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マラリアがあるアフリカの国・地域に行く皆さんへの注意!

長い間更新していませんでした。
モザンビークに来て1か月が経過しようとしています。今日までネットの本格的接続が難しく、ご無沙汰してしまいました。
 農村での調査は、全日程を村内の通訳さんの小屋の前の庭にテントで通したため、かなり体力を消耗してしまい、かつ子連れだったので、訪問する全ての家でご飯が出て、一日何食も食べ続けた結果胃炎になり、マラリアも併発して、ちょっとまずい状態に陥っていました。
 今回のマラリアはペンバで流行っている性質の悪いものでして、最初の薬が効かず、二度目の薬でなんとか回復しました。途中600キロ、300キロの移動も入っていたので、まあ回復が遅れたのは仕方ないですが。さすがに、年齢とともに農村ステイをやり続ける体力が減っていることを自覚した調査でした・・・トホホ。テントで寝ることそのものよりも(これは実は快適。変なベットで寝るより腰に良いし、蚊も防げる)、村の皆さんの食べ物の栄養の偏りに身体がついていっていないことが響くようです。遠慮せずに、庭先のパパイヤを毎日頂くべきでした。
 が、12歳の息子はピンピンしていて、村暮らしをとっても楽しんでました。若さかな…。ただし、帰国後崩れたので、いずれにせよアフリカに初めて、あるいは何度も行っているけど、あまり健康に気を付けたことのない皆さんへの注意です。基本、マラリアのある地域対象です。

 健康と安全は各自が責任をもって行うべきことです。旅行・インターン・留学いずれの目的でも、油断せず、必ず事前に調べ、予防・準備を怠らず、海外旅行保険(出発前しか入れない)にも入ってから出発することを忘れずに!!!

<<その前に、マラリアだけでなく、アフリカ等での調査にあたっての健康管理や保健情報については総合地球環境学研究所の情報まとめが役に立つのでそちらをまずご覧ください→ http://www.chikyu.ac.jp/ecohistory/safe.htm>

◆また、追加。
1.マラリアは自然治癒などしませんので、薬を飲んで治療しないと死に近づきます。必ず治療を。
2.下記は薬の話ですが、まずは刺されないのが一番!防虫を最大化しましょう。夕方から長袖・長ズボン・靴下&防虫スプレーを。夜寝る時は蚊帳を。ちなみに私はホテルの蚊帳にいくつか小さな穴があったので刺されました。やはり自分のドーム式蚊帳(吊り下げ式より絶対おススメ。あれは寝てる時結局蚊帳が肌に密着して刺されるので)を使えば良かったと後悔。

*なお予防薬を飲んでいる場合、マラリアになってもテスト結果はネガティブになる傾向があります。また、テスト前に自分勝手に治療薬を飲んでしまってからテストしてもネガティブに。なので、マラリアかもと思ったら直ちに医療機関でテストを。マラリア地域であれば、農村部でもどこでもすぐにテスト可能なはずです。

(1)その国に到着したらすぐにマラリアの最新の薬を薬局で買う。
必ず「最新(今最も使われている)のもの」を2パック買う。(吐いたとき、治らないとき用。心配なら3パック)*すぐ売り切れるので必ず到着直後に確保。
(2)体調がすぐれない(必ずしも高熱にならないケース多し。下痢、だるさ、頭痛だけでもマラリアの症状になることも)と感じたら、直ちに病院かクリニック、保健センターで血液検査を。
検査は注射器ではなく、指先に少しだけ針を刺してスライドに血を落とすもの。針は使い捨てのものか確認*1時間半ぐらいでわかります。体調が悪くなってから行こうと思っても、急激に悪くなるので、少し悪いぐらいで面倒くさがらずに直ちに検査。何度やっても大したお金でありません。
(3)投薬&吐いた場合
必ず指示に従った個数・時間間隔で。ただし吐いてしまったら、直ちに同数を補給。パッケージには1時間吐かなかったら大丈夫と書いてあったのですが、次の投薬直前でないなら必ず補給。私は4時間経過してたので大丈夫と思って、悪化しました。
(4)投薬中
とにかく栄養のあるものを。ポカリスエットの粉末は必ず持参(マラリア以外でも役に立ちます)。お味噌汁でもOKです。単なる水は体力がないときなかなか消化されないので、体液に近い成分(糖分・塩分)に近づけること。私はレモネードをお勧め。①蜂蜜、②お白湯、③塩少々、④レモン汁たっぷり。あとは、野菜スープを食べましょう。
(5)投薬が全部終わっても油断せず、マラリアが消えたかテスト
3日間から4日間続く投薬後、2日ほどおいてマラリアがぶり返してないか確認を。ぶり返してくると、より強い薬に移行しなければならないことも多く、そうなると病院でキニーネを点滴/注射となります。
(6)薬を使い果たしたら、必ず買い足しておく。帰国前も同様。
一度なったらもうならない・・・ということはありません。私は9回目のマラリアでした。また帰国の際には必ずマラリアの薬を持って出国するように。

一番怖いのは、マラリア地域外に出てから発病することです。マラリアの潜伏期は5日~1週間。帰国後発症というのはよくあるケース。がしかし、日本や先進国その他の医療機関は熱帯病の専門家がおらず、かつ検査も薬もNGということがあります。日本で発症した時に某大学病院で大変な扱いを受け、結局待っているうちに悪化して、自分で投薬したという経験もあります。出発前から、日本国内の熱帯病対応の病院を調べて、異変がおきたらすぐに受診するようにしてください。特に、地方ではほとんど対応不可能のはずなので、下調べをしておいてください。

マラリアについては、かつてマラリアネットという専門家のネットワークがあったのですが、今は解散されておりとりあえず下記の情報をご参照ください。

AMDA熱帯医学データベース
http://amda.or.jp/contents/database/db1.html
厚生省情報
http://www.forth.go.jp/
by africa_class | 2012-08-31 18:05 | 【紹介】アフリカ関連情報
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