にとっても特別な年。それだ
けに時間・労力としても、内容面についても、チャレンジが多かったで
すが、2011年に開講できたこと、多くの皆さんが沢山のレポート(非
常勤ではおそらくありえない2度のレポートと1度の課題)に最後まで
真剣に取り組んでくれたこと、皆さんから学ぶ点が本当にたくさんあっ
たことに、感謝しています。
 私が皆さんぐらいの年齢の頃(21歳)、国際ボランティア活動を推進
するNGOを結成し、色々な活動を展開していました。多くの失敗と迷惑
をかけた多くの皆さん・・・でも多くのことを学び、その後たくさんの国内
外のボランティア活動を行ってきました。
 でも、私はこれらの活動をもはやボランティア活動とは呼びません。
したがって、津田の先生方の有難いご指名にもかかわらず、この科目
名の授業の講師を引き受けることに、非常に抵抗があったのです。で
もそこは、津田。ボランティアを推進する内容ではなく、徹底的に考え
直すことを各自が主体的に行う授業でもいいですよね、国際協力なる
ものが嫌いになってもいいですよね?という「脅し」を、「それはとっても
いいね~」と多くの先生方から背中を押してもらいました。

 そして、私はこの授業では、「答え」を「与えない」授業とすることを
心に決めてやってきました。
 なぜなら、もう多くの受講生の皆さんが気づいたと思いますが、ある
一つの「答え」などないからです。否、一つの「答え」があると思うべき
ではないからです。
 とはいえ、受験勉強になれた皆さんは、「それらしい答え」を求めま
す。でも、それに「答え」ては、私の考えの押しつけになります。です
ので、あえて「私」と「その経験」を題材にして、「私の考え」を述べよう
と思いました。が、時間がなかったこともあったのですが、それもまた
気持ち悪い・・・ということに気付いたわけです。
 となれば、徹底的に私を、皆さんが「ネタ」にして考えてくれた方が、
私も話をしやすいな・・・・そう思い付いて、今年初めての企画として、
次の質問について考えてもらいました。

1.なぜ舩田は福島の乳幼児・妊産婦のニーズ対応をしているのか?
(アフリカ研究者であり、国際協力の活動をしてきた)
2.なぜ舩田は寝る間を惜しんで、持ち出し状態で活動をしている
  のか?
3.なぜ舩田はこれをボランティアと呼ばないのか?

 いずれも、皆さんがあげていた国際ボランティアの定義=①国境
や国籍、②メリット、③できる範囲の支援、④奉仕etcを、私をネタと
して考えてもらうためです。
 皆さんの答えを全部以上3つの問いに分けて整理したので、これ
からこのブログで紹介していきます。そして、最後の投稿で、私の考
えを述べたいと思います。
by africa_class | 2012-01-06 22:04 | 【大学】国際ボランティア論
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