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地方ルリオ大学の挑戦

モザンビークは南北に長い。モザンビーク人のせいではなく、国境が
議論・確定はあくまでもヨーロッパ列強の思惑や都合、力関係による
ものである。このハンディキャップを乗り越えるために、モザンビーク
人自身の手によって、植民地解放闘争期から様々な努力が行われて
きた。
 とはいえ、経済発展を遂げる巨大経済国南アのすぐ近くに位置する
首都マプートを抱えるモザンビーク南部に比べ、同国北部は発展から
取り残されてきた。しかし、ここは人口が最大となっており、独立後の
紛争においても反政府勢力についた住民は多かった。
 北部住民に開発の恩恵を与えることが、目下選挙を控えたモザンビ
ーク与党FRELIMOの悩みどころ。このような政治・経済・歴史的文脈
の中で、モザンビーク北部3州それぞれに学部をおくルリオ国立大学
が去年設置された。中心となるナンプーラ州には保健衛生学部、
海に面したカーボデルガード州のペンバ市には自然科学・工学部(環
境・鉱山・地理生物学科含む)、ニアサ州の農村の真っ只中サンガに
は農学部が開設された。いずれの州ももっとも開発が遅れた州となっ
ており、勤勉な住民、豊かな自然に恵まれながらも、発展につなげる
ことができなかった。その意味で、首都の大学にありがちな「座学」中
心の教育ではなく、北部地域開発(特に貧困住民の生活向上)への
貢献こそが、ルリオ大学の目指している大学像である。したがって、
各州に置かれた学部も「社会での実践において役立つもの」となって
おり、「一学生・一農村コミュニティ」に象徴されるように、学生は農村
から学ぶことを前提とした教育を受けている。
 モザンビーク北部3州で15年にわたって活動・研究調査してきた私
としては、大学設置が急がれた背景に政治があったにせよ、応援しな
いわけにはいかない。幸い、学長や学部長たちの情熱と献身、従来の
高等教育が社会に十分役立ってこなかったことに対する問題意識は
確かである。根気強く、温かく、ときに厳しく、楽しくつきあっていけたら
と思う。現在、東京外大の協定校は首都にあるエドアルド・モンドラーネ
大学であるが、東大に相当する総合大学で、小回りが利かず、留学生
対応も先生の資質やコミットメントに負うところが大きい。ルリオ大学の
ような地方の小さな国立大学のほうが、留学先としては意義があるの
ではないか・・・と考えている。(この点については徐々に・・・)
 今回は、ルリオ大学の一学部に現地調査に協力してもらったほか、8
月15日に本部で開催された「日本の日(Dia do Japao)」に協力した。
以下、その写真。
ペンバの工学部設置1周年記念式典にて。
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現在建設が進むナンプーラのキャンパス。いずれ800人の学生が集う。
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現在環境省から借りている設備。文部省と調整がつかず、こんないい施
設なのに、新キャンパスを建設せねばならないそう。日本ならいざ知らず、
貧困国だというのに「役所間縄張り争い」による巨額の無駄・・・被援助国
のオーナーシップ(主体性)というけれど、こういうことが許されるのだろうか。
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お昼の学食で出た料理。とはいえ、一周年記念だから豪華。
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コンピュータルーム。情報工学も教えるので当然だが立派。サーバーは、
国際企業からの支援を世界規模の競争で勝ち取った。学部長が夜寝ずに
申請書を書いたとスタッフが言っていた・・・涙ぐましいが、お疲れさま!
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しかし、図書の本棚はこのとおり・・・本はとにかく高すぎるそう。工学・情
報工学・地理学・鉱山学・英語辞典・ポルトガル語辞典・環境科学・生物
学の英語の基礎図書があまっていたら、是非私に送ってください!来年
持参します。
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研究室FAXまで、寄贈したい本のリストを送ってください。
042-330-5260(連絡先を忘れずに)
by africa_class | 2009-09-03 15:15 | 【徒然】毎日がアフリカ
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