とっても嬉しいお報せです!
本日、国連人権理事会で「小農と農村で働く人びとの権利に関する国連宣言」が採択されました。残すは国連総会での採択だけになりました!(これでヒックリがえることはあり得ないので、もう採択はほぼ確実です)
しかし、以下の理事会での採択結果は目に焼き付けておきましょう。
賛成33、反対3(オーストラリア、ハンガリー、英国)、棄権11(日本、ドイツ、クロアチア、ジョージア、スペイン、スロベニア、スロバキア、ブラジル、ベルギー、アイスランド、韓国)
日本は案の定「棄権」でした。まあ反対するよりマシとはいえ、日本がこれに反対する理由は本来ないはずなのに。この権利宣言そのものに大反対の米国、そして英国に追従し、「種子の権利」にも反対を唱えていたぐらいなので。
https://afriqclass.exblog.jp/238467300/
でも、賛成した33カ国を見ると、とっても元気が出ます。
アフガニスタン、アンゴラ、ブルンジ、チリ、中国、コートジボワール、キューバ、コンゴ民、エクアドル、エジプト、エチオピア、イラク、ケニア、カザフスタン、メキシコ、モンゴル、ネパール、ナイジェリア、パキスタン、パナマ、ペルー、フィリピン、カタール、ルワンダ、サウジアラビア、セネガル、南アフリカ、スイス、トーゴ、チュニジア、ウクライナ、アラブ首長国連邦、ベネズエラ
中南米諸国の中には、会議中にかなり批判的な意見を言う国があったのですが、採決となれば一致団結してこれを推してくれました。ただし、ブラジル以外!!!ジルマ政権の弾劾後はアグリビジネス偏重のテメル政権だったので嫌な予感はあったとはいえ、春のセッションまではとても良い発言をしていたのに…。
あとは、アフリカ大陸はすべての理事国が賛成!!!
南アジアと東南アジアも!!
が、北東アジアは、中国のみが賛成で、日本と韓国が棄権と残念では済ませられない結果となりました。
この宣言文ですが、農民連の岡崎さん、国際NGO/GRAINのサポートを得てモザンビーク開発を考える市民の会の元スタッフの根岸朋子さんとわたしで訳したものを以下のサイトで公開しています。
https://www.farmlandgrab.org/post/view/27954-un-declaration-draft-on-the-rights-of-peasants
(*ただし今回のバージョンが採択されたわけではないので訳を修正しないといけません)
また、この「小農権利国連宣言」に至るまでのプロセスについては、12月に出版予定の農文協の本に詳しく書いておきました。(といってもいつもの如く沢山書きすぎて、未だ削らないといけないのですが…)
実は、この「小農権利国連宣言」の草案は、世界最大の小農運動ビア・カンペシーナが2008年に発表した「小農男女の権利宣言」をベースとしています。どうやって一小農運動の「権利宣言」が国連宣言に化けたのかについては、上記の本をお待ち下さいね。(書きたくてむずむずするが・・・)
で、このビア・カンペシーナ。世界80カ国に2億人のメンバーを有するというマンモス運動。一体これはどんな運動なのか…どこからきたのか…の疑問に応える本(訳書)も11月に発売の予定です。まだ邦題は確定していませんが『国境を越える農民運動』みたいなものになると思います。Marc Edelman & Jun Borras著 The Political Dynamics of Transnational Agrarian Movementという本です。お楽しみに。
国連総会での採決は10月予定。
この素晴らしいタイミングで、ブラジルとモザンビークのビア・カンペシーナ加盟団体が、3カ国民衆会議のために11月に来日します!日本・モザンビーク・ブラジルの農民や市民・NGOが3日にわたって語り合い、グローバルなフードシステムが私たちの暮らしにもたらす影響や政策を学び合い、これをどう転換できるか(どう転換してきたのか)話し合っていきます。
3カ国民衆会議は11月20日〜22日、東京です。
この栄えある日に、メインのイベント(11月21日@聖心女子大学4号館ブリットホール)である国際シンポジウムとマルシェ(ファーマーズマーケット)の案内が開始となりました。
詳細を確認の上、どしどしお申込み下さい。
3カ国民衆会議のブログ
http://triangular2018.blog.fc2.com/
写真はブラジル・セラードの日本企業の農場のすぐ横の土地。一人の元「土地なし農民」のフィゲイロさんが、企業による大豆の大規模栽培によって「緑の砂漠」となってしまった土地を、他の人達と占領。その後、政府から土地配分を受けて、せっせとタネをまき続け、苗木を植え、数年でここまでの「食べられる森(エディブルフォレスト)」をつくりました。地元の教会の「土地司牧委員会(CPT)」の神父さんから学んだアグロフォレストリーの技術を取り入れています。
当初の「小農の権利宣言」には、アグロフォレストリーとともに食の主権も書き込まれていました。
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