たった今、北電の泊原発3号機が止まって、日本の全ての原発が停止
し、原発ゼロが実現しました。月が綺麗な夜です。
この瞬間が来たら、必ずしようと思っていたことがありました。前から
何度も書いているし、言ってきたことではありますが、祝う前に、もっと
大切なことがあると思ったからです。
それは、
福島、そしてその周辺で、被ばくしてしまった子どもたちへのお詫び
です。そして、
原発で働く皆さんへのお礼とお詫びです。
■福島、そしてその周辺の子どもたちへ
「この日が、もっと早くに訪れていたら、私たちがもっと早くに、この危
険に気づいている人たちの声に耳を傾けていたら、この国が人の命
よりも自分の都合を優先する人たちに牛耳られていると気づいてい
たら、もっと一生懸命努力していたら、あなたたちに無用な被ばくを
強い、あなたたちから住まいや家族や地域を奪い、あなたたちに未
来への不安を与えることが避けられたはずでした。
原発が稼働した年に生まれ、その恩恵をただ享受してきた一人の
大人として、あなたたちに心からお詫びいたします。謝ってすむこと
でも、許されることではないから、一生かけてあなたたちを守れるよ
うに、これ以上の犠牲を生み出さないため、日々努力します。」
■原発で働く皆さんへ
「私たちは、何の疑問も持たず、ただ当たり前に電気を消費してきま
した。皆さんの危険、不安、苦悩を知ろうともせず。これまで多くの
皆さんが命を縮めていたのに、私たちは関心を持つことなく現在に
至りました。
皆さんの頑張りがなければ、東電福島第一原発はもっと酷い状態
になったでしょう。政府が収束を宣言しようとも、今でも毎日の際どい
闘いが続き、廃炉までの長い危険な道のりが待ち受けているのを肌
身で感じているのも皆さんかと思います。
皆さんのこれまでの奮闘に敬意を表し、また感謝させてください。
そして、これまでの無関心の非礼をわびたいと思います。
活断層が多く、災害の国日本で原発の仕事に関わるのは、本当に
危険なことです。廃炉には30年近くの年月を要します。54基の廃炉
ともなれば、大変な作業です。皆さんの雇用は廃炉で確保しつつ、皆
さんのお子さんたちが、もっと安全・安心な職場を地域でもてるよう、
皆で努力していきましょう。」
■日本と世界の子どもたちへ
「今日は、こどもの健やかな成長を祝う『こどもの日』です。3月11日
を経験して、私たちは、そのことがどれほど大切なことなのか、また、
そのことがどれほどあっけなく踏みにじられるのかを身をもって知り
ました。
私たちは愚かでした。
安全や安心が空気のように当たり前だと思っていたからです。
それらは、努力して勝ち取り続けなければならないものだと、気づ
いていなかったからです。
私たちの非力を嘆いていても始まりません。
私たちは、あなたたちの前で恥ずかしくない大人にならなくてはな
りません。あなたたちが育つこの社会・世界で、あなたたちが安心し
て生きられるよう、私たちは頑張りつづけます。私たちがさぼってい
ると思ったら、私たちをどうぞ叱ってください。一緒に、あなたたちの
未来を、守っていきたいと思っています。」
■北海道の子どもたちの声
http://shuttomari.blogspot.jp/2012/05/blog-post_05.html
福島から北海道に避難している渡邊刀麻君(13歳)の声です。
「今日、5月5日で泊原発3号機が停止し、国内で稼働している原発は1つもなくなります。
これは素直に嬉しい事だし、1つの課題をクリアしたと言ってもいいでしょう。
でも、手放しで喜ぶことができる人は多くないと思います。
課題をクリアしたと言っても、1年以上かけてようやく1つしかクリアしていないし、再稼働させる気満々な原発もあるし、他にもまだまだやる課題は山程あるからです。
僕は、原発全停止のあとは再稼働を阻止することを課題にしようと思っています。
福島原発の事故が想定外だったのなら、今は津波で原発がやられる事ぐらい想定内なはずです。日本は地震大国だし、最近も地震が多い。そんな中再稼働なんてとてもさせられません。そもそももう想定内である津波に対しても特に何の対策もしていないように見えます。
電力が足りないから原発を再稼働させたいなら、テレビの再放送とか、そこまで必要とされていない電力を省いていったら電力は足りると思うし、何故そこまでして原発を動かしたいのか分かりません。
原発から遠い所で電力を貰っている人にとって原発は、効率よく発電できる「おいしいもの」でしかないですが、原発近隣で原発の電力を貰っている人は電気と自分の命を同じ天秤にかけているのです。このシステムが人の考え方や絆を引き裂いていると僕は考えています。
福島市の僕が住んでいた地域がいい例です。
事故当時、僕の家族はだんだん広がって行く避難区域に驚き、「危険かもしれないからとりあえず車でどこかへ避難しよう」と言って、避難しようとした際、他にも沢山の避難しようとしているであろう車を見ました。多分この時点では福島県内、近くの県では危険かもしれないという考え方の人が多かったのではないかと思います。
でも原発から遠い地区、例えば東京では、国が「ただちに人体に影響はない」と言って、子供の被爆の上限を年間20ミリシーベルトに引き上げ、対応も曖昧なものしかしませんでした。
結局他人事な訳です。国ならなんとかしてくれるだろうと信じていた分、対応に唖然とし、絶望しました。多分、福島原発が東京にあったとしたら、こんな結果ではなかったと思います。しかも、このことにツッコミを入れる人はあまりいませんでした。
このことから、原発から遠い地域の人たちは国が安全と言ってるから安全だと思うような人や、無関心な人が多かったのではないかと思います。
もうこの時点で、安全だと思う、危険かもしれない、無関心、その他にもいろいろな考え方に分かれています。
2011年の漢字に「絆」というのがありますが、まさに絆がズタズタに引き裂かれた年だと心底思いました。
再稼働の阻止以外の課題では、本当の意味での福島原発事故の収束です。
僕は今のままでは事故が収束したとはとても言えないと思います。汚染水は絶えず太平洋に流し続け、福島県でもまだ線量の高いところが山程あります。普通はこのまま住み続けて大丈夫な訳はないんです。
とりあえず子供だけでも避難させたい、住めるような環境にしたい、まだそんなことを思っています。
事故当時、福島では毎時24マイクロシーベルトぐらいまで線量が高くなりました。即立ち入り禁止になる筈の線量のだと思います。そんな中、近くで配っている水を貰いに行ったり、外で遊んでいた子供も少なからずいたと思います。そんな子供達はもうとんでもない被爆量なんです。
なのにまだ子供達を被爆させ続けているんです。しかも今は普通に外で体育をやっているそうです。
命を守らず何が収束か。
だから、本当の意味で収束させたいと思っています。
まだまだ課題は沢山あり、僕が生きている間に終わるかどうか分かりませんが、近い将来、なるべく子供が笑顔でいれるように頑張りたいと思います。」
2012年5月5日(土)23時39分
日本に稼働する原発がゼロになった子どもの日に。
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