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【2/18】「国連小農宣言・家族農業の10年」院内集会が参議院議員会館で開催。日本の食と農の近未来・将来にとって凄く重要なモーメントです。

ドイツは雪が積もったままです。
といっても南部の緊急事態ほどにはヒドくないので文句は言えません。

さて。
生産者や食べる人達の主権(自由・選択肢の確保)という意味では、危機的な状況を迎えつつある日本の食と農の政策。これを転換するためのチャンスが、ついに国連の議場から、世界にいま広がっています。

前置きが長いので、ソレ何?!知りたい!という方は以下のサイトをクリック下さい。

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【院内集会】2・18「国連小農宣言・家族農業の10年」院内集会

http://unpesantsrights.blog.fc2.com/blog-entry-2.html
日時: 2019年2月18日(月) 14時〜17時30分(休憩あり)
場所: 参議院議員会館
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「国連から」といっても、これも上からふってきたものではなく、世界(とくに南)の小農と小農運動、それを支える人びとや機関の粘り強い努力によって、ついに国連が動かされたというのが、その真相であることについては、このブログの読者ならご存知のとおり。

いや知らないから・・・という方は以下を
https://afriqclass.exblog.jp/i43/
あるいは去年出版したばかりの訳書をご覧下さい。
『国境を越える農民運動〜世界を変える草の根のダイナミクス』(明石書店)
http://www.akashi.co.jp/book/b420388.html

日本の農家さんでも、「国連」がついた途端に、ニューヨークやアメリカ、国連官僚を想像して、「上からふってきた迷惑なもの」と受け止めてしまうかもしれません。でも、宣言文を読んでいただければ、この宣言が世界の小農が直面する様々な課題を明確にし、それらを団結して乗り越えるために、各国と国際機関に義務を果たさせようとするものであることが分かると思います。

そして、その問題の解決において、小農と小農団体が議論の段階から参加し、意思決定においても参加することが(事前に十分な情報や支援を行った上で)、侵されてはならない「権利」として明記され、加盟国の守るべき義務として設定されています。

つまり、この宣言は、世界の小農が、自分たちの権利、暮らし、生産を守るために、多いに活用することが想定されて、制定されているのです。小農の権利の実現のために、小農やそれを応援する人びとが、各国の政策を転換し、その政策の実施を実現し、その後の監視を行うツールとして、この宣言は作られています。

小農が小農のために小農によって提案した宣言を、少々手直ししたとはいえ、世界の「ほぼ」全部の国(国連加盟国196カ国)が守ることが国際合意(ルール)となりました。例え、一部の加盟国が、この宣言のある部分、あるいは宣言の採決に反対し、棄権しようと、宣言が国連総会で採択された以上は、国際法となったのです。

もう一度書きます。
「小農と農村で働く人びとの権利に関する国連宣言」
は、国際法の一部となりました。

そして、国連加盟国は、国連憲章に則り、この宣言に書かれた約束を守る義務があります。


ですので、たとえ日本政府が、この宣言の中身に疑問をもち、採決を何度も棄権し、最終採決も棄権したからといって、この宣言を守らなくていいということにはなりません。いまさら、中身がどうのこうの文句を言ってスルーしてたらいけないのです。

国連加盟国である以上は、国連憲章に則り、新たな国際法となったこの宣言を守るために知恵を絞り、努力しなければなりません。

ここに院内集会を開催する意義があります。

*といっても、以上も以下も私の個人的な見解であり、主催者の総意ではありませんので、その点はよろしくお願いいたします。

つまり、この宣言の採択を受けて、政府と小農、市民は、早急に以下のことを大いに語り合う必要があると思います。(前提に、日本の小農や小農団体、農村の人びとがこの宣言の動きをまず知る、内容を理解する、使えるものがあるか吟味する・・・という作業も不可欠です)

1)まず日本政府は小農宣言や家族農業の10年をどう理解しているのか?
2)国際合意となった以上、加盟国として、どのように取り組んでいくつもりなのか?
3)以上の1)と2)は日本の小農や小農団体にとって、どのような意義・課題があるのか?
4)国際法となった小農の諸権利の実現のために、政府や小農や市民が一緒に、あるいは、それぞれ、やるべきことは何か?

しかし、とくに、現政権下の日本の政府関係者にとって「権利」という言葉は煙たがられるでしょう。しかし、この宣言が「権利」として位置づけられていることには理由があるのです。(また詳しく解説します)

もし日本の政府が今年始まる「家族農業の10年」ばかり重視し、この「小農権利宣言」を祖末に扱うとすれば、それこそまさに国連憲章に反し、国連小農宣言に背を向け、「小農の権利」を蔑ろにしたことになります。

国際法が定める義務の観点から、この二つの動き(宣言と10年)の関係は次のようなものとなります。
「小農の権利に関する国連宣言」>キャンペーンとしての「家族農業の10年」の決議

なぜなら前者には、加盟国が守らなければいけない国際義務が条文として策定されており、後者は加盟国として一緒にアクションしようねの決意文だからです。(この違いは、院内集会までに詳しく紹介したいと思います)いずれも国連総会で議決されているので、その意味では拘束力はあります。

もちろん、政府は「must(しなければならない)ではなくshall(やります)だ」と言い張るでしょう。でも、「やります」は国際的な約束であり、約束した以上はその履行が義務となります。もちろん、ソフトローなので、義務違反への処罰はありません(ハードローとの違い)。しかし、この宣言文に書かれたことすべてが加盟国の義務であることは動かし難い事実です。それを「内容に賛同できないからやらない」といってしまうことは、国連憲章違反となります。

なので、そのような説明を外務省や農水省がすることはできません。
万一したら、国連総会あるいは人権理事会への重要な報告事項となるので記録しておくようにお願いします。ありえる発言が、「理解できないのでやりようがない」ですが、そういってきたらこの宣言を起草したり主導した加盟国・諮問委員会・専門家グループ・小農運動を、日本政府の資金で、日本に招待して、大いに説明してもらい、学びましょうといえばいいのです。

この間の日本政府関係者の説明では(@国連人権理事会での議論)、「小農の権利」について議論しているのに、「日本は小農支援しているから大丈夫」みたいな話がずっと展開されてきました。このような話法は、今回採択された「小農宣言」の中身に照らし合わせると、明確なる権利侵害です。ここもまた重要ポイントです。

おそらく、親方日の丸的な国家運営や援助をしてきた日本の役人・役所、その他の機関、あるいはコンサルタントや専門家にとって、ここが一番分かりづらいところだと思います。「あ、なるほど!」と、ストーンと落ちないのだと思います。

その前提に「自分たちの方が小農よりも知っている!」という思い込みがあります。そして、この点こそが、「小農権利宣言」が「差別」あるいは「権利侵害」として断罪している点なのです。

この国連宣言が加盟国に義務づけたのは、小農の権利としての政策策定・決定段階への参加でした。旧来型の手法、つまり、小農を支援する方法を政府や専門家が考えてあげて、それを小農側に押し付けるやり方は、小農の参加を軽視し、かつ妨害する行為にあたり、「宣言」に照らし合わせると、明確な権利侵害となります。

(*このブログでおなじみの「プロサバンナ事業」は、もはや新たに国際法となった「小農宣言」を踏まえれば、違法となります。単純に、地域の小農と小農組織が強く反対していること、現行のマスタープランは日本のコンサルが策定してから意見を求め、策定段階から関わるのでなければ意味がないと小農が主張してきたことなどが挙げられます。この点は別途書きます。)

なぜ、小農宣言がソフトローとはいえ、2018年時点で切実なる国際合意・「国際義務」として策定されたのか?まさ、繰り返し唱えられた「non-discrimatory(非差別)」という言葉にその精神が示されています。

いま、食と農をめぐっては、世界大・日本でも、投資家・企業支配が強まっています。小農による生産は非効率で規模が小さく、駆逐されても仕方のないものとして扱われ、その結果として、南の国々では小農の手から土地や水や森林が奪われ、北の国々では政策的な支援メニューが奪われています。

(しかし、小農こそが地域社会において、家族の、人びとの食を提供しており、してきた最も重要なアクターである、そうこの宣言は前文で唱えております。)

一方で、大企業や投資家には土地や水などを小農から奪うための規制緩和、手厚い補助金、税の免除などの支援が与えられています。

つまり、小農はとても太刀打ちできない非対称的(差別)状況を押し付けられているのです。なので、「差別」というのは、文化的社会的なものだけでなく、政治経済や政策面での差別を含んでいます。

この結果は、わたしたち食べる人にも悪い影響を及ぼしています。
食べる人は、ごく少数の多国籍企業が扱う種子やそれにあわせた化学肥料や農薬を使って大量生産された画一化された背景をもつ食に依存させられつつあります。このまま小農が直面する苦境が改善されず、小農による食の提供の可能性がなくなると、食べる人の側の選択肢はなくなります。

その結果は、「食」に留まらず、古代から現在まで生き残ってきた品種、生物多様性、世界の小農が農村部で守ってきた自然環境・生態系が、破壊され、消失することになります。つまり、小農の消滅は、「食と農」に留まらない、地球全体の危機を決定的にすることになるのです。

これをなんとかせねばと去年末に世界は立上がりました。
2012年から延々と国連理事会を舞台に続けられてきた国際交渉を経て、2018年12月に121カ国の賛同により、この宣言は国際法となったのです。

世界を動かしたのは小農たちでした。
(過去投稿をご覧下さい)

一方で、日本ではそのことも知られないばかりか、すでに世界中で行われて問題視されてきた手法(外資導入、土地集積、企業支配)が推し進められています。

もちろん、日本の農村は高齢化が深刻です。しかし、それを乗り越えるための本来あるべき小農がほしいと思っている支援ではなく、都市や東京の政策立案者や企業や投資家が「押し付けたいあるべき解決」にこそお金がついている状態にあります。このままでは、農村や田畑でがんばっている小農のみなさんを本当に応援するどころか、それらの人びとを押しつぶす事になってしまいます。

ということで、前置きが、お約束通り長くなりましたが、これらのことを多くの人に知ってもらい、かつどうしていくべきなのか考えていくために、ぜひこの院内集会に多くの人が参加くださることを願っています。

詳細は下記サイトをご覧下さい。

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http://unpesantsrights.blog.fc2.com/blog-entry-2.html

2・18「国連小農宣言・家族農業の10年」院内集会

■日時: 2019年2月18日(月) 14時〜17時30分(休憩あり)
*集合時間:13時30分〜13時45分 会館入口ホール

■ プログラム:
【第1部】(14時〜15時30分): 農民と農民団体からの提起と取り組みの紹介

司会:渡辺直子(日本国際ボランティアセンター)

1. 岡崎衆史(農民運動全国連合会)
「世界の農政を小農が動かした! 国連小農権利宣言の背景と意義」
2. 萬田正治(小農学会共同代表、鹿児島大学名誉教授)
「いま、なぜ小農なのか」
3. 松平尚也(耕し歌ふぁーむ/小農学会/京都大学大学院)
「世界的な小農の再評価と日本の農業の課題」
4. 斎藤博嗣(一反百姓「じねん道」/小規模・家族農業ネットワーク・ジャパンSFFNJ)
「温故“地”新」による魅力ある日本農業を、国際家族農業の10年と共に」

【第2部】(16時〜17時30分): 政府関係者との対話

■場所:
参議院議員会館101号室(東京都千代田区永田町2-1-1 )

■アクセス:http://bb-building.net/tokyo/deta/457.html
地下鉄永田町[1](4分)、国会議事堂前[3](7分)、溜池山王[8](12分)

■定員/参加費:100名 / 500円(学生無料)

■申込み先:
2月17日(日)午後6時までに、下記サイトにてお申込下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/7c51e143606306
(*集合時間に間に合わない方は具体的な到着時間を備考欄にお書き添え下さい)

■当日ボランティア募集:
詳細は以下サイトをご覧頂き、ご登録頂ければ幸いです。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/35323682607007

■主催:国連小農宣言・家族農業10年連絡会 
http://unpesantsrights.blog.fc2.com/
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by africa_class | 2019-02-02 21:30 | 【国連】小農の権利宣言