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【緊急声明】プロサバンナ/JICAに関するナンプーラ州市民社会プラットフォームの声明(かなりショック)

既に「モザンビーク開発を考える市民の会」のブログでも紹介されていますが、転載しておきます。正直なところ、日本の援助史上でも、前代未聞な深刻な事態だと思うのですが・・・。こんなに繰り返し、対象地や全国の市民組織や農民組織に抗議された援助案件も珍しいと思うのですが、あるいは「よくあること」なのでしょうか?

多分、日本ではモザンビークが知られておらず、誤解されているかもしれません。つまり、モザンビークの農民や市民社会にとって「抗議声明」は普通のことで、「表現の自由」が確保されている・・・と。とんでもない!独立から一貫して同じ政権・文化社会風習的に、モザンビークでこのような抗議声明が出されること、多くの市民社会組織がしかも名を連ねることは、例外中の例外です。一応、私の専門はモザンビークの政治変動なのですが、「まったく例がない」です。このような声明を出すプロセスでも、出した後も、悲鳴のような声がモザンビークから届いています。それでも、彼らは声明を出す勇気を持ち、出し続けなければならないほどの状況に追い込まれているのです。

そのことをどうか、JICAや外務省の皆さん、コンサルタントの皆さん、胸に刻み込んで下さい。軽々しく出しているとか、「また出た」という類のものでは、少なくともモザンビークの政治状況、歴史的背景においては、妥当な理解ではありません。

彼らの指摘はいずれも、胸が痛くなるものです。これほど明確なモザンビークの農民組織や市民社会の反対や抗議を無視して、このまま突破していくつもりなんでしょうか・・・。そうでないと思いたいです。ここに書かれている通り、一旦停止し、抜本的に見直す、特に家族農業支援のための国家計画を中心に据えた計画とする・・・など、是非実現してほしいです。

それは、小農支援を部分的に取り入れればいいというものではないこと・・・についても十分な理解があると良いのですが。彼らがこの声明や公開書簡に書いていることは、「小農支援をしてほしい」という以前に、「モザンビーク国家の農業政策の中に、99%を超える家族農業を営む農民たちの農業を重視すること(予算を含め)、その計画を農民自らが皆と共に作るプロセスこそを共に推進すること」を求めているのです。

援助とは、一過性のあてにならない気まぐれな外からふってくるものであって、国家政策に何がどう書き込まれるか・・・こそが長い長いこの先の農民の発展、モザンビーク農村の発展において、最も重要なことなのです。

繰り返しの来日でもわかったと思いますが、彼らは、「何もできない農民にもの・技術をあげればそれでいいパターナリスティックな援助のフレーム」そのものを、転換せよとも迫っています。なので、これらの声明の主張を、「小農技術支援をすればいい。それならやっている」と翻訳することは、主権者に対して大変失礼なことであり、傷を深めるだけです。そのことをどうにか理解してほしいと切に願っています。

なお、JICAについて書かれていることは、私たちがモザンビーク北部で繰り返し疑問を投げられたことでもありました。私たちの税金が、このような工作や分断、抑圧を促進することに使われている現実は、本当に哀しみを通り越しています。前にも書きましたが、民主化と平和に逆行する行動を支える援助は、明らかにJICAのあるべき姿とかけ離れていると思うのですが、このまま知らぬ顔で、とにかく既成事実ほしさに続けていくのでしょうか・・・。そんな活動のために、ODA予算はあると思えないのですが。。。

このような事態にあるにもかかわらず、まことしやかに日本の関係者内で囁かれる「現地市民社会や農民組織内・間の闘争」といった趣旨の理解や主張は、以上の点、あるいは以下の声明の中身を読めば妥当性を欠いていることは明らかです。

その「闘争」自体を、ProSAVANA推進者(JICAを含む)が仕掛け、煽ったことについて非難・抗議の声明である・・・ことについて、このような声明が出されても依然理解せず、反省しないとしたら、本当の本当に深刻な事態だと思います。

それにしても、このような繰り返され悪化し続ける「プロサバンナに関する構造」・・・自らの責任を引き受けることなく、依然「現地の市民社会の問題」に問題を押し続ける構造・・・・こそが、彼らの怒りと哀しみを増長していることに、もはや気づくこともできないほど、日本の援助はおかしくなってしまったのでしょうか。。。

現地の人達は鋭いまなざしで為政者ら、援助者らの一挙一動を観察しています。そして、彼らが至った結論が、以下のものである以上、これまでの行動についてやはり見直していく必要があると思うのです。彼らの声明を受け取った時に感じたことは、それでした。

まったく急ぐ理由はありません。
彼らの切実な声に耳を傾け、真摯に対応し、一旦止めて、再度やり直してほしいと切に願っています。
まずは、周りの声はどうであれ、関係者の皆さんは、一人一人、「彼らの書いた言葉」にこそじっくり耳を傾け、じっくり一人ずつ考えてみてください。

国際協力の担い手として、「誰の側に立ち、誰の声に耳を傾け、誰のために努力を注ぎたかったのか」・・・みえてくるはずです。組織が大きく、政策というのは変られない・・・絶望感があると思いますが、私はそれでも、一人一人の自覚と変化が、物事を動かす原点だと思います。

それでも、私は、キング牧師ではないですが、I have a dream....なのです。

===
プロサバンナ事業に関し、JICAから「対話のパートナー」と言われてきたナンプーラ州市民社会プラットフォーム(PPOSC)から声明が届きました。日本語訳とポルトガル語原文を以下掲載します。

日本の市民として非常に残念な結果がたくさん指摘されています。JICAをはじめとする関係者が、真摯に受け止め、これらの要請に応えてくれることを望みます。

■モザンビーク23団体による3か国政府首脳への公開書簡「プロサバンナ事業の緊急停止の要請」(2013年5月28日)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-27.html
■日本の5団体による緊急声明「プロサバンナ事業の緊急中断と迅速かつ抜本的見直しを」(2013年9月30日)
http://mozambiquekaihatsu.blog.fc2.com/blog-entry-44.html

<=同声明を発表した緊急報告会(9月30日)は以下のサイトでご覧いただけます。
http://www.youtube.com/watch?v=kSNzU32enGg

===============================================
ナンプーラ州市民社会プラットフォーム
公式声明【日本語訳】

ナンプーラ州市民社会プラットフォーム(PPOSC-N)は、市民社会組織(CSO)のイニシアティブ調整メカニズムとして各セクターやテーマ別のネットワークを統合する形で、2009年に設立された。その目的は、官民両セクターのパートナーとのコミュニケーションを容易にし、本州における開発のイニシアティブを達成することである。

ナカラ回廊地域での農業開発を目指したProSAVANA事業の実施は、PPOSC-Nの「天然資源・農業ネットワーク」および「ガバナンス・ネットワーク」に反響を巻き起こしてきた。PPOSC-Nは、最近の同事業にみられる実施ダイナミズム、そして州の農業セクター(行政)関係者による各種の声明といった一連の動きを踏まえ、以下の立場を明確に表明する。なお、これらの声明とは、国営放送TVM(2013年9月17日20時30分放送、2013年9月18日の早朝に再放送)のProSAVANA事業の実施戦略に関するインタビュー/討論(番組)において、農業省ナンプーラ州局長並びにProSAVANAフォーカル・ポイントによってなされた、本州の市民社会の関与についてのものであり、同討論にはUGCナンプーラ支部のコーディネーターも参加した。

a)我々は、ProSAVANA事業に(合意し)調印した国家と政府の長に宛てた「ProSAVANA事業の停止と再考を要請する公開書簡(Carta Aberta Para Deter e Reflectir o ProSAVANA)」がPPOSC-Nのアジェンダの根幹部分を成していることについて再度確認した。同書簡は、ProSAVANA事業の停止と再考、そして家族セクター農業支援へのアプローチの変更を訴えるものであり、我々は依然としてモザンビーク政府からの書簡への回答を待っている状態にある。

b)PPOSC-N、とりわけ公開書簡に署名した市民社会諸組織は、少なくとも現在まで証明されてきた限りにおいて、ProSAVANA事業が農民男女の利益を擁護する方向で、家族農業を促進するプログラムであるとは認めない。むしろ、農民らの生活を悪化させるものであると、この間みてきた。

c)PPOSC-Nは、「全国農民連合(União Nacional dos Camponeses:UNAC)」にモザンビークの農民男女を代表し代弁する正当性があることを認める。なぜなら、UNACは、農民たちの利益を守るための全国でもっとも広範な組織であり、全州に支部が存在するからである。ナンプーラ州には、各郡に農民男女によるアソシエーションのフォーラムやユニオンがあるが、UNACに加盟していてもいなくても、農民の利益を代表するという意味においてそれぞれの組織は正当性を擁している。UNACは、モザンビークにおける農業の発展に関する政策、(国家)戦略、行動に関する討論において、不可欠な組織である。

d)公開書簡に署名したナンプーラの市民社会諸組織は、農民の利益と権利を守るための闘いにおいて、UNACと各郡のフォーラムやユニオンと共にある。この観点から、これら諸組織は、個別的あるいはグローバルな利権のためになされる工作の試みを告発し、そのような工作が農民たちに対して行われることがないよう、助言し、監督し、番人となる正義を有す。

e)PPOSC-Nが、州レベルの農業セクターの代表(政府)との対話を開いた理由は、家族セクター農業の強化に向けた政府のポジションをよりよく理解するためであった。しかし、現在まで、ProSAVANA関係者あるいはナンプーラ州農業局(DPA) とPPOSC-N の間において、ProSAVANA事業を議論するための「技術審議会(Conselho Técnico)」なるものは一つたりとも設置されていない。したがって、DPA / ProSAVANAとPPOSC-Nの間では、何の調印された取り決めも存在しない。既に開催された会議の議事録が、両者によってサインされただけである。これまでPPOSC-Nは、農村と家族農業の発展のための監視に関わる側面を議論し、(関係者らとの)関係の在り方のルールを構築するために、これらの会議に参加してきた。そして、将来において議論すべきポイントについて合意しようとしたが、それは未だ起こっていない。

f)PPOSC-Nは、ProSAVANA推進者らによって進められてきた、モザンビーク市民社会に対する分断、分裂化、弱体化の試みに表される各種の工作活動と脅迫について、遺憾の意を表明する。8月28日および29日にリシンガ市(ニアサ州)で開催されたUNACの北部地域会議(Conferência Regional Norte)には、ProSAVANA推進者らも招待されたが、彼らは同会議への参加以外の目的を推進しようとした。つまり彼らは、いくつかの市民社会組織との会議を(UNAC北部地域会議と)30日にパラレルに開き、そこでProSAVANA事業を議論するためのニアサ州フォーカル・ポイントにこのグループがなることを合意するとの議事録にサインするよう、出席者らに求めた。しかしながら、先に行われた会議(UNAC北部地域会議)において、UNACのメンバーである農民男女は、何度もProSAVANA事業のアプローチに合意しないとの意思を表明し、公開書簡が求めるプロサバンナ事業の緊急停止と再考を求めたのである。

g)前述ポイントと同様の観点において、PPOSC-Nは、JICA(日本の国際協力)が、時に技術者として、時に外交官として、時に相談役として果たす不明瞭で不透明な役割の一方で、我々が目にしてきたように、ProSAVANAナショナル・チームとの関係においてリーダー的な役割を果たしていることを遺憾に思う。そして議論の重要な局面において、個別の動きとして装われ、指導力が発揮されるシニア相談役による役割についても遺憾の意を表明する。

h)PPOSC-N は現在でも、農村開発や家族農業に対する新しいアプローチに関する国のリーダーシップに焦点を当てた議論の最善の方策は対話であると信じている。しかしながら、このテーマ(ProSAVANA)に関し、農民組織や市民社会組織の分断や工作の試みが継続する限り、農民男女の憲法に基づく諸権利を意味のあるものにしていくためには、別の種類の方策を検討しなければならない状況に我々を導くであろう。

i)PPOSC-Nは、モザンビーク農業、農村生活のすべての過程において、女性が果たす重要な役割を認識する。そのため、農業政策や農村を対象としたプログラムにおいて、女性は特別に考慮されなければならない。


ナンプーラ市にて 2013年9月30日
ナンプーラ州市民社会プラットフォーム 声明文

*原文は「More」をご覧ください。

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by africa_class | 2013-10-08 01:28 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

10月15日16時~外大で公開講座「日本・アフリカ・世界の今~NGOで働き目指す社会・世界とは?」

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以下、是非お越しください。一般の方も参加可能です。
なお今週末は日比谷公園でグローバルフェスタが開催されます。
多くのアフリカ関連NGOが出店するので、是非ご参加を。

(転載・転送歓迎)
============================
【公開講座:日本・アフリカ・世界の今】
現場で人びとと共に汗をかくこと、アドボカシーをすること
~NGOで働き目指す社会・世界とは?

■10月15日(火)5限 16時~17時半 
■東京外国語大学 研究講義棟113教室
(予約不要・他大学歓迎)   

============================
本講座では、日本国際ボランティアセンター(JVC)南アフリカ事業担当・渡辺直子氏&スーダン事業担当・今井高樹氏をお迎えし、「国際協力、ア フリカ、そして私たち」について考えます。

当日は、現場での活動の様子を見せていただく他、日本のODA(政府開発援助)の問題なども指摘していただきつつ、日本の私たちの出来ること(出 来ないこと)などについて、ざっくばらんに話していただきます。アフリカ、国際協力分野におけるボランティアやインターン、NGO等に関心がある 人も是非参加下さい。

なお、お二人ともに、政府機関や民間企業で社会人を経験した後にNGOのスタッフとして働いてらっしゃいます。将来の就職等についても相談する良い機会だと思います。

JVCについて:
http://www.ngo-jvc.net/

主催・問いあわせ先:
アフリカ政治経済ゼミ
africa.seminar<@>gmail.com
by africa_class | 2013-10-04 16:39 | 【紹介】アフリカ・イベント

3月30日14時「日本の援助はいまアフリカで何をしているのか?プロサバンナ事業から考えるODA」@関学梅田

関西の方々にお招きいただきました。若者との討論を用意してもらいました。権利ベースアプローチの専門家である川村先生もご一緒です。是非。

==============================
      日本の援助はいま、アフリカで何をしているのか?
モザンビーク・プロサバンナ事業から考える、ODAの過去・現在・未来
            【3/30・大阪梅田】
==============================
【日時】2013年3月30日(土)14:00~16:30 ※13:30受付開始
【会場】関西学院大学 大阪梅田キャンパス 1407教室
   (大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー14階)
    http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/   
【会費】無 料(モザンビーク現地農民への活動支援カンパ歓迎します)
【発題】舩田クラーセンさやか(東京外国語大学教員)
【討論】川村 暁雄(関西学院大学教員、関西NGO協議会提言専門委員)
    今泉 奏(大阪大学外国語学部生、TICAD V学生プロジェクト)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【ごあんない】
 今年6月横浜市で「第5回アフリカ開発会議(TICAD V)」が開かれます。この会議は、1993年の第一回開催以来、日本の対アフリカ関係の大方針を決める上で重要な役割を果たしてきました。一方、昨今は中国、韓国、インドなど、アジアの新興ドナーも「アフリカ・サミット」を開催するようになり、TICADは新たな存在意義の模索を迫られています。

 近年、アフリカ開発において最も大きな注目を集める課題の一つに、「農業投資」と「土地争奪」の問題があります。2007~08年の世界的な食料価格高騰をきっかけに再び課題に転じたアフリカの食料問題。この対応策として、アフリカ農業への国際的な投資・支援の必要性が叫ばれていますが、対アフリカ「農業投資」の中には、外国への食料調達を目的に、現地農民から土地を収用するものが含まれており、生計手段を奪われた農民による大きな抗議行動が各地で発生、政情不安の引き金になっています。

 日本政府もブラジルとの協力のもと、2009年より政府開発援助(ODA)でモザンビークに対する大規模な農業開発支援(プロサバンナ事業(※))を進めていますが、現地の農民組織やNGOが、当事者への十分な説明がないまま計画が進められていることに強い懸念を表明し、先日はその代表者が来日して各地で問題を訴えました。

※発題者によるプロサバンナ事業の詳細
 http://afriqclass.exblog.jp/i38/

 急激なグローバル化と、大規模ODAプロジェクトに直面するアフリカ小規模農民の現状を共有し、今アフリカで何が起きているのか、小農はどのように暮らし何を求めているのか、日本の我々はどのように関わるべきなのかについて、みなさんと一緒に考えたいと思います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【発題者紹介】
舩田クラーセンさやか(ふなだ・くらーせん・さやか)
 http://www.tufs.ac.jp/ts/society/africa/

 東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授。専門は、国際関係学とアフリカ地域研究。研究と社会活動の両面からアフリカに関わり、モザンビークをはじめアフリカ市民社会とのネットワーキング、アフリカに関する政策提言を行ってきた。
 東日本大震災後は、東京電力原発事故を受けて「福島乳幼児妊産婦ニーズ対応プロジェクト」を立ち上げ、600世帯を超える福島内外の乳幼児・妊産婦家庭のサポート活動に携わる。

※発題者より一言
「311後の現在と今後、私たちの世界との関係、私たちの社会自身を問い直し、共に語り合う場に出来ればと思います。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【主催・お問い合わせ】
「日本の援助はいま、アフリカで何をしているのか?」実行委員会
 〔メール〕oishii_mirai(@)icloud.com

【共催】モザンビーク開発を考える市民の会
【後援】(特活)関西NGO協議会
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by africa_class | 2013-03-19 14:01 | 【記録】講演・研究会・原稿

自己崩壊する日本の外交と開発援助~ #プロサバンナ を事例に(議事録・スッポカシ・農民分断問題)

今日は意図せず3つもブログ投稿を書いてしまった。忙しいのに・・・。でもこれは昨日書き始めて時間がなくそのままになっていたもの。本当にあほらしい話なんで書くのも気が進まないけれど、これが日本社会・組織の現状なのでそのまま流します。 
 なお、3月30日2時~大阪梅田で講演をします。詳細は後日。
=========
今日は同僚がご家族と一緒に拙宅に遊びにくる。職場環境を良くしようと、色々な先生達と飲み会や、食事会など企画してきました。さて、先生ご一家を待っている間に、この間ツイッターで書いたことをこちらにも転載しておきます。

その前に、JVCの高橋清貴さんの記事です。コンパクトにまとまっていて読みやすい。連載だそうです。→JVC - モザンビーク・プロサバンナ事業とは何か? - JVC月刊誌Trial&Error掲載記事: http://www.ngo-jvc.net/jp/perticipate/trialerrorarticle/2013/03/20130312-prosavana.html

さて、今日の話題は、日本の援助問題の「根っこ」にある、異なった意見や批判、反論を受け付けられない体質が行き着く先についてです。「問題」を指摘されたら、①無視、②隠蔽、③反論のための工作、④論点ずらし、⑤矮小化、⑥問題を指摘した人たちへの攻撃・・・が、日本のお役所の原風景。311後もはっきりしたと思いますが、これは長年にわたって日本のODAにも見受けられた傾向です。

このブログの読者であればもうお馴染み・・・残念ながら・・・だと思います。
自体はますます、ひどい方向へ。
具体的なケースをみていきましょう。
誰か研究ネタとして掘り下げてくれるといいのですが・・・。
(一次資料満載なので)

皆が表面的になんとなく~で理解している「国際協力」「ODA」「外交」「NGOとの対話」といったものの、本質的問題、構造、カラクリに目を向けてみましょう。

1.ODA定期協議会・議事録勝手な修正
12月14日にODA定期協議会が、NGOと外務省の共催で開催されました。この定期協議会は10年以上もの歴史を誇る、日本のODAに関する協議の場です。オープンな協議で、議事録は詳細が公開され、年に数回開催されてきました。

通常は開催後1か月程度で公開されるこの議事録が、3か月も公開されませんでした。NGO・外務省双方のチェックは1か月以内に終了していたにもかかわらずです。その理由は何でしょうか?

外務省担当課が、NGO側の発話部分に勝手な「修正」を入れてきたからです。その数なんと14か所!前代未聞な事態に発展し、かなり上のレベルで問題になりました。オープンの場でやられたオープンな議論の、日本の行政手続きの透明度を上げるための議事録に対する、このような密室の一方的な介入は、10年以上続いてきたNGO・外務省対話の精神に反しています。

例えば、こんな感じ。
NGO:現地では「プロサバンナはブラジルのアグリビジネスのアフリカ進出に加担する案件なのではないか」と思われている。しかし,そのことが何も言われない。「それは誤解だ」ということも可能ではあると思うのですが,実際ブラジル・サイドの関係者,例えばニシモリさんという日系ブラジル人の議員さんが,「ブラジル人の入植をしっかりこのプロジェクトでバックアップする」と述べたり(***では,このように認識していない。ニシモリ議員は*****「モザンビーク人の育成について支援する」との姿勢であると***。

(ちなみに、このブラジルのニシモリ議員については、是非以下のブログ投稿を。同議員が、「プロサバンナ事業は、ブラジルの土地なし若者失業者が大規模農業をモザンビーク北部で展開するための事業」と議会TVで言いきっています。その全訳あり。
http://afriqclass.exblog.jp/17331007/)

なので、この修正として書かれていることもかなり無理がある内容。だって、彼は現にメディアに引用されるようなことを発言しただけでなく、議会TVで堂々とそれを嬉しそうに語っているのですから。なのに、これを「認識しない」「モザンビーク人の育成の支援」という姿勢というのは、反論にすらならないのではないかと・・・・思うのですが・・・?

残りの13か所の修正も、おかしなことばかりなのですが、こういうことが許されると外務省の中間管理職にある人が思っているところが、根が深いですね。もちろん、省内にはこの「議事録事件」に心を痛めている人もいたようですが。

結果、2か月に及ぶすったもんだの末、今週になっていつの間にか公開されていました。(既に、次の定期協議会が3月4日に開催された後になって・・・・のことでした。通常は、次の定期協議会前に公開されます。当然のことながら、前回の議論を踏まえた議論にしないと、定期協議の意味がないからです。)
→http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/taiwa/oda_seikyo_12_2.html

該当部分の議事録は修正を断念したようです。(見た限りでは)
なぜ、外務省がそれほど赤入れにこだわったのか?それは、各自で議事録を読んで頂くのが一番かと。公に出るのを隠したい事実や認識が少なくとも14か所あったのですね。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shimin/oda_ngo/taiwa/pdfs/seikyo_12_2g.pdf
該当部分はこれ→2 協議事項
モザンビークProSAVANA事業の課題】

2.モザンビーク訪問参院ODA特別委員会とUNACの面談事件
さて、次は今週あった話。参院ODA特別委員会の訪問団がタンザニアとモザンビークを訪問しました。モ国ではプロサバンナ事業の視察と同事業に反対するUNACとの面談を希望されていました。しかし、これについて、外務省・JICAは回避に躍起。

しかし、国民の代表であり、ODA委員会のメンバーによる公的な訪問。それも税金です。巨額の公金が投じられるプロサバンナ事業に関する視察や、現地最大の農民組織代表との面談は、ODAの透明性確保と改善のために重要のはず。ては、何故嫌なのか?という疑問が湧きます。

さて、しぶしぶ視察とUNACとの面談が決まり、UNACとの面談は3月13日午後に決定となりました。現地では、国際NGOのOXFAMとUNAC代表が、議員団と駐モザンビーク日本大使館で面談する予定となり、そのように日程表にも書き込まれていました。ただし、何故か農業省から誰かの同席すると、日程表には書かれていない企画も持ち上がったそうですが。この面会のため、わざわざ首都から遠く離れた北西部の州にいるUNACマフィゴ代表が多くのお金を費やして首都に移動して来ました。

しかし、国会での採決の日程が迫り、結局議員団訪問の日程変更が生じ、UNACと面会調整が必要となりました。飛行機は正午に出る以上、15時からの面談は不可能なのは明らかです。これは、議員のブログをみると3月8日(金)の時点で決定されており、その議員の予定には13日の予定はUNACとの面会だけが書かれていました。そして、議員から現地の大使館にUNACとの面会時間の再調整が依頼されました。

しかし、何故か駐モザンビーク日本大使館の担当者は、「無理」「難しい」を繰り返したそうです。が、時間はあったのです。朝食前、空港での待ち時間でいいから面談を希望された議員さんたちに対し、何も明確な返事をしないまま、ついに出発13日の朝がやってきます。

しかし、現地駐モザンビーク日本大使館もJICA事務所も、この変更についてUNACに伝えていませんでした。マフィゴ代表は、13日15時からの面会に備え首都に飛んできていました。面談がキャンセルされていたことも知らないまま、15時に大使館に行くつもりだったのです。

日本のNGOがこの事態に気づいて、13日のモザンビーク時間朝6時すぎにUNACに電話を入れてくれました。スタッフ一名hなんとかつかまったものの、代表まで朝8時にホテルに辿り着くことは難しい。そこで、11時に空港に代表が向かうことで対応となりました。

結局面談は実現しましたが、なんという非礼・・・。2200農民組織に対する対応として、あまりに礼を欠いて、不信感を招く対応。日本NGOが動いて、面談を実現させなかったら、大変な外交問題になったことでしょう。それを、「議員の予定が急に変わった」と知らんふりするつもりだったのでしょうか?

しかも、同席した日本大使とJICA事務所長は、繰り返し、「市民社会や農民組織との対話の重要性」「透明性の重要性」など主張したそうです。

繰り返される言動不一致。
言っていることが立派であれば立派であるほど、実際にやっていることとかい離すればするほど、人の信用・信頼というものは、失われていくのだということを、ご存知ないのでしょうか?

このブログでも何度も書いていますが、小手先の工作。隠蔽。そういったものすべてが、日本の外交力・ODAの実務能力の力点の置きどころなのです。透明性を上げることによりも、不透明性を隠ぺいすることに血道を上げる面々。そうやって、失われるのは、真に意味のある他者との関係です。そうやって実現したい外交や援助とは、一体なんでしょうか?任期中の自分の「名誉」「名前」「地位」だけなんでしょうね。。。

勿論、立派な方々はいらっしゃいます。でも、組織文化がこうである限り、繰り返され、増産されていく・・・これはすべて皆の税金で賄われているのです。つまり、このような手法を許している納税者・有権者の責任でもあるのです。

3.現地農民を分断する「融資」「クイックインパクト」
そして、より根が深いのはこれです。
自分たちの農民組織への相談なさを、農民主権の無視を、なかったことにしようと、現地で農民らに融資や「クイック・インパクト」なるものをバラマキ、賛成者を増やそうと躍起です。

そして、農民に「感謝させる」絵を撮って、「賛成する農民もいる」「賛成する農民組織もある」と宣伝したいとのことです。そして、さらにそのための大きな企画も準備されているということです。

背景は以下。
■七変化するプロサバンナ事業:「ブラジル・アグリビジネス」の切り離し&農民間分断工作の現在
http://afriqclass.exblog.jp/17433829/

私たちは、何のために援助ODAをやるのでしょうか?現地社会や農民を分断するためでしょうか?彼らの苦悩を和らげたい、できれば彼ら自身の力、社会が、平和で豊かで相互に助け合うものとなるように応援したいのではないのでしょうか?

自分の成功に目がくらんで、あるいは自分の失敗を隠ぺいするために、モザンビーク社会に次から次へと持ち込まれる数々の工作。その中長期的な影響なんて関係ない。どうせ5年後は担当じゃないから・・・今を乗り切れば・・・そんな人達によってやられる開発援助なんて、本当に要るのかしら。

そのような疑問をますます禁じえない展開の数々です。
しかし、普通に考えて、バレル、問題になる・・・・ようなことを、外務省とJICAの関係者は繰り返しているのですが、それぐらい現地の市民組織だけでなく、日本の国民・納税者がバカにされているということなんでしょうね・・・。5年前、彼らのためにODAを倍増することに尽力した私がバカでした。
by africa_class | 2013-03-17 17:02 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ

PPTofプロサバンナ事業に関する分析・報告一挙掲載

 2013年4月現在、日本政府のプロサバンナ事業お関係者は「歴史修正主義」を推し進め中。(御苦労さまです・・・)
 この間、関係者らは、下記PPTや私のペーパーをよく勉強してくださり、それに反論するために(特に、同事業が日伯連携から出発している点)、一生懸命頑張ってこられたようですね。
 プロサバンナ事業が「ブラジル・セラードを訪れたモザンビーク大統領がブラジル大統領に頼み、それを日本がサポートしたもの」と、ブラジルとモザンビークの政府に言わせるためご尽力だったようですね。4月2日セミナーで、わざわざブラジルABC長官とモザンビーク大使の発言、是非ご確認を。

 都合が悪くなってくると、歴史的経緯を後付的な「公式発表」によって修正し、それを「歴史」とする。・・・どの世界でもやられてきたことですが、日本は特にこれがお得意。露骨な外交工作に本当に驚きます。

 ぜひ、皆さんには、JICA関係者による「日伯連携がスタートラインだった」ことを自ら書いている一次史料をあわせて読んでいただければ~。
→http://afriqclass.exblog.jp/17433829/
(以上は4月12日に加筆)

 さらに、2009年の動きを日本の国内要因から分析を加えたのが以下の発表要旨。あわせて読むと全容がかなり解けます。

■プロサバンナ事業形成の背景(国内要因)の加筆(国際開発学会企画セッション発表要旨)
http://afriqclass.exblog.jp/17978852/
(以上は6月21日に加筆)

**
今日松山であった「ODA勉強会」にスカイプ参加。
それを期に、去年作ったパワーポイントを改訂したのでここに貼り付けておこうと思います。モザンビークの農民組織なども来日するので、今まで書いてきたことを一つのものに整理できれば・・・と思ったので。というのも、同じ話を何度もするのに・・・疲れたこともあり~。
 そもそもは、学術論文を既に書いていて4月に出版されるのでそちらを見ると、根拠となる資料や注などや説明が丁寧に出てくるので一番良いのですが、著作権上それを貼り付けるわけにもいかないので・・・。
 しかし、出版社には本当に申し訳ないのですが、私は「知」はなるべく手軽に身近にアクセスできる方が良いと思っており・・・このような形を取ります。
 私が時間と労力を使って調べたことを、一人でも多くの皆さんにお使いいただきたい・・・それこそ、研究者であり市民である私の想いなので、そこは宜しくお願いします。
 しかし、こういうの公開すると、またしても学会とかで発表できないんだよね・・・。せっかく書いた英語論文も、既に公開済みということで、入れてくださるはずだった学術書に入れてもらえなくなったし(代わりにもう一本書く羽目に・・・)。そういう世界なんです。学術界って。そうやて「業績」を大切に宝箱に入れて、なるべく世間の目に触れないようにする!な~んてね。
 PPTまで公開する私はきっとバカでしょうが、自分の業績のためではなく、社会のために研究している者のサガですね。それにしても、税金でやはり援助事業をさせてもらっているJICAや外務省が議事録を公開するのを拒み続けているのは問題外ですねえ・・。公共という意味では、あちらの方が公開義務はあると思いますが。

 なお、PPTなので言葉足らず、説明不足であることはどうぞご容赦を~。とはいえ、60枚を超えるので・・・ちょっとずつ貼ってみます。

 そして、関係者の皆さまは是非こちらを先にお読み下さいませ。「単なる批判のための批判」だという前提では、改善は不可能です。是非~。
■批判的思考と対立:自分と組織を改善・刷新していく方法~TranscendやLearning Organizationより
http://afriqclass.exblog.jp/17323964

(そして、勿論写真はあくまでも一部を示しているに過ぎず、例えば「森林サバンナ」が何かイメージできるように貼っているもので、20年かけて北部4州を毎年2000キロは走ってるので色々掲載したいのですが、ちょとそこまでは出来ないので、あくまでも論旨に沿って数万枚から選んでいるということを予めお伝えしておきます。書くまでもないと思ったのですが・・・世の中には色々な人がいるもんなので・・・多様性は好きですが。)

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文字が切れていたので最後のスライドだけ。

「過去の失敗から学ばず、人びとのニーズから立ち上げずに、机や頭の中で勝手に練られた、このような援助事業。

日本でまさに繰り返され続けた。

3・11で私たちは学ばなかったのか?
「成功」「驕り」がこのようなことを生み出す。
「産業化」してしまった援助事業の。

もはや21世紀。
軍事政権時代のブラジル、80年代ではない。

アフリカも、また、変貌している。
声なき人達が声を上げ始めた。

もしかして、変わらないのは、
日本の我々自身なのかもしれない。

世界から取り残されるとしたら、争奪の闘いに参戦しなかったからではない。
私たち自身が、教訓から学ばず、驕り、自分の社会を、民衆のために変えようとしなかったから。」

最後の写真は気に入ったのでGRAINに頂きました。
そして道は続く・・・。
そこに暮らす人々中心の、下からの変革を諦めない。
そういう想いです。
by africa_class | 2013-02-23 22:40 | 【考】土地争奪・プロサバンナ/マトピバ