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2019年 07月 28日 ( 1 )

【続編が公開されています】論座「イスラム国がモザンビークを攻撃」の衝撃(中)〜攻撃の背景に関する四つの分析

久しぶりの1日中雨・・・なので、たまった書き物をしているところです。
朝日新聞社の「論座」に連載している「『イスラム国がモザンビークを攻撃』の衝撃」の最後の原稿を仕上げつつあるところ。で、思い出したのが、ブログで「中」の紹介をしていないことでした!すみません。

「イスラム国がモザンビークを攻撃」の衝撃(中)

攻撃の背景に関する四つの分析

舩田クラーセンさやか 国際関係学博士、明治学院大学国際平和研究所研究員

https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019071000002.html?page=1


この「中」はむっちゃ力作なんでぜひ最後まで読んで下さい。
仲間からは「推理小説みたい」って、言っていただき、最後まで読まないと謎解き終らないのです!
が、登録がないと最後まで(しかも肝心の以下の④と⑤が)読めない設定なので(涙)、ぜひ論座の読者登録の上お読み下さい。

この「中」では、モザンビーク北部カーボ・デルガード州の天然ガス開発地で続く、武装攻撃の背景として、4つを分析枠組みとして設定し、順番に詳しく検討していきました。


①国際的な(とくに「東アフリカ地域」に広がる)ジハード運動との繋がり
②タンザニアとの「緩い」国境を行き来する「犯罪」との関係
③海外投資による収奪や格差拡大への不満を土台とした民衆蜂起
④投資流入に乗じて肥大化する国家エリートや抑圧的な軍・警察に対する政治闘争と報復

実は、この攻撃が続いている、あるいは関与が取り上げられている地域は、私の長年の調査地でもありました。そのため、この件でいろいろな発信をしているモザンビーク研究の仲間たち、先輩たちの指摘をベースとしつつも、これまでの研究蓄積を踏まえて、歴史を振り返りつつの考察を加えています。

個人的には、読みどころは以上で書いたとおり、④と⑤かなと思います。
この記事、多くの日本の皆さんに読んでほしいです。

なぜなら記事にも書いてるとおり、この天然ガス開発には日本の官民(政府と企業)が深く関わっている上に、天然ガスの売却先は東京ガスなどであり、日本の納税者・消費者ときってもきれない事業だからです。

ガス油田開発は、三井物産だけでなく、独立行政法人JOGMECが関わっており、両者はそれぞれ2400億円ぐらいの投資を行うそうです。

「遠いアフリカの危険な出来事」ですませないで、マネーの繋がりが、社会になにをもたらしているのか、ぜひ考える材料にしてほしいな、と思います。

天然ガス開発が現地に何をもたらしてるかについては、現地の環境団体Justica Ambientalが動画を発表しています。素晴らしい海の風景、そして住民の声、ぜひ耳を傾けて下さい(6分程度なので)。

Broken lives and Stolen future (破壊された暮らし、奪われた未来)
https://www.youtube.com/watch?v=LCE6tYbEAss

なお、論座の記事の中では十分触れていないのですが、以下の点は一部の攻撃については妥当な指摘だと思っています。以上の動画でも、その点が住民に言及されています。

「番外編として、前稿で紹介した、⑤開発ビジネスで利益をあげたい国家エリートによる過激派への裏支援、つまり土地収奪のための住民追い出し作戦が加わる。」

ただ、もう少し材料を集める必要があります。
ではっ!原稿の続きへ。

地図は、以上の動画から頂きました。
Anadarkoとあるのが天然ガスを開発する米国テキサスの石油企業で、三井物産らとパートナーシップを組んでいます。沿岸部のコミュニティがどれぐらいの規模で移転させられるのか可視化されています。しかもその移転先にも関連施設が建設されることになり、地元住民から悲鳴があがっています。

我々のエネルギー源のために、こんなことが進められていることについて、皆さんはどう思いますか?

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by africa_class | 2019-07-28 19:52 | 【記録】原稿・論文