大学の計らいで、地元のCBO(FolesHillfields Vision Project)
を訪問する。Hillfieldsは貧困地域で、新旧のマイノリティが多く暮ら
し、そこでは50を超える言語を話す人たちが暮らしているという。
9・11以降、英国社会内部で「外国人嫌い」のムードが広がり、とく
にムスリム・コミュニティーに対する嫌がらせが増えたところで、互い
の壁を乗り越えるために設置されたのが、このCBOだという。
「お母さんたちのランチパーティ」などを通して、孤立化したり、自分
たちのグループだけにこもりがちなマイノリティの人たちの社会での
居場所とネットワークづくりをしているという。地元の人が設立・運営
し、地元の人たちがボランティアとして支えている。その数50人を超
える。また、コベントリー大学のインターナショナルな学生たちも、
ボランティアとして活動に参加しており、「平和」について、地域社会
での実践から考えている。
難しいことはさておき、イラン人のボランティアのサイードさんがつ
くってくれた茄カレーに、皆ほっこり。「共に食う」は、やはり基本です
ね。
インド系ケニア人の方にコミュニティを案内してもらう。ボランティア
活動を通して、自分の社会での役割を見つけることができた、と感謝
されていたのが印象的だった。
一緒に行っていた日本の研究者の方が、日本にはこういう活動は
ないだろう・・・といわれていて驚いた。あります。もちろん、たくさん。
とくに、マイノリティの集住地域には、たくさんの互助団体(たとえば、
移民のお母さんたちによる母語教育グループ)やCBOがあります。
ただ、組織運営という意味では、どこも課題が大きいというのが実際
のところ。ボランティアの参加はその意味ですごく重要です。
「平和」の実践地は、何も紛争地にあるだけでない・・・そういうこと
を学生の皆さんにもぜひ、考えてもらえたら。
また、外大の学生の半分以上は海外留学しますが、ホスト社会の
ためにボランティアをする学生が意外に少ないことにいつも驚きます。
大学だけ通ったところで、その国・社会のことは分かりません。もちろ
ん、大學の授業は大変ですが、ボランティア活動はMustだと思いま
す。しんどいことは避けがちな今日この頃ですが、ボランティア活動
を通じて、本当によき友人に出会うことができます。ぜひ、トライして
みてください。(私は、ブラジルのスラムのボランティアをしてました。
何かをしてあげる・・・ことよりも、学ぶところが多かったです。)
コベントリー大学に私費留学する際は、ぜひこのCBOでボランテ
ィアしてみてください!