ブログ、、、しばらくぶりです。
久しぶりにウロウロしてたら体調を崩したり、畑の冬支度、論文の最終化などに追われ、なかなか気軽に書けない感じだったのだけど、ツイッターで紹介した移植術に関心を寄せた人が多かったので、まとめてこちらで紹介しておきます。
自分でいうのもなんだが私…「移植名人」なのです。
ドイツのこの庭に移植・挿し木した木々はハーブを含めるとおそらく100本近くいってると思うのだけれど、ほとんど成功している。そのコツを紹介しておきます。
なお移植は年中いつでも出来ますが、かんかん照りが続いている時はヤメた方が良いです。また作業は必ず夕方に。根っこを日光にあてないで下さいね。植物の根っこは司令塔で、お日様が嫌い。
あと、私の移植術が他の人達と違う点はコンパニオンプランツを必ず一緒に植える点です。コンパニオンプランツとは、直訳すると「一緒に暮らす植物」で、お互いが力を合わせてよりよく成長するために支え合うってこと。大切にしたい木のそばに植えることで、栄養分をあげたり、あるいはきてほしくない虫を追い返したり、あるいは自分が虫を惹き付けることで木を守ったり、病気を防いだり・・・農薬なしの庭・畑を実現するには不可欠なものです。
【根っこがあるもの=移植】
実は、最後まで読めば分かるのですが、この手法は樹木だけでなく、野菜の苗にもすべて応用できるものです。ぜひ参考にしてみてください。
(0)移植前に枯れた葉っぱなどはとり、剪定しましょう
*枯れかかった花や葉っぱは必ず取って下さい。病気っぽい葉っぱはとくに。
*密集した枝などは剪定してやってっください
(1)移植の前の夕方に、バケツに水+焼酎+お酢を入れる
*焼酎がなければウォッカでも(笑)。要は蒸留酒。
*お酢はなんでも。ドイツでは🍎酢が超安いのでリンゴ酢。
*分量は水100に対して1と1ぐらい。でも適当で大丈夫。
(2)これに鉢のままつける
*鉢の底から2,3センチ浸かるぐらいに。
*掘り出した木の場合仮に鉢に入れて浸ける。(少し土を補ってあげる)
(3)翌日の夕方に、移植する場所に穴を掘って、コンポストの土など栄養分のある土を底に、この時点で水をたっぷり目に穴に入れる
*そんなに多くしなくて大丈夫。なるべく、根っこより深いところに栄養のある土やたい肥をおくことで、根っこが頑張って伸びるように誘導。
*木によっては灰も少し入れてあげる。
*水は後で説明するように移植後にあまりあげないが、穴の下の方がしっかり湿るようにたっぷり目にかけておく。
(4)バケツごと移植する木を穴の横にもってきて、取り出し、少しだけ根っこの先っぽを切ってあげる
*根っこに刺激を与えることで頑張る力を引き出す
*幹の近くに上に向いて伸びてしまっている根っこがあればこれも切る(おそらく土のかけすぎが原因)
*市販の木などでポットいっぱいに根っこが苦しんでいる様子であれば、少しほぐしてあげる
*上の方にコケなど生えていたら取り除いてあげる
(5)埋まりすぎず、浮きすぎない程度に土を詰めたところに木をおいて土をかける
*土は栄養分ありすぎる状態じゃない方が良いが、密度がつまってたり、粘土質の土は避けること
*根っこが上に出ないように、幹の周りにこんもりかけないように
(6)植えた木の特徴にあわせたコンパニオンプランツをすぐそばや周りに植える
*たとえばうちでは果樹の根元の周りには、センティッドゼラニウムを植えることが多いです。(注意:日本で一般的な「ゼラニウム」ではない)
*「センティッド」というのは香りのことで、ローズゼラニウムやレモンゼラニウムは、ポプリ、お茶やスキンケアなど女性に素晴らしい役割を果たしてくれるハーブで、虫やナメクジ除けになるだけでなく、毎日使えるハーブです。
*栄養が必要な🍎などには、ローズゼラニウムの外に、マメ科の草を植えます。シロツメクサ(白くローバー)は一度生えると瞬く間に庭中に広がるので、クリムソンクローバーやヘアリーベッチをおすすめします。特にへアリーベッチは霜にも病気にも強くこぼれだねで広がるが根っこが白くローバーほど強くなく扱いやすくおすすめの緑肥です。<=畑にも是非。
(7)必ず草や藁のマルチで土の表面を保護してください
*日本では果樹園でも畑でも土をむき出しにすることが多いのですが、これはやめましょう。土の中の微生物や菌、小動物を殺してしまっては、結局農薬や化学肥料のお世話にならなければならなくなるので
*ジメジメした梅雨時であれば、ぜひ乾かした藁や草を使ってください。なぜなら敷いた草が腐敗してしまうと、結局は病気や虫の原因になるからです。乾かした草や藁は本当に重宝。そのためにも、麦や米は有り難いですね。
*ゼラニウムを植えたとしても土のすべてはカバーできないので、草マルチは必要。
*緑肥の種をまいても草マルチを。生命力強いので勝手に草をかきわけて芽を出します。霜が降りる前にそれなりに育つタイミングまで。ただ青々した草マルチをかけると種の発芽率を落とすので、枯れたものの方が良いです。
*あとはたっぷり目の草・藁マルチはカエルなどの虫を食べてくれる小動物の隠れ家にもなります。
*なお、日本の皆さんがナゼか大好きなビニールのマルチ…やめておきましょう。
(8)水やりは最低限、コンパニオンプランツにかけ、土を湿らせる程度で、次の水やりは3日目ぐらいに
*ここが一番重要かも。多くの人は移植後にたっぷり水をやらないと木が死んじゃう!って思って、じゃんじゃんかけるのですが、そうすると根っこの定着が遅れるのです。なので、土が湿っているぐらいで大丈夫です。そのためにも草マルチは不可欠なんです。
*温かい時期に移植すると次の日に元気をなくしているように見えるかもしれませんが、我慢してください。水は3日目ぐらいにあげるのが一番根っこを強くし、定着を促します。(季節や日当り、気温にもよるので、様子をみながら判断してね。ばあいによって2日目の方が良いかもなので)

ちょっと元気がなかった市販の🍎の木の下の植生を変更。ローズゼラニウムが少しだけ見えるかな?この他、クリムソンクローバーとマメ科の草(名前知らず)も生えている。1メートルぐらいの高さなのに今年は11個も実がなった。


こちらは冬になり、ホームセンターでほぼ捨てられた状態にあったプラム。可哀想なので購入。霜の降りた後だったが、しっかり定着した。マルチはビオトープの茅を刈って乾かしたもの。本当はもっと広い面積をカバーする予定が足りなかったのでこの程度。今芝生のお庭を徐々に果樹とハーブと畑のコーナーに転換しつつあるプロセス。
【根っこのないもの=挿し木】
ハーブはこの方法で増やすことが可能です。
(0)ハーブを剪定し、新芽の部分を活用
*残りの部分はお料理にポプリにお茶に
*私はハーブの収穫で出る枝を挿し木に活用しています
*実は新芽でなくとも根は出るのですが、確実に増やしたい方はぜひ伸びがいい枝を選んでください
(1)花、余分な枝、枯れた葉などがついていたら削除
*枝がたくさん出ている枝よりも、一本だけの方が上手くいきます
*が、私の経験では元気な枝は沢山の枝がくっついていても生き延びることもあります(確実性をもとめるならぜひスリムにしてあげてください)
(2)コップやバケツに水、根が出るまでしっかり水に浸ける
*どのハーブの本にもこのように書いてあり、実際そうすべきでしょう
*根っこが出てくるのを愉しみにしながら、キッチンテーブルの上で観察するのも楽しいのでおすすめです。
*水はカルキや塩素が強い、硬度が高いものより浄水器をとおったものが良いですが、いつもキレイな水であることが重要
<<しかし、私はコップのプロセスを飛ばしていきなり挿し木、その方法>>
(3)雨の後、そしてその後も雨が続くことを天気予報で確認して、増やしたい場所に挿し木(根っこの出たものも)
*根が出てなくとも、以下のハーブは強いのでこの方法で根っこが出て定着する確率が高いです
(ローズマリー、セージ、ラベンダー)
(オレガノ、タイムは、引っぱれば根っこがついてくるので、挿し木ではなく根っこごと移植しましょう)
*降るはずの雨が降らないときはとにかく土壌が乾かないように水を頻繁にあげてください
(4)草・藁マルチはMustです
*これを忘れると根っこは出てこないので、確実にたっぷりの草マルチを被せてください。
(5)あえてコンパニオンプランツは不要です
*ハーブ自体が優れたコンパニオンプランツなのでとくに要りませんが、その強さ故に広がって行くことをイメージして植える場所を決めてください
*以上のハーブの形成する灌木は作物を食べる虫の天敵となる虫や小動物の素晴らしい住処になるので、そのこともイメージして植えると良いです。
<=一年草のハーブは毎年植える必要がありますが(こぼれダネで発芽させる方法もあり)、灌木になるハーブは忙しい人には本当にありがたい助っ人。料理、お茶のおともになるばかりか、お医者さんとして活躍してくれる。ぜひ庭や畑の周囲や真ん中にハーブコーナーを大々的にもうけることをおすすめします。
<=ハチもクモもカエルも大好きなハーブコーナー。農家にとって救世主でもあるのに日本では広がらない…。ぜひ色々試してほしいです!

11月上旬。雨が続き、剪定もしなければだったので、剪定したラベンダーをただ差して茅マルチで覆っただけ。1週間後、しっかり根っこが出て定着したことが分かった。

なにがなんだか分からないと思うが、いま果樹園にかえようとしている森と庭の境界線コーナー。ここは芝生と石南花、松のモノカルチャーコーナーで暗かった。石南花を減らし、枯れた松を切って右奥に積んでハリネズミやリスのお家にしてる。剪定した石南花の枝は2年かけて乾かして薪ストーブの燃料に。葉っぱは肥料に。道なりに古代麦(スペルト麦)を植え、徐々に果物の木を移植中。50メートルプールx2ぐらいの面積に、今は🍎5本、梅6本、ベリー5本、チェリー3本の苗が植わっている。
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